U-18選手が多文化共生に向き合う 名古屋グランパスSDGsアカデミー「在留ブラジルキッズプロジェクト2025」第3回アイデアセッション

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2021年から開始した「名古屋グランパスSDGsアカデミー」。今年は昨年に続き「ブラジルキッズプロジェクト」と題し、愛知県に数多く暮らすブラジルにルーツを持つ子どもたちが、将来の夢をもってイキイキと暮らせる社会を目指して、さまざまなステークホルダーの皆さんと共に、自分たちにできることを考え、実践していきます。

※第1回インプットセッションはこちら
※第2回インプットセッションはこちら

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8月29日(金)に行われた3回目のセッションは、ブラジルキッズが多く住む保見団地に実際に訪問しました。
今回のセッションではブラジル人が多く住む集合団地を巡ったり、そこで暮らす子どもたちと交流することで、これまでのインプットセッションで得た知識を実際に目で見て体感し、在留ブラジルキッズの現状を少しでも理解し、ブラジルキッズがよりイキイキと暮らすことができるための継続性のある取り組みを検討していくことを目的としています。

U-18選手たちは公共交通機関や自転車を使い、自らの足で保見団地に集合しました。保見団地はは小高い丘の上に段状となっており、傾斜が多く、自転車で来た選手は既に汗だくの状態でした。

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はじめに、NPO法人「希望の光」の山家ヤスエさんから、保見団地の現状についてお話しいただきました。ここでは集合住宅が建ち並び、多くのブラジル人が暮らしています。幼い頃にこの住宅に住んでいたという山家さんの説明を聞きながら、選手たちは団地内を真剣な表情で見つめていました。

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保見団地を歩き回った後、選手たちは自治区の集会所に到着しました。ここで山家さんから保見団地についての座学での説明を受けました。保見団地は日本最大級の外国人集住地区の一つと言われており、ここでは日本語とポルトガル語が共存する社会で、子ども世代は二重言語、二文化の中で成長しているというお話をされました。そして、そのような特殊な環境で生活することで生じる「日本語学習の遅れ」「不登校・中退」「言語・文化の壁による孤立感」「医療・行政サービスの情報格差」などの課題に直面しているという実態を語りました。

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山家さんからの話を聞き、選手たちは「ブラジルキッズが抱える課題を理解することができたし、だからこそ自分たちが子どもたちにできることが何かを考えて、少しでも現状が良くなるようにしていきたい。」と口にしました。

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座学が終わると今後は、実際に団地に暮らす子どもたちが会場に来てくれました。各テーブルグループに2~3人のブラジルキッズが座ると選手たちは笑顔で出迎えました。

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子どもたちとの交流の時間では、主に自己紹介を行いながらコミュニケーションを図りました。子どもたちもレベル差はありますが日本語を理解できるため、選手たちは日本語と慣れないポルトガル語を駆使しながら子どもたちとの会話を楽しみました。

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自己紹介が終わると、ブラジルの有名な曲に合わせてみんなでダンスを踊ったり、子どもたちから出されるなぞなぞクイズを行ったりしながら、交流を深めました。

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子どもたちが帰ると、最後に今日の振り返りを行いました。選手たちは各々今日感じたことを紙にまとめていきました。

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選手たちからは「今日保見団地の現状を深く知ることが出来たのでしっかりと今後の活動に活かしていきたい」という意見や、「今日保見団地を歩いているとゴミがいろんなところに捨てられているのを見たので、SDGsアカデミーを通じて街をキレイにできたらいい」という意見などが挙がりました。

今後も意見を出し合いながら具体的な施策に向けた準備を進めていきます。ブラジルキッズの現状について真剣に取り組む選手たちの今後の活躍に期待しましょう!