第105回天皇杯全日本サッカー選手権大会 ラウンド16:
東京ヴェルディ vs 名古屋グランパス
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GOAL
Coach Interview

今日は焦れずに闘おうという話をしていました。(東京)ヴェルディも非常につなぐのがうまいチームですし、フレッシュな選手もいて、立ち上がりはなかなか自分たちのリズムが出ないままに先制されました。ただ、そういう話もしていたので、選手たちは1点取られても慌てることなく戦えたと思います。決定機には至らなかったですが、徐々に自分たちの狙いを持った形が出てきました。ゴールになったシーンというのは狙っていた形でした。その後もなかなかリズムをつかめない試合でしたが、やはり中2日で移動してきて、この暑さも含めて選手たちにこれ以上を求めるのはなかなか酷かなと思っています。今日はWBGT(暑さ指数)が25度にいかないということで飲水タイムがなかったですが、拡大解釈で25度にいかなくても選手のコンディションや体調のことを考え、飲水タイムがあるような処置を今後は検討してもらいたいなと。本当は8月6日にあった試合が、両チームのスタジアムの関係で13日になったということもあり、味スタを用意してくださった東京都のサッカー協会には感謝していますけど、ヴェルディは中3日でうちが中2日、また中2日ですぐに両チームともアウェイで試合があるという日程を考えると……。終わったことを言っても仕方ないんですけど、今後はそういうことも検討してほしいと思います。今の夏の暑さは尋常じゃないと思いますし、最後はうちの選手もみんな足が痙攣して誰が走れるか分からないような状況でした。水分をしっかりと摂らせることが命に関わってくると思いますので、そこは今後検討していただきたいなと思っています。この大会は何が何でも勝ち残るんだという気持ちがヴェルディを上回った結果が、最後のPKにつながったと思います。最後は2人ぐらい足をつっていましたけど、その気持ちが逃げ切れた要因だったと思っています。覚悟はしていましたが、中2日で埼スタでまた試合をしなければいけないので、しっかりとリカバリーをさせて、フレッシュな選手をなるべくそろえた状態にしたいです。何とかリーグ戦で勝点を持って帰れるように闘っていきたいと思っています。
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特に前半は相手にボールを持たれる場面が多かったと思います。その要因は運動量の問題なのでしょうか? それとも重心が後ろになってしまったことが影響していたのでしょうか?
あれは狙いです。ヴェルディはボランチが1人落ちて4枚気味になっていました。リーグ戦であれば宮原(和也)が右サイドに入り、そこでミスマッチを作っていくというのがヴェルディです。齋藤(功佑)と宮原でギャップを作りながら松橋(優安)が飛び出すという形が、ヴェルディの一つの形なので、あそこは警戒しなければいけないポイントでした。そこでだいぶ永井(謙佑)が引っ張られたというのはあったと思います。それもあり、なかなか相手のディフェンスラインにプレッシャーがかかりませんでした。また、木村(勇大)は加入してまだ10日間ぐらいなので。もう少しボランチのところを締めてくれるとボランチが引っ張り出される場面が少なくなったと思うんですけど、引っ張り出されて間延びしたような状況になり、打ち込まれてしまいました。例えば、森島(司)が対応しにいったら両脇が締めるとか、FWの選手がしっかり締めてあげることができると、また違うのかなと思います。後半は和泉(竜司)と森島を両脇に置いたことで、守備はだいぶ変わってきたと思います。最初はああいう形になっても仕方ないとは思っていたので、逆に来させておいて、木村と永井のスピードを生かすという狙いもありました。あれはあれで最後のところでやらせなければいいと思っていたんですけど、新井(悠太)の個人技でサイドを割られてしまいました。なので、ハーフタイムに「新井が来るときには必ずヘルプにいけ」と伝え、それが野上(結貴)なのか稲垣(祥)なのかという話もしました。相手の出方に対応するような戦い方になりましたけど、これは割り切った結果というか。選手たちにも「焦れずに戦え。うまくいかなくても慌てることなく地道に戦おう」と伝えていました。最後のところはしっかりと対応していましたし、それが終盤の得点につながったのではないかなと思っています。
シュミット ダニエル選手の状況に関して、何か聞いていることがあれば教えてください。
今は分からないです。簡単には戻ってこられそうもないと感じています。
スタメンを見るとヴェルディとの身長差が5センチあり、もっとそこを生かしていくかと思いましたが、そういった選択肢はなかったのでしょうか?
木村と永井のスピードという部分では考えていましたけど、あまり高いボールを入れてということは……。でも、途中から勇大と深澤(大輝)のミスマッチを生かしていこうと話しました。
木村選手は古巣対決という形になりました。彼の反骨心をフル活用して、ヴェルディを攻略しようという狙いもあったのでしょうか?
(ヴェルディでは)天皇杯で起用されていなかったので、今回は出られるということでした。うちにはああいう走れてゴリゴリいけるようなタイプがいません。山岸(祐也)はポストプレーが非常にうまいですし、謙佑は裏抜けで仕掛けられる選手ですけど、ああやって体をぶつけながらポストプレーをするようなタイプはいなかったので、非常にいい補強になったと思います。
因縁の対戦相手だったからこそ、彼の有効性が発揮されたようにも感じました。
それは本人に聞いてください。もちろん古巣ということで、燃えていたと思っていますし、そこに期待して使った部分もあります。ただ、古巣で萎縮する選手もいますし、逆にプレッシャーに負けてしまう選手もいますので。古巣戦だからみんな頑張ることができる、というわけではないと思っています。
Player’s Comment
17
内田 宅哉
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ゴールシーンを振り返ってください。
練習から逆サイドのクロスに入っていくことを意識していました。いいところにこぼれてきたので良かったです。
うまくボールを動かし、いい流れからゴールが生まれました。
ウイングバックで出場しましたが、中に入っていって、野上(結貴)選手をサイドの高い位置に張らせるということを意識していました。自分が中でボールを触りながら、チームとしてうまく前に運んでいたなかでああいうクロスが生まれたので、チームとしての狙っていた形でのゴールだったと思います。
自身にとって待望のゴールだったかと思いますが、淡々としている印象です。
正直、1失点目は自分のところでやられてしまったので。自分の中ではプラマイゼロかなと思っています。
自身が中に入っていくという動きに、やりやすさを感じていましたか?
自分が中に入り、縦にボールが入ってから前を向くシーンが何度かありましたけど、その後にチャンスにならないことがありました。また、浅野(雄也)選手と被ってしまうこともあったので、見直す必要があると思っています。ウイングバックとしての幅という部分では、広がったのではないかと思っています。
監督からも結果を求められていたなか、待望のゴールを決めました。チームない競争という面でも、大きなゴールになったのでは?
反省する部分もありますけど、自分が点を取って追いつき、逆転して勝つことができたというのは、次につながると思っています。
15
稲垣 祥
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PKの場面は緊張したのでは?
いや、緊張という感じではないですよ。「ちゃんと決め切らないとな」という感じです。
グランパスファミリーも大きな声援を送っていました。後押しされたのでは?
それはもちろんですけど、毎回PKはグランパスのゴール裏に向かって蹴っているので(笑)。それはいまだに途切れないですね。
すごくタフなゲームになりました。
試合前からタフな試合になると分かっていて、だからこそ焦れずにやり続けること、自分たちから崩れないことが大事と言われていましたし、自分たちも意識していたので。予想どおりの展開になったと思います。
失点後にやり返せたことはチームとして大きいのでは?
すごく大きかったと思います。1失点した後にまた失点してしまうことが多くあったなか、ウッチー(内田宅哉)が1点取ってくれたのはチームにとって大きかったです。一つ成長している姿を見せられたかなと思います。
ボールを握られ、支配される時間帯もありました。
前半は持たれる時間も結構ありましたけど、要所は守れていると思っていたし、緩く守って間にスパスパ入れられるというわけでなく、守るときは守るというようにメリハリを持ちながらやれていました。欲を言えば、もっとアグレッシブにいきたかったですけど、暑さや相手のやり方というのもあるので。そこは課題の一つかなとは思います。
今日は森島司選手とボランチを組みました。森島選手がパサーとなっていたことも含め、いいバランスだったかと思います。
モリシがあそこで出ているからには、今日のようにどんどん供給していってほしいですし、そのサポートもしていきたいなと感じました。
すごくタフな試合になりましたが、終盤に最前線まで走っていく姿を見せました。
前に誰もいないんですもん(笑)。トク(徳元悠平)がボールを持ったときに誰も走る人がいないから、「いかないと」という感じでした。
あの場面でよく前に出ていけますね。
全然いけますよ。
体力的にいける感覚があったんですか? それとも気力で走っていった?
戻る自信があるからいくというか。戻る自信がないといかないので。(体力的に)大丈夫でした。
内田選手・稲垣選手のコメント全文、
木村選手・ピサノ選手のコメントは、
INSIDE GRAMPUSにて掲載しております。
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