2025 ASローマU-18への短期留学"武者修行"

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名古屋グランパスU-18は、イタリア・セリエA「ASローマ」との戦略的パートナーシップの一環として、U-18所属選手を対象とした短期留学プログラム「ローマ武者修行」を実施いたしました。

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今回の派遣には、名古屋グランパスU-18から千賀翔大郎選手・オディケチソン太地選手の2名が参加。
異なる環境・文化・価値観の中でトレーニングや試合に臨み、自らを見つめ直し、今後の成長に必要な多くの刺激を吸収する機会となりました。

実施概要

  • 期間:2025年8月17日(日)〜9月1日(月)
  • 派遣先:ASローマU-18(イタリア・ローマ/トリゴリア練習場)
  • 参加選手:千賀翔大郎、オディケチソン太地(名古屋グランパスU-18)
  • 活動内容:
    - ASローマU-18のトレーニング参加
    - フレンドリーマッチ出場
    - 寮での共同生活
    - セリエA開幕戦の現地観戦
    - ローマ観光

現地での学びと刺激

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序盤は、限られたスペースで素早い判断と精度あるプレーが求められる中、言葉の壁がある環境にも向き合いながら、2人は周囲の動きや指示を読み取り、自分に求められている役割を理解しようとする姿勢を見せていました。

当初はプレッシャーの中で判断が求められる場面も多く、相手に寄せるタイミングや体の向き、次のプレーを事前に考えておく準備など、一つひとつのプレーに対して素早い対応を意識する様子がうかがえました。

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ローマの選手たちが一瞬先を読んでボールを動かし続ける中で、ボールを受ける前に視野を確保したり、判断を早めることを意識しながら、プレー全体のテンポに徐々に適応することに。

言語が完全には通じない状況でも、選手たちの動きや声のトーンから意図をつかみ、理解できなかった部分はローマの選手に英語で確認するなど、自ら学び取ろうとする積極性も見られました。

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週末には、ASローマのチームとして2試合のフレンドリーマッチに出場しました。いずれの試合も公式戦さながらの緊張感と熱量に包まれ、観客や審判も配置される本格的な環境の中での試合。

両選手は、限られた出場時間の中で自分の持ち味を発揮しようと積極的にボールに関わり、球際の強度や一瞬の判断スピードなど、日々のトレーニングで取り組んできた要素を実戦の中で試す機会となりました。

試合を通じて、短い時間で成果を示すための集中力や準備の重要性を体感し、「短い出場時間でも結果を残す」選手たちの姿から、限られた機会を生かす覚悟と責任の重さを実感する場面もありました。

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ローマ市内の観光では異文化への理解を深め、ASローマトップチームのセリエA開幕戦もスタジアムで観戦。満員のスタンドに響く大歓声やブーイング、圧倒的な熱気に包まれた空間など、プロ選手が背負う責任の重さと、その舞台に立つための覚悟を肌で感じる経験となり、将来の自分の姿を鮮明に描くきっかけとなりました。

選手コメント

・千賀翔大郎選手
「2週間の武者修行を通して、多くのことを学ぶことができました。特に印象的だったのは、ローマの選手たちの足元の技術の高さです。ワンタッチの質や浮き球の処理、個人でボールをキープする力など、どれも非常に高いレベルにあり、その技術を肌で感じることができました。
また、フィジカル面でも、自分と同年代でありながら一回り大きく、球際の強さに優れた選手が多いことを実感しました。今後は自分もローマの選手のように身体を大きくし、フィジカルを強化するために、食事量を増やしたり、ウエイトトレーニングの回数や重量を上げていきたいと考えています。
今回の武者修行では、ローマの選手から多くを学んだだけでなく、自分の得意なドリブルなど、トレーニングやゲームの中で自身の特徴を発揮する場面もあり、それが大きな自信につながりました。
この自信を支える力をさらに磨けるよう、日々のトレーニングを大切にしていきたいです。そして、今回の経験や見つけた課題を忘れず、これからのサッカー人生に活かしていきたいと思います。
最後に、このような貴重な機会を与えてくださった名古屋グランパスの皆さま、ローマで快く自分を受け入れてくれたコーチやチームメイトに心から感謝します。ありがとうございました。」

・オディケチソン太地選手
「ローマでの初練習では、ポジションや個人に合わせたメニューが組まれており、守備対応や体の向き、アプローチの仕方などを学びました。小さなコートでのゲームでは判断やポジショニングの速さに課題を感じましたが、空中戦や守備範囲など自分の強みは通用しました。ローマの選手は細かいステップや素早く身体の軸を修正できる力があり、全体的にプレースピードが速いと感じました。
観客の熱気に包まれた中でのセリエA観戦では、海外独特の雰囲気を体感し、世界のトップレベルの選手が責任感を持って戦う姿勢に刺激を受けました。観光も含めて多くを経験する中で、対人やポゼッション、戦術練習では日本との共通点もあれば、海外の選手の身体能力に合った戦い方も見られ、選手一人ひとりが役割をしっかりとこなし、その中で自分のストロングを発揮していると感じました。
最終戦では空中戦や一対一で持ち味を発揮でき、苦手なタイプの相手にも冷静に対応することができました。
2週間の経験を通して海外の強度を基準にし、今後の成長につなげたいと強く思いました。この貴重な機会を与えてくださったクラブや、常に支えてくれる家族には心から感謝しています。」

今後に向けて

この2週間で得た経験は、これからの選手たちの成長の土台となります。
千賀・オディケ両選手は、ローマで学んだ基準を日々のトレーニングに持ち帰り、さらなるステップアップを目指しています。名古屋グランパスでは、今後もこの「武者修行」を通じて、世界で戦える選手の育成に取り組んでまいります。
AS ローマの皆さま、温かいサポートをありがとうございました!
引き続き、名古屋グランパスU-18へのご声援をよろしくお願いいたします。