名古屋グランパスアカデミー「スペイン遠征」レポート
3月24日(日)~4月2日(火)の10日間、名古屋グランパスアカデミー選手たちがスペイン遠征に行ってきました!
目 的
- 「世界で通用し、日本を代表する選手の育成」に則り、海外での試合経験で世界を知り現状を把握する
- 「トップチームで活躍する選手の育成」においては、海外のサッカー観を体感させることは大きな成長へつながる
- 人間形成としても異国文化に触れることは、知見や知恵の幅が広がり教育の一環としての役割もある
時 期
2024年3月24日~4月2日
場 所
スペイン / マドリード・ガリシア(カンバードス)
参加者
U-16選手14名・U-15選手4名 / スタッフ4名
遠征日程
3月24日(日) | 日本出発 |
---|---|
3月25日(月) | スペイン・マドリード到着 |
3月26日(火) | トレーニング TRM vs AD Torrejon 国際親善試合観戦(スペインvsブラジル) |
3月27日(水) | 自由散策 TRM vs Club Polid.Parla Escuela-Fair Play |
3月28日(木) | 移動:マドリード出発→カンバードス到着 |
3月29日(金) | Ramiro Carregal Soccer Cup 予選リーグ[1] vs Lealtad de Villaviciosa 予選リーグ[2] vs Betis CF Pegaso |
3月30日(土) | Ramiro Carregal Soccer Cup 予選リーグ[3] vs Celta de Vigo 2次リーグ[1] vs URAL ESPANOL CF |
3月31日(日) | 2次リーグ[2] vs Getafe CF |
4月1日(月) | 移動:カンバードス出発→マドリード到着 スペイン・マドリード出発 |
4月2日(火) | 日本到着 |
大 会
- 大会名:
「Ramiro Carregal Soccer Cup」 / ラミロ・カレガルサッカーカップ - 参加チーム:
スペイン21チーム・ポルトガル2チーム・日本1チーム - レギュレーション:
試合時間40分一本
予選リーグ / 4チーム6グループ各チーム総当り。各グループの1位、2位が決勝ラウンドに進出
決勝ラウンド / 3チーム4グループ各チーム総当たりの2次リーグを開催し、各グループの1位のみ準決勝へ進出。
~ 遠征前 ~
事前に行ったスペイン遠征に向けての研修では、選手たちがグループに分かれ、『ガリシア地方の文化・歴史』、『言語』、『参加チームについて』、『食事』についてそれぞれ調べ発表しました。また、この遠征を通しての心構えや目標設定を行い、気持ちを高めていました!
~ 遠 征 ~
出発日
待ちに待った出発の日、海外が初めての選手もおり、選手たちはそれぞれ楽しみ・興奮・緊張を感じながら空港へ向かいました。
無事にチェックインをし、荷物を預けいざ出国!スペインへ向けて旅立ちました!
マドリード
無事にスペインへ着いた一行はマドリードにて練習試合を2試合行いました!
- 3月26日(火):vs AD Torrejon 結果○6-4(恒吉2、大見、八色隼3)
マドリード州cadete (U-16リーグ)16チーム中10位 ※トップチームはスペイン5部リーグ - 3月27日(水):vs Club Polid.Parla Escuela-Fair Play 結果○5-0(大澤、上阪、八色隼、大見2)
マドリード州cadete(U-16リーグ)16チーム中7位 ※トップチームはスペイン6部リーグ
両チームレベル感は同等くらいの相手。しっかり足元を繋ぎながらサッカーをしてくるチームで、球際も強く技術のある選手も多くいました。背後やライン間をうまく使われ、相手ペースで試合が進む場面もありましたが、徐々に選手たちも落ち着いてボールを回せるようになり、ペースを掴んでいきました!
球際の強さはかなり日本と違い、実際に選手たちは体感して強く違いを感じている様子も見受けられましたが、しっかり自分たちのプレーをすれば通用できると自信も覗かせました!
また、26日夜にマドリードで開催されたスペイン対ブラジルの国際親善試合をスタジアムで観戦!!
試合会場、観客、代表選手を目の当たりにして、選手たちは大興奮。試合も両チーム非常にレベルが高く、代表選手の個々の技術やチームとしての戦術の高さを目の当たりにして、選手たちは本当に刺激を受けていました!
カンバードス
スペイン国内の特急電車に乗り、大会開催地のカンバードスへ入った一行。さっそく、ホテルでお湯が出ないなど、海外の洗礼を受けている様子。しかし、従業員の方々のホスピタリティに助けられ、楽しく過ごせたようです。食事も量、味、バランスに大満足です!
そして、ついに今遠征の目的、Ramiro Carregal Soccer Cup開幕!
名古屋グランパスは予選Dグループで戦い、決勝ラウンド進出を狙います。
予選リーグ
- 1試合目:vs Lealtad de Villaviciosa 結果○3-1(石田2、恒吉)
州U-16リーグ 2部リーグ ※トップチームはスペイン5部リーグ - 2試合目:vs Betis CF Pegaso 結果○2-0(大見、石田)
州U-16リーグ 2部リーグ - 3試合目:vs Celta de Vigo 結果○1-0(オディケ)
州U-16リーグ TOPリーグ ※トップチームはスペイン1部リーグ
予選3戦3勝でグループ1位となり、決勝ラウンド進出を決めました!
トップチームがスペイン1部リーグに所属するセルタなど、力のあるチームと当たりましたが、危なげない試合運びで勝ち切っています。現地の観客もプレーで魅了し、試合後にはハイタッチしたり、声をかけられたり大変にぎわっていました!
決勝ラウンド / 2次リーグ
- 1試合目:vs URAL ESPANOL CF 結果△2-2(八色隼2)
州U-16リーグ - 2試合目:vs Getafe CF 結果△1-1(白男川)
州U-16リーグ TOPリーグ ※トップチームはスペイン1部リーグ
準決勝進出をかけた2次リーグ。得点を決めることができたものの、もうあと1点が遠かった名古屋グランパス。今大会1度も負けはなかったものの、残念ながら2次リーグで敗退となりました。試合後には客席から選手たちへコールや歌を歌って今大会の戦いを称えてもらいました。スペインにもグランパスの『風』を起こしたようです!
技術的なところ、フィジカル面、球際での判断など、想像していた以上に通用したところは多くあった大会となりました。しかし、勝っている状況での賢さ、力が拮抗した状況で失点をしないことワンチャンスをものにすることなど、スペインや他の国のチームから学ぶべきことも多くありました。
その中で、個人で通用したこと、通用しなかったことがはっきりし、自らの現状の認識が明確にできたことは非常によい経験となりました。また、外国選手の日本とは異なるメンタリティーや言葉、プレースタイル、フィジカルのなかで多くプレーができたことは選手たちにとって大きな刺激となりました!
ピッチ外でも選手たちはスペインの人たち積極的に交流し、文化に多く触れることができ、知見が大きく広がりました。日本の満ち足りた環境が標準でないこと、様々な環境下でサッカーをしていかなくてはいけないということを強く認識する機会となり、また、ハード面で、思うようにならないこともプロになる上での経験としての蓄積となったことでしょう。
~ 遠征後 ~
遠征後に、事前研修時に設定した目標に対しての振り返りを行いました。ピッチ内外を通して、実際に行って感じたこと、思ったこと、できたこと、できなかったことを共有し、今後のプレーや振る舞いにどう生かしていくか各々落とし込んでいるようです。
~ 最後に ~
今回の遠征に帯同していた中村直志アカデミーサブダイレクターは、「トップに直結するU-18年代の海外経験は非常に重要に感じた。トップに上がるまでの最終年代のタイミングとして、自身の心構え、"今"を見つめ直すいい機会になる。この経験を経て、本気になる、覚悟を決めるということを実践してもらいたい。」とこの遠征を振り返っていました。