オフザピッチ研修「セーフガーディング研修」を実施

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名古屋グランパスでは、オフザピッチ研修としてアカデミー・スクールコーチスタッフを対象に「セーフガーディング」についての研修会を開催しました。
ハラスメントや差別、虐待などを防止し、安全を守り楽しい経験が得られるサッカー環境を提供することを目的にし、講師はJリーグの同研修でも講話経験のあるセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの金谷氏、福田氏にお願いしました。

実施対象

名古屋グランパスアカデミー、スクールコーチスタッフ

開催日

2023年5月16日(火)

目 的

選手の安全を守り楽しい経験が得られるサッカー環境を提供する

内 容

  • 子どものセーフガーディング
  • スポーツ分野での問題の特色
  • 報告や相談
    ※ワークショップを含む

講師

公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
金谷 直子 様
福田 直美 様


Jリーグでも全クラブ対象に毎年講習が開催されている、アカデミー・スクール活動に非常に重要な考え方・取り組みの「セーフガーディング」についての研修会を開催しました。
始めに金谷氏からセーブ・ザ・チルドレンの活動紹介、子どもの権利や、権利を侵害する事例などの説明があり、続いて「セーフガーディングは安心安全な運営を目指す組織的な取り組み」などの概要の説明がありました。

その後、各3~4人のグループでワークショップを実施し「サッカー競技環境において起きる問題は?」「その要因と背景は?」について意見を出し合いました。
意見がまとまったグループから発表し「身体的なことをからかったり冗談にしてしまう」「選手と友達の様な関係になってしまう」「試合に出さない、練習をさせない」など想定される問題から、「勝利至上主義過ぎるから」「選手をリスペクトする気持ちに欠けるから」などの考えられる要因を出し合いました。
このパートの最後は、スポーツ分野でのハラスメントの特色や、エリートアスリートはより閉ざされた世界になりがちなので意外に事例が多いなどの紹介がありました。

次に福田氏から通報と相談についてお話しがありました。
何か問題があった場合の通報がゼロというのは決して良い事ではなく、何百という問題が通報されてない可能性もある。問題が対処されることは現状は1%未満というお話しもありました。
続いてワークショップ「選手・保護者などから報告や相談を阻みかねない要因は?」「促すための工夫は?」について意見をグループで出し合いました。阻む理由として「報告しても対応・改善まで想像できない」「報告したら自分へ不利益がある」等の意見もあり「クラブ外の第3者的な窓口があれば相談しやすいのでは」との工夫も発言がありました。
福田氏からは、相談しやすい環境を作ることが大事、まずは大前提として相談先に信頼感があること、通報者の匿名性は担保されることなど報告・相談しやすく/されやすくするための考えが示されました。

「セーフガーディング」という考え方・取り組みについて、様々な意見もある中で再確認できたところ、今後も安心安全で楽しい経験が得られるサッカー環境を提供できるように、コーチスタッフ一同継続して取り組んでいきます。