アカデミーU-18選手が多文化共生に向き合う名古屋グランパスSDGsアカデミー2024「在留ブラジルキッズプロジェクト」がスタート!

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2021年から開始した「名古屋グランパスSDGsアカデミー」。今年は在留ブラジルキッズを中心とした外国ルーツの方々とともに、より住みやすい社会の実現に向けて取り組みます。ステークホルダーの方々とアカデミー選手がともに共創を通して学び、考え、実践いたします。
このたび8月20日(火)に初回インプットセッションを実施いたしますのでお知らせいたします。また、プロジェクトに先立ち5月30日(木)に目標設定セッションが行われましたので、そちらの様子もお届けいたします。

企画背景/内容

愛知県の在留外国人の人数は約31万人で東京に次いで2番目に多い都道府県です。中でもブラジル国籍の方が県内で一番多く、約6.2万人が住んでいます。生活習慣の違いや言語の壁など、様々な要因で地域社会の中でブラジルコミュニティと日本のコミュニティとの間でさらなる相互理解が必要な状況が続いています。特に外国にルーツを持つ子どもたちは語学やキャリア教育などの観点がより大切で、ルーツを活かして社会でより活躍できるためのサポートが不可欠となっています。
一方で名古屋グランパスアカデミーでは「社会性のある選手の育成」を掲げており、スポーツSDGsの実践プログラムを通して、アカデミー選手が企業や自治体の方との共創による社会課題へのアプローチをする「SDGsアカデミー」を実施しています。
アカデミーの練習施設のあるトヨタスポーツセンターに近く、サッカー王国であるブラジルにルーツを持つ方が多く暮らす豊田市保見地区がある中でU-18選手が身近な社会課題として「在留ブラジルキッズプロジェクト」を実践することで、多くのこの地域のステークホルダーの皆さまとともに持続可能な共生社会の実現に向け、スポーツの力で取り組みます。

企画概要

タイトル名古屋グランパスSDGsアカデミー『在留ブラジルキッズプロジェクト』
特別協力特定非営利活動法人 多文化共生リソースセンター東海
特定非営利活動法人 希望の光
協 力愛知県、豊田市、独立行政法人国際協力機構(JICA)中部センター、日本赤十字社愛知県支部

初回インプットセッション

日 時8月20日(火)13:00 ~ 16:00
場 所トヨタスポーツセンター 第2グラウンド クラブハウス
プログラム
  • 「ブラジル人の方を知る」NPO法人 希望の光 山家 ヤスエ氏
  • 「スポーツの力を学ぶ」株式会社ADKマーケティングソリューションズ 染谷 栄一氏
  • 共創セッション ファシリテーター:NPO法人 多文化共生リソースセンター東海 土井 佳彦氏
参加者名古屋グランパス U-18選手 25名(予定)
愛知県、豊田市、JICA中部、日本赤十字社愛知県支部 等 合計:約45名(予定)

スケジュール(案)

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※日程・内容は変更になる可能性があります。

目標設定セッション レポート

目 的課題を把握して目標設定セッションを通じて本プロジェクトで取り組む目標を設定する。
日 時5月30日(木)15:30 ~ 18:00
場 所JICA中部オフィス
内 容ブラジル人コミュニティの状況を学ぶ講演 NPO法人 希望の光 山家 ヤスエ氏
目標検討共創セッション ファシリテーター:NPO法人多文化共生リソースセンター東海 土井 佳彦氏
参加者愛知県、豊田市、JICA中部、日本赤十字社愛知県支部、テレビ愛知、名古屋グランパス(スタッフ)

5月30日(木)にJICA中部オフィスのミーティングルームにてSDGsアカデミー「在留ブラジルキッズプロジェクト」の目標設定セッションを実施しました。
日ごろから多文化共生に取り組まれている愛知県多文化共生推進室、豊田市国際まちづくり推進課、JICA中部、日本赤十字社愛知県支部の皆さまにお集まりいただき、U-18選手が参画する前に多様な側面を持つ共生社会の実現に向けてプロジェクトで取り組むべき方向性の目線合わせを行いました。
はじめにNPO法人希望の光の山家ヤスエさんを迎えて講演とワークショップを行いました。
豊田市保見地区で育ったご自身の経験を踏まえ、ブラジルキッズの日常である学校の授業を想定したポルトガル語での模擬授業で話の内容が理解できないことの体験や、参加者をブラジルキッズの立場に置き換えたワークショップを実施していただきました。

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続いて、NPO法人多文化共生リソースセンター東海の土井さんをファシリテーターに5・6名1組のグループセッションを行いました。山家さんの講演/ワークショップを受けて、共生社会の実現に向けてどうするべきかを個人ワークで付箋に記入し、グループワークで共有しました。
最後に皆さまの意見で多く出た「関係性」「将来」「暮らし」「気持ち」の4項目に付箋を分類し、U-18選手がプロジェクトで取り組む方向性のタネを抽出しました。

ブラジルキッズの状況を主観的に捉えることができる内容に、グランパスメンバーはもちろんのこと、日ごろから多文化共生に向き合っている方が多い参加者も改めてブラジルキッズの置かれている困難な状況を実感していました。

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事務局でこのタネを取りまとめ、集まった皆さまの意見で特に多かった「関係性」の項目に着目して、「相互理解」や「個性の尊重」をより広めることが重要で、それに則した「交流促進」をスポーツの力で実現していくという方向性を見据えることになりました。
さらに、スポーツは「言語」の壁を超える交流ができるきっかけになれるとともに、そのきっかけの先に、より理解し合うための「言語」の重要性にも改めて着目することになりました。
この目標設定セッションでの方向性を軸に8月20日(火)にスタートする本プロジェクトではU-18選手や共創パートナー各社、ご協力いただく皆さまとともに共生社会の実現に向けて学び、考え、実践する中で持続的な取り組みを見据えて活動してまいります。

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