月刊グラン11月号のご紹介[森島 司選手インタビュー]
Jリーグでも有数のゲームコントローラーとして知られる森島司。ゴールに直結するラストパスはもとより、プレーの先の先を読む展開力で多くのファミリーに歓喜を与えてきた。その中で今季長谷川健太監督が彼に求めたのは1列下がったボランチのポジション。それは背番号14をさらに輝かせるための新たなオプションとなる。
見出したボランチの可能性
今季開幕前、出揃った顔ぶれを見て長谷川健太監督が描いたプランの一つが森島司のボランチ起用。2023シーズン夏に完全移籍で加入以降、トップ下やシャドーなどの攻撃的なポジションで起用されてきた森島だったが、チームの攻撃力アップを図るため指揮官は着々とその秘策を準備してきた。そして第25節・京都戦、ようやくリーグ戦先発では初めて「ボランチ・森島」が実現した。
─今シーズンも残り試合が少なくなってきましたが、何をテーマに練習をしていますか。
最近はボランチで起用されることが増えてきているので、まずはそこに慣れていこうと。徐々に良くなってきている感じはあります。
─第25節の京都戦からボランチでスタメン起用されています。沖縄キャンプではずっとそのポジションで練習していたので、今季はボランチかと思っていたらトップ下でのプレーが続きました。
監督としては、その両方のオプションを持って見ていてくれたと思います。キャンプでやっていたことは今に生きているし、自分の中では特に違和感はないです。
─監督からは両方を準備しておいてほしいという要望だったのでしょうか。
特に話はしていないですけど、そうだと思います。ボランチでももちろん攻撃参加はしないといけないですし、もうちょっと僕がキャンプでいいプレーができていたら、そのまま開幕からボランチだったと思うんですけど、トップ下もボランチもいい選手がいたので、ベンチにいても両方を意識していました。
─ボランチとトップ下で意識することの違いは何ですか。
やっぱりボランチをやっていると、ゲームを落ち着かせようとするプレーが多くなりがちですね。トップ下だとゴールに向かったり、裏抜けを狙ったりするプレーが必要だと思いますけど、ボランチに下がったら守備をやりながらですから。その中でしっかりトップ下でやってきたことにプラスして、前への推進力を出せたらと思っています。
─そもそも高校時代はあの強豪の四日市中央工業高校で1年生からボランチでレギュラーでした。
そうですね。なので、自分的には慣れたらもっとできると思っています。でもポジションは本当にどっちでもいいですし、自分がチームに貢献したいというのは変わらないので、今は新鮮でボランチの練習は楽しいなと思います。本当に監督が決めたらどっちでもやろうという感じです。
─新鮮な気持ちでチャレンジできているのですね。
懐かしさというか、うれしさもありながら少しずつ慣れてきて、ここからですけど少しずつ良くなっている。でも慣れ過ぎてはいけない部分もあると思うので、自分の良さを消さないようにやっていけたらと思っています。
─以前、長谷川監督は守備を考えると椎橋慧也選手だし、攻撃や展開力を考えると森島選手だし悩ましいところだと語っていました。監督からはどんなことを求められていると感じていますか。
守備はまだ足りていないと思いますけど、自分としてはそこまで守備が嫌いじゃないので、何の苦もなくチャレンジはできています。攻撃面ではグランパスの強みとして(稲垣)祥君がゴール前に入っていくプレーがあると思いますけど、自分も後ろでさばいたり、ゴール前に入っていったり、ゴールに直結するパスは自分の特長だと思うので、そういうところを出していければいいかなと思っています。
─稲垣選手は守備面で模範とすべき存在ですね。
そうですね。祥君とはもう長く一緒にプレーをしていてやりやすいですし、いつも近くにいてくれるのでパスも出しやすい。守備の場面ではしっかり声を掛けてくれて、自分がはがされた時にはマークを捨ててでもカバーに来てくれるので、やっぱり頼りになる存在です。ボールを奪いに行くプレーは、はたから見ていてもすごいと思っていましたけど、間近で見ていてあれだけ奪いにいけるのは、さらにすごいなって感じています。
─森島選手も稲垣選手も以前在籍していたサンフレッチェ広島は、名ボランチの宝庫だと感じています。
そうですね。青山(敏弘)選手とか森崎(和幸)選手とか、パス成功率90%以上とかで普通にやっていた選手だったので、そういう素晴らしい選手たちを見ていたら当然基準が高くなりますよね。自分も年齢を重ねてきたのでミスを少なくして頑張っていきたいです。
続きは『Grun』2025年11月号をぜひご覧ください。
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