月刊グラン7月号のご紹介[徳元悠平選手インタビュー]

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正確なクロスと運動量、ロングスローを武器にする徳元悠平。学生時代は特段注目される選手ではなかったものの、故郷のFC琉球でプロになったレフティーはその後も不断の努力を続け、J3、J2、J1と着実なステップアップを果たし、昨季ついにJ1で悲願の初タイトルを獲得した。今季、完全移籍したグランパスで追う次の夢とは。

プレーの幅が広がったWBへの挑戦

今季のグランパス初ゴールは想定外の男の左足から生まれた。第2節・ヴィッセル神戸戦。56分にゴール前でフリーキック(FK)のチャンスを得ると、ボールの横に立ったのは徳元悠平だった。プロ8年目、J1通算2得点の背番号55は、壁の下を抜く理知的なシュートを蹴り込み、ゴール裏のスタンドは大きく沸き上がった。

─ホーム初戦の神戸戦でグランパスでの初ゴールを決めました。

すごく気持ちが良かったですね。いい意味で誰も期待をしていなかったと思うので(笑)。1週間前にタマさん(玉田圭司コーチ)とヨシさん(吉村圭司コーチ)と練習をしていて、その時は壁の上を狙っていて全然入らなかったんですよ。ヨシさんは監督から「練習で決めていたのか」って聞かれたらしいですけど、自分としては相手の壁を見て下が空いているなと思って、決める自信はありました。

─ホーム側のゴールだったが、スタンドのファミリーを見て感じたことは。

すごかったですね。その試合だけじゃないですけど、勝てない時でもすごくいい雰囲気をつくってくれてとても感謝しています。ファミリーの応援のおかげで焦らずにやれています。

─序盤戦は苦しい試合が続いたが。

内容的には悪くないのに勝てなくて苦しい思いもありましたけど、スタッフが用意してくれたスカウティングをやるだけじゃなくて、選手たちの発想も大事なんだとみんなが考えたことで、横浜FCと横浜F・マリノスに勝てたと思います。僕はその直前にけがをしてしまいましたけど、外から見ていて「今はこういう感じでサッカーをやっているんだな」と、自分なりに分析できたことはよかったし、これまで自分たちの試合を上から見る機会がなかったので、「ここが空いている」とか「こういう時はこういうプレーをすればいい」みたいなアイデアも生まれて、無駄な時間はないなって思いながら見ていました。

─離脱中にチームの変化もあって中山克広選手が左ウイングバック(WB)に回ってきました。

カツがまさか左にくるとは思っていなかったです(笑)。カツは右にいても左にいても仕掛けられるという良さがあって、前に行くスプリントも戻るスプリントもできるので、それくらいやらないとダメなんだなって、いい刺激になっています。

─逆に徳元選手の良さとして、内に絞った時の守備が安心して見ていられると思います。

相手の大外を捨ててでも、守備の時は4バックぐらい絞って守るようにと言われていますし、その大外は最悪スライドしていけばいいので、まずはしっかり中を固めて、言われたことよりもプラスアルファの守備をしたいと思っています。

─前所属のFC東京は4バックで、それこそサイドバック(SB)のスペシャリストというイメージがありました。3バックのグランパス移籍に不安はなかったですか。

WBはやってみたいポジションでした。それに苦しい時期に声を掛けてもらったので、言い訳をしている暇はないなと。成長を求めていたのでWBとかSBとかポジションにこだわる気持ちは全くなく、今でも学びはありますしプレーの幅が広がったと思っています。


続きは『Grun』2025年7月号をぜひご覧ください。

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