月刊グラン6月号のご紹介[佐藤瑶大選手インタビュー]
2021年に明治大学からプロ入りした佐藤瑶大。過去4年間でリーグ戦出場は56試合となかなか実力を発揮しきれずにいた。しかし今季完全移籍で加入したグランパスでは、移籍後初試合でいきなりゴールを決めると、その後はスタメンに定着する。空中戦に絶対的な自信を持つエアバトラーは、名古屋との親和性が高そうだ。
長いシーズン「焦っても仕方がない」
第4節の町田ゼルビア戦。1点ビハインドの前半20分に、この試合がグランパスでのデビュー戦となった佐藤瑶大が、セットプレーの流れから右足のハーフボレーを決め試合を振り出しに戻した。プロ5年目でうれしいJリーグ初ゴール。それ以降背番号3は守備の要として、主にディフェンス陣の中央で欠かせぬ存在となっている。
─ここまでの成績をどう捉えていますか。
まずは満足していないというところで、順位表を見ても分かる通り、グランパスがいてはいけない順位にいると思います。センターバックの真ん中を任されている以上、責任は感じていますし、ルヴァンカップもそうでしたけど、やっぱり90分間で勝ち切れなかったこと、90分間のゲームの進め方は、もう一度自分も含めて考えていかないといけないと思っています。
─キャンプは好調なように感じましたが、開幕戦はベンチ外でした。
キャンプではチームのやり方を覚えるのと同時に、監督に僕のプレースタイルを覚えてもらう作業をしていました。オフシーズンはしっかり練習に取り組んできたので自信もありましたし、まずはチームにアジャストすること、それはうまくいったと思います。僕はこれまで多くの移籍を経験してきて、毎年違うチームでキャンプをしているような感覚でしたけど、そのおかげでキャンプへの臨み方が分かってきて、「シーズンは長いから焦ってもしょうがない」と考えられるようになりました。長い目で見て開幕戦で使われなくても「今は変化をしていく時期だ」と思っていましたし、みんなにも「絶対にお前の順番が来るから焦るなよ」って何回も言われて、これまでは毎年勝負の年だと思って、ちょっと試合に出られなかったり、試合でミスをしたりすると落ち込んでしまうタイプだったんですけど、実際にそう考えたらストレスがなくて、生き生きと自分を出せるようになりました。
─グランパスでのデビュー戦では素晴らしいゴールを決めました。
中学、高校、大学とディフェンダーでしたけど結構得点していたんですよ。でもプロに入ってからなかなか決まらなくて、正直どうしてなのかなって。練習とかでもめちゃくちゃ点を決めているのに。過去のルヴァンカップは1点取りました(2022年ルヴァン杯第4節大分戦)けど、リーグ戦だけ取れなくて。でも初ゴールはセットプレーからのヘディングだと思っていたのにまさかの足でした(笑)。
─ストライカーのようなハーフボレーでしたね。
はい。練習でああいうゴールを決めていたこともあったし、泥くさいシュートは得意です(笑)。
─グランパスでの初戦ということでモチベーションはどうでしたか。
落ち着いて試合に入れました。キャンプで1回もやったことのないスリーバックの右だったので、正直ダメなんですけど「失点してもしょうがない」っていう気持ちで試合に入って、本当に僕のところから失点してしまって。でも「取り返したらチャラだ」って考えて、ちゃんと取り返せたのは良かったと思います。
─グランパスに来て自分のスタイルを変化させているところはありますか。
変化というよりも、どんどん付け足しているという感覚です。グランパスに来てからは、マンツーマンのところで人に対する強さや、自分のマークの選手をハッキリつぶしに行くこと、スリーバックなのでよりカバーを意識するとか、いろんな守備の技術を身につけているところですね。
続きは『Grun』2025年6月号をぜひご覧ください。
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佐藤瑶大
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