月刊グラン11月号のご紹介[河面旺成選手インタビュー]

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まだまだ成長したいし、うまくなりたい
試合に出続けて、体が動かなくなるまでプレーしたい

得意の左足から放たれる正確なロングフィードは一級品。河面旺成は、類まれな冷静さと、精度の高い左足という武器でプロの世界を戦ってきた。ここ数年は度重なるけがに悩まされてもきたが、今では長谷川健太監督に「アキがいないとビルドアップが成り立たない」と言わしめるほど、チームに欠かせないいぶし銀として輝いている。

日に日に成長できている

2022シーズンに、当時J2の大宮アルディージャから加入した河面。しかしその年の開幕直前に左足を負傷。その後もなかなかコンディションが整わず、出番に恵まれなかった。ようやく本格化したのは昨年の後半戦に入ってから。今シーズンも開幕前や中盤に離脱することもあったが、貴重な左利きのセンターバック(CB)としてチームメートからの信頼は厚い。

―終盤戦に突入していますが、ここまでの成績をどう捉えていますか。

まずチームとして思い描いていたような順位ではないですし、どっちかと言ったら残留争いに近い方になっているのは残念です。個人としては去年からの流れでけがからのスタートでしたけど、出た試合ではしっかり結果を出すというところは意識をしながらやっていますし、結構メンバーが新しくなった中で、試合ごとに、というか、日に日にみんなで成長できているのかなと思っています。

―移籍初年度は、相当に苦しい時期を過ごしました。

けがで全然チームの力になれていないっていうことが、感情をうまく言葉にできないですけど、難しいシーズンだったのは間違いないですね。相当に気合いを入れて名古屋に来ましたから。

―サッカー人生の中で最も苦しい時期でしたか。

そうですね。けがをして復帰して、またすぐにけがをして、っていう繰り返しはこれまでなかったので。

―そういう中でも、見えないところで努力を惜しまなかったことが、周囲からの評価につながっています。

ああいう苦しい時期をどう自分の中でプラスに変えていくのか、それは考えながらやっていました。クラブハウスに早く来て準備をすることだったり、入念にケアをすることだったり。自分の体にしっかりと向き合うことができたと思います。

―苦しむ中で助けになったことは何でしょう。

妻の支えは間違いなくありましたね。食事面でもサポートをしてくれました。あとはトレーナーとかフィジカルコーチ。いろいろと話をしながら、どういうトレーニングをしていくのがいいのか、今も引き続きやってくれていますけど、それはすごく助けになりました。

―メンタル的にも厳しかったと思います。

まあ、いろいろありました。その時、丸山選手(祐市、現・川崎フロンターレ)にだけ本音を出して相談したことがありました。あの人の言葉とか優しさとかにすごく支えられました。

―丸山選手は同じ左利きのCBで、ポジション的にもライバルでした。

丸山選手は大学(明治大)の先輩で、大きなけがから復活した人なので、相談しやすいというか、しっかりと相談に乗ってくれたのはすごくありがたかったです。

丸山選手だけに伝えた自分の本音は、家族にも誰にも言わないと決めているという河面。今シーズンもプレシーズンマッチこそ出場したものの、その後の練習試合でけがをしてしまい、開幕戦に出場することはできなかった。

―「今年こそ」という思いもあったと思いますが、3年連続で開幕戦に出場できませんでした。

去年の終盤戦にけがをしたところと同じ場所だったので「またか」と思うところもありましたけど、それほど重症ではなかったので、落ち込み過ぎずにしっかりと切り替えることができました。

―今季の初出場は、第5節の北海道コンサドーレ札幌戦でした。

けがをしたところはやっぱり気になっていたので、がっつりテーピングを巻いて、最初は少し意識をしましたけど、試合になったらそこを考え過ぎるとやりにくいというか、大事な部分で一歩が出ないと、ディフェンスとしては致命的なことになるので、出るからには全力を出すようにしていました。やっぱり試合後のケアとか試合前の準備の段階が大事で、そこは意識していますね。


続きは『Grun』2024年11月号をぜひご覧ください。

grun-24-11.pngMan of the Month
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