月刊グラン9月号のご紹介[山岸祐也選手インタビュー]

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2年連続2桁得点。攻撃的なサッカーを目指すグランパスの新たな得点源として今季アビスパ福岡から加入し、期待を一身に受けた山岸祐也。開幕前の右膝負傷から復帰した直後、今度は左膝を痛めるなど前半戦は苦しいシーズンとなってしまった。しかし山岸は「それも経験」とポジティブに捉え、常に前向きにゴールを目指している。

「最強のホーム」だった

生粋のストライカーに、ようやく初弾が出た。7月14日の第23節・柏レイソル戦。得意のセットプレーから同点に追いついた2分後、永井謙佑がつないだ浮き球のパスに左足を振り抜くと、シュートはゴールネット天井に突き刺さった。山岸もチームメートもファミリーも、待ちに待ったリーグ戦初ゴール。ゴール裏に向けてトレードマークの「山ピース」を繰り出すと、この日一番の歓声が豊田スタジアムに響き渡った。
(太字明朝終わり)

―ようやく「山ピース」ができましたね。

ホームの豊田スタジアムでできて本当に最高の気分でした。逆転ゴールということで、勝利につながるゴールだったのもなおさら気持ち良かったですし、チームメートのみんなから結構手荒い祝福を受けましたけど、本当にうれしかったですね。「山ピース」は、「あんまり浸透していないかな」と思っていたんですけど、たくさんのファミリーがやってくれて本当に最高で、今年一番気持ちのいい瞬間でした(笑)

―シュート自体も気持ちのいいシュートでしたね。

良いタイミングでボールを捉えることができて気持ち良かったですけど、まだ残り時間が結構あったので、ゴールを決めて喜んだ後は、これからどういうプレーをしようかと考えながらセンターサークルに戻りました。

―勝利のためには、しっかりと切り替えないといけないですからね。

自分の理想としてはもう1点取ってゲームを終わらせに行きたいな、と。その後は押し込まれる時間帯もありましたし、その状況に合わせてプレーする必要もありました。それを耐え切って勝つことができたのは、本当にファミリーのみなさんの圧がすごくて、「ホームの中のホーム」みたいな、「最強のホーム」という雰囲気だったことが大きいと思います。たぶん相手チームの選手もやりにくかったと思うし、あの流れと雰囲気が自分に点を取らせてくれたと思います。

―それにしても、あのシュートは豪快でした。

シュートシーンだけで言えば、今まで自分がサッカー人生で積み上げてきたものが出せたと思っています。それまでの試合ではなかなかシュートを打てるシーンが少なかったし、打てるシーンでもちょっと力んでしまったり、打つタイミングが早くなってしまったり。ほんのちょっとのところなんですけど、日々その修正を繰り返してきました。正直、今年はけがで試合に出ることができない期間がすごく長くて、試合に出てもすぐにけがをしてしまった。長い時間リハビリ生活を経てまた復帰したけど、チャンスが来ても決め切れなくて、そうしたらチャンスすら来ない試合が続いて。でもその中で、すごく嫌なんですけど負けた試合を何度も振り返って、「自分に勝つ」ためにいろんなことをやってきました。そういう地道な作業の上にファミリーの雰囲気が重なってゴールにつながったと思っています。

―福岡時代の同僚で、引っ越しも手伝ってくれたという重廣卓也選手が復帰したことで、メンタル面で良い方向に向かったというのもありますか。

それはどうですかね(笑)。でもいい雰囲気を与えてくれていると思います。ゴールを決めた後もシゲが一番早く喜びに来てくれて本当にうれしかったです。ああいうゴールを喜んでいる瞬間とか、試合後のファミリーのみなさんと勝利を喜んでいる瞬間とか、それがサッカーをやっていて一番幸せな瞬間だと思うし、それを大切にしたいなと思っているので、まあシゲには感謝しています。


続きは『Grun』2024年9月号をぜひご覧ください。

grun-24-09.pngMan of the Month
山ピースの数だけ、勝利がある。
山岸祐也選手

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