月刊グラン5月号のご紹介[森島司選手インタビュー]

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無得点での開幕3連敗は30年ぶり。思いもよらぬスタートの失敗に不安を覚えた人も多いだろう。ただ、その苦しい試合の中で絶えず味方に声をかけ、サポートするため献身的に動く森島司の姿は頼もしく見えた。今季副キャプテンを任された背番号14が、チームをどん底から引き上げる。

武器を持っている選手ばかり
特長がかみ合えば怖いチームになれる

今季初のアウェーとなった第3節のアルビレックス新潟戦。グランパスはこの試合も相手ゴールを割ることができなかった。後半、59分からピッチに立った森島は、いつにも増して精力的に動き、味方のプレーを引き出そうと奮闘したものの勝利にはつながらなかった。試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、人一倍悔しさをあらわにしていたのも森島だった。

―新潟戦終了後はかなり感情を表に出していました。それだけチーム愛が強いんだと感じました。

本当に悔しかったですから。別に感情を出したことに意味はないですけど、負けたら悔しいですし、連敗というのもすごくきついなと思っていました。みんながチームに期待してくれていることも分かっていますし、一緒にやっている選手はいい人ばかりで、一緒にレベルアップしていきたいなって思える選手ばかりです。ファンの方たちだけじゃなく、スタッフもフロントもすごく期待してくれています。自分はそういうことを含めてもっとチームに貢献したいと思っているので、このチームへの思いは結構強いと思います。

―今年のチームはどんなチームだと感じていますか。

去年の夏にグランパスに来て思ったのが、いい意味で個性の強い選手が多いな、という印象で、今年もそういう選手が集まっていると感じています。それがうまくかみ合えばタイトル争いもできると思うし、未来のあるチームだと思います。練習もみんな一生懸命やっていますし、やれなかったことを修正して、いろんなことを考えてやっているので、勝てていないですけど、すごく充実はしています。

―新加入で、本当に能力の高い選手が来てくれました。それを融合させることも森島選手の役割ですね。

武器を持っている選手ばかりなので、そういう特長がかみ合えば、怖いチームになれると思います。合わせるのは得意なので、そこはもっと自分がやらないといけないなという気持ちもあります。

―山岸祐也選手やパトリック選手をどう生かしていきたいですか。

ギシ君も周りに合わせることが得意なタイプ。ボールも失わないですし、ちゃんと周りを見てパスを出してくれる感覚もあります。本当に万能なタイプで、チームが前進するための大事なプレーをしてくれます。パトリックは前線で体を張ってくれます。もっとクロスが上げられるようなチーム状態になったら、パトが生きてくると思うので、そこはチームとしてやらないといけないところです。パトもすごく頑張ってくれているので、早くチーム状態を良くして、パトが生きる状況をつくりたいですね。

―両サイドも今年のチームの武器になりそうですね。

右サイドも左サイドも特長があって、ヤマ君(山中亮輔選手)は本当に高精度なクロスを上げてくれるし、右(中山克広選手)は右で、結構単独突破できるし深さも取れる選手なので強みになりそうです。

―主力に負傷者が多く出てしまったことがスタートでつまずいた要因でしょうか。

けが人も多かったし、公式戦が始まってうまくいかないことが出てきて、そこで我慢できずに失点してしまっているのが始まりですけど、今いるメンバーでやらないといけないのは間違いないので、もうちょっと何とかできたのかなと思っています。

昨年の夏にサンフレッチェ広島からグランパスに完全移籍で加入。大き過ぎる期待に押しつぶされそうになったこともあっただろう。今年は副キャプテンに任命され、さらにチームの中心として重要な役回りが与えられている。

―沖縄キャンプはどんなテーマで取り組んできましたか。

新しいことに取り組みましたが、毎日きちんと落とし込んで練習をして充実していました。僕はいろいろと考えながらやることが好きなので、すごく楽しくできました。

―長谷川健太監督3年目でもチームは新しいことにトライしていたのですね。

もちろん継続するべきところは継続しながら、新しい形をやりました。まあ両方です。それで考えることがより増えたなという感じで、シンプルにフォーメーションが変わったこともありますが、自分が成長できる感じでした。

―開幕戦では稲垣祥選手がアンカーに入りました。その形は今年の練習ではやっていなかったので、森島選手がいろいろとサポートをするなど、とても気を配っていたと感じました。

まあ、ちょっとやり方が変わったというところはありましたけど、その中でも自分の特長を出すために、前に入っていくことはやらないといけなかったなと反省しています。後ろにも関わりながら前に入っていくのが自分のスタイルだと思うので。もうちょっと運動量を増やしてやれていたらと思っています。


続きは『Grun』2024年5月号をぜひご覧ください。

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