月刊グラン10月号のご紹介[前田直輝選手インタビュー]

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みんなが目指しているところは一緒
ファミリーで同じ方向を向きたい

海外でプレーするという夢を追い、2021年12月にオランダに渡った前田直輝。
デビュー戦で左足に重傷を負ったために納得いく挑戦とはならなかったものの、期限付き移籍期間満了に伴い、この夏グランパスに復帰。タイトルを狙うチームにとっては、またとないタイミングでの帰還となった。
厳しい戦いを経験し、さらに大きくなって帰ってきた"ウルトラマン"が、新たな風を起こす。


13年ぶりのリーグ制覇に向けて期待は高まるばかりだ。これまで足りなかったジョーカー役だけでなく、マテウス・カストロが去った後釜も任せられる前田直輝がレンタル先だったユトレヒト(オランダ)から復帰した。切れ味鋭いドリブルや強烈なシュートは言うに及ばず、その熱いスピリットはチームに多大なものをもたらしてくれるはずだ。

―1年半ぶりの復帰に、ファミリーもたいへん期待しています。どう受け止めていますか。

その期待という部分は、ひしひしと感じています。本当にうれしいことだし、逆に『やらなくちゃいけない』っていう使命感もあります。何よりも今はまず自分にフォーカスして、コンディションを上げることや、戦術理解の部分、チームのために何ができるのかを考えています。

―練習を見ていると、コンディションは相当上がってきているように感じます。

まだまだですよ。人間満足したら終わりなので。本当にゴールはないと思っていて、まだまだ成長できるし、コンディションを戻せる、いや、『上げられる』と思っています。

―「戻せる」と「上げられる」だとニュアンスも違いますね。

男として、過去の栄光に浸るのが一番ダサいと思っているから、『あの時期に戻りたい』なんて思わないし、現に足首が同じ状態ではないので、それ以上のコンディションになるために毎日努力するだけですね。

―オランダでのデビュー戦で負ったけがで、足の感覚は変わりましたか。

オペ(手術)をして1年半くらい経っていますけど、オランダのフィジオ、日本だとトレーナーさんのクオリティーがすごく高くて、本当に日に日に良くなっていった感覚はありますし、けがを言い訳にはしたくないので、変わったところは特にないと思っています。

―全てを受け入れて、さらに強い自分を見せたいですか。

本当にそうです。シンプルにそうだと思います。

前田がオランダに渡ったのは21年のシーズンが終了した直後だった。クラブ初となるルヴァンカップのタイトル獲得に、決勝戦の先制ゴールという形で大きく貢献。Jリーグでの活躍を認められ、渡欧することになった。しかし、そのオランダでのデビュー戦は、開始8分に相手選手のスライディングタックルを受けて左足を負傷。全治8カ月の重傷だった。

―常々「海外挑戦をしたい」と言っていましたが、最初にオランダ移籍の話をもらった時の心境はいかがでしたか。

本当に『ついに来たか』って感じで、グランパスにとって苦しい時期だとは思いましたが、自分勝手ながら『挑戦したい』という思いを伝えました。モトさん(山口素弘GM)をはじめ、みなさんが僕のわがままを理解してくれて、それについてはグランパスに感謝してもし切れないくらいに感謝しています。代理人から連絡がきたのはちょうどご飯を食べている時で、胸がいっぱいになってご飯が食べられなくなりました(笑)。

―グランパスで力を示して認められたという意味で、僕たちもうれしく思いました。

自分の中でもやっぱりJリーグで結果を出して、ある程度"前田直輝"というプレーヤーを認識された上で海外へ行きたいと思っていたので、ちょっとタイミングは遅かったですけど、オランダに行けたことで本当に人生観や価値観が変わったし、得たものはすごく多かった。行って良かったなと思っています。

―移籍時、オランダはシーズン途中でしたが、難しい部分もあったのではないでしょうか。

そうですね。でも日本で1年間プレーしてコンディション的には全然鈍ってなかったし、12月にオファーをもらった段階で、『1月12日のアヤックス戦にはスタートで出られるように』って言われていたので、そこにフォーカスしていました。


続きは『Grun』2023年10月号をぜひご覧ください。

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前田直輝

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