月刊グラン8月号のご紹介[中谷進之介選手インタビュー]
勝ち方を見つける
作業にトライ
2018年の夏にグランパスに加入以降、中谷進之介は常にディフェンスラインのリーダーとしてチームを支えてきた。昨季はルヴァンカップ優勝という成果をつかみ取ったが、今季はチームとしての新しい挑戦も多く理想通りの戦いとはなっていない。しかし混戦のJ1リーグ。決してあきらめず一戦一戦突き進むことで未来は開けてくるはずだ。
グランパスは前半戦を終えて5勝5分7敗で10位。長谷川健太新監督の下、12年ぶりのリーグ制覇を目指したが、シーズン序盤の苦戦が響き好調の波に乗り切れていない。チームの副キャプテンを務める中谷進之介は、この厳しい前半戦をどう捉えているのだろうか。
―前半戦の成績をどう感じていますか。
言い方は良くないですけど、(これまで)結果だけを求めるサッカーになっていました。それもプロの世界では一つの方法だと思うんですけど、チームの上積みとか、そういうものがちょっと欠けていたのかなと思います。今はそこにトライしている部分もあるので、成績的には仕方ないという思いもありますけど、それにしても負け過ぎているし、勝てなさ過ぎているなという印象です。
―監督も戦術も変わり苦労している印象がありますが、成長しているという感覚は?
良くなっている感覚はあります。ただ少しケガ人も出てきちゃっていて、その場しのぎのサッカーになっている時があるのは課題だと思っています。ルヴァンカップの京都戦2試合で見せたような戦いができると、ポンポンと上にいけるんじゃないかな。
―歯車がかみ合えばという感じですか。
そうですね。マッシモ(フィッカデンティ前監督)の時とは違う勝ち方を求めているわけで、あの当時は勝ち方を知っていたというか、「こうすれば勝てるだろうな」というサッカーがありましたけど、今はそれを見つける作業をしている感じですね。クラブとしてももっと強いところを求めていると思うので、そういう積み重ねがあったらクラブの色が出ると思うし、チームとしての基盤作りが大事だと僕は思います。
―中谷選手は風間(八宏)監督にも、フィッカデンティ監督にも、長谷川監督にもすべてにしっかり対応していますが、それができる要因は?
監督が求めることをやり続けているだけですよ。もちろん自分のストロングや自分のしたいプレーはあると思うんですけど、監督の求めることをやり続けた上で、その中から自分の良さを出していく、それで信頼を積み重ねていくという作業がディフェンダーは大切なのかなと思います。
―風間監督の時は守備のタスクも多かったと思いますが、長谷川監督から求められているものは?
健太さんはどちらかというとシンプルだと思います。カバーとかしっかり守るとか、基本的なところを重視しているのでシンプルかなと思います。
―フィッカデンティ監督の時はセンチ単位の細かい指示があったとか?
マッシモは意外に細かくないですよ。そう見えているだけで、意外にやっていることはマークについて行けという感じで、そこまで細かい感じはしませんでした。
―長谷川監督になって感じている変化は?
ボールの動かし方や守備のアグレッシブさは違います。でも基本となる守備のやり方、例えばクロスの対応とか、相手にゴールを割らせないとか、そこまで大きな変化はないのかなと思います。
―去年まではDFがゴール前で体を張って止めていた場面を多く見ましたが、今年はそれほど多くないなと感じています。
確かに、言われてみるとそうですね。それで失点数が増えているというのは、簡単に行かれてしまっているということなので、チープというか安っぽい失点が多いのかもしれません。もっと集中力を高めて気迫を出すじゃないですけど、もしもの時でも0で抑え続ける気合いがチームにちょっと足りないかもしれませんね。
続きは『Grun』2022年8月号をぜひご覧ください。
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