月刊グラン6月号のご紹介[レオ シルバ選手インタビュー]

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どんな形でもチームに貢献
連戦続いても準備は万全

来日して10年。レオシルバはJリーグ屈指の優良外国籍助っ人として高い評価を受け続けてきた。その持ち味は卓抜したボール奪取能力と、際立つ展開力。そして時にはフィニッシュにも顔を出し、まさに「ボランチの帝王」ともいうべき存在だ。今季加入したグランパスでも期待に違わぬプレーでチームの中心に君臨している。

インタビュー

4月6日のJ1第7節・湘南戦。1-1で迎えた試合終了間際にPKを得たグランパスは、ペナルティスポットの後方で複数の選手が「自分が蹴りたい」と名乗り出ていた。最終的に「自信がある」とやりとりをして引かなかったのは、阿部浩之とレオシルバのふたり。阿部の提案でじゃんけんをし、勝った阿部がそのPKを決め、リーグ戦では開幕戦以来の2勝目をチームにもたらした。

─名古屋での初ゴールとなるビッグチャンスがありましたが、惜しくもじゃんけんで負けてしまいましたね。

負けた時はちょっと悲しかったです(笑)。でもすぐに阿部が得点を決めてくれたので、気持ちが切り替わってうれしくなりました。自分としては、どんな形であれチームに貢献したいですし、それがゴールならもちろんうれしいですが、全力プレーで、チームを助けるためなら何でもするという感覚でいます。

─これまで、ほとんどの試合に出場していますが、連戦が続く中でコンディションはどうやって維持していますか?

連戦になるのは分かっていたことなので、しっかりと準備はできていました。試合数が多いときはいかに自分の体をリカバーするかが大事なので、そのためにサプリメントや食事にはかなり気をつけています。

─食事は奥様がしっかりサポートしてくれているのですか?

そうですね。彼女は料理がとてもうまいのでとても助かっています。ブラジル料理がやっぱり好きですが、特に『フェジョン』という豆を使った煮込み料理とか、肉とかサラダとかが好きですね。あとラザニアも大好き(笑)。

─ハッピーターンも好きですよね?

そうですね。家族も大好きです。アルビレックス新潟に加入した時に、チームメートから『これおいしいから食べてみて』って言われて食べたら、びっくりするほどおいしくてはまりました。当時、ハッピーターンの製造会社はクラブのスポンサーだったので、クラブハウスにはいつも置いてあって、ちょこちょこ食べていたんですよ。それを周りの選手が気付いて、テレビ番組にも取り上げられました。

─工場にも行ったそうですね。

『工場見学ができたらいいな』と言ったのがきっかけで、それが実現しました。自分の好きな食べ物が作られている現場に行けるという、貴重な経験をさせていただいたのは何よりもうれしかったですし、夢のようでした。いろんな味のハッピーターンがあって感動しました。

─僕も大好きですが、どんなところが気に入ったのですか?

仲間が増えましたね(笑)。ブラジルだと甘いものは甘い、塩味は塩味とかはっきりしているものが多いんですけど、絶妙な甘じょっぱさがありますよね。奥さんの両親が来日した時とか、自分の友達が来た時に食べてもらいましたが大好評でした。

─グランパスのスポンサーにもお菓子を作っている会社がいくつかあります。特に松永製菓の「しるこサンド」はおススメです。

ちょうど何かないかと話を聞こうと思っていたので、今度食べてみますね(笑)。

─サッカーを始めたのは何歳からですか?

厳密に言うと、サッカーを始めたのは15歳です。

─えっ、15歳ってかなり遅めですね。

7歳の時にフットサルを始めて、ずっとフットサルの選手になることを夢見ていました。ある時、友達が『サッカーをやらないか』と誘ってくれて試合に行ったら、そこにたまたまスカウトの人が来ていたんです。そこで声を掛けられたのがきっかけで、それから本格的にサッカーをするようになりました。両親もサポートしてくれたので感謝しています。

─運命的な展開ですね。

自分でも運命だと思いました。自分としてはフットサルをやりたいと思ってやっていましたが、友人が何回も声を掛けて誘ってくれて、ようやく行った試合でした。誘ってくれた友人もスカウトも僕にとってはとても大事な恩人のひとりです。

─ブラジルでは多くの子どもたちがプロサッカー選手になりたいと夢見ていると思いますが、プロになった時の感想は?

まさか自分がプロサッカー選手になれるなんて驚きでしたし、何よりもうれしかったのは、フットサルから転向して、努力をしてきたことが報われたということです。今でもフィールドのプロサッカー選手としてプレーできていることも、すごくうれしいし幸せだなと思っています。

─レオシルバ選手のプレーを見ていて感心するのは、敵の足が届かないギリギリのところにパスが出せることと、サイドチェンジでも前を向いて走る選手の前方にきちんとパスが出せること。細かい部分までしっかりこだわってプレーしているなと思っていますが、それはフットサルで得た技術が生きているからですか?

フットサルで培った能力を100パーセントと言ってもいいくらいピッチでも使うことができていると思います。狭いスペースでいかに早く判断して正確なプレーをするか、味方が次のプレーをしやすいように、ちゃんとしたボールを出すというのはフットサルの基本なので、そこは大事なポイントの一つだと思っています。


続きは『Grun』2022年6月号をぜひご覧ください。

grun-22-06.pngGRUN INTERVIEW ボランチの帝王 レオシルバ

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