月刊グラン2月号のご紹介[風間八宏監督インタビュー]

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2018年4月号からスタートした連載「革命ウオッチャー」。風間八宏監督を筑波大学サッカー部監督時代から取材してきたフリージャーナリスト竹中玲央奈氏が指揮官の脳内を解き明かしてきた視点は、読者から大きな反響を得た。今回は革命ウオッチャー特別編として、竹中氏が風間監督を直撃。激動の2018年の戦い、来る2019年への思いを聞いた。

選手に「知恵」が備わってきた2018年

―風間さんを取材している中で選手とチームを評価するワードとして「知恵」という言葉を今季初めて聞いたのが印象に残っているんですが、これはどういう意味だったのでしょうか。

 自分で習ってきた選手なのか、自分で考えて作ってきた選手なのか。それが僕の中の「知恵」だと思うんですよね。例えば僕は小さい頃は背が小さかった。でも、競り合いは負けなかった。なぜそれができたかは自分にしかわからなくて、(人から)習えることではない。習ってきた人は「小さいんだからヘディングは競るな」とか「小さいんだからこうしなさい」と言われてそれを実行する。でも、小さくてもヘディングが勝てる人がいたとしたらもちろん身体的な要素があるかもしれないですけど、それだけでは勝てない。その中でも勝てる選手がいるとすれば、どんな相手にもおそらく対応できる人なんです。それが知恵です。

―これまでチームに足りない部分がそこだった、と。

 知恵を持って戦える選手が出てきたのが後半戦ですね。若い選手がフレッシュさを出してくれる中でも間違いなく足りない部分がそこにあったので、「知恵のある選手を集めてほしい」という要望は前のシーズンから話していました。ただプレーオフまで戦ってしまったことで(補強に動く)時期が微妙だった。だからそのままのメンバーが基本となる形で今年は入ったと。夏の中断期間には足りないところの選手を補強しなければいけないというのはずっと言っていたのですが、その中でみんなも考えてくれた。

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―監督がよく言われる中央の選手に「知恵」はより求められるのかなと。それは既存の選手がNGというわけではなく、高いレベルでそれを発揮できないといけないのかなと感じています。

 真ん中の選手に知恵がないとチームの出来を左右するので、何かがあっても自分の知恵で戻してくれる選手たちが必要だとは思います。今のチームで言うと、それがマル(丸山祐市)であったり、シン(中谷進之介)はまだまだ足りないけど、彼は若いなりに知恵はあるほうだと思います。知恵の量でいったらマルはものすごく多いです。彼とネット、そしてジョーがいることによって真ん中のところはだいぶ変わりましたね。あとは、面白さで言ったら(金井)貢史もそうですね。彼らは持っているものをチームの中に提供してくれたし、自分の意思で取り組んで自分で変わっていっている。

―夏に大森スポーツダイレクター(SD)が補強をしている中で「前と中盤の底に厚みをつけたかった」と語っていましたが、そこは風間さんの中でもあったのでしょうか。

 要は中央ですね。後ろ、真ん中、前と中央がしっかりしないといけないと思っていました。なぜかというとサッカーをする中で、そこを使うし狙われる。逆に言えば狙わせないといけないところでもあります。狙わせるためにあるのだけど、狙わせてやられてはいけない。そういう意味では中央で技術の自信と相手を見る余裕、それらを含めて自信なのですが、そこが揺らいでしまうとチームが崩れたり終わったりしてしまう。だからこそ、揺るがない選手がいないとダメだ、という話はしていました。その中でマルやシン、ネットが来てくれた。そして(小林)裕紀もどんどん強気になってきて。そこはとても良かったですね。


2018年4月号からスタートした連載「革命ウオッチャー」。風間八宏監督を筑波大学サッカー部監督時代から取材してきたフリージャーナリスト竹中玲央奈氏が指揮官の脳内を解き明かしてきた視点は、読者から大きな反響を得た。今回は革命ウオッチャー特別編として、竹中氏が風間監督を直撃。激動の2018年の戦い、来る2019年への思いを聞いた。

続きは『Grun』2019年2月号をぜひご覧ください。

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