月刊グラン6月号のご紹介[ランゲラック選手インタビュー]

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自らの判断で相手ゴール前へ
勝利に対するあくなき執念

インタビューはチームが連敗を続けている時期に行われた。連敗中の試合後には「これだけ負け続けたことは初めてだ」と表情を曇らせることもあったが、インタビュー中は努めて明るく、前向きに自らの思いを語った。

 キャンプ、プレシーズンマッチを通じて、いい準備をしたことで、最初の2試合については良い結果に結びつきました。シーズンの初めとしてはポジティブな面が出ていたと思います。いまは連敗をしていますが、ここはしっかりと気持ちを切り替え、勝点を積み重ねて、いい方向に向かっていきたいと思っています。まずは自信を取り戻すこと。自信を持ってプレーすれば相手にとって必ず脅威になるはずです。

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風間監督が持つ独自のサッカースタイルの中で、ゴールキーパーはとても重要なポジションです。攻撃の起点として大きな役割を担うとともに、ひとたび守りに入ると、短い時間でシュートに持ちこまれることが多くなります。驚き、戸惑いはありましたか?

 カウンターを受けるシーンが多かったですね。実際にすべてを防げるわけではないのですが、自分ができることをしっかり見極め、最良のポジションを取ることを心掛けています。チームの一員としてプレーできることに喜びを感じていますし、しっかりボールをキープして多くのパスをつなぎながら、攻撃していくサッカーは好きなスタイルです。ボールを持つ時間が長ければ、敵のチャンスは少なくなる。これまでのゲームを見ても、ポゼッション率やパスの数は他のチームより大きく上回っています。あとは最終的に得点に持っていくことが大事だということ。ただ、ゴールキーパーである僕にとって最も大事な仕事は、失点を防ぐこと。時に悪い状況もありますが、次はしっかりやっていくという確認をしながら連携を取っていきたいと思います。

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昨季王者の川崎フロンターレを満員の豊田スタジアムに迎えた戦いでは、数多くのスーパーセーブで失点を防ぎ、0-1とリードされて迎えた後半アディショナルタイムには、CKのチャンスで相手ゴール前に上がり、勝利への執念を見せていました。惜しくも得点に届かず、敗れた試合でしたが、ファン・サポーターも心を揺さぶられた瞬間だったと思います。ゴール前に上がる判断をした時の心境は?

 試合の中で、時には自分で責任を持って判断をしなければならないことがあると思います。時間は30秒くらい残っていたでしょうか? 僕がゴール前に上がることで、相手を混乱させられるかなと思いました。本当に負けたくないという気持ちがあり、チームを助けたいという思いであふれていました。0-1で終わるよりは、リスクを冒してでもゴール前に出ていけば、同点にするチャンスがあると信じていました。最後は佐藤選手がこぼれ球をシュートしましたよね。あのシュートは本当に運に左右されたもので、運がいい日ならば入っていたかもしれません。わずか数センチだったと思います。

攻め上がったシーンから伝わってくる思い。また、練習後や試合後のインタビューでも、いつも「チームの勝利のため」という言葉が優先されています。

 僕の目的はチームを助けること。「失点を許さない」というのは簡単な言葉なので、あまり言いたくはないのですが、自分のパフォーマンスをできるだけ出して、チームを助けることが私の望みです。チームにいい影響を与えたいと考えているし、ある種、リーダーとしての責任を持ってチームに貢献したい。こういう考え方は、サッカーチームにおいて必要なことだと思っています。


グランパスが戻ってきたJ1のピッチ。守護神としてゴールマウスを守っているのは、欧州の大舞台を経験してきた「ミッチ」ランゲラックだ。
オーストラリアの小さな町を起点にサクセスストーリーを実現させた男が、新天地に選んだのは日本、そして名古屋。チームの勝利を最高の喜びに。背番号22の姿は...。続きは『Grun』2018年6月号をぜひご覧ください。

grun-18-06.pngGRUN INTERVIEW
勝利へ、守り続ける
ランゲラック

改革ウオッチャー

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