明治安田生命J2リーグ 第33節 金沢戦前々日 監督会見

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本日9月15日(金)、トヨタスポーツセンターでの非公開トレーニング終了後、風間八宏監督の記者会見を行いました。


風間八宏監督

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─台風が心配ですね?

心配だね、早く行って欲しいね。

─今週は準備期間が少し長く取れましたね?

1日多かったですね。もちろん見直すところ、両方のゴール前の質の部分と、それ以外の選手でもすごく良くなっている選手もいるので、それを含め全てのことに取り組めた良い1週間だったと思います。

─新井選手が大きな怪我をしてしまいましたが?

もちろんすごく残念だし、本人が一番残念だと思います。我々にとっても戦力の中で怪我人が1人もいないのが良いですが、仕方ないのでチームはチームで、彼には1日も早く回復して欲しいと思います。

─全員が戦力だとは思いますが、その中でも新井選手は大きな戦力だったのではないでしょうか?

もちろんですが、一耀(新井選手)の場合はもっとたくさん試合に出させたかったですし、そのことは本当に残念だけどチームとしては色々なことが起こるのは仕方がないことなので、しかも試合での怪我です。あとは他の選手でしっかりやっていければ良いと思っています。

─今週は守備の練習を重点的にやっているようにも見えましたが?

守備の練習じゃないです、小学生程度のものなので(笑)。いろんなことで見る位置、立ち位置というものをどれだけ早く(見つけられるか)。サッカーが早くなっているので、自分たちが早くなっているということは、今までよりも早くしなければいけない、その意味で立って視野を作るという連続がまだまだ遅いので、自分たちがうまくなればなるほど、もっと遅くなるので、その部分の確認でした。守備というよりも、どうやって見るかが大事なことで、そこはこのサッカーをやっていれば変化していくので、守備がどうとかではなく、遅れている選手には早く目を作るという作業をしていました。

─手を使ってボールを動かし守備陣の確認もされていましたが、それも目を作るための作業だったのでしょうか?

そこへ早く戻るということ、中でやっていると早いだけなので自分がどこに戻っている、戻っていないこともわからないので。こういうところが見えたら楽だぞということを伝えて、何を見るかは散々言っていて、守備の時に敵も見なければいけない、味方も見なければいけない、見方を見るために自分がどこへ戻るか、結構わかっていないので(笑)。それは攻撃の時も同じで、そこのところの目を作るという作業をやっていかなければいけない、実践の早い中だけでしていても整理できていないので、そこのところの整理をし、それを練習の中で、試合の中でどうやって作っていくか、その頭の整理です。

─前節の試合後、攻守において最後の精度の部分に課題があると話されていました。今週は特にゴール前での最後の精度を意識した取り組みだったのでしょうか?

両ゴール前、1番大事なところだけど、最後の1本のパスや最後の止めるところなど、そこでボールから目が離れてしまったりしている部分があるので、見えるようになればなるほど、いろんなものが見えてくる。そこで選択肢が増えたぶん遅くなったり、余計なこともしてしまう。ボールだけ見てしっかり蹴れば良いところを違うところを見てしまったり、そういう部分を習慣づけていかないと良くならないので。質とは何か我々はわかっているので、その確認をし、頭の中の技術を増やしていくということです。

─今週はとにかく「足を止めるな」ということを話し、水を取りに行く場面でも選手にはジョギングをさせていました。それは試合中にも歩くことがないようにという意図だったのでしょうか?

サッカーにはジョギング、止まる、ダッシュ、止まるしかありません。歩くという動きはありません。そこで2歩あるけば、頭が休んでいるということ。自分たちのサッカーが早くなっている中で2歩あるけば1人いなくなってしまう。その中で回復しなければいけなくなる。それが全ての問題、育成年代からの問題で、すぐ膝に手をついて休む、それはサッカーには無い動きで、できている選手もいるが、できていない選手も習慣で変わる。あれだけで変わるということはないが大事なことなので、それを理解させました。休むということはないから。展開が早くなっている、自分たちが主導権を持って戦うなかで1人でも歩いていたら、もうだめになるものです。

─ミーティングではバルセロナの映像を見せられているという話を聞きました。真似るというわけではありませんが、あらためてインプットとして見せているのでしょうか?

バルセロナだとか、どこのクラブとかではなく、これを見ろということでもありません。最初に自分たちが理解していなければ、あの映像を見ても彼らが何をやっているかわかりません。見せているのではなく、もうわかるよなという意味です。最初に分からなければマンチェスターUを見ようがチャルシーを見ようが、何を見てもわかりようがないので。うちの選手はもうわかっているうえで、映像を見て彼らがなぜ早いのかということを1人ずつに理解させています。

─春のキャンプから比べると、選手は非常に成長していると思います。ただリーグ戦は残り10試合となり、この10試合の意義はどう捉えられているのでしょうか?

一緒です、何を言っても変わらないので。もちろん全部勝つと全員がいつも思っていますが、やっぱり1つ1つ成長していかなければいけないし、自分たちの力は力で認めないといけない。自分たちの幹は何なのか徹底的に突き詰め、それで勝てないのなら足りない、逆に言えばそれで勝つチャンスが今は十分あるわけだから、そこに対して人が強くなっていくことが大切。いつも言っていますが、ただの勝利はありません。しっかりどう勝つかを突き詰めて勝てるようになっていかなければこのチームの成長はないし、迷ってしまって毎年ふらふらすることになります。選手は落ち着いてやっていますし、力は間違いなく上がっていて、負ける試合はないはずなのに、それでも負けている。それはなぜかと言えば、根幹の部分で自分たちがまだ完璧にできていない、そして変化をしているサッカーに全員が付いていかなければいけない、それを求め続けます。最後の10試合も最初の10試合も同じで、選手の中では頭の中に明確なものがあるので、それをピッチで出してもらいたいと思います。

─来週は水曜日に天皇杯も入り厳しい日程となりますが?

やれることしかやれません。再登録がまだなので、リーグ戦と天皇杯で出られる選手も違い、人数も多くなくギリギリ、もしかしたら(天皇杯では)ベンチの人数が足りないかもしれませんが、その時の最善を尽くしていくしかありません。まず金沢戦、そのあとに天皇杯。それは1つ1つ戦うしかありません。金沢でまずしっかり戦ってそのあと、もしかしたら金沢で怪我が出るかもしれませんし、いろいろと考えたことが無駄になるのがこの世界ですが、しっかりやりたいと思います。

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