明治安田生命J2リーグ 第29節 アビスパ福岡戦前々日 監督会見
本日8月18日(金)、トヨタスポーツセンターでの非公開トレーニング終了後、風間八宏監督の記者会見を行いました。
風間八宏監督
─次節は2位の福岡との直接対決、ファンも注目のカードとなりますが?
非常に力のあるチームだけど、それはどこも同じ。どこも強いし、自分たちがやらなければいけないのは90分を通して自分たちのリズム、距離のサッカーを続けること。それを少しやめた時にピンチをむかえているので、その意味でその時間をあと10分、15分と全員が積極的にサッカーを続けること、これが一番自分たちのリズムで勝ちに近くことだと思います。
─町田戦では、これだけ悪い試合でも結果を出せたことは評価できると話されました。その悪い時間を減らすために何が必要だとお考えでしょうか?
ずっとそうですが、結局やるかやらないか。やめてしまった時に初めて相手にチャンスができているので、そこのところを自分たちで落とさないように。そういう試合がいくつかあるが「ちゃんとやろう」と話したら、やれる力は出てきているので、進歩はしていますが、試合90分の終わり方、自分のマインドのコントロールの仕方、これを1人ひとりに伝えているところで、それを変えてくれれば良いと思います。
─ここ3試合の得点力が非常に高く、全国的にも注目されています。この要因はどこにあるとお考えでしょうか?
自分たちがボールをしっかり持てていること、持ちながら相手をしっかりコントロールできていることは前よりは上がってきました。それでどこを突けば良いのか、そういうこともわかってきた。ボールを動かしながら、どうやって最後の突破をするのかを見つけることができるようになってきたと思います。
─シャビエル選手の加入もあったとは思いますが、監督の想定している成長具合なのでしょうか?
もちろん、動きの根本がだいぶ変わっている。動きを作るまで時間がかかるが、ベースとしてボールをしっかりと持てなければ動きのタイミングがない。そういう意味では、その積み重ねができているのだと思います。
─失点の多さも気になりますが、守備が悪い、守れていないという問題ではないのですね?
もちろん、そこ(守備)でも防げればいいのですが、決してそういうことをやっているチームではないです。自分たちがボールを譲るからそうなるわけで、それまで譲っていないのに、なぜ簡単に譲るのかという問題です。まして、そういう状況は相手がもう点を取るしかないという状況で起きているわけで、そこで相手にボールを渡すのは一番良くないことです。まだまだ90分それを続けるのは難しいのですが、相手にボールを持たさなければ、どこのチームも攻撃はできないわけで、相手にボールを持たせること自体が良くない、それまでもっと速いなかでプレーしていながら、それをやめてしまう何本も自分たちの中で水を漏らしている、相手を引き寄せていることがある。そういう部分をしっかりやらなければ、本当のチームに強くならない。そういうベースができてきたから、ここがどうだという話が出てきているわけです。
─今シーズン、瑞穂では7勝1敗と圧倒的な強さを見せていますが?
豊田スタジアムもこの前、芝を練習場に近い環境にしてもらいました。瑞穂は練習場と同じ芝なので、その意味でやりやすさはあると思います。ただ、そういう理由だけではなく、チームがしっかりと力を付けていかなければならないので、その表れでもあると思います。もちろんホームでの試合、グランパスはサポーターもすごいから、そこでしっかりと自分たちを見せなければいけないと思っています。
─まだまだ落ち着きのない、本当に強いチームとは言えないかもしれませんが、監督の中で今の段階は納得のできないものなのでしょうか。
もちろんそうですが、問題は何かといえば、個人の中でずれてしまっていることです。自分たちが主体でサッカーをするのなら、本当に自信や強さ、技術を高めなければいけないわけで、その意味で選手たちは発展している最中です。全て完璧にやれというつもりはないけど、その中でみんなが少しづつ良いところが出てきている。そして足りないところもわかってきている。これは積み重ねるしかないですし、見てわかる通りシーズンのはじめとメンバーも大きく変わっている、伸びることでこれからもどんどん変わるから、その意味ではパターンではない。限界のないサッカー、上限のないサッカー、そのぶん1人ひとりが成長しなければ、どこかでぶれれば、チームもぶれてきます。そうは言っても良い成長をしていると思います。
─福岡戦に勝利すれば、勝ち点差3へと迫りますが?
1試合は1試合で同じ、どのチームとの試合も同じで、90分戦うことも同じ。それに対して自分たちがいま何をできるか、その積み重ねでしかチームは強くなりません。
─苦しみながらもここから5連勝、6連勝と結果を続けることでチームの自信につながるのではないでしょうか?
もちろんそうですが、1試合1試合が大切で、次のこと(だけを考えています)。過去のことは終わった時にしっかりと考えれば良いわけで。ただ自分たちは根拠があって点を取れている、根拠があって勝利しているのがチームとしての成長で、根拠がなく勝つ、負けるを追っかけていてはチームの成長はありません。現に選手はそれだけ成長しているので、自信を持って戦ってくれれば良いし、1試合1試合を楽しんでくれれば良いと思っています。