第97回天皇杯3回戦:ヴァンラーレ八戸戦前々日監督会見
本日7月10日(月)、トヨタスポーツセンターでの非公開トレーニング終了後、風間八宏監督の記者会見を行いました。
風間八宏監督
─リーグ戦から日程が詰まっているなか、天皇杯ということで気持ちも切り替えられるのではないでしょうか?
まだ新しいチームなので試合は多くあった方が良く、天皇杯もしっかり勝って試合数を増やしたいと思っています。選手のやる気もすごく充実していて、どんどんメンバーも増やさなければいけない、大切な試合になると思います。
─ある程度メンバーのローテーションも考えられているのでしょうか?
もちろん、トレーニングで良い選手はチャンスをもらわなければいけません。この時期になってくると、けがや体調などもあるので、一番良い選手を出したいと思います。
─最近のトレーニングを見ていると、矢田選手の状態が上がっているように感じますが?
もちろん全員に期待しているので、こればっかりは選手一人ひとりというより、チームのテンポについてこられるかということです。どんどんテンポが上がってきて、その中で自分が変化できるのかどうか、彼の技術で足りない部分も付きかけている段階なので、それを試合で出してくれれば良いと思いますし、それをトレーニングの中でも出してくれています。
─宮地選手のパフォーマンスもすごく良いように感じますが?
良いですよ。いつもフレッシュに、全力で取り組んでいます。ただチームの中のテンポという意味では、色々な速さがあり、その速さに対してまだ十分だとは思いませんが、彼の中では少しずつ上がって来ていることは間違いないと思います。
─徳島戦を戦った選手も何人か出場するのでしょうか?
若干はいるかもしれません。コンディションの問題も含め出てくるかもしれません。この試合、次の試合を全てと考えているわけではありませんが、層という意味では厚くはありませんし、そこのところを増やさなければいけません。先のことを考えながら色々と作らなければいけない試合でもあります。そういう目的も多少はあります。
─カテゴリーが下の相手に対して、前の選手は点を取る、そのためにシュートを打つという意味でも大切な試合になるのではないでしょうか?
相手はカテゴリーに関係なくどこも全力できます。この前の試合もそうでしたが、決めるかどうかは自分たちの問題。その意味でどことやろうがチャンスを作ること、そして決めるというところへ全員がいかなければいけない。その目標は変わらないし、相手うんぬんではないというのはわかっていることです。全ての相手は標的でもあるし、(下のカテゴリーという)感覚はありません。決めるという部分を徹底し、意識し余裕を持って狙えるようにしてもらいたいです。
─チャンスを作りながら決められないのは、余裕がないからなのでしょうか?
監督に余裕がないからじゃないかな(笑)。反面教師にしてでも決めてくれれば良いのですが。
─トレーニングの形を実際の試合でも出せるようになってきているようですが?
できていますね。ペナルティエリアの中へ入るようになり、キーパーと1対1も多い、それはずっとやってきていることであり、どんどん変化を加えていることでもあります。入るか入らないかはその日のものでもありますし、個人として「俺のところへ来たら入れるよ」という気持ちになってほしい、そしてチームとしてはチャンスを増やすこと。1本決めればそのイメージは大きくなりますし、特に若い選手が多いので、こうやって綺麗に崩して決めるんだということを覚えれば大きな変化をすると思います。そこは怖がらずにやってもらいたいと思います。
─押谷選手をトレーニングではボランチの位置でも起用していました。「見え方」を変えるための起用なのでしょうか?
彼の課題は連続性なので、今までみたいに前に置いておくだけ、サイドに置いておくだけだと自分でも動いていないことに気付いていなかったりします。真ん中に置けば動くしかない、本人もそれを自覚していますし、その中で彼はボールが止まりさえすれば能力は高いので、チームの中に入れると思います。変化してもらいたいと願っています。
─対戦のヴァンラーレ八戸は柱谷哲二監督が指揮をとりますが?
サッカー界で繋がりのない人はいません。柱谷監督は兄弟で仲が良いです(笑)。選手でも監督でもキャリアのある人ですし、色々と面白いことを考える監督です。その意味ではすごく楽しみです。
─天皇杯のレギュレーションが変わり、夏のこの時期から大会が行われることは新しいチームにとってはポジティブなことなのではないでしょうか?
新しく選手が集まり、若い選手も多く、ここは作っていかなければいけないチームです。リーグもそうですし、試合は多ければ多いほど良い。選手が育つ、選手が出てくるということが必要ですし、1つの試合で大きく変わることはありません。目的は同じで全員がうまくなる、強くなるために全ての試合で全力を尽くすだけです。