明治安田生命J2リーグ 第20節 長崎戦前々日 監督会見

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本日6月23日(金)、トヨタスポーツセンターでの非公開トレーニング終了後、風間八宏監督の記者会見を行いました。


風間八宏監督

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─リーグ戦は現在3連敗中ですが?

前へ進む作業、いつも言っている通り勝ち負けに一喜一憂しているわけではないので、前へと進むためにいろんなことを吸収し変化していかなければいけません。今できることと、足りないことも出てくる循環なので、1人1人、イメージと技術の意識づけをやってきました。

─昨日のトレーニングでは手でボールを運ぶトレーニングを行なっていました。何か動きを整理させる意図があったのでしょうか?

それもありますが、前日に試合を戦っているメンバーもいて負荷をかけられない状況だったので、あのトレーニングを行いました。

─天皇杯で出場した選手のパフォーマンスなど、次の試合にプラスアルファになると感じた部分はあったのでしょうか?

もちろんです。天皇杯を使いながら試している部分はありますし、他の選手のチャンスということで、試合に中に絡んだり、コンディションも見ることができました。すごく有意義な1試合だったと思います。

─その天皇杯で青木選手が見せたパフォーマンスは、監督が期待した特別なパフォーマンスだったのでしょうか?

彼だけじゃなく全員がそうですが、特に青木ら若い選手は1個1個、それを続けていくとどこかのところで、「パン」と弾けることがあります。もちろん、まだ弾けたとは思っていませんが、だいぶ頭の中がフリーになってきたのではないかと思います。あとは他の選手も、ベンチにいる選手も出たがっていました、特に(頭の中が)明確になってきた選手がプレーをしたがっている、その中の1人が青木でした。

─杉森選手も含め、殻を破りそうな段階にあるのではないでしょうか?

はじめから全く新しいチームの中で、これまで試合に出ていなかった選手、はじめて集まった選手の中で自分がどれだけ自由にやっていいか、自分はどのくらいのことができるかということが、段々とクリアになってきたことで意欲がすごく出てきています。それは彼らだけではありません、寿人ら全員がそうです。

─青木選手、杉森選手はこれまでのシーズンで出場機会もなかなかありませんでしたが、どういう部分に成長の可能性を感じられるのでしょうか?

1つは、彼ら2人は人にないものを持っています。スピードであったり、しなやかさです。そしてもう1つは、その分これまであまりサッカーを勉強してこなかったということです。それを1個ずつ、最初から2つをやると分からなくなるので1個ずつ、こちらも我慢ですが何度もやれば、彼らの中でも自分でやるようになっていきます。ただ、まだまだ足りているわけではありません。才能とは全員の中に埋まっているもので、あとは頭の中がフリーになっているかどうか、向かってこれるかどうか、人のせい物のせいにせず自分に期待しているかどうか、それを教えると若い選手はどんどん伸びてきます。これはベテランでも同じですが、扉を開けられるか、開けたらまた違う扉が出てきます。これまでは開けようとしていなかった、開けようとしているがどう開けるのか分からなかった。それが徐々に分かるようになってきた、そのためにコーチも一緒に取り組んでくれています。

─ここのところ失点の多さが気になりますね?

戦術眼の問題です。やられているのではなく、(守るべき位置に)いなくなっていての失点です。チームの中で機能していない、相手にやられているわけではありません。1人ひとりが経験から余裕を持てるか。先取りと言いますが、何が先取りなのかわかった選手がいれば。授業料だと思ってやっていくしかありません。何度かしかない(相手の)ボールに対してなぜいないのか、ただそれは、次に繰り返さなければいいので気にしないことも、攻撃と同じで守備の戦術眼がまだまだ劣っています。その選手たちに本当の守備の戦術眼を付けている段階ですが、無いものは無いので、慌てずにしっかりやっていくしかありません。

─ディフェンダー個々の資質というものも関わっているのでしょうか?

資質というよりは、小学校の頃にもう分かっていなければいけないことです。数の原理ばかり教えられていますが、1対1では面白くない、2対1の状況で面白くなります。キーパーも「打たせるな」というが、打たせなければ見せ場もありません。 余裕を持つためには、個人でいろんなことが見えるように。見ろと言っても何を見ていいか分からないわけで、それをいま作っている。選手も戦術眼を付けていかなければいけない、その中で残念な失点が多いですが、そこで足りなかったことを付けていかなければいけません。その作業を繰り返しています。

─結果だけを見ると今季最も苦しい、首位との勝ち点差も少し開いています。もちろん前へと進む理想と、勝ち点差という現実は分けて考えているのでしょうか?

分けて考えることがおかしいです。わざと負けているわけではありませんし、当たり前だけれど進まなければ勝つチームになれません。そんなに強いチームではないですし、自分たちはバイエルンミュンヘンではないので、自分たちの足元をしっかり見て何をやっていくのか、1試合2試合を勝つのではなく、ちゃんと勝たなければいけない。そのためにやっている作業で、別のものではありません。今の自分たちの力を認めたうえでその先へと進まなければいけないです。

─昨日のトレーニングでは出場停止の押谷選手に代わり和泉選手が右サイドでプレーしていました。ここまで、数多くのポジションを経験させていますね?

全部が動くので、ポジションは関係なく、その中で判断しなければいけません。(長崎戦は)皆さんの予想と違うかもしれないですし、一緒かもしれない(笑)これは楽しみにしていてください。