明治安田生命J2リーグ 第19節 福岡戦前々日 監督会見

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本日6月15日(木)、トヨタスポーツセンターでの非公開トレーニング終了後、風間八宏監督の記者会見を行いました。


風間八宏監督

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─今週のトレーニングでは、紅白戦の後にあらためて部分トレーニングを入れて、やり方が変わりました。チームに変化を与えたのでしょうか?

変化というより、常に進んでいかなければいけません。その中で何を優先するかということと、目が徐々に、いろいろなものが見えてきている途中にあり、それをはっきりさせることと、必要な技術を分からせることです。区切ってやったほうが、色々なことをできるからです。ゲームをやって部分トレーニングに戻ることも大事で、そのような練習はまだ選手自身で考えてはできないし、そのあたりを意識させているところです。これからもずっと選手が変化していきます。それに我々も付いていかなければいけないですし、やることを提供し続けなければなりません。そう意味で変わってきましたが、また変わるかもしれません。

─守備の選手をいろいろと試されているようですが?

いろいろなことがチームの中で変化しています、間違いなく6割のボール支配率があってチャンスも作れるようになりました。その中で出てくるものは決まっていて、ちゃんと理解できていない選手もいます。それを理解すること、それを含めての個人戦術を高める必要があります。チームのリズムがどうなのか、その中で必要なことを理解する。もっと頭を早くしなければいけません。自分たちのスピードが上がれば、もちろん(状況も)早くなります、そのためのトレーニングです。守備、攻撃ではなく両方です。その状況でどれだけ早く先取りできるか、先取りの部分をずっと取り組んでいます。もちろん、また変われば今の速度ではなくなります。

─以前の記者会見で、櫛引選手に対して成長を求める言葉もありました。具体的に、どのような部分に期待しているのでしょうか?

全部ですよ。若い選手、という言い方は好きではありませんが、余裕を持てる選手じゃないと全員。余裕とは何かと言えば、予測力です。将棋じゃありませんが、何個先まで予測できるかによって、その選手の余裕も変わってきます。だから「止める」「蹴る」も含め技術が正確でないといけないと言っています。その中で、彼自身がまだ自分の中で変化できていないところがあります。自分の今までやってきたこととは違うところまで来ていることに気づかなければいけません。まだ知らないことも沢山ありますし、それは他の選手も全員そうですが、彼はもっと余裕を持たなければいけません。「やらないと」という気持ちが強いと見えなくなることもありますし、少し余裕を持ってプレーできるようになってもらいたいです。まだまだ伸びてもらわないと困ります、これも全員です。

─今週のトレーニングではシャルレス選手をセンターバックで起用していましたが、トレーニングでのパフォーマンスが変わってきた部分はあったのでしょうか?

もちろんそれもありますが、外国人枠の問題もあります。誰がどうなるかは、パフォーマンスだけではありません。それでも、良くなっていると思います。

─前節は小林選手を起用しましたが、その評価をあらためてお聞かせください。

動きは悪くないです。どれだけ望むかですが、悪くはありません。全員そうですが、良さは良さで間違いなくあります。ボールを持てるし、リーダーシップもあります。彼が1試合目より2試合目で余裕が持てれば、しっかりしていますし、キャリアもあります。意外と繊細な部分もありますが。

─これまでチームの中心だったベテラン選手が、けがで離脱しました。この期間に、チームにどのような変化が起きて欲しいという期待は大きいのでしょうか?

全てに期待です。全てが新しいことですし、それへと向かっていけばいいと思っています。違う選手がチャンスをもらえるわけで、分かっていると思いますが(パフォーマンスが)良ければ試合に出られ、出て良ければそこは自分のものとなります。それは当たり前のことなので。もちろん全員に早く戻ってきて欲しいですが、彼らも今までやっていなかったものをやってきたわけで、ここまで頑張ってくれました。全ては前へ進むためのもので、その意味ですごく良い機会だと思っています。もちろん全員が揃ってくれることを望みますが、揃ったところでまだ変化をしていきますし、全員に力をつけてもらわないと面白くなるものも、面白くなりません。すべてのことを良いと考え取り組んでいるのが、今の状況です。

─前節、守備の組織が作られているヴェルディを相手に多くのチャンスを作りました。やはり、攻撃面は前進しているとお考えでしょうか?

もちろん前進しています。それでも、もっと自分たちの目が良くなることで足りない部分も出てきます。その繰り返しです。これで良いとは思いませんが、着実に彼らはいろいろなものが見えだしているのは間違いありません。その意味で前節は面白かったと思いますし、それを続けていけば身になるし、勝つことに近いものとなります。

─フィニッシュを決めるコツは何かあるのでしょうか?

いっぱいありますし、ゴールを見ればわかります。それを選手がやっていないのですが、それでも良くはなっています。外すことも、良くなるための1つだったと考えれば仕方のないことですし、最も大切なのはチャンスをどれだけ作り出せるか。それに対して考起(杉森選手)も絡んでいますし、それを続ければ良いと思います。

─リーグ戦が淡々と続きますが、チームに疲労はないのでしょうか?

それは感じません。選手にはすごくやる気があり、上手くなりたいと考えています。そして上手くなれば実際に試合に出ます。選手は楽しそうに取り組んでいますし、意欲を感じます。何が意欲かと言えば、今まで分からなかったことを理解し、もう1個やりたい、もう1個やりたいとなっています。最初は何かわからず最初の1歩を踏み出せなかったりしましたが、最近は自分の足で前へと出てくる選手が増えているのは間違いありません。

─勝っても負けても、翌週のトレーニングに活気があるのも、その意欲の表れでしょうか?

いつも言っていますが、勝ち負けに一喜一憂することは必要ありませんし、自分たちがやることはどうやっても変わりません。前へといくことですし、選手はそのために自分の欲求を高め取り組んでいます。それが普通ですし、これをずっと続けなければいけません。面白いものをサポーターも期待してくれていますし、自分たちにしかできないサッカーを見せなければいけない。それを続けることで勝利に最も近くなると思います。