【日赤×知多市×グランパス】多文化共生社会の実現に向けた協働事業 佐々木トニーユタカ通訳のキャリア講演レポート

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3月13日(木)に日本赤十字社愛知県支部、知多市と共催で知多市立つつじヶ丘小学校で佐々木トニーユタカ通訳によるキャリア講演を行いました。

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今回は2011年より「パートナーシップ協定」を締結している日本赤十字社愛知県支部と連携し、名古屋グランパスの佐々木通訳が、愛知県内で外国人児童生徒の在籍数が多い知多市立つつじが丘小学校を訪問し、6年生54名(うち15名程度が外国籍)の児童たちとの交流を行いました。

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先生に紹介され佐々木通訳が会場の教室に入ると、子どもたちから温かい拍手で迎え入れられました。
はじめに先生からの提案で、ポルトガル語を話すことのできる子どもたちと、ポルトガル語と日本語を織り交ぜながら簡単な会話をしました。

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次に自身のこれまでのキャリアを振り返りながらの自己紹介を行いました。日本人の両親を持ちながらブラジルで生まれ育った佐々木通訳。小学5年生の時に来日しましたが、当時はほぼ日本語が話せず言葉の壁に苦労しましたが、周りにブラジル人がほとんどいなかったため独学で日本語を身につけていった経験から、コミュニケーションの大切さを伝えました。

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また、学生時代からプロサッカー選手という明確な夢を持ち挑戦していったが、夢が叶わないと悟った時に、このまま終わるのではなくサッカーに関わる仕事は他にもあると考え、諦めずにそこから通訳という道に挑戦し、ベガルタ仙台で通訳として初めてJリーグのピッチに立つことが出来た経験や、その後生まれ育ったブラジルで開催された2014 FIFAワールドカップや2016年リオデジャネイロオリンピックといった大舞台に通訳として関わることが出来た経験を話し、「人生において、夢が叶わないこともあるけれど、そこで諦めなければ次の道を切り拓くことができる」ことを伝えました。

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講演の後半は子どもたちからの質問タイム。「通訳の難しさは?」「通訳で一番緊張した瞬間は?」「好きなアニメは?」と子どもたちから次々とあがる質問に、佐々木通訳は一つ一つ丁寧に答えました。途中、「両親の職業は?」という質問に、「父親はお寿司屋さん」という意外な回答も飛び出しました。

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参加した児童は、「夢が破れてもそこで諦めなければ自分の好きなことにまだ挑戦できることを学びました。僕は陸上をしているけど同じように諦めずに頑張りたいです。」という前向きな感想をいただきました。

キャリア講演を終えた佐々木通訳は、「人前で自分の経歴を話すことはこれまでなかったのでとても緊張しましたが、思った以上に子どもたちから質問がありたくさん話すことができたのでとても嬉しかったです。」と振り返りました。また、「第一希望で通訳になりたいという人は少ないと思うけど、少しでも通訳という業界を知ってもらい、そういう道もあるんだよというメッセージを残せたのであればよかったです。」と話しました。

ピッチ内外でチームを支える佐々木通訳の今後の活躍にもぜひご注目ください。