GRAMPUS SOCIO PROJECT 第4回SOCIOミーティングを実施しました。
7月15日(土)、第4回SOCIOミーティングを熱田神宮会館(名古屋市熱田区神宮)で開催しました。クラブがこの先の未来も誇りに思っていただける、魅力あるクラブであり続けるために、グランパスファミリーの皆さまと共にクラブの未来を共創する「GRAMPUS SOCIO PROJECT」。第4回は「新エンブレムのプロトタイプ評価」を主題とし、「新エンブレムのデザイン案を磨く」、「新エンブレム・ファミリーステートメントを広げるアイデアを考える」、「SOCIO PROJECTを振り返る」の3つをテーマに、活発な対話を行いました。
ミーティングの開始前には、シーズン開幕前のトップチームの恒例行事となっている御垣内参拝を行いました。お祓いを受けたあと、御垣内でマーケティング部部長の戸村英嗣が玉串を奉納。参加者全員が二礼二拍手一礼の作法でSOCIOプロジェクトの成功、新たなエンブレムがグランパスの勝利及びクラブの未来へと繋がるよう祈願しました。
「新エンブレムのデザイン案を磨く」では、クリエイティブチームより8つの新エンブレム案(プロトタイプ)を発表していただきました。プロトタイプの制作にあたっては、第3回ミーティング終了後に永井謙佑選手、稲垣祥選手、森下龍矢選手、強化部のスタッフに加えてゼネラルマネジャーの山口素弘がプロジェクトメンバーと同じセッションを実施。クリエイティブチームにはプロジェクトメンバーやクラブスタッフ、トップチームからのアイデアや想いのすべてに目を通し、対話の中で挙がった意見も踏まえた上で8つのプロトタイプを提案していただきました。
今シーズンの選手紹介のBGMに乗せて、8つのプロトタイプがお披露目されると、エンブレムを胸に着けた時に情熱を持って闘えるか、グランパスファミリーの一体感を創出できるか、大事にしていかなければいけないところはなんなのか、を中心に各自で第一印象を書き出しました。そして、クリエイティブチームより各プロトタイプについて、それぞれの要素の意味、ファミリーの想いがどのように落とし込まれているのか、どんなストーリーが込められているかを約40分にわたって解説していただきました。プロジェクトメンバーには、最終的に6項目、各5段階のスコア、総評を記入する評価シートへそれぞれの想いを記入していただきました。評価項目は「高揚感」、「らしさ」、「独自性」、「物語性」、「公共性」、「汎用性」の6つ。クリエイティブチームに気になったことを聞きながら自分の想いをまとめていく方や、一人で黙々と進める方など、それぞれが真剣に新エンブレム案と向き合っている様子でした。その後、何名かに感想を発表していただき、「チームカラーを大事にしてほしい」、「力強さがあっていい」、など、それぞれの想いを共有しました。
続いて、約3カ月にわたって検討を続けてきたファミリーステートメントや新エンブレムをより多くの方に知ってもらうため、地域や街に浸透させていくためのアイデアを出し合いました。個人で考えたアイデアを記入したシートを持って会場を歩き回り、そのアイデアに共感する仲間とチームを組むマグネットテーブル方式でグループワークを行いました。同じような意見を持っている人が集まったグループ、違った意見でも掛け合わせることでおもしろくなりそうということで集まったグループなど、会場内にいくつもの輪ができあがり、それぞれのアイデアをブラッシュアップ、集約させていきました。「日常生活にも通じることがあるファミリーステートメントをテーマに、SOCIOプロジェクトのメンバーが授業を行う」、「学生が子ども向けのグッズを作る」、「グランパスをテーマにしたテレビ番組を作る」、「公園に人工芝のグラウンドを作り、大きくエンブレムを描く」、「ラッピングバス、ラッピング電車を走らせる」など多岐にわたるジャンルのアイデアが出ました。
最後に、2人から3人のグループで全4回のSOCIOプロジェクトを振り返りました。SOCIOプロジェクトを通じて得た気づきや感想を語り合い、今後SOCIOプロジェクトで取り組みたいテーマを出し合い、第4回のSOCIOミーティングを終えました。
今後、選手やトップチームのスタッフと第4回ミーティングで行った同様のセッションを実施し、SOCIOプロジェクトメンバー、トップチーム、クラブスタッフの想いを集約し、クラブ内で協議を重ねて新エンブレム等の制作を進めてまいります。計4回のSOCIOミーティングで検討を重ねたファミリーステートメントと新エンブレム等は商標登録やJリーグへの申請などを経て、ファミリーの皆さまへ発表させていただきます。
参加者コメント
SOCIOプロジェクトメンバー:shukuさん(男性)
エンブレムというクラブの象徴を作ることに携わることができて本当にうれしいです。試合を観てクラブを応援するのとはまた違った角度で携わることができたのは本当に貴重な経験で、家族には「自分が死んだ時には新エンブレムが入ったユニフォームを一緒に燃やしてくれ」と言っているほどです(笑)。このデザインにはこういう意味があって、どういう考え方で想いを込めました、ということがあることで、エンブレムの重みが増します。それをクラブの中だけで考えるのではなくて、ファミリーを巻き込んだという共創の過程がすごく良かったと思います。今回、エンブレム案に対して自分なりのフィードバックをしましたが、周りの人と話す中でいろいろな見方、考え方があるんだと改めて感じました。それがどう集約されていくのかが楽しみです。エンブレムが決まればいろいろな意見があると思いますが、どういう理由で選んだのか、どういう想いが込められているのかが、ここに参加していないグランパスファミリーの方、未来のグランパスファミリーに伝わってくれればいいなと思っています。
SOCIOプロジェクトメンバー:コージーさん(男性)
今回、新エンブレム案を見て、「今までのエンブレムから変える覚悟を決めなければいけないんだ」と改めて実感しました。私はまだサポーター歴が5年くらいで、ほかの方と比べればエンブレムに対する想いはもしかしたら浅いかもしれません。ただ、ここでみんなで新しいものを受け入れることで、グランパスファミリー全員が同じ目線になって、一緒に育てていく一つのきっかけになるかなと思いました。今まではスタートラインが違っていたかもしれませんが、このエンブレムに関しては同じスタートラインに立てるんだと感じました。独自性や新しいもの、強さを表現するものなどさまざまな意見が出てきた中で、いざ具体的な8案に絞られて、今まで背負って応援してきたエンブレムから変わってしまうんだと実感して、自分の中でエンブレムが変わることへ覚悟ができた回でした。そしてこの回が終わってしまう寂しさと、いろいろと思うことが多い4回目でした。
名古屋おもてなし武将隊 徳川家康公
儂にとって初めての家族を作るという大きな仕事。うまくいっておると思うたが、先ほど掲げた「名古屋城にて武将隊が演武を致す。題して"演武礼夢(えんぶれむ)"」というもの、誰一人組む者がおらんかった。よもや大失敗と思うたが、多くの者たちが迎え入れてくれた。己が自身で作るというよりも、迎え入れられ、そういった度量の良さを此度感じた。「興味のない者を誘う術がない」と申しておった者が多いが、「ファンクラブ会員の特典にあるチケットを渡して一緒に行く」など具体的なところまで話が落ち込んできたわな。故に儂、徳川は旗本が約8万旗おるでな、まずは夏の国立に向けて多く連れて行きたいと思う。皆々大儀であった。
内田旭彦さん(Qaijff)
ジャンルは違えど、自分も音楽を作っている身として、この企画を実現されたクリエイターの皆さんは本当にすごいと思います。今日発表された8つのプロトタイプを見て、素人ながら努力の傷跡みたいなものが見えてくる気がしました。本当にリスペクトしていますし、感謝したいです。今回のSOCIOプロジェクトをとおして、グランパスファミリーの一人ひとりにそれぞれのグランパスの形があるんだと知りました。メンバーの森彩乃が乳がんを公表してから、森と同じように病気と闘っているグランパスファミリーからメッセージをいただくことがあります。そういった方々の中にはスタジアムに来ることができない方もいます。それぞれ状況や考え方が違っても、みんな一貫してグランパスを応援しているんだと改めて実感しています。いろいろな人がいて、人それぞれの考え方がある中で、そういった人たちが一緒にエンブレムを考えて、作って、それをこれから着けていくということにすごく意味を感じています。もっとおもしろい未来が来るような気がしているのでこれからが楽しみです。
YO!YO!YOSUKEさん(スタジアムDJ)
皆さん、本当に愛があるとひしひしと感じました。このプロジェクトが始まった頃はほぼ全員がマスクをしていましたけど、今回はマスクを外している方が増えて、表情をしっかりと見ることができました。新型コロナウイルスの影響で経済が止まり、スポーツエンターテイメント、みんなの幸せ、笑顔、うれしさが奪われましたが、それが戻ってきたということを実感しました。これからクラブスタッフの皆さんが頑張って、ここにいる皆さんだけではない、未来のグランパスファミリーを盛り上げられるスタジアムを作っていくと思いますし、そういったチーム運営、クラブ運営をしていってくれると思います。SOCIOプロジェクトメンバーはリーダーの一人だと思います。ファミリーという考えが皆さんに浸透していると思うし、それは受け継がれていくべきだと思います。未来のグランパスファミリーである子どもたちにアプローチできるような、学生が中心となったSOCIOプロジェクトがあってもいいのではないかと思っています。そういう若い力とサポーター歴の長い人たちの知見を生かして、より大きなファミリーにしていけると、もっと楽しくなると思います。より勢いのあるグランパスにして、最高のチームになっていけばいいなと思っています。
クリエイティブチーム:岩田 玲さん
第1回目から第4回目まで全部つながっていて、すべてが考えるための材料になっています。その間で、選手やトップチームスタッフとのセッションもやらせていただいて、想いや情報、考え方がアップデートされていき、デザイナーと能動的にもっとブラッシュアップできないか、もっとみんなの意見を取り入れていけないかと進めてきました。このプロジェクトを進めるにあたってすごく手探りの状態でした。今回のプロジェクトは筋道を設計して進めていましたが、1回やって修正して、1回やって修正してという形で、大きな設計はありつつ、プロジェクトワーク自体をどんどん変えていきました。それにはものすごくパワーが必要ですが、エンブレムを作るという作業に関してはそれだけやってもまだまだ足りないという感じですね。ただみんなの想いを込めて作るだけではなくて、世界的に見てもグランパスのエンブレムはすばらしい、というところまで持っていきたいという気持ちをクリエイティブチーム全員が強く持っています。今回、このSOCIOプロジェクトをやっていて、旅をしてるような感覚になります。旅と言っても、南米横断旅みたいな旅(笑)。 行った先々でたくさんの人との出会いがあって、気づきがあって、自分たちの常識を変えていかなければいけないところがあります。たくさんの方々と一緒に旅をしてるような感覚で、ここから先、旅路はまだまだ続く中で今回のSOCIOミーティングは4回という区切りがありますが、自分としても本当にいい経験をたくさんさせていただきましたし、この歳になっても成長しながらデザインを作っていっているような感覚です。皆さんからたくさんの強い想いをいただいて、それをすべて集約することは難しいですが、みんなが語れるようなコンセプトであったり、デザインに落とし込んでいかないといけないという使命感があります。自信を持って送り出せるものになるように、「CHALLENGE FOR THE TOP」、「NEVER GIVE UP」の精神で最後までやりきっていきたいです。
戸村英嗣(マーケティング部)
4回をとおして感じたのは、皆さんがいろいろな想いを持ってグランパスをサポートしていただいている、ということです。いろいろな考えがありますが、クラブとしてそれを一つでも多く実現できるような努力をしていきたいと思っています。今日、僭越ながら代表して玉串を奉納させていただいて、その時に30年間グランパスを支えてきていただいた方々への感謝の気持ちを持っていました。これまでの30年間の中でもエンブレムは変わっていますが、いろいろな方がエンブレムに想いを込めて活動してきたと思います。そういった方たちへの感謝の気持ちと、これから作っていく新しいエンブレムを皆さんと一緒にすばらしいものにしていきたい、それをどんどん広げていきたいという気持ちでした。SOCIOプロジェクトメンバーの皆さんは伝道者だと思っていますので、一人ひとりにグランパスファミリーの輪を広げていっていただきたいと思いますし、我々は皆さんの想いを一つでも実現できるクラブにしていきたいと思っています。
梅村郁仁(広報・コミュニケーション部)
クラブとして初めての取り組みで、チャレンジの部分があったので、始まる前はどういった形になるのかという不安が少しありました。ただ、今は改めてこういった取り組みをやって良かったと感じています。今回の大きなゴールは新エンブレムを作ることですけど、その過程でグランパスがどうあるべきか、というところを皆さんと共有できたことはすごく大きなことです。それを形に落とし込んでいきたいと思っています。私は広報部門を担当していますので、これを発表していくところにプレッシャーも感じていますが。SOCIOプロジェクトメンバーの想いをほかのファミリーの皆さんにしっかりと伝えていきたいと思っています。
大内田勇貴(マーケティング部)
参加してくださった方々のグランパスへの愛、熱量がすごくて、皆さんが本当にいろいろなことを考えてくださっているんだと感じました。そういったことを感じられたことは自分にとって刺激になりましたし、そういった方々のためにクラブをもっと良くしなければいけない、皆さんがもっと楽しめるようにしていきたい、と思いました。どの新エンブレム案もコンセプトからデザインまで考え込まれているものなので、どれになってもグランパスにとってすてきなものになると感じていますが、一つに決めなければいけないというところは悩ましいところです。自分はグッズを担当しているので、それをどう展開していけばお客さんに喜んでもらえるグッズを作れるか、ユニフォームにどういう形で入っていくのか、そういった視点も持ちつつ話を聞いていました。今後、SOCIOプロジェクトについてはいろいろなテーマでやっていくことが大事だと思います。クラブの中で考えるだけではアイデアが停滞してしまったり、進められないこともあります。地域のために何かをする力、皆さんを一つにする力を持っているクラブだと思うので、いろいろな人の力を借りながら、地域の皆さんに還元していければいいなと考えています。