日本赤十字社愛知県支部×名古屋グランパス パートナーシップ協定事業「NHK海外たすけあいチャリティイベント」に矢田旭選手が参加

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12月12日(土)、mozoワンダーシティ(愛知県名古屋市西区二方町40番地)1Fイーストコートにて、『NHK海外たすけあいチャリティイベント』(主催:日本赤十字社愛知県支部)が開催され、名古屋グランパスより矢田旭選手が参加しました。

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日本赤十字社では、海外で発生した紛争や災害による被災者の支援および開発途上国への長期的な支援を行うために毎年NHKと共同で「海外たすけあい」キャンペーンを実施しています。また、名古屋グランパスと日本赤十字社愛知県支部では、2011年より「パートナーシップ協定」を結び、サッカーを通した地域活性化と赤十字活動の理解促進を目指し、ともに活動しております。

クリスマス直前ということで、mozo店内は綺麗なクリスマス飾りで彩られ、休日を楽しむたくさんのお客さんの姿で賑わいを見せていました。そんな中行われたこの『NHK海外たすけあいチャリティイベント』は、矢田選手のトークショーの他にも、クラシック音楽届け隊による演奏や中日ドラゴンズの濱田達郎選手によるトークショーなど、この日の賑わいに花を添える豪華なイベントが"目白押し"となっていました。

この日はグランパスくんも名古屋グランパスのマスコット兼赤十字親善大使としてイベントに参加。矢田選手のトークショー前には、日本赤十字社公式マスコットキャラクターのハートラちゃんへ、グランパスの試合会場等でご協力いただき集めた義援金や赤十字災害活動等の活動費に充てられる寄付金の目録を贈呈し会場を盛り上げると共に、チャリティ寄付金を募っていました。

司会を務めて頂いたのは、去年と同じNHK名古屋放送局の永井伸一アナウンサー。グランパスの部の時間となり、矢田選手が登壇すると、大きな拍手で迎えられました。早速「クリスマスシーズンということで舞い上がっちゃってるのでは?」とイジられた矢田選手でしたが、「そんなことないですよ。いたって穏やかです。」と笑うと、お楽しみのトークショーが始まりました。


-シーズンも終わりましたが、今は何をされているのでしょうか?

僕は今、一年間シーズンを戦ってやってきたので、とりあえず休養しているところですね。人によって過ごし方は違うと思いますが、僕は何もせず1、2週間はゆっくりしてますね。

-やはり疲れは溜まっていますか?

かなり溜まります(苦笑)。どの辺って言われれば下半身がメインですが、もちろん上半身も疲れますし、全体的にちょっと動くだけでも「疲れやすいな」って状態になっていますね。

-今はゆっくりされているということですが、ご実家に帰られたりとかはするんですか?

そうですね、帰ったりしたいですね。普段全然帰れていませんから。

-温泉とかは行かれますか?

結構行きますよ!

-オススメの温泉は?

オススメですか...。今年は結構行けていて、奥飛騨の方も行きましたし、下呂温泉も行きましたし、長野の温泉も行きました。休みの時とかはよく行ったりしますね。

-犬山温泉はいかがですか?

犬山もすごく良いところなんですけど身近過ぎちゃって...。非日常を味わいたくて少し遠目に行くって感じですね。

-今シーズンは充実したシーズンだったのではないでしょうか?

個人としては充実したシーズンでしたね。やっぱりサッカー選手っていうのは試合に出るのが一番なので、年間通して出られたことは充実した一番の要因だったと思います。

-一年通してみて、自分の中で成長した部分はありましたか?

自分の中でも昨年と比べてはもちろんですし、シーズン始まった頃よりは成長したなとは思っているんですけど、でも年間通して出られたからこそ新たな課題というか、次の課題が見つかってきたので、まだまだ納得は全然出来ていないですね。でも出られたことは自分なりに評価したいですし、だからこそ良かったのが半分、もう半分は『これから』というのがベースとしてありますね。

-矢田選手はまだ24歳ですが、ピッチでは落ち着いたプレーをされていますね。

そう言われることは多いですね(笑)。元々、昔からあまり慌てるタイプではなかったので。忘れ物とかもあまりしませんでしたよ。

-結構、慎重なんですね。

そうですね。僕は3人兄弟の末っ子で、兄を見て成長してきたので、兄が失敗したなと思うことは必然と避けてきたってのはありますね。

-良い材料が2人いたというわけですね?

そうですね。言い方は悪いですけど(笑)。

-一番上のお兄さんと二番目のお兄さんとでは性格は違うのでしょうか?

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違います。次男の方がちょっと気が強いですね。一番上はどちらかと言えば抜けてますね。

-それを踏まえると三番目の矢田選手は?

良いとこ取りしたいですね(笑)。それもサッカーで表せられれば良いですけど。

-今シーズンは色々なポジションをやられていましたが、中でも自分なりに『ハマっていたな』と思うポジションはありましたか?

そうですね...、自分の中で一番好きなところはやっぱりトップ下ですね。でもチーム内でケガ人とかの存在もあって、今シーズンはボランチで出ることが多かったですね。それでもボランチはボランチでボールを配球する楽しさっていう部分はありましたし、そういう意味では自分の成長に繋がったかなと良い風に捉えています。

-プレーを切り替える瞬間というのは周りをどうやって見てるのでしょうか?

結構ひらめきの部分が多いんですけど、ちゃんとボールが来る前には状況は見ています。3つか4つかは選択肢がある中で一番確率が高いと思う部分に『ここだな』という感じで直感を信じて判断していますね。でもゆっくり考えている時間はないですから、判断するのもほとんど体からで、無意識なのが多いですね。

-自分の周りでボールが繋がれている時は、やはりその先を想像してプレーされているのでしょうか?

周りの状況もそうですが、相手と味方の位置や味方との距離を見ながら『大体こんな感じかな』と思っていますね。そこまでである程度予想は出来ているので、いざボールが来たらパッと構えて、予想が出来ている中で実際に蓋を開けて、予想と違うこともあって少し慌てることもあります。でもやっぱりその中で、ある程度見ているからこそ対応出来る部分というのはありますよ。

-試合の中で、味方との連携で合わない部分とかはあると思いますが、その後に遺恨が残ったりは?(笑)

残らないですよ(笑)。その場その場でみんな切り替えるので、やっぱり良いタイミングでボールが貰えないことが多いので、欲しい時に貰えるというのは数少ないですから。なので、みんな次々に切り替えていきますね。

-そう言う意味では、プロとしての引き出しは増えたという感じでしょうか?

そうですね。来シーズンは自分の中でゴールの部分でもやらなきゃなという課題がはっきり見えたので、自分自身得点は取りたいですし、もっとチームに貢献出来るように、決めたいという想いは強いのですが、今年はそれが実りませんでした。でも自分の中で何となく、何で決まらないのかっていうのは分かりました。

-言える範囲で具体的にどう分かったのでしょうか?

やっぱり周りに気を使いすぎてというか、周りを活かすことを考えすぎて。自分のタイミングであったり、もっと自己中な部分もあっても良いかなと思いましたし、ストレートな選手みたいに、自分でフリーで打っていくシーンとかも増やしても良いかなと思いました。あとはシュートを打つ時にいかに平常心で蹴られるかですね。自分の場合、結構パスやアシストの方が多かったので、シュートを打つ時もパスコースを意識しすぎて、少しそっちに気がいっちゃっているなという部分がありました。だからもっと割り切ってシュートを打てるようにしたいと思いますね。

-やはり自分の中で『打つ』と決めないと決まらないものなのでしょうか?

そうですね。もちろん周りのディフェンスもキーパーもレベルが高いので、躊躇している間にボールカットされたりとか、シュートしても雑念が入っていると、コースがずれたりスピードも遅くなってしまうので、そうなると入るものも入らなくなってしまいますね。

-来シーズンが楽しみですね。

頑張ります!

-来シーズンは同郷の小倉新監督が新しくチームを引っ張っていくことになりますが、お話しはもう結構されているのでしょうか?

昨年の途中からGM補佐になられてからは結構コミュニケーション取っていたので、そういう部分では喋ったこともありますし、色々とアドバイスも貰いました。話の中では『判断をもっと早くしろ』ということを言われました。

-シュートの部分では何か言われましたか?

『もっと自分で決めてやるんだ、という気持ちでプレーしろ』と言われましたね。

-小倉新監督の選手時代のイメージというのはあるんでしょうか?

たまに映像とかで見ることはありますが、なかなかプレーのイメージというのはないですね...。"レフティーモンスター"って言葉はもちろんよく耳にしますし、身近には感じているのですが、プレーヤーとしては、はっきりこれとは言えませんね。もちろん存在自体はよく知っていますよ。 

-サッカー人としてこれから色々と聞いていくということですね?

そうですね。小倉新監督の下でやってみてどういう風になっていくのかとても楽しみです。

-お生まれは1991年ということですが、小さい頃からサッカーをされていたのでしょうか?

兄貴がサッカーをやっていて、親も小さい僕をほったらかしにしておくわけにはいかなかったので、僕も一緒に兄貴の練習に行っていました。そこで兄貴を待っている間に、僕もチームに入って一緒にボールを蹴ったりしていました。幼稚園とか...下手すればそれより前からやっていましたね。物事付いた時からボールは蹴っていました。

-サッカーが好きだったからというよりは、ボールを蹴ることが日常化していたから自然にということでしょうか?

そうですね。そういうのもあって「どんなスポーツをやりたい」と思ったことはありませんし、気が付いたらサッカーをやっていただけなので、兄貴が違うスポーツをやっていたら僕も違うスポーツをやっていたと思います。

-それでは少しサッカーの話から離れて...、好きな食べ物は何ですか?

幼稚園の頃、その幼稚園にテレビの取材があった時に聞かれた時は「メロン」って答えた記憶があります(笑)。

-良いですね。もちろん今でも好きと...?

もちろん好きです。体を動かすのでお肉系も大好きですよ!

-では今好きなものもメロンとしておきましょう!

この年でメロン好きって言うのも恥ずかしいですね(笑)。

-普段のお食事はどうされているんですか?

奥さんが作ってくれていますね。

-ご結婚されてから、独身の頃と比べてどう変わりましたか?

そうですね。やっぱり食事の部分では助かっています。今まで外食がメインでしたので、しっかり栄養考えて作ってくれているので、それだけでもスポーツ選手にとっては大きなことですね。家にいても落ち着きますし、家に帰って一人きりだと寂しいですから(笑)。

-改めて、会場のファン・サポーターの皆さんに、来シーズンに向けて、一言お願いします。

チームが新しくなるので、僕自身楽しみな部分もありますし、ファン・サポーターの皆さんも期待してくれていると思うので、その期待に応えられるようにまずは優勝争いというのをしたいと思いますし、そういう姿を見て貰いたいと思っています。個人としては、ゴールをするっていうのが課題だったので、そこを改善できる様に、自分の中で明確なビジョンを持ってやっていきたいと思うので、そこの部分を見て貰いたいと思います。

-ズバリ、ゴールは何点取りたいですか?

...7点くらいですかね(笑)。大きいことは言うタイプではないので、現実的なことを地道にやっていきたいと思います。今年は「5点」って言ってましたが全然達成出来なかったので。来年はもっと前のポジションでやりたいと思っていますし、そういう部分でもチームに貢献出来るようにやっていきたいと思います。


矢田選手の少し控えめながらも決意に満ちたコメントでトークショーは終了。その後は1000円以上の募金をして頂いた方を対象に、公式球や選手のレプリカユニフォームが当たる抽選会が行われ、当選者の方々には矢田選手がその場でサインを入れて、お渡ししました。抽選会の後は、お客様との写真撮影会を行ったところで、グランパスの部は終了。たくさんのファン・サポーターの皆さんのおかげで、楽しいイベントとなりました。

今回で今年3度目のトークショー参加となった矢田選手。この日もその持ち前の爽やか笑顔で真摯にファン・サポーターと接していました。来シーズンの名古屋グランパスはもちろんのこと、こうしてピッチ内外で活躍する彼自身のこれからの成長と飛躍、そしてゴールにも、どうかご期待下さい!