マテウス選手・佐々木通訳 保見中学校キャリア講演
9月17日(水)、豊田市立保見中学校で毎年開催されている「豊かな人生に学ぶ会」にて、名古屋グランパスのマテウス カストロ選手と通訳の佐々木トニーユタカ氏が登壇し、キャリア講演を行いました。
保見中学校の学区には、日本最大級のブラジル人コミュニティのひとつである「保見団地」があり、多くの外国籍の生徒が保見中学校に通っています。今回は、こうした多様な文化背景を持つ地域の特性を踏まえ、「夢をもつこと ~今、自分にできること~」をテーマに、マテウス選手と佐々木通訳が自身のこれまでのキャリアから今生徒たちへ伝えたい想いを語りました。
会場の体育館には、約370名の生徒と学校関係者が集まり、生徒はこの日のために手作りしたグランパスくんの帽子を被りながら、誰が来るかを待ちわびていました。
そして、登壇者がマテウス選手だと知らされると、会場からは大きな歓声が上がりました。
講演のはじめでは、事前に寄せられた生徒からの質問にマテウス選手と佐々木通訳が答えていきました。
仕事のやりがいについての質問に対してマテウス選手は、「サッカーが大好きで愛しているので、その大好きなサッカーでプロとして選手になれたのは大きいですし、日々のコンディションや体調管理なども大好きなサッカーをやり続けるために必要なことなのでしっかり取り組んでいます。」と語りました。
また、サッカー選手として周りのスタッフからサポートを受けることについて聞かれた際は、「食事については栄養士さんが日々作ってくれて食事管理してくれますし、食事以外ではトレーナーの方がいて選手一人一人に合わせたケアやマッサージをしてくれるので、試合に向けて良いコンディションを整えることができています。他にもユニフォームやスパイクを管理してくれる方や芝生を整えてくれている方のおかげで気持ちよくサッカーができていますし、分析スタッフは相手チームの情報を与えてくれます。ほかにも多くのスタッフの方が選手をサポートしてくれていて、幅広くサッカー界を支えてくれているプロフェッショナルな方がたくさんいます。」と、サッカーに関わる仕事だけでも様々あり、将来たくさんの選択肢があるということを生徒たちに伝えました。
佐々木通訳は仕事のやりがいについて聞かれると、「昔の夢だったプロサッカー選手になれなかったけど、ブラジルから来る選手のサポートができるということや、その選手がピッチ上で結果を出してくれると本当にやりがいを感じるし、マテウス選手のような選手の力になれることが自分にとっての喜びです。」と語りました。
また、通訳をするうえで大切なこととしては自分の感情を出し過ぎないようにすることだと語り、2023年にマテウス選手がサウジアラビアへ移籍する直前の試合だった、第103天皇杯全日本サッカー選手権大会ラウンド16 浦和レッズ戦の試合で、「マテウス選手が日本を去る最後の試合ということで、僕自身すごく寂しかったし感情的になってしまう状況だったが、隣にいるマテウス選手の気持ちを正確に伝えることが通訳の仕事なので気持ちを落ち着かせることを心がけました。」と、胸が熱くなるようなエピソードを生徒たちに教えてくれました。
講演の途中には、マテウス選手が普段行っているストレッチ体操を会場に集まった生徒や先生方と共に行いました。
最後は全員で記念撮影を行い、大きな拍手で見送られながら会場を後にしました。
講演を終えたマテウス選手は、「このような機会があるとブラジル人と日本人の生徒たちとアプローチすることが出来ますし、びっくりしたのはブラジル人の生徒が多かったことで、さらにたくさんの子がグランパスを好きということでとても嬉しかったです。」と語りました。
けがから復帰し、次はピッチでマテウス選手の笑顔が見れることを楽しみにしています!