月刊グラン2月号のご紹介[和泉 竜司選手インタビュー]

優しく温かな雰囲気で行われた最終戦セレモニー。その中でひときわ"凛"とした態度でセンターマイクに向かったのは、キャプテンを務めた和泉竜司だった。「このクラブのエンブレムを付けている以上、覚悟と誇りと自信を持って戦わないといけない」。大改革が断行されたクラブの中心に「俺たちの竜司」がいてくれる。
主将の重責果たした1年
昨季主将としてチームを引っ張り続けた和泉竜司。過密日程の中アウェーで行われたアルビレックス新潟戦を除く37試合出場はパーソナルベスト。もちろん、出場時間も過去最多を記録した。ただ、時間だけで語れないのが彼の最大の特長だ。今季もシャドーだけでなく左右のウイングバックなどチームの足りない部分を献身的に補ってくれた。
―昨季は苦しいシーズンでした。
そうですね。個人的にはキャプテンをやらせてもらって、その中でなかなか結果を出せずにすごく難しいシーズンでした。当然、自分のプレーもそれ以外の部分でも考えることが増えました。最下位に沈んでいた時もあったし、良い試合をしていても勝てない時もあったし、全然納得できない試合もあった。チームとして安定した力を出し続けることができないシーズンだったのかなと思います。
―キャプテンという大役を任されましたが就任の経緯を改めて教えてください。
キャンプで監督から「今年は竜司でいこうと思っているけど、どうか?」と言われて、自分としてはキャプテンだろうが、キャプテンではなかろうがチームのために中心になってやっていこうという気持ちでいたので、断る理由は何もありませんでした。でも、そう言われてからは周りをより見るようになったし、監督ともこの3年間の中で一番会話をしたと思います。その中でやっぱりもっとチームを勝利に導きたかったというのが今の気持ちです。特にホームでなかなか勝てなかったと思うし、来場者数が60万人達成するなどスタッフはいろいろなイベントを考えてくれたので、その期待に応えたかった。そこに対する悔しさは強くあるので、もう1回ホームで強いグランパスを、もちろんアウェーもそうですけど、絶対に勝つんだという強い気持ちをみんながもっと持って、来季は戦っていきたいと思っています。
―開幕前、長谷川健太前監督は「今季は竜司と心中する」と言っていました。選手みょうり冥利に尽きる言葉だったと思います。
そう言ってもらえたことは選手としてありがたいし、本当にうれしいことでした。でもそれがプレッシャーになることはなかったし、そうやって信頼して使ってくれるからこそ、もっと勝って一緒に喜びたかったですね。
―その言葉を聞いて、勝手に和泉選手のポジションはシャドーで固定と考えてしまいましたが、実際は昨季もいろんなポジションを任されました。
個人的には前でやりたいという思いはありますけど、試合に出て勝つことの方が大事なので。いろいろ事情がある中で最終的には監督が決めることだし、僕はその監督に求められたところでしっかりと自分のプレーをして、勝利に導けるようにするだけ。そこはストレスにはなっていないです。
―若い頃に鍛えられましたし、DF登録された年もありましたね。
そうですね。もういろんなところをやっているし、そういう面での免疫は持っているつもりです。別にDFで出ることは嫌じゃなかったですけど、当時は「さすがにDF登録はないだろう」って思っていました(笑)
―和泉選手にとってグランパスのキャプテンとはどんなイメージでしたか。
自分の中では、一緒にやっていた(田口)泰士君(ジェフユナイテッド千葉)や(佐藤)寿人さんとか、やっぱり(稲垣)祥君やミッチ(ミッチェル・ランゲラック)のイメージが強いですね。みんなタイプが違いますけど「誰かのようになりたい」と思うことはないです。まずはキャプテンとして自分がしっかりピッチに立って、プレーで引っ張る。もちろんキャプテンの役割はピッチ内だけじゃないですけど、まずは自分がやっているところを見せないと、発言にも重みがなくなりますし、キャプテンだから試合に出してもらえているとは思われたくない。だから日々の練習から良いプレーをして試合に出るということを1年間意識しました。
―キャプテンになって、監督とどんなことを話していたのですか。
試合に向けた準備をしていく中で、より良い試合にしていくために攻守両面でいろんな会話をしました。結果の出なかった前半戦は2人で「なかなか勝てねえな」って。ただ、そんな中でもやり続けるしかないし、監督は「責任を取るのは俺だから、自信を持ってやるべきことをやってくれ」っていうようなことを言ってくれました。プロの世界は最後に責任を取るのは監督だし、今回はモトさん(山口素弘前GM)もそうだったし、選手として本当に申し訳ない気持ちです。でも一緒にこうやって戦えて楽しかったですし、良い時もあれば悪い時もある。でも間違いなく常にグランパスのために一緒に歩んできたと思うので、そこに対してはすごく感謝の気持ちを持っています。
―長谷川健太前監督は選手の成長をすごく求めていたイメージです。一緒に戦った3シーズンで成長したと感じるところは。
個人的にはあんまり成長しろと言われたことはないですね。でも、いろんなポジションで使ってもらって、改めて選手としての幅は広がったと思う。監督もあれだけの経験をしていても常にアップデートをして、止まらずに先に進もうとしていたと一緒にやっていて感じました。もちろんうまくいくこともいかないこともありましたけど、何歳になってもチャレンジするという意識や気持ちは、すごく参考になりました。風間(八宏)さんの時もすごく感じたことでしたけど「何歳からでもうまくなれるし、自分の限界を自分でつくらない」、そういう気持ちを学ばせてもらいました。
続きは『Grun』2026年2月号をぜひご覧ください。

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