月刊グラン10月号のご紹介［永井謙佑選手インタビュー］

やっぱりあの空間は
特別なものがある

第24節浦和レッズ戦（8月6日〇3-0）は、実に見どころの多い試合だった。異例の同一カード3連戦の2試合目。ナゴヤ、アイチの夏をアツくする恒例の"鯱の大祭典"のオープニングマッチ。そして何よりもこの夏に加入した選手が、リーグ戦ではホーム初お披露目となる。中でも最も注目されたのは、およそ5年半ぶりにグランパスに復帰した永井謙佑。再び赤いユニホームを纏（まと）ったスピードスターは、1ゴール2アシストと、早速チームを勝利に導いた。

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－先にルヴァンカップもありましたが、久しぶりの豊田スタジアムでのリーグ戦はいかがでしたか？

ルヴァンは途中出場でしたけど、あれがあったからこそリーグ戦はうまく試合に入れました。懐かしい雰囲気もありましたし、たくさんのファミリーのみなさんが入っていて心強かったですね。やりやすかったし、やっぱりあの空間は特別なものがあると感じました。

－3-0の勝利の全ての得点に絡みました。まず先制点はマテウス・カストロ選手とダブル股抜きで、重廣卓也選手のゴールをアシストするという形でしたが。

直前のプレーでセンタリングを足元に入れたら、重廣はキーパーとディフェンスの間に走っていて、そっちの方で欲しいと言っていたんですよ。それでマテちゃんからボールをもらった時にそこをイメージしたら、股の間しかコースがなくて、奥に相馬（勇紀）もいましたし、うまく通ればチャンスになるなって思って狙いました。

－重廣選手との擦り合わせも短い時間でできていたんですね。ゴールが決まった瞬間の気持ちは？

ここ何試合か先制点が取れていなかったんで、チームとしても楽になったと思います。

－ホームのファミリーの前で一つの結果を見せられたことは個人的にもポジティブになりましたね。

そうですね。少しホッとしましたし、アシストできて個人的にもいい流れになりました。そこから3-0で勝つことができたので、すごく良かった先制点だったと思います。

－2点目はいかがですか。相手のミスを突いて永井選手がボールを奪って、カウンターからマテウス選手が決めました。時間帯も非常に良かったと思いますし、永井選手らしい間の取り方とアシストだったと思います。

あれも、一人でスピードを上げて行っちゃうと後ろが間に合わない。それで首を振ったら左にレオ（シルバ）が来ていることが分かって、そのサポートのタイミングを見ながら相手と駆け引きをしていたら、マテちゃんがいいタイミングで上がって来てくれました。そっちの方が相手の枚数が少なかったので、マテちゃんを選択しました。

－以前だったら、そのまま自分一人でドリブルしていくようなパターンだったのかなと思いましたが。

そうですね。時間帯も時間帯だったし、自分のシュートで終わるのもいいんですけど、より得点の可能性が高いプレーを考えました。相手がもうちょっと食いつけば自分がドリブルで剥がしていたかもしれません。でもあのレオのサポートがあったからマテちゃんも空いたし、レオに助けられました。

－素早いサポートが何より大切ですね。

あのレオのサポートは、相手の岩波（拓也）選手も嫌だったと思いますし、それで左側に人数をかけないといけなくなって、僕は知念（哲矢）くんのところさえ通せばマテちゃんはGKと1対1になるというイメージがありました。みんながうまく連係できたと思います。

－何よりも、試合開始から永井選手のプレッシャーがあったことで、相手もミスをしてしまったと思います。

ああいうルーズボール、浮いているボールの処理って一番難しいので、そこがチャンスになると思っていました。あそこは狙っていましたし、それがうまく真ん中にこぼれてくれたのも、得点につながった要因だと思います。

－そして3点目。永井選手自身のゴールの場面は？　永井選手のパスカットから永木（亮太）選手のシュートのこぼれ球を体に当てて押し込みました。

最後はちょっとラッキーでしたね。でもチームとしてああやってボックス内に3枚、4枚と入っていったことは良かったと思いますし、反対側にこぼれていたら相馬が決めていたと思います。チームとしていい形だったなって思っています。

－ここも永井選手の守備から得点につながりました。

深い所でマテちゃんがファースト・ディフェンスに行ってくれたので、僕は相手のクリアが取れる位置を意識して狙っていました。奪ったらもうペナルティーエリアの中だったので相手も足は出しづらいし、仕掛けたら岩波選手が滑ってくるのが見えたので中に出しました。

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続きは『Grun』2022年10月号をぜひご覧ください。