明治安田生命J2リーグ 第41節 千葉戦前々日 監督会見
本日11月9日(木)、豊田スタジアムでの非公開トレーニング終了後、明治安田生命J2リーグ 第41節ジェフユナイテッド千葉戦に向けて、風間八宏監督の記者会見を行いました。
風間八宏監督
─久しぶりの豊田スタジアムでのトレーニングとなりましたが?
最初の頃に比べると良くなっていますし、豊田スタジアムの皆さんもすごく努力してくれていることを感じます。
─今シーズン残り2試合となりましたが?
一番大事なことはチームはどう進むか、進んできたかということです。選手もたくましくなってきましたし、自分たちのイメージを体現できるようになってきたと感じています。
─今週はシャビエル選手が戻ってきました。彼の復帰はチームにとって大きいのではないでしょうか?
もちろん選手が復帰することはチームにとって良いこと。シャビエル1人だけではなく層が厚くなります。ただ、まだ明日1日あるので、しっかりと見ながら判断したいと思います。
─シャビエル選手が戻ったことで、チームに変化はあるのでしょうか?
変化がある、ないではなく、良い状態の選手が入るのは普通のことですし、シャビエルが次の試合に出るかはまだわかりません。
─チームの状態が良く、特に前節・岡山戦の前半などは手応えを感じているのではないでしょうか?
目がすごく速くなっている、それは間違いありません。相手を見えるようになってきましたし、相手に体を触らせないことが増えてきた、その意味では見る技術、しっかりと出す技術も上がってきたと思います。ただ、まだまだ足りないところもありますし、その部分は意識して今週も取り組ませましたし、やってくれたと思います。
─最終ラインでも櫛引選手やワシントン選手が良い縦パスを出したり守備でも粘り強さを見せるようになってきましたね?
彼らの意識が強くなっている。その意思とは何か明確にビジョンが見えるようになってきている。次に何をすれば良いか、寄せも早くなっているので、チームの形になってきたと思いますし、これからも集中してやってもらいたいと思います。
─残り2試合となりましたが、チームとして何が最も成長したとお考えでしょうか?
全ての面だと思います。いつも言っていますが止める蹴る、止めると言っても蹴られない人には止められません。技術が揃わなければだめで、それがアベレージとして良くなってきたと思います。
─完成度という面ではどうお考えでしょうか?
完成度という考えはありません。これで良い、ということはありませんし、これ以上はいくらでもあります。選手たちもそれを分かっていますし、メートルにこだわるのか、ミリメートルにこだわるのか、彼らもそのことにこだわっていますし、まだまだ上がってくると思います。完成するとかしないとか、そういうものではありません。
─選手たちの動き、流動性という部分でも大きな進歩が見られるのではないでしょうか?
ボールを持って"楽しい"ということが一番です。受ける、欲しがる、相手にボールを奪われてもすぐに取り返したくなる、ボールを大事にするとはそのようなことで、選手もそれがどれだけ大切で武器になるのか分かっているので、自然と動くようになっています。
─守備面でもカバーやフォローという部分でも、ポジションにこだわらずプレーする意識が出ているのではないでしょうか?
最初から言っている通り、それは表裏一体のこと、自分たちがどのくらい攻めているのか、どの位置でサッカーをしているのかで守備の形ができてくる。守備を意識して攻撃ができなくなるのではなく、表裏一体のことであり、それに慣れてきた、より正確になってきたことで相手も動くことを選手は自覚していると思います。ただ、まだまだ先があるし、ボールを取られないことが一番です。
─実際にボールもあまり取られなくなってきましたね?
面白い驚きも沢山あります。皆さん見ていて分かる通り、選手はのびのびと、楽しくプレーしています。それがサッカーであり、サッカー選手にとっても最も良い状態であり、自信を持ってやるのが一番大事、それが見えるようになってきたと思います。
─あとはそれを90分続けさせることが大切になってきますね?
もちろん一朝一夕にはいかないとは思うけど、着実に伸びていますし、もっともっと伸ばす。いろんなケースでいろんなことを学んだと思いますし、それを含めどんどん取り組んでもらいたい。あとは両方のゴール前での質をこだわってもらえば、彼らの力をもっと発揮できるようになると思います。
─佐藤選手が不慣れな左サイドから攻守において精力的なプレーをしていますが、いまのプレーをどのように評価されているのでしょうか?
すごく伸びています。ポジションは関係なく、彼を演じるようになってくれました。技術が上がっていること、技術とはボールを扱うこともそうですが、相手を扱う動きの質も高くなっています。一番は、自分がもっと上手くなろうとしていること、まだ1年経っていませんがずっと取り組み続けている、これは一流選手の証だと思います。
─次節はホーム最終戦、3万人近いサポーターが集まりそうです(ここで、風間監督より「入って欲しいね」と一言)。 今シーズンはJ2での戦いとなりましたが、昨年と同等か、それを上回るほどの入場者数を記録しそうですが、それはチームにとっても励みになるのではないでしょうか?
もちろんそうです。これだけ一緒になってくれて、"一体感"ではなくて、"一体"ですよね、我々と一体になってくれている。素晴らしいサポーターだと思います。一緒に、どのような状態の中でも楽しんでくれている。これはスポーツの根本的なことで、みんながグラウンドに期待してくれる、楽しみに来てくれている、それは最高のプロのスタジアムです。このまま続けていきたいし、自分たちももっと質を上げたいと思っています。
─就任会見時に話されました「楽しんで勝つ」というサッカーを、あらためてここで見せたいのではないでしょうか?
苦しんでいては勝てない、笑っている方が福が来るのと同じで(笑)、もちろん ふざけて笑っているのではなく、そのような状態になるには自信をどんどん付けなければいけない。そのために言い続けていることは一緒です。それが形になるのは、ずっと少しずつのことなのですが、サポーターも含め皆さんが形としてそう見えるようになってきたのは最近のことだと思います。
─その部分での手応えも感じているのでしょうか?
手応えというより、ずっと進まなければいけないので、その意味では良くない時期でも手応えはあった、選手が変化していることは目に見えていました。もちろん周りの期待も大きくなりますし、私も選手のプレーを楽しみたいので、良い裏切りは起こってもらってかいまいません。実際に結構それが起きていますし、悪い方の裏切りではなく良い裏切りを出してくれればありがたいです。
─チームが不調な時期に「闘うための技術が必要で、ただ技術を高めるだけではない」という話をされました。シーズンの終盤、一つも負けられない状態でその闘う責任感というものも出ているのではないでしょうか?
両方だと思います。責任感が湧くというのも、自分たちの技術、プレーに明確な自信がなければいくら望んだところで出てこない。今の技術よりもっと高いことを望まなければ本当の武器にならない。選手がいろいろ迷いながら、一つの技術が付いてもそこで止まってはいけない。チームの中での競争もあったし、自分たちが望めばできるんだということも理解してきた、それは技術の積み重ねでしかありません。(気持ちと技術の)両方が一つになるためには、どちらも(高いレベルで)なければいけない。そこで止まってもいけないことで、最初から言い続けてきましたし選手もその上でどんどん伸びていると思います。