明治安田生命J2リーグ 第37節 湘南戦前々日 監督会見
本日10月13日(金)、トヨタスポーツセンターでの非公開トレーニング終了後、風間八宏監督の記者会見を行いました。
風間八宏監督
─湘南、長崎と重要な試合が続きますが?
一緒ですね、どこも強いし弱い相手はいない、ただ自分たちの力をどれだけ出せるか。そこで今までの結果も全て決まってきているので、集中するだけです。
─次節の湘南は現在J2リーグで首位を走りますが、その相手に対してもやることは変わらないのでしょうか?
もちろん、変わらないというか自分たちが前よりもクオリティの高いものをやらなければいけない。それが勝利に近づくことなので。前節、自分たちはかなり押し込んでいたけどそれはもう関係ない、一番はいま自分たちがどれだけ力を上げているか、1試合1試合、相手がどうではなく自分たちがいま持っている100%を出せるかどうかで結果が決まってきます。勝つために、そのことに対して意識を高く持って今週も練習してきたつもりです。
─岐阜戦の途中からシャビエル選手がフォワードの位置に入り、今はそれを固定されていますが、狙いとしてはどこになるのでしょうか?
一つはボールが動くこと、(相手に)捕まらないテンポでボールが動くことが重要です。それから、押し込んだ時にどれだけ細かな動きができるかがすごく重要で、そうなるとセンターフォワードに誰がいるかということより、どうプレーするかがポジション以上に重要です。その意味で、リズムが出る選手たちだと思います。そこに、途中から違うリズム、変化も付けていきたいと考えています。
─川崎フロンターレを指揮されていた時の大久保選手のような、特別なプレーを求められているのとはまた違った役割なのでしょうか?
システムはあまり関係ない、ワントップなのかゼロトップなのか、あるいはファイブトップなのかという段階まできています。相手を押し込んでいる時に、狭い場所でスピードを出すのは何かといえば、ステップワークなので。その意味で、そういう選手たちが試合に出ていて、その中にまた違う選手が入っていく。チームは変化しているので、同じポジションでも必要性が変わってくる。これは常に起こる現象であり、どの選手を組み合わせるかというよりは、その流れ、相手に捕まらずに自分たちがプレーできるか。この前の試合もそうですが自分たちがゆっくりとしたプレーをしだすと捕まります、自分たちのテンポでプレーすれば捕まらない。自分たちでやるかやらないか、捕まらずにボールを動かせているのが今の選手たちです。
─山口戦で良くなかった時間帯を改善するために、今週もそのトレーニングをされたのでしょうか?
全て意識づけです、もちろん出来るようにならなければいけないことは沢山ありますが、今はその1つとして意識づけなので。例えば、自分たちができるなと感じるのは、(プレーを)やっているからできているのであって、それを止めてしまえば同じことになる。その意識を高いレベルで持ち続けることが重要です。そして質の部分もいろいろと意識して取り組んでいますが、質がグンと上がることは簡単ではありません。それでも、その質もかなり上がってきているので、そこを全面的に出してくれれば良いと思います。
─ここ数試合、メンバーが固定されてきた印象もありますが?
(チームは)生き物なので、その中でトップの選手だけを見ているわけではありません。全ての選手がどの段階なのか、例えば80km/hなのか90km/hなのか、そういうところで無理させる方法もあるが、それでわからなくなることもあります。逆にいうと、それを1つ入れることでテンポが狂うこともあるので、全体を見ながらやっています。どっちかを固定しているのではなく、どんどん入ってきてもらわなければ困るし、自分は100km/hだよという選手も出てきてもらわなければ困りまるので、その連続です。そうなれば、自然と自分たちの勝つ確率も高まりますし、そのためにもチームを分けているわけではありません。
─それでも、メンバーを固定されていることで共通理解など相乗効果も出ているのではないでしょうか?
同じメンバーでやっていると言っても、入れ替えてもいますし、あとは選手の中での競争でもあります。その競争ができるようなチームになってきています。選手も自分たちが少しでも怠けると出られなくなるということもわかっていますし、そういう効果は出ていると思います。それが自然な流れで、1週間あれば変わるかもしれないし、もちろん予測はできるけど、絶対はありません。そうなってくれることも嬉しいし、それが強いチームです。
─山口戦では後半すこし良くない時間がありましたが、そのような「水を漏らす」時間も徐々に少なくなってきたように感じますが?
前節も、後半で言えばバックパスを2本続ければ自然と相手に勢いを与えてしまう。そういうことを明確に全員に見せることで変わってくるし、後ろを使ってプレーするからこうなるんだということよりも、こうだからこうなると。ましてや、自分たちがリードしている状況で相手は取るしかないから、その相手に自分たちがやめるのではなく、もう1度仕掛ける、それが強いチームになるために大切なことです。その積み重ねがあるから、そういう現象も出てきているわけで、水を漏らすというよりも、その認識をしっかりと持つことが重要で、それができるともっとピンチは少なくなると思います。
─失点もあるにはありますが、簡単な失点が減るなど質が変化しているように感じますが?
防ぐことも多くなってきているし、無駄なミスもなくなってきている。ただ、じゃあどうするかと言えば守備だけの話ではありません。相手にカウンターを起こさせているのは自分たち、攻撃からそれを受けています。それに対する対処もわかるようになってきた、武田が1本を止めるということも認識してきた。カウンターとは自分たちが相手に起こさせていること以外の何ものでもないので、そこでミスがあっても、どう対処するか明確になってきています。
─次の対戦相手、湘南ベルマーレは昨年J1でも対戦し、特徴を把握されているのではないでしょうか?
もちろんそうですが、いつも言っている通り自分たち次第なので。自分たちのスピードをいかすかいかさないかは、相手に自分たちの体を触らせなければ何も起きないし、その矢印を出せばまた変わるだろうし、この対戦相手だからではなく、どのチームに対しても言えることで、自分たちが主導でサッカーをするということになります。それは徹底しやってもらいたいし、若い選手も多いけれど、それを認識しながら取り組んでいきたいと思います。
─今週は前半に3日間のオフを選手に与えましたが、その効果はあったのでしょうか?
すごく良いですね。実際、今までやってきた積み重ねがあるので、試合への準備は4日あればいいですし、前に2日間のオフを与えた時も良かったので。それも「勝てば」という条件ですが(笑)。3日の休みを、トレーニングの為にちゃんと休む選手ばかりなので、3日与えたことは良かったと思いますし、今週もいつも通りのトレーニングをやっていたと思います。