2015シーズン試合結果
試合前
秋の涼しさを感じる等々力陸上競技場。2015明治安田生命J1リーグ2ndステージ第11節はアウェイで川崎フロンターレとの対戦となる。
キックオフ約30分前、ゴールキーパー陣に続きフィールドプレーヤーがウォーミングアップのため姿を現した。メインスタンドが親切された等々力競技場、従来のサイドスタンド一角、アウェイゾーンはグランパスサポーターで満員、試合前からすでにボルテージが上がっている。
前節、ホームでのベガルタ仙台戦に終盤での失点で敗れたグランパス。これで準々決勝での敗退となったヤマザキナビスコカップを含め公式戦5試合、勝ちがない。選手達もサポーターの期待に応えられないことに責任を感じているが、試合前の表情を見る限り、重たいというよりかは、これからの90分に向け集中し、気持ちを高めているようだ。
前半
今日の名古屋、ゴールキーパーは楢崎。ディフェンスラインは竹内、闘莉王、本多の3人。田口、磯村を中盤底に小川、矢野の両サイドハーフ。永井、川又の2トップと、その後ろに矢田が控える3-5-2のシステムでのスタートが予想される。
前半、メインスタンドから向かって右にエンドを取った赤のユニフォーム名古屋ボールでキックオフ。
1分、川崎・中野のペナルティエリア内左でのドリブルは竹内がマーク、そのままゴールラインを割る。
2分、自陣左で小川が川崎・小林を倒してのフリーキック、素早いリスタートでペナルティエリア方向へのボールは闘莉王がカット、これをクリア。
3分、自陣中央の川崎・谷口から左へのボールは直接タッチラインを割る。
4分、川崎・大久保からの縦パスに飛び出した川崎・小林が足先でコントロールを狙うが、前へと出た楢崎がボールを触りゴールラインを割る。
5分、川崎・右からのコーナーキック、低く中へのボールは竹内がクリア。再びペナルティエリア内へのボールを挙げられるが、これは川崎側のオフサイドとなる。
6分、川崎陣内左で川又が胸で落としたボールを永井がダイレクトで縦へ。このボールに追いついた川又から中へのクロスはファーサイドでクリアされる。
7分、川崎陣内中央の矢田から右へのボール、これを受けた永井から中の川又を狙ったクロスは手前に入った川崎・新井にキャッチされてしまう。
8分、ハーフライン付近で右頬あたりを触り田口が足を止めたため闘莉王が一旦ボールを外へと出すが、主審が近寄り確認、出血も見られずプレーは続けられるようだ。
10分、名古屋ペナルティエリア手前でボールを受けた川崎・田坂から中へのボールは本多が触りゴールラインを割る。川崎・右からのコーナーキックは中央の永井がヘディングでクリア。
11分、名古屋ペナルティエリア内左へと飛び出した川崎・中野からグラウンダーでの折り返しは竹内がゴールラインへとクリア。川崎・左からのコーナーキック、ニアサイドで弾いたボールは川又が大きく川崎陣内へとクリア。
12分、名古屋ペナルティエリア右の川崎・エウシーニュからのクロスを外よりの川崎・大久保に頭で合わせられるが、このシュートは枠の右へと外れる。
13分、川崎ペナルティエリア手前右で縦へと蹴り出し突破を狙った永井が引っ掛けられフリーキックを得る。
14分、川崎陣内右から名古屋ボールのフリーキック。田口が右足で川崎ゴール前へと上げたボールに外から永井が相手ディフェンスと交錯しながら頭で飛び込むが、このシュートはクロスバーを越える。
15分、名古屋陣内中央を縦へと突破した川崎・エウシーニョの右足のシュートは楢崎が抑える。
16分、名古屋ペナルティエリア手前中央の川崎・大島からエリア内へ縦へのボールは楢崎が抑える。
17分、川崎陣内左の永井から中の矢田へのボールがカットされカウンターを受けると、右に開いた川崎・小林から中へグラウンダーのボールを狙われるが、闘莉王がゴールラインへとクリア。川崎・右からのコーナーキックは中央の闘莉王がヘディングでクリア。
19分、名古屋ペナルティエリア手前左で味方からの戻しを受けた川崎・大島の右足でのミドルシュートは枠の右へと外れる。
20分、名古屋ペナルティエリア右の川崎・田坂が縦へと仕掛け中へのクロスを上げるが、このボールは本多がタッチラインへとクリア。
21分、名古屋ペナルティエリア手前左の川崎・大久保から中へのボールは楢崎が直接抑える。
22分、自陣左、ハーフライン付近の小川から縦へのボールに斜めに相手ディフェンス裏へと抜け出した永井の左足で浮かせたシュートは枠の左へと外れる。
23分、ペナルティエリア手前から川崎・大久保のシュートはディフェンスに当たり、こぼれ球を闘莉王から楢崎へと落とすところを川崎・大久保に狙われるが、楢崎が左タッチラインへとボールをクリア。
24分、川崎陣内右で田口のボール奪取から中へ、このボールを左へと流れながらペナルティエリア内左へと運んだ永井から中への折り返しに磯村が飛び込むが、川崎・新井と交錯、ボールはタッチラインへとクリアされる。
26分、永井からのボールに左サイドを飛び出した小川のグラウンダーでマイナス方向へのボールに田口が走り込むが、左足のシュートは相手ディフェンスに当たり枠を外れる。
27分、名古屋・左からのコーナーキック。田口が右足で上げたボールは中央の川崎・新井にパンチングでクリアされる。
28分、センターサークル付近でルーズとなったボールに足から飛び込んだ川又と川崎・中村が接触、川又のファールを取られる。
29分、右からのクロスを名古屋ペナルティエリア内中央の川崎・田坂に頭で合わせられるが、このシュートは楢崎が正面で抑える。
30分、名古屋ペナルティエリア内左で縦へと仕掛けた川崎・田坂からグラウンダーでのボールは本多がゴールラインへとクリア。川崎・右からのコーナーキックは中央の川又がヘディングでクリア。
31分、磯村とのワンツーを川崎陣内中央で受けた本多から左の永井へ、右足へ持ち替え中へのクロスは中央の川又の位置でオフサイドとなってしまう。
33分、名古屋ペナルティエリア内中央で川崎・大久保と竹内が交錯、こぼれたボールを川崎・エウシーニョが拾い左足で浮かせるが、このボールは楢崎が抑える。
【失点】
35分、名古屋ペナルティエリア手前左の川崎・中村から中へのボールは本多がヘディング。このボールをペナルティエリア内右で拾った川崎・小林の鋭く切り返した右足でのシュートがニアサイドに決まり、先制ゴールを許してしまう。
37分、川崎・田坂が左サイド高い位置で足下へのボールを受けるが、これはオフサイドの判定。
38分、自陣中央の闘莉王から縦の磯村へのパスが流れ、一気に名古屋陣内右に開く川崎・小林の前へと狙われるが、このボールは直接ゴールラインを割る。
40分、川崎ペナルティエリア付近の永井の落としを磯村から右を上がる矢野へと狙うが、このボールは相手ディフェンスにカットされてしまう。
【失点】
43分、右サイド高い位置の矢野の前へのボールは、マークの川崎・小宮山を矢野が倒しファールの判定、川崎ボールのフリーキックとなる。ここからのリスタートをつなぎ、名古屋ペナルティエリア手前中央で受けた川崎・田坂に右へとマークを外し右足で弧を描くミドルシュートを決められ前半のうちに2点差とされてしまう。
【失点】
45分、名古屋陣内中央から川崎ボールのフリーキック。これを小さくつなぎ名古屋ペナルティエリア手前へ下がって受けた川崎・大久保にターンし右足でのシュートを決められ3点差とされてしまう。
(アディショナルタイム表示:2分)
アディショナルタイム1、川崎ペナルティエリア左の小川へのボールは前へと流れ直接タッチラインを割る。
アディショナルタイム2、川崎・小宮山がハーフライン手前左でボールを受けたところで前半終了。
ボールをつなぐ川崎のポゼッションスタイルに圧倒された前半。なんとか持ちこたえていたが、30分過ぎから立て続けに失点し、0-3での折り返しとなった。名古屋としてはチャンスもほとんど作れず非常に厳しい前半となったが、後半、気持ちを切り替え集中力を取り戻し、試合を盛り返したい。
後半
エンドを変えた後半、川崎ボールでキックオフ。
名古屋1、2人目交代:磯村、矢田→ダニルソン、野田
1分、自陣中央で田口と川崎・大島が交錯、川崎ボールのフリーキックとなる。このリスタートをペナルティエリア内右の川崎・エウシーニョに頭で折り返されるが、このボールは楢崎が抑える。
2分、川崎ペナルティエリア手前左から野田の右足のシュートは川崎・新井に一旦弾きながらキャッチされてしまう。
3分、自陣中央の闘莉王から右の矢野へのボールは後方に入り直接タッチラインを割る。
5分、名古屋ペナルティエリア内左へ斜めに入りボールを受けた川崎・中野から中央へのボールは本多がタッチラインへとクリア。
6分、川崎陣内右でボールを受けた矢野からのクロスはファーサイドへと流れクリアされる。
7分、川崎ペナルティエリア左で川又が粘りコーナーキックを得る。名古屋・左からのコーナーキック。ショートでつなぎ田口からのボールをファーサイドの闘莉王が頭で折り返し。相手ディフェンスに当たったボールをダニルソンが左足で狙うが、このシュートはクロスバーを越える。
9分、名古屋ペナルティエリア手前左の川崎・大島から右足で中へのボールはゴール前を飛び越え直接ゴールラインを割る。
10分、川崎・大久保の名古屋陣内中央でのドリブルは闘莉王が密着、こぼれたボールをダニルソンから左の小川へと狙うが、このボールは直接タッチラインを割る。
11分、名古屋ペナルティエリア左から川崎・中野がマークの矢野を右へと切り替え中へ持ち替えるが、流れたボールはダニルソンがクリアする。
【失点】
12分、名古屋ペナルティエリア手前中央で川崎・大久保のキープから右へのボールに飛び出した川崎・田坂からの折り返しを中央のエウシーニョに右足で決められ4点差とされてしまう。
14分、名古屋ペナルティエリア手前左の川崎・田坂の前へのボールは矢野がカット、楢崎がクリアする。
16分、名古屋陣内左、高い位置でボールを受けた川崎・中野から戻したボール、これを受けた川崎・大久保から中央へのボールは田口がカット、これをクリアする。
17分、名古屋ペナルティエリア内左でボールを受けた川崎・中野の右へと切り返したシュートは闘莉王が体で前へとクリアする。
18分、名古屋ペナルティエリア内右で縦へと突いた川崎・大久保の右足のシュートは楢崎が弾き枠を外れる。川崎・右からのコーナーキックは中央の闘莉王がヘディングでクリア。
19分、右からのボールをペナルティエリア内中央で川崎・大久保が待ち受けるが、ボールはディフェンスに当たり枠を外れる。
20分、川崎1人目交代:小林→杉本。川崎・左からのコーナーキック、ショートでつなぎ中へのボールは中央左のダニルソンがヘディングで左タッチラインへとクリア。
21分、名古屋ペナルティエリア手前左よりから川崎・杉本の右足のシュートは闘莉王が体でブロック、クリアする。
【失点】
22分、名古屋ペナルティエリア付近中央で川崎・田坂が左へとダイレクトで落としたボールに飛び出した中野の折り返しを川崎・大久保に押し込まれ5点差とされてしまう。
23分、名古屋3人目交代:小川→牟田。
24分、自陣センターサークル付近で野田と川崎・杉本が交錯、名古屋ボールのフリーキックとなる。
25分、川崎陣内中央で永井が潰れこぼれたボールをダニルソンがダイレクトで左の本多へ、ペナルティエリア左から中へのボールは相手ディフェンスにクリアされてしまう。
26分、先の接触で川崎陣内中央に永井が倒れ担架ピッチ内へと入るが、チームメイトからベンチへ向けてバツのサイン。すでに3人の交代枠を使い切った名古屋は5点差で残り時間を10人で戦う事となりそうだ。
28分、川崎陣内右で縦への突破を狙った矢野が川崎・中野に倒され、このプレーで川崎・中野に対しイエローカードが提示される。この前のプレーで相手選手と接触した野田が川崎陣内右で倒されたため主審が近寄るが、立ち上がりプレーは続けられるようだ。
【得点】
30分、名古屋ボールでのフリーキックをつなぎ、川崎ペナルティエリア内左でのこぼれ球を闘莉王が左足でけり込み1人少なくなった名古屋が1点を返した。
31分、名古屋ペナルティエリア右から中へと持ち替えた川崎・エウシーニョの浮かせたボールは闘莉王がクリア。
32分、川崎2人目交代:田坂→アルトゥール。
33分、川崎ペナルティエリア左で縦へと仕掛けた本多の左足でのクロスはクロスバーを越えてしまう。
35分、闘莉王から縦へのボールを川崎ペナルティエリア内右でコントロールした田口から右の矢野へ、ここからのクロスは相手ディフェンスにクリアされる。
37分、名古屋ペナルティエリア手前中央でボールを受けた川崎・大久保の前へと浮かせたボールは闘莉王が体でブロック、再び右のエウシーニョの前へと狙われるが、このボールはゴールラインを割る。
38分、左サイドハーフライン付近で川又と交錯した川崎・エウシーニョがピッチに倒れ、治療のため一旦外へと出される。
39分、川崎陣内左、ハーフライン付近から名古屋ボールのフリーキック。田口からのボールに川又が相手ディフェンスライン裏へと狙うが、ここはオフサイドの判定となってしまう。
40分、右サイドハーフライン付近で野田と川崎・谷口が交錯、野田のファールを取られる。
41分、左サイドで矢野の裏へと抜け出しボールを受けた川崎・小宮山から中へのボールに川崎・大久保が走り込むが闘莉王がマーク、エリア内で接触するがノーファールの判定でボールは直接ゴールラインを割る。名古屋ボールでのリスタート、川崎自陣でキーパーへと戻したボールに矢野がプレッシャーをかけコーナーキックを得る。
42分、名古屋・右からのコーナーキック。田口が右足で上げたボールは中央でクリアされる。
43分、川崎右、コーナーフラッグ付近でボールを受けた野田が相手ディフェンスに囲まれながらターンし中への突破を狙うが、相手ディフェンスがカットしたボールは野田に当たりゴールラインを割る。
45分、名古屋ペナルティエリア手前右の川崎・中村からゴール前へ低く速いボールは直接ゴールラインを割る。
(アディショナルタイム表示:3分)
アディショナルタイム1、名古屋ペナルティエリア左の川崎・中野からゴール方向へのボールが枠に向かうが、後ろへと反応した飛んだ楢崎が枠の外へとクリア。川崎3人目交代:中野→山本。川崎・右からのコーナーキックは楢崎が直接抑える。
アディショナルタイム2、川崎陣内左でダニルソンからのボールを受けた本多の左足のクロスは中央で相手ディフェンスにクリアされる。
【失点】
アディショナルタイム3、センターサークル内で牟田からのボールを受けたダニルソンがボールを奪われそのままカウンターを受けると、最後はペナルティエリア内右へフリーで走りこんだ川崎・大久保に右足でのシュートを決められ終了間際に6点目を許してしまう。
アディショナルタイム4、名古屋ボールでのキックオフを蹴ったところで試合終了。
後半に入りダニルソンを中盤底に入れた名古屋だったが、それでもペナルティエリア手前へ入れ替わり選手が入りボールを受ける川崎の攻撃を捕まえられず失点を重ねた。さらに3人目の交代を行った直後に永井が怪我で退場し10人に。セットプレーの流れから闘莉王が1点を返したが、終了間際にさらに失点をしアウェイで6失点の大敗。これでリーグ戦3連敗、ナビスコカップ、天皇杯も含め公式戦7試合勝ちの無い状況に、試合後はサポーターから激しいブーイングが浴びせられた。
試合終了後記者会見
非常に厳しい内容、結果を受け止めなければいけません。ある程度、川崎フロンターレにボールを支配される展開はある程度予想していました。その川崎に対し有効な鋭い攻撃を仕掛ける、攻守の狙いがありました。徐々にダメージはありましたが、狙いをもって執拗なデイフェンスからいくつかカウンターを狙えていました。あのような戦いを継続するなかで、なんとか勝機を見出すのが、この試合のプランでした。それでも、最初の失点をしてから10分間の戦いが、今日の全てでした。0-1とされた状況で、集中力を欠いたことで、後半は川崎に余裕を持ったチームスタイルを出した戦いをさせてしまいました。
今日は中盤、中央に3人を並べた形となりましたが、田口選手、磯村選手、矢田選手に関する評価をお聞かせください。
ボード上に3人を並べるだけで機能はしません。川崎フロンターレは3バック、4バックでも中盤を流動的に戦いますし、両サイドの選手が中に入ったり、人数をかけた戦いをします。田口をアンカーとして置いたわけでは無いのですが、バイタルエリアを田口に守らせ、スペースをマークし、磯村と矢田に相手の中村選手、大島選手をマークさせる狙いがありました。中盤でのトライアングルでクッションとなって最終ラインで守る狙いがありました。試合への入りとしては悪くはありませんでしたが、ボールを保持してから攻撃に転じるパワーが足りませんでした。何度かカウンターから仕掛けましたが、バンランス自体は悪くはりませんでした。もう少し前線でのディフェンスが機能すれば、より有効に守れたとは思います。失点は、カウンターから数が足り無い状況ではなく、人数が多すぎ守れない状況で多くありました。人がいながらチャレンジできない守りとなり、バランスの悪さが徐々に出る状況となっていました。
今日の敗戦で、今シーズン全てのタイトルの可能性をほぼ失いましたが、残りのシーズンを戦う手立てを、監督としてはどうお考えでしょうか?
戦力を十分に把握する必要があります。今日、6失点しているわけですし、守備の意識という面で立て直しが必要です。悪い状況ではまず守備から立て直すのがセオリーです。現状の戦力でここから数試合も戦わなければいけないと思います。そのうえで、考えられるプランを立てたいと思います。