2015シーズン試合結果
試合前
心配された天候もなんとか持ち直した万博記念競技場。2015Jリーグヤマザキナビスコカップ準々決勝 第1戦はアウェイでガンバ大阪との対戦となる。
8チームによる決勝トーナメントが今日から始まるナビスコカップ。グループステージでは1試合を残し勝ち上がりを決めるなど好調のグランパスだったが、ここからはAFCチャンピオンズリーグ出場のため予選を免除された4クラブも加わりホーム&アウェイでの2試合合計による勝ち上がりトーナメント大会。準々決勝の相手は昨年の同カップ覇者で三冠王者ガンバ大阪。第1戦をアウェイで戦うことになるが、6日(土)パロマ瑞穂で開催される第2戦を優位に戦うために、アウェイでもしっかりとした結果を出したい。
キックオフ約30分前、ゴールキーパー陣に続きフィールドプレイヤーがウォーミングアップのため姿を現した。長年、ガンバ大阪のホームスタジアムとして使用されている万博記念競技場だが、目と鼻の先に新スタジアムが間もなく完成する。グランパスにとっておそらく、同スタジアムでは最後の試合となるが、Jリーグ開幕初年度から数え切れないほどの勝負が刻まれた同スタジアムから、なんとしても勝ち点を持ち帰りたい。
前半
今日の名古屋、ゴールキーパーは楢崎。ディフェンスラインは牟田、竹内、大武の3人。磯村、矢田を中盤底に本田、矢野の両サイドハーフ。川又の1トップ、その後ろに小川、杉森が並ぶ3-6-1のシステムでのスタートが予想される。
前半、メインスタンドから向かって右にエンドを取った赤のユニフォーム名古屋ボールでキックオフ。
1分、G大阪ペナルティエリア手前左で杉森が競ってボールを川又から右へ狙うが、その前に相手ディフェンスにカットされてしまう。
2分、自陣左の本多から前を狙ったボールはG大阪・リンスにタッチラインへとカットされる。
3分、G大阪・平尾が右サイド高い位置から縦へのドリブルを仕掛けるが本多が密着、蹴り出したボールはゴールラインを割る。
4分、G大阪陣内左、高い位置の本多から中を狙ったボールはG大阪・西野にブロックされてしまう。
【失点】
6分、名古屋ペナルティエリア内中央でボールを受けたG大阪・二川にマークのディフェンスを右に交わし右足でのシュートを決められ開始早々に先制ゴールを許してしまう。
7分、名古屋ペナルティエリア手前でボールを受けたG大阪・阿部の左足のシュートはディフェンスに当たりゴールラインを割る。
8分、G大阪・左からのコーナーキックはニアサイドで川又がクリア。
9分、G大阪陣内左で杉森が楔のボールを1度落とし左を上がる矢田の前へと狙うが、このボールは相手ディフェンスにクリアされる。
10分、G大阪陣内右の矢野から中へのボールを磯村がダイレクトで縦へ、ゴールライン際で追いついた矢田から再び右の矢野へと戻すが、ボールはタッチラインを割ってしまう。
12分、G大阪・リンスのペナルティエリア内右で縦へのドリブルから折り返しは本多がゴールラインへとクリア。G大阪・右からのコーナーキック、中央でのこぼれ球を処理しきれず詰められるが、ディフェンスがゴールラインへとクリア。
13分、G大阪・右からのコーナーキックは中央の川又がヘディングでクリア。こぼれ球からG大阪・リンスが左サイドで縦を狙うが、ボールはディフェンスがゴールラインへとクリア。G大阪・左からのコーナーキックは中央の川又がヘディングでクリア。
14分、右からのクロスを名古屋ペナルティエリア内中央のG大阪・二川に頭で合わせられるが、このシュートは楢崎が正面で抑える。
15分、G大阪ペナルティエリア左から中方向へと仕掛け本多の戻しを小川が左足で浮かせて狙うが、このシュートは枠の右へと外れる。
16分、ハーフライン付近の大武から浮かせたボールを川又が頭で右へ、矢野からの折り返しに川又が右足を出して飛び込むが、このシュートは合わせられずクロスバーを越える。
18分、名古屋ペナルティエリア左から中へと切り替えたG大阪・赤嶺の右足のシュートは楢崎が抑える。
19分、G大阪陣内中央で足元へのボールを受ける川又が倒されフリーキックを得る。素早いリスタートで右の矢野へとつなぎここからのクロスをファーサイドの川又が頭で折り返すが、ボールは相手ディフェンスにクリアされる。
20分、竹内からのボールに左サイド高い位置で裏を取った本多がゴールライン沿いに中へと持ち込むが、ディフェンスに囲まれボールはクリアされる。
21分、G大阪・二川から名古屋ペナルティエリア内右へのボールは牟田がクリア。
23分、大武からの早い楔のボールを杉森がワンタッチでコントロールし左を上がる本多の前へと狙うが、浮かせたボールが本多自身の手に当たってしまいG大阪ボールでのフリーキックとなる。
24分、楢崎からのボールを川又が競り、裏へのボールに杉森が詰めるがディフェンス2人とキーパーに囲まれ、足先で触ったボールもクリアされてしまう。
26分、名古屋陣内左からG大阪・リンスの縦へのドリブルは磯村がマーク、こぼれたボールは竹内がクリアする。
28分、ハーフラインを付近の小川から縦へのボールは相手ディフェンスにカットされてしまう。
30分、G大阪陣内右から中よりへと持ち込んだ磯村の左足のシュートはG大阪・藤ヶ谷に抑えられてしまう。
31分、ハーフライン付近右でボールを受ける川又がG大阪・井手口の足下へのタックルを受けフリーキックを得る。
32分、フリーキックのリスタートから左サイドの本多へとつなぎ高い位置で再びフリーキックを得る。
33分、G大阪ペナルティエリア左から名古屋ボールのフリーキック。小川が右足で上げたボールはペナルティエリア内外よりでG大阪・藤ヶ谷が直接キャッチ。
34分、センターサークル内で磯村がG大阪・赤嶺からボール奪取を狙うが、粘りながらも相手を引っ掛けてしまいファールの判定となる。
36分、名古屋ペナルティエリア右外を上がったG大阪・平尾からの折り返しは本多がゴールラインへとクリア。G大阪・右からのコーナーキックは中央でディフェスがクリア。こぼれ球を中央で拾い縦へと仕掛けたG大阪・井手口のシュートはディフェンスが触りゴールラインを割る。
37分、G大阪・右からのコーナーキック、ファーサイドから頭でG大阪・に頭で合わせられたシュートはクロスバーに跳ね返りG大阪のオフサイドとなる。
38分、右サイド高い位置で矢田が縦へと仕掛けるが、相手ディフェンスにマークに付かれ縦へのボールは直接ゴールラインを割る。
40分、G大阪ペナルティエリア手前中央で小川、矢田、磯村とつなぎ右を上がる矢野へ、ここから中央の川又を狙ったクロスは手前の相手ディフェンスに頭でクリアされる。
41分、G大阪陣内中央の川又の落としからセンターサークル内の小川がダイレクトで左の杉森を狙うが、縦を狙ったトラップでのボールはタッチラインを割ってしまう。
42分、ハーフラインを超えた位置から磯村がインターセプト、縦へと仕掛け左の杉森、磯村へと戻し中の川又の頭を狙うが、このボールは相手ディフェンスに手前でクリアされる。
43分、G大阪陣内左をドリブルで持ち上がった竹内が引っ掛けられフリーキックを得る。
44分、素早いリスタートから竹内、小川と触り左の外を上がる杉森の前を狙うが、球足が早くボールは直接ゴールラインを割る。
45分、名古屋ペナルティエリア内右のG大阪・赤嶺から戻したボールに走り込んだG大阪・リンスの右足のシュートは大武が体でブロック。
(アディショナルタイム表示:無し)
アディショナルタイム1、G大阪ペナルティエリア手前左の杉森から前の川又、左の本多へとつなぎ中を狙ったボールは外からの矢野には合わずファーサイドでクリアされる。
広島戦に続き、試合開始早々に失点したグランパス。その後もボールポゼッション、シュート数とも大きく上回られたが、1点差で前半を凌いだ。2戦合計で戦うナビスコカップだが、週末のホームゲームに向け後半、なんとか同点、そして逆転ゴールを奪いたい。
後半
エンドを替えた後半、G大阪ボールでキックオフ。
名古屋1人目交代:杉森→野田
1分、ハーフライン付近でインターセプトしたG大阪・平尾がそのまま右足でのミドルシュートを狙うが、このボールは楢崎が正面で抑える。
2分、G大阪陣内左でサイドからのボールを受ける野田がダイレクトヒールで背面を狙うと、このボールは相手の手には当たりフリーキックを得る。ここからのフリーキック、G大阪ゴール前へのボールに竹内が飛び込むがシュートまでは持ち込めずボールはクリアされる。
4分、矢田からのボールに右サイドを上がった矢野の低いクロスからコーナーキックを得る。名古屋・右からのコーナーキック。矢田が左足で上げたボールは中央でクリアされる。
5分、G大阪陣内左の小川からゴール前右へのボールに矢野が飛び込むが、G大阪・今野に密着されボールには触れず、直接ゴールラインを割る。
6分、ハーフライン付近左の大武から右をフリーで上がる矢野の前を狙うが、ボールが伸びてしまい直接ゴールラインを割る。
8分、後方からのボールに飛び出したG大阪・阿部と大武がペナルティエリア内で交錯するがノーファール、ボールは直接ゴールラインを割る。
9分、自陣右で矢野の触ったボールをつなごうと足を伸ばした矢田がG大阪・今野と接触しフリーキックを与える。
10分、G大阪・リンスが名古屋ペナルティエリア付近でボールを受けるが、竹内、大武で囲みボールをクリアする。
12分、自陣中央の磯村から右を上がる矢田の前を狙ったボールはG大阪・今野にカットされてしまう。
13分、右サイドを縦へと突破したG大阪・リンスからマイナス方向へのボールは大武がタッチラインへとクリア。スローインからつないだボールを名古屋ペナルティエリア手前左からG大阪・井手口に右足で狙われるが、このシュートはクロスバーを越える。
15分、名古屋陣内左で牟田の裏へと蹴り出したG大阪・リンスがペナルティエリア内で右足へと持ち替えシュートを狙うが、このボールはクロスバーを越える。
16分、G大阪・藤ヶ谷へと戻したボールに川又がプレッシャーをかけるが、ボールは右へとつながれる。ここから一気に名古屋ディフェンスライン裏へのロングボールを狙われるが、このボールは楢崎が直接抑える。
17分、センターサークル内の竹内から右の矢野へ、ワントラップで前へとコントロールし中を狙ったクロスは相手ディフェンスにヘディングでクリアされる。
18分、再び右サイド高い位置でボールを受けた矢野からのクロスも相手ディフェンスにヘディングでクリアされる。
19分、自陣左の本多へのボールはG大阪・井手口に密着され前を向けずタッチラインへとクリアする。
20分、川又のポストから左を上がった大武が右足へと持ち替え中へのクロスは相手ディフェンスにクリアされる。
21分、センターサークル内の竹内から左の本多の足元を狙ったボールはG大阪・平尾にスライディングでタッチラインへとクリアされる。
22分、名古屋ペナルティエリア手前中央から右へと流れたG大阪・井手口の右足のミドルシュートは枠の右へと外れる。
23分、G大阪1人目交代:二川→堂安
24分、自陣左でボールを拾った野田がそのままタッチライン沿いに縦へと仕掛けるが、ディフェンス裏を狙った小さなボールはカットされてしまう。
25分、名古屋陣内右からペナルティエリア付近の味方に当て中央でリターンを受けたG大阪・平尾の左足のシュートは楢崎が抑える。
26分、本多が左サイドから強引に縦へのドリブルを狙うが、2人に囲まれボールはタッチラインへとクリアされる。
27分、G大阪陣内中央の矢田からペナルティエリア内左へのボールを野田が肩付近のトラップで落とそうと狙うが、ボールは手に触ってしまいG大阪ボールでのリスタートとなる。
28分、名古屋2人目交代:川又→望月
29分、望月とのワンツーで右サイドへと移った小川が縦への突破を狙うがボールは相手ディフェンスにタッチラインへとクリアされる。
30分、右サイド高い位置でボールを受けたG大阪・平尾からのクロスをG大阪・リンスがエリア内でコントロールするがボールは楢崎がクリアする。
【得点】
31分、フォワードへと移った矢野がG大阪ペナルティエリア右でボールを受けると、落ち着いて中を見てのクロスに中央後方からトップスピードで走り込んだ野田が頭で合わせ、復帰戦で大きな同点ゴールを奪った。
32分、G大阪2人目交代:平尾→岩下
33分、G大阪・リンスが名古屋ペナルティエリア右でボールを受けるが本多がスライディング、大武がボールをクリアする。
34分、小川から縦へのボールをG大阪ペナルティエリア内右で受けた矢野が縦へと蹴り出し角度のないところから強引に右足でのシュートを狙うが、このボールはクロスバーを越える。
35分、G大阪陣内右の小川から中の望月、磯村、望月とつなぎ左へのボールを矢田が左足で狙うが、このシュートは枠の左へと外れる。
37分、G大阪3人目交代:赤嶺→大森
38分、G大阪ペナルティエリア右でボールを受けた小川からのクロスは相手ディフェンスがタッチラインへとクリア。G大阪陣内左を持ち上がった大武が距離のあるところから右足でロングシュートを狙うが、ゴール前で落ちるボールもG大阪・藤ヶ谷に一旦弾きながら抑えられる。
40分、名古屋ペナルティエリア内左のG大阪・阿部の雨を狙った速いボールは前へと出た楢崎が先に抑える。
42分、G大阪ペナルティエリア右の矢野からのクロスはG大阪・藤ヶ谷が直接抑える。
44分、G大阪・井手口の左サイドでのキープは望月がボールをタッチラインへとクリア。
(アディショナルタイム表示:3分)
アディショナルタイム1、自陣でクリアしきれないボールをG大阪・大森に狙われるが、本多が体を入れ蹴り出されたボールはゴールラインを割る。
アディショナルタイム2、名古屋ペナルティエリア内でG大阪・リンスが落としたボールにG大阪・大森がフリーで走りこむが、至近距離のシュートは楢崎が弾きクリアする。
アディショナルタイム3、G大阪・今野から戻したボールがG大阪・藤ヶ谷の頭上を越えゴールへと向かうがポストに、こぼれたボールに矢野が飛び込むが相手ディフェンス交錯しボールはゴールラインを割る。
アディショナルタイム4、このリスタートをG大阪・藤ヶ谷が大きく前へと蹴ったところで試合終了。
1点を追うグランパスは後半、昨シーズン鳥栖から名古屋へと移籍しながらも手術、長期のリハビリを乗り越え復帰する野田を投入。さらに今シーズン、常にサイドで使われた矢野を川又に代え本来のフォワードへ移すなど、このアウェイゲームへの執着を見せた西野監督。するとその矢野のクロスから、野田が復帰戦で大きな大きな同点ゴールを奪いアウェイでの初戦を1-1の引き分けへと持ち込む。6日(日)パロマ瑞穂でのホームゲームに向け意味のある結果となった。
試合終了後記者会見
リーグでの広島戦同様の時間帯に失点をし、またかという感じでした。しかし、それからは落ち着き少しずつ自分たちの狙いを取りながら進めた試合だと感じています。前半は得点こそ入りませんでしたが両サイドを深めにした戦いが展開でき、後半は右サイドの活性化や選手の入れ替えで狙いを持った流れでした。
今日は拮抗した試合でしたし、中盤での主導権の握り合いでした。自分たちの良い時間帯もありましたし、受ける時間帯もありました。全体的には内容が反映されたスコアでの結果となったと思います。最後まで勝ち越したいという気持ちのあった試合でした。そのうえでアウェイゴールも決めての引き分けは納得しなければならないと思っています。悪い条件でホームへ戻ることにはなりませんでしたし、最低限の条件は達成したゲームでした。
野田選手が復帰戦でゴールを決めましたが?
野田は1年以上リハビリをし、紅白戦以外でゲームに参加していません。それでも、その状況での彼の姿勢や状態を見ていて、今日の試合、スポットでは使えると考えていました。まだまだフィジカル的にも、メンタル的にも万全とは言えませんが、それでもきらりと光る彼らしいポストプレーやゴール前へ飛び込むストライカーとしての動きを、普段のトレーニング通り見せてくれました。今日の出場時間は少し長い時間になるかとは思いましたが、よく戦ってくれました。試合後の状態も悪くないと確認していますし、彼にとっては久しぶりで素晴らしいゲームとなったのではないでしょうか。
矢野選手と野田選手の2トップは想定していたのでしょうか?
今日いるメンバーでゴールを奪うために、最終的に誰を起用するかというプランとしては用意してありました。今日は右サイドを起点として戦えている状況でしたので、矢野以上にボールを動かしたり突破したりと戦術感のある選手を置くことにポイントがありました。矢野のフォワードというよりは、小川を右サイドへと移し、起点を作ることが目的でした。そうなれば、前線に制空権の取れる選手を置くということになり、プランの一つとして考えていた形でした。さらに、望月がボールを散らしり溜めたりというプレーを見せていたのも大きかったと思います。