2015シーズン試合結果

明治安田生命J1リーグ2ndステージ第1節:湘南ベルマーレvs名古屋グランパス

最終更新日時 2015/07/13 16:47

AWAY GAME

Shonan BMWスタジアム平塚 7/11(土) 18:04キックオフ

試合前

徐々に西日が注ぎだしたShonan BMWスタジアム平塚。キックオフ約30分前、ウォーミングアップのためゴールキーパー陣に続きフィールドプレイヤーがピッチへと登場すると、名古屋から駆けつけた約1000人のサポーター席はクラブカラー、赤と黄色のフラッグで染められた。

2013年以来となるShonan BMWスタジアム平塚。グランパスにとっては2010年、リーグ初優勝を決めた思い出の地だが、その当時を知る選手も減り、さらに昨年加入した若い選手達にとっては初めてのスタジアムとなる。

ハリルホジッチ日本代表監督も視察に来る今日の試合。8月に行われる東アジアカップに予備登録された永井、川又、大武の3選手には自然と注目が集まるが、ウォーミングアップの姿を見る限り、特に気負いはなく、今日からはじまる2ndステージでのグランパスの巻き返しに気持ちを高めているようだ。

前半

今日の名古屋、ゴールキーパーは楢崎。ディフェンスラインは右から矢野、大武、闘莉王、本多の4人。竹内、小川が中盤底にノヴァコヴィッチの1トップ、その後ろに矢田、小屋松、永井が並ぶ4-5-1のシステムでのスタートが予想される。

前半、メインスタンドから向かって右にエンドを取った白のユニフォーム名古屋ボールでキックオフ。

1分、湘南ペナルティエリア右から矢野が中へと仕掛けるが、相手ディフェンスと交差、こぼれたボールに詰めた小川が相手を引っ掛けフリーキックを与える。

2分、湘南陣内右サイド高い位置から名古屋ボールのスローイン。矢野から中のノヴァコヴィッチを狙うが、ボールは相手ディフェンスにクリアされる。

3分、湘南・大槻の右サイドでのドリブルは小屋松がスライディングでボールをタッチライン外へとクリア。

4分、湘南・秋元へと戻したボールに小屋松が猛然とプレスを仕掛けるが、ボールは先にクリアされる。

5分、名古屋ペナルティエリア右へのロングボールに抜け出した湘南・高槻のクロスに湘南・高山が頭で飛び込むが、このボールはクロスバーを越える。

6分、湘南ペナルティエリア左でボールをカットした永井のクロスをノヴァコヴィッチが頭で合わせるが、このシュートは湘南・秋元の正面を突き一旦弾きながら抑えられてしまう。

7分、矢田からのボールに湘南ペナルティエリア手前中央から左へと流れ走り込んだ小屋松が左足で狙うが、このシュートはクロスバーを越える。

8分、湘南陣内右で矢田がパスカット、一旦こぼれたボールを左足で狙うが、このシュートは湘南・秋元に弾かれてしまう。

10分、湘南陣内センターサークル付近で竹内がパスカット、前へのボールを小屋松がさらに頭で前へと逸らすが、このボールは湘南・秋元が直接抑える。

11分、湘南・菊地が名古屋ペナルティエリア左でボールを受けるが、中への折り返しは矢野がゴールラインへとクリア。

12分、湘南・左からのコーナーキックは中央外寄りの永井が頭で逆サイドゴールラインへとクリア。

13分、湘南・右からのコーナーキックは中央の闘莉王がヘディングでクリア。再び名古屋陣内へとボールを運ばれると、ペナルティエリア内右でのボールに走り込んだ湘南・高山に右足のシュートを許すが、このボールは左ポストに当たりディフェンスがタッチラインへとクリアする。

15分、湘南・左からのコーナーキック、ニアサイドでのこぼれを逆サイドの湘南・アンドレに折り返されるが、このボールは闘莉王がクリア。これを自陣右で受けた永井がそのまま縦へと持ち上がり湘南ゴール前へと走りこむノヴァコヴィッチを狙うが、このボールは手前に入った湘南・秋元にパンチングでクリアされる。

17分、湘南陣内中央で小屋松からのボールがカットされそのまま湘南・高山が持ち上がるが、自陣へと戻った竹内がボールを奪う。

18分、湘南陣内左でスローインからのボールをノヴァコヴィッチが頭で前へとそらし自ら相手ディンフェスライン裏を狙うが、湘南・遠藤がコースを塞ぎボールはクリアされてしまう。

20分、湘南陣内左で矢田とのパス交換を受けた永井が中央右寄りの小屋松を狙うが、高くなったボールを小屋松が落とすが、クリアされてしまう。

21分、名古屋陣内右を上がった湘南・古林からのクロスは闘莉王がカット、このボールが本多に当たり跳ね返るが、再度闘莉王がクリアする。

22分、名古屋ペナルティエリア左でボールを受けた湘南・菊地の右足のシュートはクロスバーを越える。

23分、自陣中央から左へとボールを持って流れた矢田がハーフライン付近で潰されフリーキックを得る。

24分、ここからのフリーキック、闘莉王から小屋松、闘莉王と戻し縦のノヴァコヴィッチを狙うが、ボールは相手ディフェンスにクリアされる。

26分、自陣ハーフライン付近でノヴァコヴィッチが落としたボールを竹内が右へと狙うが、ボールは相手ディフェンスにカットされてしまう。

27分、名古屋ペナルティエリア手前右よりで戻したボールを受けた湘南・大竹の左足のシュートは楢崎が弾き枠を外れる。

28分、湘南・左からのコーナーキック、右からの折り返しは闘莉王がカット、永井から右の矢田を狙うがボールは湘南陣内右のタッチラインを割る。

29分、湘南・古林からの速いクロスは矢野がヘディングでクリア。

30分、湘南陣内右でノヴァコヴィッチが頭で落としたボール。これを矢田が持ち上がりさらに左から相手ディフェンスライン裏へと走る小屋松の前へとパスを通すが、トップスピードでのファーストタッチのボールはシュートへと持ち込めず湘南・秋元にカットされてしまう。

【失点】
32分、名古屋ペナルティエリア右で湘南・高山の仕掛けからこぼれたボールを拾った湘南・大竹の左足のクロスを湘南・大槻に頭で合わせられ先制ゴールを許してしまう。

33分、湘南陣内左寄りで足元へのボールを受けたノヴァコヴィッチが前へと持ち替えディンフェンスライン裏へ、このボールに外から小屋松がエリア内を狙うが、ボールは先に湘南・秋元にクリアされてしまう。

34分、自陣左、コーナーフラッグ付近でボールを奪った本多がそのまま倒されフリーキックを得る。

35分、名古屋ペナルティエリア内中央でボールを受けた湘南・大竹のシュートは闘莉王がスライディングでカット、再び湘南・大竹に左足で狙われるが、このシュートは楢崎が抑える。

36分、名古屋陣内中央でボールを受けた湘南・大竹の左足のシュートは楢崎が弾き枠を外れる。

37分、湘南・右からのコーナーキックを湘南・アンドレに頭で合わせられるが、浮かせたシュートはゴール方向へと飛んだ楢崎が指先で弾き枠を外れる。

38分、湘南・右からのコーナーキックは中央のノヴァコヴィッチが頭でクリア。

40分、湘南陣内中央をドリブルで持ち上がった小屋松からペナルティエリア内右へと走りこむ小川へ、少し深くなった位置から浮かせたボールを狙うが、ここは湘南・秋元に抑えられてしまう。

41分、湘南・古林からのクロスは中央の闘莉王がヘディングでクリア。

42分、湘南・高山が名古屋ペナルティエリア手前から中へと仕掛けるが、複数の選手が重なり合ったところで矢野の足元へのタックルが入り名古屋ボールでのフリーキックとなる。

43分、湘南ペナルティエリア手前左でボールを受けた永井が左へと切り替えしたクロスは直接ゴールラインを割る。

45分、自陣右で大武が引っ掛けられ得たフリーキック。楢崎から湘南陣内中央のノヴァコヴィッチを狙ったボールは相手ディフェンスにヘディングでクリアされる。
(アディショナルタイム表示:1分)

アディショナルタイム1、名古屋ペナルティエリア右からのグラウンダーのクロスはファーストタッチでディフェンスのマークを外した湘南・高山がシュートするが、楢崎が弾きクリア。

アディショナルタイム2、湘南・右からのコーナーキックをアンドレが頭で狙うが、このボールはクロスバーを越える。

ここで前半終了。

縦への攻撃が速いホームの湘南に押され気味の名古屋。ノヴァコヴィッチのファーストチャンスのヘディングが相手キーパー正面を突く不運もあるとそのホームに先制を許しての折り返しとなった。

失点以外にも危ない場面があったが、後半、試合を決められかねない失点を重ねないよう慎重に戦い、それでも同点、逆転ゴールを奪いたい。

後半

エンドを替えた後半、湘南ボールでキックオフ。

1分、キックオフ直後、左サイドを上がる湘南・菊地の前を狙った長いボールは直接ゴールラインを割る。

2分、楢崎からゴールキックのボールをノヴァコヴィッチが入れ替わり前へと入る小屋松へ頭で狙うが、このボールは先に相手ディフェンスにクリアされる。

3分、湘南ペナルティエリア左でボールを受けた小川から中央のノヴァコヴィッチの足元へのグラウンダーでのボールは手前に入った相手ディフェンスにクリアされる。

4分、湘南ペナルティエリア右の矢野からのボールをエリア内左の永井が頭で折り返すが、このボールも相手ディフェンスにクリアされる。

6分、自陣中央、竹内の位置でボールを奪われると名古屋ペナルティエリア内左から中へと折り返される。危ないボールだったが、ここはディフェンスがゴールラインへとクリア。湘南・右からのコーナーキックは中央でディフェンスがクリア。

7分、湘南陣内右でボールを受けた矢野からのアーリークロスにノヴァコヴィッチの内側、ニアサイドへと走り込んだ小川が頭で飛び込むが、このシュートはわずかに枠の右へと外れる。

8分、湘南・アンドレからの縦へのボールをエリア内左で湘南・菊地が追いつくと、ここから戻したボールを湘南・高山が右足で巻くように名古屋ゴール方向へと狙うが、このボールは直接ゴールラインを割る。

9分、ディフェンスラインからのボールが矢野の裏へ、湘南・菊地が抜け出すが、戻った矢野がそのままゴールライン外へと押し出す。

12分、センターサークル付近でノヴァコヴィッチが競り裏へとこぼれたボールを矢田が拾うが、縦を狙った仕掛けは相手ディフェンスにカットされてしまう。

13分、湘南陣内中央の矢田から右の矢野へ、ここから湘南ゴール前を狙うが、このボールは湘南・秋元が直接抑える。

14分、湘南ペナルティエリア左で矢田からのボールを受けた本多が縦へと仕掛けコーナーキックを得る。

15分、名古屋・左からのコーナーキック。矢田が左足で上げたボールを中央で矢野が相手ディフェンスと重なりながら頭で合わせるが、このシュートは枠の左へと外れる。

17分、名古屋1人目交代:ノヴァコヴィッチ→川又
湘南1人目交代:古林→藤田(征)

18分、湘南陣内左でドリブルを仕掛けた永井が後ろから引っ張り倒されフリーキックを得る。湘南陣内中央左から名古屋ボールのフリーキック。矢田が左足で上げたボールは前へと出た湘南・秋元にパンチングでクリアされる。

【失点】
19分、名古屋陣内右サイドタッチライン際へのボールに追いついた湘南・藤田(征)からのゴール前への長いボールにニアサイドへと走り込んだ湘南・高山の倒れながらのヘディングを許すと、このボールが対角線で名古屋ゴール内左サイドネットへ。後半に入り2点差となるゴールを許してしまう。

21分、攻撃的な位置に入った闘莉王から右の小屋松へ、タッチライン際で縦へのドリブルを仕掛け中の川又を狙うが、このボールは手前で相手ディフェンスにクリアされる。

24分、センターサークル内の小川から中央の川又の前へと速いボールを狙うが、湘南・秋元が先に抑える。
湘南2人目交代:高山→藤田(祥)

25分、湘南ペナルティエリア内右の川又の前へのボールは相手ディフェンスに先にクリアされる。

26分、湘南・大槻を狙ったスローインのボールは大武が足を外から回しクリアする。

27分、名古屋2人目交代:小屋松→田中

28分、湘南陣内左の永井の前へのボールは相手ディフェンスにゴールラインへとクリアされる。

29分、名古屋・左からのコーナーキック。矢田が左足で上げたボールは中央で相手ディフェンスがクリア。これを拾った小川の右足のクロスに複数の選手が飛び込むが湘南・秋元と交錯、湘南ボールのフリーキックとなる。

30分、名古屋ペナルティエリア手前で後ろからのボールを受けターンした湘南・藤田(祥)の左足のシュートはクロスバーを越える。

【失点】
31分、湘南陣内中央の永井からエリア内左へと浮かせたボール、このボールを左足前へ上手く受けた川又がそのまま左足でシュート、ボールは相手ディフェンスに当たるがそのまま枠に収まり1点差とするゴールを決めた。

33分、湘南・右からのコーナーキックは中央でディフェンスがクリア、名古屋ペナルティエリア前で湘南のファールから名古屋ボールのフリーキックとなる。

34分、名古屋陣内左タッチライン際での湘南・菊地のドリブルを止めに入った矢野がそのまま交錯、このプレーで矢野に対しイエローカードが提示される。

35分、ハーフラインを超えた大武から縦へと速い楔のボール、闘莉王がスルーしペナルティエリア付近の川又を狙うがわずかに触れたボールはそのままゴールラインを割る。

36分、名古屋ペナルティエリア手前左寄りで切り返し大武のマークを外した湘南・菊地の右足のシュートはクロスバーを越える。

37分、湘南3人目交代:大竹→島村
名古屋ペナルティエリア前右で大武が湘南・菊地を倒しフリーキックを与える。

38分、名古屋ペナルティエリア手前左から湘南ボールのフリーキック、湘南・永木が右足で低く速いシュートを狙うが楢崎が弾き、こぼれたボールは湘南選手に当たりゴールラインを割る。

40分、湘南陣内左でルーズとなったボールに走り込んだ永井が強く倒されフリーキックを得る。

41分、ここで永井がピッチへと倒れ込んだため主審が近寄るが、その場で立ち上がりプレーは続けられるようだ。

42分、湘南陣内中央左から名古屋ボールのフリーキック、矢田から湘南ゴール前へと上げられたボールは中央で相手ディフェンスにクリアされる。

43分、名古屋陣内左からのボールを逆サイドの湘南・藤田(祥)に頭で折り返されるが、このボールは楢崎が抑える。

44分、湘南ペナルティエリア右で粘った矢野からのボールは湘南・秋元が弾き枠を外れる。

45分、名古屋・右からのコーナーキック。矢田が左足で上げたボールに大武が飛び込むが、ボールは逆サイドタッチラインを割る。
(アディショナルタイム表示:3分)

アディショナルタイム1、楢崎からのボールを前線の闘莉王が胸で落とし右の矢野から縦の田中を狙うが、このボールは相手ディフェンスにタッチラインへとクリアされる。

アディショナルタイム2、名古屋陣内中央で竹内からボールを奪った湘南・大槻のシュートは味方の背中に当たり楢崎が抑える。ここからのリスタートを湘南ペナルティエリア右の永井へとつなぎ中へのクロスを狙うが、このボールは湘南・秋元が直接抑える。

アディショナルタイム3、湘南・秋元からのロングボールを名古屋陣内左で奪ったところで試合終了。

後半に入り湘南陣内でのボールポゼッションを増やした名古屋だったが、それでも決定機までは持ち込めず2点目を許す苦しい展開となった。ノヴァコヴィッチを下げ前線に川又、さらに闘莉王を上げるスクランブルとなってから1点を返しその後もパワープレーに徹し圧力をかけた名古屋だったが、ホームの湘南の壁を崩せず1-2で試合終了。チームとして築きたいサッカーと、現メンバーで実現可能なサッカー、まだまだチームとしての熟成度の足りなさを痛感させられる試合となった。


試合終了後記者会見

150711-nis2.jpg両チーム、フレッシュな状況で2ndステージのスタートとなりました。湘南ベルマーレのスタイルが試合開始からアグレッシブで、その圧力を受ける状況は予測していましたし、それ以上の反発力で自分達から仕掛けることを考えていました。ゲーム序盤は守備から攻撃、攻撃から守備とお互いに拮抗した試合展開でした。

それでも少しずつ、ピッチの中央では湘南に数的優位を作らせていまい、コントロールされた状況で先制点を与えてしまいました。そこで立て直し、相手の圧力を跳ね返しながら、速攻を仕掛けることで名古屋にも何度かチャンスがありました。その中に決定的なチャンスもありましたが、全体的には湘南のペースとなりました。やはり2失点目が痛手となりました。攻撃部分ではいろいろなオプションを用意し、闘莉王を前線へ上げる戦術を打ったのですが、一歩遅かったと感じています。

Q.2失点とも、左サイドの永井選手が前へと出て、スペースが空いた状況からの相手のクロスでした。永井選手の前への意識を狙われた印象もありますが?

今日のシステムの中では、あのポジションは永井にしかこなせません。守備に引っ張られても、そこから前へと出る反発力を持っています。永井だけでなく、闘莉王がラインから引っ張り出されたり本多が引っ張り出された状況で相手にクロスを上げられました。両チームとも両ウィングバックの背後を突くのが狙いでした。2失点とも、そのわずかな間合いの中で生まれました。

Q.闘莉王選手を攻撃的なポジションへと上げた意図をお聞かせください。

今日の試合前のミーティングで、状況によっては闘莉王を前線へと上げる考えを全体へと伝えてありました。これは、今後もありえる戦い方です。

Q.ハーフタイムに「1人1人が自分の判断を大事にしよう」と指示を出されていますが、前半は監督から見ていて、選手の判断に迷いがあったのでしょうか?

闘莉王にチームが依存し、闘莉王ばかりからボールを出しているようでは攻撃の構成力が高まりません。常に闘莉王のコントロールの下でボールを動かし、その中でミスが起こっていました。ボールを闘莉王に集めてばかりいてはうまく戦えません。ボランチやトップ下の位置でボールを動かせてこそポゼッションサッカーの意味があります。