2015シーズン試合結果
試合前
梅雨入りしたばかりの東北地方。明治安田生命J1リーグ1stステージ第17節はアウェイでベガルタ仙台との対戦となる。
キックオフまで1時間を切り雨足が強まったユアテックスタジアム仙台。予報では後半、さらに雨が強まる可能性もあり厳しい厳しいコンディション下での試合となりそうだ。
キックオフ約30分前、ウォーミングアップのためフィールドプレイヤーがピッチへと姿を表すと、遠く仙台まで駆けつけスタジアム一角をグランパスレッドに染めるサポーターからの拍手で迎え入れられた。
降り続く雨にピッチは大量の水を含み見た目にも重そうだが、サポーターへ挨拶を済ませた選手たちはハーフコートに散らばり、長短のパスなどで足元のコンディションを入念に確認している。
今節で終了となる1stステージ、序盤のつまづきや怪我人の続出で決して満足のいく結果を出せていないグランパスだが、2週間後には開幕する2ndステージへ向け、アウェイで内容・結果にこだわった試合を見せ良いイメージを持って中断期間へと入りたい。
前半
今日の名古屋、ゴールキーパーは楢崎。ディフェンスラインは牟田、大武、竹内の3人。小川、矢田の中盤底と本田、田鍋の両サイドハーフ。ノヴァコヴィッチの1トップ、その後ろに永井、小屋松が控える3-6-1のシステムでのスタートが予想される。
前半、メインスタンドから向かって右にエンドを取った白のユニフォーム名古屋に対し仙台ボールでキックオフ。
1分、仙台陣内左でボールを受けた永井からゴール前へのボールは仙台・六反が直接抑える。
2分、仙台ペナルティエリア手前で永井から足下へのボールを受けたノヴァコヴィッチが反転しエリア内を狙うが、このボールは相手ディフェンスにカットされてしまう。
3分、仙台・鎌田から縦へのボールは楢崎が直接抑える。
4分、名古屋陣内右でボールを受けた仙台・蜂須賀から名古屋ゴール前へのボールは直接ゴールラインを割る。
6分、仙台・梁が名古屋ペナルティエリア右から中を狙うが、このドリブルは小川がカット、これをクリアする。
7分、センターサークル内でボールをカットした小川が仙台・キムのタックルで倒されると、ボールが外へ出たところで仙台・キムに対しイエローカードが提示される。
8分、ハーフライン付近右でタッチライン際へとカットしたボールを小屋松が追うが、わずかにラインを割ってしまう。
9分、名古屋ペナルティエリア手前右でボールを持った仙台・奥埜からゴール前へのボールは楢崎が一旦弾きながら抑える。
10分、仙台ペナルティエリア左へと浮いたボールをノヴァコヴィッチが相手ディフェンスに背中から体を入れキープしようと狙うが、そのまま相手を倒してしまいファールの判定、仙台ボールでのフリーキックとなる。
12分、仙台陣内左から名古屋ボールのスローイン。永井の素早いリスタートを受けた小屋松が左サイド高い位置でキープし中へのクロスを狙うが、このボールは相手ディフェンスにカットされてしまう。
14分、名古屋陣内右へと開く仙台・奥埜への楔のボールは大武が強く体を当てファールで止める。
16分、仙台陣内右でボールを受けた田鍋が中へと切り込み右足でのミドルシュートを狙うが、このボールは相手ディフェンスに当たり枠を外れる。
17分、名古屋・左からのコーナーキック。矢田が左足で上げたボールは中央で相手ディフェンスがクリア。このボールを仙台陣内中央で拾った田鍋が距離のあるところから右足で狙うが、このシュートは抑えが効かずクロスバーを越える。
18分、仙台ペナルティエリア右で小川からのボールを足下へと向けた小屋松が縦へ仕掛けながら後ろの小川へヒールでのリターンを狙うが、このプレーは呼吸が合わずボールをカットされてしまう。
19分、名古屋ペナルティエリア手前右でボールを受けた仙台・金園を小川、矢田で挟み倒してしまいフリーキックを与える。
20分、名古屋ゴール右20m程度の位置から仙台ボールのフリーキック、名古屋ゴール上に上げられたボールに中央で飛び込まれるが、ボールは逆サイドへと流れる。
21分、左からのクロスに対しディフェンスの背後へフリーで抜けた仙台・金園のヘディングでのシュートは枠の左へと外れる。
22分、センターサークル内で仙台・金園を小川が倒してしまいフリーキックを与える。
23分、仙台陣内右タッチライン際でボールを受けた田鍋が相手のマークの裏へと蹴り出し一瞬の加速で突破を狙うが、このボールはカバーに入った相手ディフェンスにクリアされてしまう。
24分、名古屋ゴール前中央で仙台・奥埜と複数の選手が交錯、仙台ボールのフリーキックとなる。
26分、名古屋ゴール正面25m弱の位置から仙台ボールのフリーキック。仙台・梁が右足で壁を越えたシュートを狙うが、左へと反応した楢崎が枠の外へと弾き出す。仙台・右からのコーナーキック。ショートでつなぎ中へのボールはファーサイドで小屋松がカット。これを拾った牟田が持ち上がり仙台陣内のノヴァコヴィッチの足下へ。ここから右サイドを上がる小屋松を待ったパスを狙うが、タイミングが合わずボールは仙台・六反が先に抑える。
28分、名古屋ペナルティエリア手間右で足下へのボールをコントロールした仙台・金園から外を上がる梁の前を狙ったボールは竹内がゴールラインへとクリア。仙台・右からのコーナーキックは中央のノヴァコヴィッチがヘディングでクリア。
30分、名古屋ペナルティエリア内右で足下へのボールを受けた仙台・奥埜の右足のシュートは楢崎が弾き枠を外れる。仙台・右からのコーナーキックは中央のこぼれ球を楢崎が抑える。
31分、仙台ペナルティエリア左でボールを受けた小屋松から中のノヴァコヴィッチを狙った右足のクロスは相手ディフェンスにゴールラインへとクリアされる。
32分、名古屋・左からのコーナーキック。矢田が左足で上げたボールをファーサイドの大武が頭で中へと折り返すがシュートへは持ち込めず、本田から左の矢田へと再びボールを出すが、戻りきれずオフサイドの判定となってしまう。
33分、名古屋ペナルティエリア左からのクロスを右の仙台・金園に折り返されそのボールに対し仙台・梁に飛び込まれるが、このシュートは大武が体でブロック、枠を外れる。
34分、仙台・左からのコーナーキックはニアサイドのノヴァコヴィッチがヘディングでクリア。
35分、仙台陣内左でクリアボールを拾った本多から相手ディフェンスの間を狙う永井へと低いパスを入れるが、足裏に当たったボールはディフェンスにクリアされてしまう。
37分、仙台陣内右の田鍋から中央のノヴァコヴィッチを狙うが、このボールは仙台・渡部がカット、クリアされる。
38分、仙台・右からのコーナーキックはニアサイドの矢田がヘディングでクリア。再び左の仙台・梁からのボールをペナルティエリア付近の仙台・キムが頭で合わせるが、このシュートは楢崎がしっかりと両手で抑える。
【失点】
39分、名古屋ペナルティエリア右でボールを受けた仙台・奥埜の中へ切り返したドリブルからグラウンダーのボールに走り込んだ仙台・野沢に右足で合わせられてしまい先制ゴールを許してしまう。
40分、左からのクロスのクリアボールに走り込んだ仙台・梁の右足ダイレクトでのシュートは枠の左へと外れる。
43分、ディフェンスからのボールをノヴァコヴィッチが頭で中へと落とし小屋松が縦へ、ペナルティエリア内左へと走る永井を狙ったボールを相手ディフェンスにカットされ、それを拾ったノヴァコヴィッチからグラウンダーでペナルティエリア付近へのボールに走り込んだ小川が右足で直接狙うが、このシュートはクロスバーを越えてしまう。
44分、ハーフライン付近の小川から右サイドを上がる田鍋の前を狙ったボールは直接タッチラインを割る。
45分、名古屋ペナルティエリア手前中央で足下へのボールを受けた仙台・金園のシュートは楢崎が抑える。
(アディショナルタイム表示:1分)
アディショナルタイム1、自陣中央で相手のミスパスを奪った小屋松から仙台陣内中央から右へと流れるノヴァコヴィッチの前を狙うが、このボールはペナルティエリアを出た仙台・六反に先にクリアされてしまう。
ここで前半終了。
前半、ボールポゼッション、シュート数でもホームの仙台に大きく上回られた名古屋。大武の体を張ったクリアもありなんとかゼロで耐えていたが、それでも再三仕掛けられるサイドからの攻撃に耐えられず1失点をしての折り返しとなった。
時折激しい雨に見舞われ厳しいコンディションでのゲームが続くが後半、これ以上の失点はしないよう再集中しながらなんとか同点、逆転ゴールを奪いたい。
後半
エンドを替えた後半、名古屋ボールでキックオフ。
名古屋1人目交代:竹内→川又
1分、右からのボールに対し名古屋ペナルティエリア手前中央の仙台・野沢に右足で合わせられるが、このシュートは枠の右へと外れる。
3分、名古屋ペナルティエリア手前左の仙台・奥埜から中を狙ったボールは田鍋がカット。センターサークル付近の川又へとつなぎカウンターを狙うが、仙台・キムにファールで止められてしまう。
4分、仙台ペナルティエリア右で小屋松がキープ、中を上がった矢田へとつなぎ中央のノヴァコヴィッチの足下へのボールは相手ディフェンスがカット、こぼれ球に永井が飛び込むが、このシュートはクロスバーを越える。
6分、名古屋陣内中央右よりを持ち上がった仙台・野沢からペナルティエリア内へのボールは大武がタッチラインへとクリア。
7分、名古屋ペナルティエリア左の仙台・野沢からグラウンダーでゴール前へのボールは楢崎が直接抑える。ここから左へ開く川又へ、さらに仙台ゴール前へのロングボールに一気に上がった永井が足を延ばすが、わずかに触ったボールも仙台・六反にクリアされる。
9分、名古屋陣内左の仙台・キムから縦を狙ったボールは小屋松が触りタッチラインを割る。
10分、仙台左からのクロス、外へと流れたボールを拾った永井がそのまま縦に長い距離を持ち上がり仙台ゴール前へとクロス。中央のノヴァコヴィッチ、川又の外へ走り込んだ小川がダイビングヘッドで合わせるが、このシュートは仙台・六反の正面を突きクリアされてしまう。
11分、右サイドから仙台ディフェンスラインを縦へと抜け出した永井のクロスをファーサイドのノヴァコヴィッチが頭で叩きつけるが、このシュートは枠に左へと外れる。
14分、仙台陣内高い位置でのカットから右の田鍋へ、ここからのクロスをノヴァコヴィッチが体をひねり頭で合わせるが、このシュートも枠の左へと外れてしまう。
15分、仙台陣内中央の矢田から左右を囮に中央を抜ける川又の前へ直接狙うが、このボールは仙台・六反に先にキャッチされてしまう。
17分、仙台・梁の右からのクロスは田鍋がヘディングでクリア。
19分、仙台陣内右の田鍋から中の小川へ、このボールを小川がダイレクトで縦へと抜ける川又へと狙うが、速いボールは直接ゴールラインを割ってしまう。
20分、牟田からのボールを仙台ペナルティエリア手前中央のノヴァコヴィッチが頭で前へと流し小屋松が裏を狙うが、ボールは仙台・六反が先に抑える。
21分、名古屋ペナルティエリア右の仙台・菅井からのクロスをニアサイドの仙台・奥埜にダイレクトで合わせられるが、このシュートは楢崎が弾き枠を外れる
22分、仙台・右からのコーナーキック、ショートでつなぎ中へのボールはニアサイドの永井が頭でクリアする。
23分、自陣右の田鍋から右に開く川又への強いボールは足下で収まらずタッチラインを割る。
【失点】
24分、名古屋ペナルティエリア内右で胸へのボールを落とした仙台・梁の右足のシュートは楢崎が弾くが、逆サイドから走り込んだ奥埜に押し込まれ2点差となるゴールを決められてしまう。
26分、本多から縦へのボールに永井が相手ディフェンスライン左裏へと抜け出すが、これはオフサイドの判定となってしまう。
27分、名古屋ペナルティエリア内で味方の落としを仙台・金園が小さくコントロールしシュート体勢に入るが大武がボールをクリアする。仙台・右からのコーナーキックはニアサイドでディフェンスに当たりゴールラインを割る。
28分、名古屋2人目交代:小屋松→田中
仙台1人目交代:野沢→金久保
29分、仙台陣内中央左で足下へのボールを受けた永井が後ろから倒されフリーキックを得る。ここからのフリーキック、小川が右足で上げたボールを仙台ペナルティエリア内右外のノヴァコヴィッチが頭で叩きつけるが、このシュートは枠の右へと外れる。
30分、名古屋ペナルティエリア左でボールを受けた仙台・奥埜からゴール方向へと浮かせたボールは楢崎が直接抑える。
31分、仙台陣内左の本多からのアーリークロスは仙台ゴール前を抜け逆サイドでクリアされる。
32分、名古屋陣内中央左から仙台・金久保のドリブルは小川がファールで止める。仙台ボールのフリーキック、名古屋ゴール前へのボールを仙台・金園に頭で合わせるがこのシュートは楢崎がブロック、こぼれ球はディフェンスがゴールラインへとクリア。
33分、仙台・右からのコーナーキックを中央の仙台・渡部に頭で合わせられるが、このシュートは楢崎が正面で抑える。
35分、仙台2人目交代:奥埜→山本
36分、名古屋ペナルティエリア内左へと流れる仙台・山本の前を狙ったボールは大武がクリアする。
37分、仙台ペナルティエリア手前右で田中がキープを倒されフリーキックを得る。
38分、ここからのフリーキック、小川が右足で仙台ゴール前へとボールを上げるが密集の中で名古屋側のファールを取られてしまう。
39分、名古屋3人目交代:田鍋→グスタボ
40分、センターサークル付近の小川から右のグスタボ、中の川又と狙うが、このボールはカットされる。するとこのまま名古屋ゴール前まで持ち上がられ仙台・金久保に右足でのシュートを許すが、ボールはクロスバーを越える。
41分、名古屋ペナルティエリア内へ中央にフリーで走り出した仙台・梁の前へのボールは左からカバーに入った本多が先に触り右タッチラインへとクリアする。
42分、ハーフライン上左の大武から右への大きなボールを田中が頭で中へと折り返すが、ボールは相手ディフェンスにクリアされる。
43分、仙台ペナルティエリア右へと開きボールを受けた川又からのクロスにファーサイドで永井、ノヴァコヴィッチが重なりながら頭で合わせるがワンバウンドのボールは仙台・六反にキャッチされてしまう。
44分、自陣右からのスローインをノヴァコヴィチ、川又と頭で前へとつなぎグスタボが右タッチライン際をドリブル、中の永井を狙うが、グラウンダーのボールは相手ディフェンスにカットされてしまう。
(アディショナルタイム表示:4分)
アディショナルタイム1、名古屋ペナルティエリア手前で3本のパスをつなぎ仙台・富田の右足でのシュートは楢崎が正面で抑える。
アディショナルタイム2、ハーフライン付近右の田中から左へのボールに永井、グスタボが抜け出すがオフサイドの判定となってしまう。
仙台3人目交代:菅井→多々良
アディショナルタイム3、仙台陣内中央で川又が落としたボールを永井がワンテンポ遅らせ前の川又へと狙うが、ボールは相手ディフェンスにカットされてしまう。
アディショナルタイム4、仙台・金園が名古屋ディフェンスライン裏でボールを受けるがオフサイドの判定。素早いリスタートで仙台ディフェンスライン裏へのボールを川又が追うが、ボールは仙台・六反が抑える。
ここで試合終了。
後半に入り怪我から復帰の川又を入れディフェンスラインを4バックへと変更し攻勢に転じた名古屋。しかしながら後半早い時間帯の小川、ノヴァコヴィッチの決定機を決められないと、その時間を耐えた仙台にワンチャンスで試合を決める2点目のゴールを許してしまった。終盤はグズタボも前線へと入れなんとか1点を狙い続けた名古屋だったが最後までゴールを決められず。
シュート数こそ前節より増えたが、それでも1stステージ最終節で深刻な決定力の足りなさを露呈する結果となってしまった。
試合終了後記者会見
1stステージ最終節、アウェイでの厳しいゲームでした。もう少し質の高いゲームを期待していたのですが、仙台の予想以上に高い集中力と、ボールへの執着心という部分に圧倒されたという印象を受けています。しかし、素直に受け止めなければいけない結果です。
システムの変更がありましたが、戦略的には0-0や0-1といった、アウェイでの厳しいゲームを想定し、今いるメンバーで両サイドのボランチを組みました。決してバランスの良い守りとは言えませんが、仙台の2トップを活かした縦への推進力に対して、ベースを3人とし数的優位な状況を作ることを意図した今日のシステムでした。
後半はシフトを変えながら攻撃的に仕掛ける戦略があったのですが、実際は中盤を相手に支配されていました。野沢選手、梁選手の両ワイドの選手を抑えきれていなかったと思います。試合を通し、自分たちが出したかった戦いを出せなかったことが残念です。
前半は3トップでの戦いとなりましたが、両サイドハーフに不慣れな本多選手、田鍋選手を置いたことで機能仕切れなかった部分もあったのではないでしょうか?
結果論ですが、両サイドが機能しなかったという面はあります。数での優位性は取れていたのですが、キャスティングのミスもあったと思います。
後半、川又選手を投入してからも前線の連携で不足があったと思います。
後半の開始は2トップ、そして終盤は3トップ、ノヴァコヴィッチをトップ下へと移しましたが、お互いのコンビネーション、縦への連携が足りていませんでした。ノヴァコヴィッチも川又も1トップ的なプレーのタイプで、2人が並ぶとどうしても互いに最前線でボールを受けたりフィニッシュに絡むプレーをしようとします。流れの中で縦への位置関係を作り出すことが出来ていません。2ndステージに向けて改善が必要です。
今日で1stステージが終了となりましたが、ここまでを総括してください。
これで長期の中断に入るわけではありませんし、また2週間後にはすぐ2ndステージが開幕します。ここまで非常にタイトなスケジュールでしたし、あっというまにステージが終わり優勝チームも決まった印象です。
当初から2ステージ制に対し、チームとして区切って考えた戦いはしていません。年間をトータルで考えて戦っています。しかしながら、ここまでの結果を見れば、とりあえずは新しい気持ちでリスタートできるということはアドバンテージにはなり得ます。