2015シーズン試合結果

2015Jリーグヤマザキナビスコカップ第1節:川崎フロンターレvs名古屋グランパス

最終更新日時 2015/03/26 12:13

AWAY GAME

等々力陸上競技場 3/18(水) 19:03キックオフ

試合前

キックオフ1時間前に大量の水がピッチへと散布された等々力陸上競技場。メインスタンドが新設され新しく生まれ変わった等々力のピッチへ両チームの選手がウォーミングアップのため姿を現すと、平日にも関わらずアウェイまで駆けつけたグランパスサポーターから歓声が沸き起こった。

先週土曜日に行なわれたアウェイ甲府戦からメンバーを数人入れ替えた今日のグランパス。高木、矢野は今シーズン初出場、川又にとっては初先発となるが、3人とも経験のある選手であり、特別な緊張は無く普段通りの表情で、しかしながら自分達が出場する試合で今シーズンの公式戦初勝利をおさめようと闘志を燃やしているようだ。

前半

今日の名古屋、ゴールキーパーは高木。ディフェンスラインは右から竹内、大武、闘莉王、本多の4人。田口を中盤底、その前に矢野、矢田、小屋松、永井が並び川又の1トップによる4-5-1のシステムでのスタートが予想される。

前半、メインスタンドから向かって右にエンドを取った赤のユニフォームの名古屋ボールでキックオフ。

2分、名古屋ペナルティエリア手前のこぼれ球を川崎・小林が狙うがこのシュートは高木が弾く。こぼれ球を再び川崎・レナトに狙われるが、このシュートも高木がクリアする。

3分、ハーフライン付近左で川崎・エウシーニョと永井が交錯、名古屋ボールのフリーキックとなる。

5分、川崎陣内左で相手パスをカットした永井が中央突破を狙うが、2人に囲まれボールはクリアされてしまう。

6分、川崎陣内右の矢田から外を上がる竹内の前を狙うが、このボールは直接タッチラインを割る。

7分、名古屋ペナルティエリア手前左寄りの川崎・大久保からペナルティエリア右へボールを狙うが、これはオフサイドの判定。

8分、名古屋ペナルティエリア手前右の川崎・小林から縦へのボールは直接ゴールラインを割る。

9分、左サイドを上がった川崎・レナトからの折り返しを川崎・中村に狙われるが、このシュートは高木が弾きクリアする。

11分、川崎・エウシーニョの右サイドでの縦へのドリブルは永井がボールをゴールラインへとクリア。川崎・右からのコーナーキックはニアサイドの永井がヘディングでタッチラインへとクリア。

【失点】
12分、川崎・右からのスローインをニアサイドのエウシーニョに中へと頭で繋がれると、中央の川崎・大久保にヘディングでのシュートを許し先制されてしまう。

13分、左サイドからグラウンダーのボールに川崎・大久保が飛び込むが、このボールは高木が弾きゴールラインを割る。川崎・左からのコーナーキックは中央の矢野が頭でクリア。

14分、名古屋ペナルティエリア手前右の川崎・大久保から中へのボールは田口が足先でクリアする。

15分、センターサークル付近の川又の落としを田口から左の永井へ、そのまま縦を狙うがここは川崎・武岡にボールをカットされてしまう。

16分、川崎陣内右で矢野、竹内と繋ぎ縦を抜ける小屋松の前へと狙うが、ここは川崎・車屋にコースを抑えられ倒してしまい小屋松のファールを取られる。

17分、名古屋陣内中央でボールを受けた川崎・中村の縦へのドリブルは本多がボールをクリアする。

19分、川崎ペナルティエリア右でボールを受けた矢野が持ち直しサポートの竹内の足下へとボールを戻すが、トラップが大きくなったボールはクリアされてしまう。

20分、自陣サイド裏でボールを奪った矢田のドリブルから左の永井へ、そのまま縦へと仕掛け中へ低いボールにニアサイドで飛び込んだ川又が足をクロスし合わせるが、このシュートは枠の右へと外れる。

22分、川崎ペナルティエリア手前左で田口から楔のボールを受ける永井が後ろから倒されフリーキックを得る。

23分、このフリーキック、田口が右足で川崎ゴール前へと上げたボールは川崎・西部がパンチングでクリア。再び右からボールを中へと上げるが、このボールは川崎・西部が直接抑える。

24分、自陣中央で闘莉王と川崎・大久保が交錯、このプレーで闘莉王に対しイエローカードが提示される。

25分、名古屋ゴール正面右寄り30m強の位置から川崎ボールのフリーキック、川崎・レナトが左足で直接狙うが、このシュートは高木が正面で抑える。

26分、本多からのボールを川崎ディフェンスライン左裏で受けた永井からのクロス、中央の川又が競り合い裏へのボールにファーサイドから矢野が飛び込むがわずかに届かずボールはクリアされる。

28分、左サイド高い位置を取る川崎・車屋の前へのボールは竹内が詰めボールは直接ゴールラインを割る。

29分、左サイド高い位置で粘りボールを繋いだ本多が低いボールで中へと狙うが、これはタッチラインへとクリアされる。

31分、右サイドを上がった竹内からの折り返しは川崎・西部が直接抑える。

33分、右サイド高い位置の川崎・エウシーニョの前へのボールは自陣まで戻った永井が体を入れノーファールでボールを奪う。

34分、名古屋ペナルティエリア手前の川崎・小林から中への浮き球は前へと出た高木が直接抑える。

35分、センターサークル内の田口から縦へのボールに永井がペナルティエリア内へと抜け出しボールを止めるが、これはオフサイドの判定となってしまう。

36分、ペナルティエリア内左の川崎・レナトからグラウンダーの折り返しは闘莉王が足先にかけ田口がクリアする。

38分、名古屋陣内左で前へのボールに追いつけなかった川崎・レナトがタッチライン外でボールを蹴ると、このプレーに対しイエローカードが提示される。

41分、本多からの縦へのボールに左サイドを上がった永井のクロスに川又が頭から飛び込むが、それに合わせることはできなかった。

【得点】
42分、名古屋ペナルティエリア手前右でボールを拾った川崎・エウシーニョが中へと流れながらマークを外し左足のシュートを狙うが、このボールは大武がクリア。ここからカウンターを仕掛ける名古屋。一気に右サイドへと持ち上がり矢野からのクロスにファーサイドから走り込んだ永井が足下へのボールをダイレクトで合わせゴール、同点とした。

44分、川崎陣内左で田口からのボールを永井がダイレクトで前へ、小屋松が走り込むがボールは先にクリアされてしまう。

45分、川崎陣内中央で矢野が受けたボール、相手ディフェンスに当たり裏へとこぼれたボールをそのまま矢野が右足で狙うが、このシュートは枠の右へと外れる。
(アディショナルタイム表示:1分)

アディショナルタイム1、名古屋ペナルティエリア左の川崎・レナトの前へのボールは竹内がコースを塞ぎ直接ゴールラインを割る。

アディショナルタイム2、このゴールキックを高木が大きく蹴り出したところで前半終了。

試合開始早々に失点しその後も後手に回り劣勢だった名古屋。それでも永井からニアサイドへのボールに川又のシュート、昨年終盤戦に何度も見せた1つのプレーでバランスを取り戻すと、その後も左に開く永井の前をシンプルに狙い何度もチャンスを作った名古屋。その左サイドからの攻撃は実らなかったがカウンターから、右サイドへボールを繋ぐと、永井自身がクロスに飛び込み同点とした。後半、開始から川崎が勢いを増す事も予想されるが慌てず落ち着いて対処し、そして勝ち越しゴールを奪いたい。

後半

エンドを替えた後半、川崎ボールでキックオフ。

1分、名古屋陣内中央の川崎・中村から縦へのボールを川崎・小林が触るが、ボールはゴールラインを割る。

2分、川崎ペナルティエリア手前右の矢田が粘り中へとこぼれたボール、これを永井が右足で直接狙うが相手ディフェンスに当たったボールは枠の左へと外れる。名古屋・左からのコーナーキック。田口が右足で上げたボールは川崎・西部がゴールライン付近でクリアする。

3分、名古屋・左からのコーナーキック。田口が右足で上げたボールは中央で相手ディフェンスが触り逆サイドゴールラインを割る。

【得点】
4分、名古屋・右からのコーナーキック。田口が右足で上げたボールを中央の川又がヘディグ、川崎・西部が一旦弾くがバランスを崩さず着地した川又が蹴り込み逆転に成功した。

6分、闘莉王からのボールを右サイドで受ける矢野が川崎・車屋に後ろから乗られフリーキックを得る。

7分、川崎陣内右ハーフライン付近からのフリーキック。田口からのボールを大武が競り合いこぼれたボールを闘莉王が右足で狙うが、このシュートはクロスバーを越える。

8分、クロスから中央のこぼれ球を川崎・中村が右足で狙うが、このシュートは闘莉王が体でブロック、これをクリアする。

9分、川崎陣内左で小屋松が永井と縦へのワンツーを狙うが、リターンボールが大きく直接ゴールラインを割る。

10分、川崎ペナルティエリア左の小屋松からのクロス、川又が頭で落としたボールを永井が競り合いこぼれ球を矢田が狙うが、このシュートは相手ディフェンスに当たりゴールラインを割る。

11分、名古屋・左からのコーナーキック。田口からのボールはニアサイドでクリアされる。

12分、ペナルティエリア前で闘莉王がボールを奪うとそのまま縦へ、相手ディフェンスの間から左へ流れ抜け出した川又のシュートは前へと出た川崎・西部にクリアされる。

14分、川崎陣内右サイドで矢野が相手ディフェンスの裏へと蹴り出し突破、グラウンダーで中へのクロスはディフェンスにクリアされてしまう。

15分、名古屋ペナルティエリア内左へと入った川崎・車屋の前へのボールは矢野がコースを塞ぎ直接ゴールラインを割る。
川崎1人目交代:武岡→船山

17分、川崎陣内左コーナーフラッグ付近で倒れながら小屋松が粘るが、足をかけてしまいファールの判定を取られる。

18分、名古屋ペナルティエリア内左でボールを受けた川崎・レナトのシュートは竹内が止めクリア。

19分、自陣右で武内が川崎・レナトを引っかけファールの判定。

20分、名古屋ペナルティエリア手前中央でボールを受けた川崎・中村のシュートはクロスバーを越える。

21分、中央を上がった闘莉王からこぼれたボールを矢田が繋ぐが、ここで闘莉王が左太もも裏付近を気にし止まったため、一旦ボールを外へと出しプレーを止める。闘莉王はディフェンスラインへと戻りプレーは続けられるようだ。

23分、名古屋ペナルティエリア手前左でボールを受けた川崎・小林のシュートはクロスバーを越える。

24分、本多の外から左サイドを上がった田口のコーナーフラッグ付近からの折り返しは川崎・西部がパンチング、ペナルティエリア手前で拾った永井のシュートも川崎・西部の正面を突きキャッチされてしまう。

25分、川崎2人目交代:井川→橋本

26分、ハーフライン付近で川崎・中村のトラップミスを矢田が狙うが、カバーに入った川崎・谷口にボールはクリアされてしまう。

28分、闘莉王から縦へのボールに川又がディフェンスラインを左へ抜け受けると中へと折り返し、相手キーパーも出ていたが中央では合わせられず、右サイドから上がった竹内のシュートも相手ディフェンスに当たりクリアされる。

29分、名古屋ペナルティエリア手前右から川崎・エウシーニョのシュートはディフェンスに当たりクロスバーを越える。

30分、名古屋1人目交代:小屋松→ノヴァコヴィッチ
川崎・右からのコーナーキックは闘莉王がゴールラインへとクリア。川崎・右からのコーナーキックはニアサイドの永井が触るとペナルティエリア手前でのボールを奪おうとしたノヴァコヴィッチが相手を倒してしまいフリーキックを与える。

32分、名古屋ゴール正面30m弱の位置から川崎ボールのフリーキック。川崎・船山が右足で直接狙ったシュートはクロスバーを越える。

33分、川崎陣内左で永井がドリブルを仕掛けコーナーキックを得る。名古屋・左からのコーナーキック。田口が右足で上げたボールは中央で相手ディフェンスがクリア、これを再び左へと繋ぎ田口からのクロスも川崎・西部がパンチングでクリアする。

34分、名古屋・右からのコーナーキック。田口が右足で上げたボールを中央外から飛び込んだ闘莉王が高いヘディングで合わせるが、このシュートは左コーナーポストに嫌われてしまう。

35分、川崎ペナルティエリア内で激突した闘莉王と川崎・小林が倒れたため主審が一旦止め両チームスタッフがピッチへと入るが、治療された2人はプレーを続けられるようだ。

37分、右サイドで矢野のドリブルからこぼれたボールを矢田が受け中を狙うが、ボールはゴールラインを割る。

38分、名古屋ペナルティエリア左を縦へと突破した川崎・レナトの折り返しは矢野がゴールラインへとクリア。

39分、川崎・左からのコーナーキックはニアサイドの永井がヘディングでクリア。

40分、自陣からのボールを永井が相手ディフェンス裏で頭で触り川又へと繋ぐが、これはオフサイドの判定となってしまう。

41分、川崎3人目交代:エウシーニョ→杉本
川崎・左からのコーナーキック。ショートで繋ぎ中へのボールは田口がゴールラインへとクリア。川崎・左からのコーナーキック、再びショートで繋ぎ中への折り返しも矢田がタッチラインへとクリアする。

42分、名古屋ペナルティエリア手前左でボールを受けた大久保が右足でシュートを狙うが、このボールはクロスバーを越える。

【得点】
43分、川崎陣内左、ディフェンスライン裏へこぼれたボールに反応した永井からのクロス。中央でディフェンスを引きつけたノヴァコヴィッチが見送りファーサイドの川又が倒れながら左足ボレー。このシュートが一旦右ポストに当たりながら枠へと収まり2点差とする貴重なゴールを奪った。

44分、名古屋2人目交代:竹内→田鍋

45分、名古屋ペナルティエリア手前左の川崎・大久保からエリア内へのボールは高木が直接抑える
(アディショナルタイム表示:5分)

アディショナルタイム1、名古屋ペナルティエリア付近の田口から前線へと蹴り出したボールを川又が相手ディフェンスラインの間から狙うが、1度触ったボールもクリアされてしまう。

アディショナルタイム2、川崎ペナルティエリア付近でノヴァコヴィッチ、川又と頭で繋ぎ裏へとこぼれたボールを田鍋が角度の無いところから狙うが、このシュートはディフェンスに当たり枠を外れる。

アディショナルタイム3、名古屋・右からのコーナーキック。田口からのボール、中央でのクリアをペナルティエリア手前の田鍋が流し後ろから走り込んだ闘莉王が右足で狙うが、このシュートはクロスバーを越える。

アディショナルタイム4、名古屋ペナルティエリア手前右から川崎・小林のシュートはクロスバーを越える。

アディショナルタイム5、右サイドを外を上がった矢野からのクロスを中央の川又が相手ディフェンスに体を当たられながら頭で合わせるが、このシュートはクロスバーを越える。

アディショナルタイム6、名古屋陣内右でボールを受けた川崎・小林からのクロスは高木が直接抑える。

ここで試合終了。

試合開始早々に失点し先行きの危ぶまれた今日の試合だったが、左サイドから永井が再三チャンスを作り出すと、それに警戒しバランスが崩れたのか、川崎の攻撃も徐々に手詰まりに。後半に入りセットプレーから川又が逆転ゴール、さらに終了間際にだめ押しとなるゴールを決め終わってみれば3-1で逆転勝利。

全6節で行なわれるナビスコカップ・グループステージ初戦、アウェイで大きな勝ち点3を得ると共に、週末のリーグ鹿島戦へ向けても自身を取り戻す結果となった。


試合終了後記者会見

150318-nis.jpg良いゲームが出来ました。リーグ戦2試合では結果が出せていませんでした。前節は特に内容も結果も伴わないゲームをしました。今日は非常に緊張感と集中力を持って入ったゲームでした。川崎フロンターレが相手でしたし、ある程度相手のボールポゼッションを覚悟していました。それでも川崎は、決してディフェンスが強いとは言えませんし、そこを突く堅守速攻のため4-1-4-1というシステムで試合をスタートしました。カウンター主体でしたが、効果的に永井、川又、矢野のプレースタイルをいかした戦いが出来ました。得点もそのような状況で、狙い通りの戦いが出来ました。

それでも相変わらず、止まった状態のセットプレーから3試合連続で失点をしてしまいました。注意はしていたのですがそれでも決められた、そのことは次節への課題だと思っています。

Q.永井選手、川又選手、矢野選手の今日の試合の評価をお聞かせください。

川崎はオフェンシブに両サイドを上げる、今日は3バックで戦うのではないかという予測もしていました。名古屋陣内での攻撃は人数をかけてくるという予測もしていました。それに対し4-1-4-1というシステムを採用しました。相手に時間やスペースを与えないディフェンス、ボールを奪った状況では相手のディフェンスが1人になる状況もありそれを突こうと狙っていました。単純に蹴るのでは無く、スペースを有効に使う守備からの攻撃、そのために両サイドの選手と川又という3人の選手を置き、その位置へ入るボールや、それを超える動きがありました。コレクティブに3選手を使った攻撃が出来ていました。守備でも両サイドの選手が大きく貢献してくれましたし、そこから少し長いカウンターにはなりましたが、川崎相手にはうまくはまりました。最後までただ走るのではなく有効な動きをしていました。

そして3人が決定機に絡んだことも良かったと思います。甲府戦ではアタッキングサードまでボールを運びながら、そのあとの迫力が足りませんでした。今日はその位置で攻撃を見せ、川崎のウィークポイントを突けたと思います。

Q.後半30分からノヴァコヴィッチ選手をトップ下の位置へ入れた狙いをお聞かせください。

勝負どころでした。相手に押し込まれるようになっていましたし、それまでの1ボランチから2ボランチへと変え、川又のスペースを使う走りをいかしました。ノヴァコヴィッチはトップ下の仕事もできますし、ディフェンスを入れるよりはディフェンス方向へチームを変えつつ、それでもオフェンスでも圧力を高めたいと考えていました。あの時間に追いつかれれば川崎の勢いはさらに強まったでしょうし、そこでノヴァコヴィッチを入れオフェンス面でのメッセージをチームへ伝えたいと考えました。