2014シーズン試合結果

2014J1リーグ第25節:セレッソ大阪vs名古屋グランパス

最終更新日時 2014/09/24 10:07

AWAY GAME

ヤンマースタジアム長居 9/23(火・祝) 19:04キックオフ

試合前

台風の影響も無く秋晴れに見舞われたヤンマースタジアム長居。2014J1第25節はアウェイでセレッソ大阪との対戦となる。

前節、ホームでリーグ戦約半年ぶりとなる勝利をおさめリーグ戦2連勝、勝ち点を30へと積み上げたグランパス。今日は勝ち点23で16位と降格圏に苦しむセレッソ大阪とのアウェイでのゲーム、8月のアウェイ・ガンバ大阪戦以来負けの無いグランパスだが今日も難しいゲームが予想される。

午後6時前には太陽も西へと沈みピッチ全体を覆う屋根の照明が灯されたスタジアム。ウォーミングアップのためフィールドプレイヤーが姿を現すと秋分の日となる休日も利用しアウェイまで駆けつけたサポーターから拍手と歓声で迎え入れられた。

ダニルソンの怪我により前節同様にスターティングメンバーとして中盤底でコンビを組む田口と磯村。同生年月日という珍しい組み合わせの2人だが、2人で出場しての勝利を両選手とも望んでいただけに、前節の勝利でより自信を深めたのではないだろうか。

また今日は、リーグ戦で初ベンチ入りを果たした現役高校2年生・杉森にも注目したい。グランパス下部組織で育ちクラブ最年少の高校2年でプロ契約した逸材。もちろんまだ体も細く、即プロで通用するか判断は難しいが、それでもトップチームでのトレーニングでも高いテクニックと思い切りの良さでベテランを相手にもまれている。前日の会見でも西野監督から、試合状況次第では出場機会を与え試してみたいと言わせたそのプレーを楽しみにしているサポーターも多いのではないだろうか。

前半

今日の名古屋、ゴールキーパーは楢崎。ディフェンスラインは右から矢野、牟田、闘莉王、本多の4人。磯村、田口の2人が中盤底、川又を最前線に、その後ろに矢田、L.ドミンゲス、永井が並ぶ4-5-1のシステムでのスタートが予想される。

前半、メインスタンドから向かって右にエンドを取った白のユニフォーム名古屋ボールでキックオフ。

1分、センターサークル付近でL.ドミンゲスからのボールを受けた永井の縦へのドリブルは左へ切り返したところでボールはクリアされる。

2分、ハーフライン付近でC大阪・永井からボール奪取を狙った闘莉王が引っかけられフリーキックを得る。

3分、C大阪陣内左、相手ディフェンスライン裏で川又がスローインのボールを受けようと狙うが、コースを遮られボールは直接ゴールラインを割る。

4分、名古屋陣内右寄りの位置でC大阪・キム(ソ)がルーズとなったボールをダイレクトで前へと狙うが、このボールは牟田がヘディングでクリア。

6分、楢崎からのリスタートボール、C大阪陣内中央の川又が頭で落とし磯村から永井の前へと狙うが、このボールはC大阪・山下にカットされてしまう。

7分、C大阪ペナルティエリア左でボールを受けた永井が縦へとしかけ左足でのクロスを上げるが、このボールはC大阪・キム(ジ)が直接抑える。

8分、自陣ペナルティエリア前で闘莉王からのボールがC大阪・杉本に当たりこぼれるが、このボールは牟田がクリアする。

10分、C大阪・永井が左からのボールを名古屋ディフェンスライン裏で受けようとするが、これはオフサイドの判定。

11分、ハーフライン付近右でC大阪・酒本がダイレクトで前へのボールを狙うが、ここは本多が体でブロック、タッチラインを割る。

12分、名古屋ペナルティエリア右でボールを受けたC大阪・南のから中へ戻したボールは永井がカット、闘莉王がタッチラインへとクリアする。

14分、C大阪陣内右でボールを奪った矢田のドリブルから中央のL.ドミンゲス、左の永井と繋ぎ再び中へ、後ろから走り込んだ田口のシュートは相手ディフェンスに当たりクロスバーを越える。名古屋・右からのコーナーキック。L.ドミンゲスが右足で上げたボールを中央の牟田が頭で狙うが、ボールは先に相手ディフェンスにゴールラインへとクリアされる。

15分、名古屋・左からのコーナーキック。一旦ショートで繋ぎL.ドミンゲスが上げると、これをファーサイドの矢野が頭で折り返すが、このボールはC大阪・キム(ジ)にキャッチされてしまう。

16分、カウンターから得たC大阪・左からのコーナーキックは中央の本多がヘディングでクリア。

17分、右サイドハーフライン付近で味方からのボールを受ける川又がC大阪・丸橋に後ろから覆い被せられフリーキックを得る。

18分、右から中へと持ち込んだC大阪・南の名古屋ペナルティエリア内へ縦へのボールは牟田がクリア。

【得点】
19分、C大阪陣内でL.ドミンゲスが落としたボール、これを田口がバランスを崩しながら足先でコントロールし左の永井へ。ここから永井が縦へと仕掛けゴールライン付近から中へのクロスをニアサイドの川又が完璧なヘディングで捉え、アウェイの名古屋が先制ゴールを奪った。

20分、矢田が右サイドから仕掛けC大阪ペナルティエリア内でマイナス方向への戻し、これを受けた磯村が相手ディフェンスの間、狭いコースを右足で狙うが、このシュートは僅かに枠の左へと外れてしまう。

21分、名古屋ペナルティエリア左でC大阪・杉本が中へとドリブル、足先でさらに中を狙ったボールは闘莉王がカット、これをクリアする。

23分、右からのクロスを名古屋ペナルティエリア内中央のC大阪・杉本が右足で狙うが、このボレーシュートはクロスバーを越える。

25分、C大阪・永井が名古屋ペナルティエリア右で縦へのドリブル突破を狙うが、田口が体を重ねディフェンス、蹴り出したボールは直接ゴールラインを割る。

27分、名古屋ペナルティエリア手前でボールを受けたC大阪・永井がエリア内へ抜け出すC大阪・杉本へとパスを通すが、そのプレーで肘で田口を抑えてしまいファールの判定。

28分、C大阪・南野が名古屋ペナルティエリア右から中へのドリブルを仕掛けるが、本多がマーク、ずれたボールは闘莉王がクリアする。

29分、ハーフライン付近右の矢田からL.ドミンゲスへ、そのまま中央方向へドリブルで持ち上がりペナルティエリア付近左の永井へとパスを通すが、永井が切り返したボールは相手ディフェンスにクリアされてしまう。

30分、名古屋ペナルティエリア内右で闘莉王へ1対1を仕掛け縦を突いたC大阪・南野のグラウンダーのクロスは本多がゴールラインへとクリア。C大阪・右からのコーナーキックは中央で楢崎がキャッチ、ここで本多、矢野がエリア内で倒れたため一旦プレーが止められるが、その場で立ち上がりプレーは続けられるようだ。

32分、名古屋陣内右へ開くC大阪・永井へのボールは闘莉王がマーク、ボールは闘莉王に当たりタッチラインを割る。

34分、名古屋ペナルティエリア付近中央でC大阪・杉本がボールを受け左へと流れてのシュートは闘莉王が足先に当て枠を外れる。C大阪・右からのコーナーキック、ショートで繋ぎ中へのボールは田口がヘディングでクリア。

35分、C大阪・右からのコーナーキックはニアサイド川又がヘディングでクリア、これを拾った右のC大阪・酒本にはL.ドミンゲスがマークに付きC大阪・酒本に当たったボールはタッチラインを割る。

36分、C大阪・酒本からの縦パスを右でC大阪・杉本が受けるが、牟田が体を当てて前を向かせずファールでこれを止める。

37分、名古屋陣内中央右からC大阪ボールのフリーキック、名古屋ゴール前へのボールはペナルティエリア手前の永井がタッチラインへとヘディングでクリアする。

38分、自陣センターサークル付近で味方のクリアボールを受けた川又が倒されフリーキックを得る。

39分、自陣左でボールを拾ったL.ドミンゲスのドリブルをC大阪・扇原に倒されると、このプレーでC大阪・扇原に対しイエローカードが提示される。

40分、右サイドハーフライン付近でボールを受けた矢田がそのまま縦へのドリブルを仕掛けるが、相手ディフェンス2人に囲まれ蹴り出したボールは直接ゴールラインを割る。

43分、C大阪左サイド高い位置で名古屋ボールのスローイン、永井、本多と粘り中へと突破、グラウンダーでのクロスは相手ディフェンスにタッチラインへとクリアされる。

43分、名古屋ペナルティエリア手前のC大阪・永井を狙ったボールは牟田が上からヘディングでクリア。

【得点】
45分、楢崎からのゴールキック、これを前線の川又が競り合うと、裏へと抜けたボールにL.ドミンゲスが詰める。するとこのボールがカバーに走った相手ディフェンスに当たりキーパーを飛び越える形でゴールネットへ。少しラッキーな形で追加点を奪った。
(アディショナルタイム表示:1分)

アディショナルタイム1、右サイドハーフライン付近でボールをキープする矢田が倒されフリーキックを得る。

アディショナルタイム2、このリスタートから右で矢田、L.ドミンゲスと繋ぎ外をオーバーラップする矢野へ。ここからのクロスをファーサイドで永井が待つが、このボールは手前のC大阪・キム(ジ)に先にキャッチされてしまう。

ここで前半終了。

ボールポゼッションでは圧倒的にホームのC大阪に分がある前半だったが、それでもシュートまで持ち込ませない集中した守備を見せた45分。攻撃も少ないチャンスから川又の先制ゴールを奪うと前半終了間際に、ラッキーな追加点に成功、2点差での折り返しが最も難しいと言われるサッカーだが、それでも理想的な展開での折り返しとなった。

後半

エンドを替えた後半、C大阪ボールでキックオフ。

C大阪1人目交代:永井→カカウ

1分、永井が左サイド高い位置でドリブルを仕掛けるがC大阪・酒本に密着されボールはクリアされてしまう。

2分、C大阪・酒本の左から中へのパスは田口がスライディングでカット、これをクリアする。

3分、C大阪ペナルティエリア手前で田口が蹴り出したボールをL.ドミンゲスがダイレクトで前へ、ここへ抜け出し田口が再び拾うと右足アウトサイドでボールを浮かせるが、ここはC大阪・キム(ジ)にキャッチされてしまう。

4分、C大阪陣内中央から名古屋ボールのフリーキック、L.ドミンゲスがエリア内左へ走り込む闘莉王へと狙ったボールは前へ出たC大阪・キム(ジ)にパンチングでクリアされる。

5分、ハーフライン付近で矢野から前へ狙った楔のボールがC大阪・長谷川に当たりカウンターを狙われるが、左へ開くC大阪・長谷川の前を狙ったリターンボールは直接タッチラインを割る。

6分、C大阪陣内右の矢野が相手ディフェンスの間を前へと大きく蹴り出し突破、ゴールライン付近で追いつき折り返しを狙うが、ボールは相手ディフェンスにゴールラインへとクリアされる。

7分、名古屋・右からのコーナーキック。L.ドミンゲスからのボールに対し中央後ろから走り込んだ牟田がヘディングで叩き付けるが、このシュートは枠の左へと外れる。

8分、自陣中央で磯村のパスカットから縦の川又へ、これを川又がダイレクトで右へ流し矢田が突破を狙うが、このボールはC大阪・丸橋にカットされてしまう。

9分、左サイドを縦へと突破したC大阪・丸橋のクロスは闘莉王がタッチラインへとクリア。

11分、C大阪陣内左の永井が中へと持ち替え中央の磯村へ、これをダイレクトの川又へと預けるが、その磯村が接触し倒れたため、一旦ボールをピッチの外へと出しプレーを止める。

13分、矢野からのパスを受けた右の矢田から中の田口、縦の川又と繋ぎ前へこぼれたボールに田口が追いつくが、コントロールは出来ずボールは右タッチラインを割る。

14分、C大阪陣内中央でボールを受けたL.ドミンゲスが相手ディフェンスとキーパーの間へ面白いボールを浮かせるが、ディフェンスにコースを遮られた川又は抜け出せずボールはC大阪・キム(ジ)に先にキャッチされてしまう。

16分、C大阪陣内左サイド高い位置で永井が粘ってボールを奪い中へと仕掛けコーナーキックを得る。

17分、名古屋・左からのコーナーキック。L.ドミンゲスからのボールを中央でクリアされると、それをペナルティエリア手前で拾った磯村が右足で狙うが、ワンバウンドしたシュートは枠の左へと外れる。

18分、自陣センターサークル付近で磯村がC大阪・カカウに倒されフリーキックを得る。リスタートから左を上がった永井、C大阪ペナルティエリア手前の川又の足下へのボールをダイレクトで狙うが、このシュートは上手く合わせられずC大阪・キム(ジ)にキャッチされてしまう。

20分、名古屋ペナルティエリア手前で闘莉王がC大阪・カカウのドリブルを引っかけてしまいフリーキックを与える。

21分、名古屋ゴール正面右寄り20m弱の位置からC大阪ボールのフリーキック。C大阪・扇原が左足で狙ったシュートは左へと寄った楢崎が正面で抑える。

【失点】
22分、名古屋ペナルティエリア手前左でボールを受けたC大阪・カカウが右へと切り替えマークを外すと右足でシュート。これが枠の左下隅を突き1点差とされるゴールを許してしまう。

22分、C大阪2人目交代:キム(ソ)→楠神

23分、C大阪ペナルティエリア手前でボールを奪った矢田の左足のシュートは枠の左へと外れる。

25分、C大阪陣内右でボールを受けた矢田がドリブルで中へと抜け出すが、ここで相手を抑えてしまいファールの判定を取られてしまう。

26分、C大阪・扇原から右へ開くC大阪・南野へのボールはトラップが効かずタッチラインを割る。

29分、名古屋ペナルティエリア左でボールを受けたC大阪・楠神の右足での速いボールは牟田が体でブロック、これをクリアする。

30分、名古屋ペナルティエリア内左でボールを受けたC大阪・楠神の右足のシュートは枠の右へと外れる。

32分、名古屋1人目交代:磯村→中村

33分、C大阪ディフェンスラインへ川又がプレッシャーをかけると、前線へのクリアが矢野の裏へと抜けるが、ここは素早くカバーの牟田がクリアする。

34分、ハーフライン付近の本多から縦へと狙ったボールをカットされ一気に名古屋ペナルティエリア方向へと狙われるが、このボールは牟田がクリアする。

35分、センターサークル内で牟田がC大阪・杉本を後ろから押してしまいファールの判定。

36分、自陣左での本多のクリアボールを逆サイドのC大阪・丸橋に拾われ右足で狙われるが、このシュートは牟田がゴールラインへとクリア。C大阪・左からのコーナーキックはニアサイドの矢野が触りファーサイドでクリア。

37分、C大阪3人目交代:長谷川→フォルラン
ハーフライン付近でボールを浮かせキープしたL.ドミンゲスから右サイドを駆け上がる矢田の前へと狙うが、このボールは先にC大阪・丸橋にクリアされる。

38分、右サイドでインターセプトした田口が縦へと仕掛けるが、ペナルティエリア付近で交錯し倒れボールはクリアされる。

39分、矢田が右サイドで仕掛けコーナーキックを得る。

40分、名古屋・右からのコーナーキック。L.ドミンゲスが右足で上げたボールは中央でクリア。これを拾った田口が右足インサイドで巻くようにゴール右隅を狙うが、このシュートは枠の右へと外れる。

41分、名古屋ペナルティエリア手前左でボールを奪ったC大阪・フォルランの右足でゴール左隅を狙ったシュートは楢崎が枠の外へとクリア。

42分、C大阪・左からのコーナーキックをファーサイドのC大阪・山下に頭で合わせられるが、このシュートはクロスバーに当たり真下へ、ゴールラインは越えずディフェンスがクリアする。

43分、C大阪陣内中央左で永井が倒されフリーキックを得る。

44分、名古屋2人目交代:川又→松田

45分、C大阪・楠神の自陣中央からのドリブルは中村がファールで止める。このプレーで中村に対しイエローカードが提示される。
(アディショナルタイム表示:5分)

アディショナルタイム1、センターサークル付近で永井がピッチへと倒れ込んだため担架が用意されるが、自分で歩き一旦ピッチの外へと出る。

アディショナルタイム2、ここで主審から永井の戻りが許可される。

アディショナルタイム3、C大阪・楠神の左サイドでのドリブルは矢野がマーク、体ごとゴールラインを割らせる。

アディショナルタイム4、C大阪ペナルティエリア左へ出たC大阪・キム(ジ)から縦へのロングボールは矢野がC大阪・カカウのポジションを確認しながら見送り直接ゴールラインを割る。

アディショナルタイム5、名古屋3人目交代:L.ドミンゲス→ヘジス
C大阪・扇原の左へ流れるドリブルは中村がマーク、体ごとタッチラインを割らせる。

アディショナルタイム6、自陣での田口のクリアを受けた永井が一気にC大阪ペナルティエリア内まで持ち込むがシュートへはいけず、ボールはクリアされる。

アディショナルタイム7、名古屋陣内右ハーフライン付近からC大阪ボールのフリーキック。名古屋ゴール前へのボールを中央で弾くと、それを左で拾ったC大阪・カカウが縦へと仕掛けるが矢田がマーク、中への折り返しは直接ゴールラインを割る。

そしてここで試合終了。

90分を通しボールポゼッションでホームのC大阪に大きく上回られた名古屋だったが、それでもセンターバックの2人を中心に、距離のある位置からのシュートを除き決定機を作り出させなかった今日の試合。途中出場のC大阪・カカウに1本ミドルシュートを決められたが、その後、フォルランのシュートは楢崎がビッグセーブ。さらにコーナーキックからの相手のシュートはクロスバー真下へと跳ね返る幸運も引き寄せ、前半のリードを守り切りアウェイで勝利。残り10試合を切り、降格圏の16位セレッソ大阪との勝ち点差を10とする大きな勝利をおさめた。


試合終了後記者会見

140923-nis1.jpg両チームとも厳しい順位で残り10節となる今日のゲームでした。両チームとも、個々のパフォーマンスを考える余裕のない状況での戦いでした。セレッソ大阪は監督も変わりスタイルも変わりましたが、グランパスとしては直線的なプレスを受けながらの試合となる予想をしていました。確かに前半からそのようなプレスを受け、なかなか攻撃に転じることが出来ませんでした。特に先制してからはディフェンシブな戦いに追われていました。それでも2点目を奪えた事で、後半のゲーム展開を少し楽に出来ました。

ディフェンシブな展開ではありましたが、今日は自信を持って戦い、そして得点も決めました。失点してからも崩れずに戦えたことが大きかったと思います。それでも内容としては、守備から攻撃へ切り替えるスイッチが上手く入りません。結果を出すための戦いは出来ていますが、全体的な狙いとしてはもう少しオフェンシブに戦いたいと思っています。それでも今の状況では結果を出すことが重要ですし、それに選手が合わせた戦いは出来ました。

Q.今シーズン2度目の3連勝となりましたが、開幕直後の連勝と今の連勝で、どのような違いがあるのでしょうか?

開幕して第2節からの3連勝でも、私自身はさらにオフェンシブに戦わなければいけないという思いを持っていました。その時期と今は違います。今はバランスやチーム力を的確に捉え、どう現実的に戦うかという戦いです。開幕当初はやはり、自分自身のメッセージを伝えたいという思いでの戦いでした。今は選手1人1人のプレースタイルを理解し、現実的に戦っています。

それでも、チームを持っていく方向としては今でもさらに攻撃的なスタイルを目指し、そしてそれを全員で追求したいと思っています。

Q.川又選手が結果を出していますが、彼への評価をお聞かせください。

彼は特異なプレイヤーですね。チームに合流してから非常に短い時間でチームに融合し、彼の特徴を出してチームに入る速度が非常に速かったように思います。優秀な選手でも(新しいチームで)得点に絡んだり決めるのは、簡単ではありません。その状況で彼は、単独ではなく周りとのコンビネーションなどでチャンスを作る努力をし、そのうえで得点に絡むことに執着しています。1トップというストレスの溜まるポジションでもそれに耐えプレーしていますし、彼の得点にこだわるスタイルが、今までのグランパスにとって足りない部分でもありましたし、そういう意味で「救世主」と呼べるパフォーマンスを発揮してくれています。