2014シーズン試合結果
試合前
梅雨明けし連日の酷暑から比べると、少しだけ涼しさを感じる名古屋市瑞穂陸上競技場。2014J1第17節はホームで横浜F・マリノスとの対戦となる。
水曜日に行なわれたアウェイでの仙台戦。3度相手にリードされながら追いつき3-3のドロー、勝ち点1を持ち帰る結果となった。攻守の要、闘莉王を怪我で欠き本多、牟田、大武という若い3人で組まれたディフェンスラインを含め、セットプレーからの2失点など守備面ではまだまだ改善すべき点も見られたが、玉田、小川が入った後半からはシステムも慣れ親しんだ4バックに変え攻撃が活性化、3つの美しいゴールが見られた。
連日の強い日差しぶさらされている芝生にもキックオフ約1時間前、散水機によりしっかりと水が撒かれ、ピッチコンディションは良好そうだ。太陽も西へ大きく傾いた午後6時30分少し前、ウォーミングアップのためフィールドプレイヤーがピッチへと姿を現す。サポーターズシートには様々なフラッグやゲートフラッグが掲げられ、試合前のスタジアムを色鮮やかに飾っている。
小中高校は夏休みに入り最初の瑞穂でのゲームということもあり、すでにゴール裏やメインスタンド・ホーム側がぎっしりと埋まり、キックオフの笛を待ちわびている。先週の土曜から水曜、そして今日・日曜日と1週間でアウェイを含む3試合目となる今日の試合。コンディション的には両チームとも厳しいだろうが、グランパスとしてはこのホームのサポーターの前でがっかりさせる試合は見せられない。
前半
今日の名古屋、ゴールキーパーは楢崎。ディフェンスラインは右から矢野、牟田、大武、本多の4人。小川、ダニルソン、田口、矢田の4人が中盤を構成しL.ドミンゲス、玉田の2トップによる4-4-2のシステムでのスタートが予想される。
前半、メインスタンドから向かって左にエンドを取った名古屋に対し横浜ボールでキックオフ。
1分、横浜陣内右高い位置で名古屋ボールのスローイン。矢田から前の小川を狙うが、ここは横浜・ドゥトラにコースを遮られボールは直接ゴールラインを割る。
2分、ハーフライン付近左で田口が左の矢田の前へダイレクトで狙ったボールは横浜・小林にタッチラインへとクリアされる。
3分、横浜陣内右で小川がドリブルを引っかけられフリーキックを得る。
4分、横浜陣内中央右タッチライン際から名古屋ボールのフリーキック。L.ドミンゲスが右足で上げたボールはゴール前中央で相手ディフェンスにゴールラインへとクリアされる。名古屋・左からのコーナーキック。L.ドミンゲスからのボールにニアサイドで複数の選手が重なるが、ボールはファーサイドへと流れる。
5分、横浜・小林の右タッチライン際でのドリブルは本多がマークに付きそのままタッチラインを割る。
6分、センターサークル付近の牟田から縦へのボール、横浜ペナルティエリア付近へ走り込んだ矢田が頭で落とそうとするが、このボールは横浜・榎本にキャッチされる。
7分、名古屋陣内右の横浜・小林からのクロスは楢崎が直接抑える。
8分、ハーフライン付近右でダニルソンがヘディングで弾いたボールを小川が受けるが、横浜・ドゥトラに密着されタッチラインを割ってしまう。
9分、名古屋陣内右高い位置の横浜・小林から中へのボールはダニルソンがクリア、これを拾った横浜・ドゥトラが名古屋ゴール前へとボールを浮かせるが、これは楢崎が直接抑える。
10分、名古屋陣内中央の横浜・中町から左へのボールは小川が奪いダニルソンへと繋ぐが、ここは右タッチラインを割る。
12分、横浜陣内中央でドリブルを仕掛けた玉田がボールを失いカウンターを狙われるが、玉田が戻り横浜・中町をマーク、逆サイドへの展開は精度が低くタッチラインを割る。
13分、名古屋ペナルティエリア左でボールを受けた横浜・齋藤のグラウンダーのクロスは牟田がゴールラインへとクリア。
14分、横浜・左からのコーナーキック、名古屋ゴール前へのボールはニアサイドの矢野がクリア。
15分、横浜陣内でダニルソンからのボールを受けた本多からサポートの田口へ、縦へのボールをペナルティエリア付近で受けた玉田が左の矢田へと狙うが、ここはコースが合わずボールはタッチラインを割る。
16分、センターサークル内の小川から右へと浮かせたボールにインターセプトを狙われるが、ここはダニルソンがタッチラインへとクリアする。
17分、自陣左でボールを奪ったL.ドミンゲスから矢田へ、縦へのドリブルから中の玉田を狙うが、このボールは相手ディフェンスに当たりクリアされてしまう。
18分、左サイドを上がった横浜・齋藤からマイナス方向へグラウンダーのクロスは名古屋ゴール前を抜け逆サイドでL.ドミンゲスが拾う。
19分、センターサークル内の牟田からL.ドミンゲスへの楔のボールを奪われると、そのカウンターを止めようとしたL.ドミンゲスに対しイエローカードが提示される。
21分、横浜陣内左で本多がドリブルを止められフリーキックを得る。横浜ペナルティエリア手前左35m程度の位置から名古屋ボールのフリーキック、L.ドミンゲスからのボールをニアサイドの大武が頭で触るが、このボールは逆サイドへ流れクリアされてしまう。
22分、ハーフライン付近で牟田の蹴りだしたボールが大きくなると横浜・伊藤に狙われるが、ここは牟田がファールで止める。
23分、名古屋ペナルティエリア左で横浜・中村が粘り戻したボールに走り込んだ横浜・中町のシュートはダニルソンがスライディングでブロック。
【失点】
24分、名古屋ペナルティエリア内左で横浜・齋藤に粘られマイナス方向への折り返しに走り込んだ横浜・中村に右足でのシュートを決められ先制ゴールを許してしまう。
27分、横浜ペナルティエリア手前右で矢野からの戻しを受けた田口のゴール前へのボールは横浜・中澤にヘディングでクリアされる。
28分、センターサークル付近でボールを受けたL.ドミンゲスの縦へのドリブルから相手ディフェンスライン間を狙う小川へのボールは球足が速く、横浜・榎本にキャッチされる。
29分、名古屋ペナルティエリア左でボールを受けた横浜・伊藤からマイナス方向へ走り込んだ横浜・兵藤のシュートはクロスバーを越える。
30分、横浜陣内中央の田口から右の矢野を狙ったボールは横浜・中町にカットされる。
31分、横浜陣内左で矢田が横浜・小椋のドリブルを後ろから倒しイエローカードが提示される。
32分、左サイドをオーバーラップした横浜・ドゥトラのクロスは本多がヘディングでクリア。
33分、名古屋ペナルティエリア付近でボールを受けた横浜・齋藤のシュートはディフェンスがブロック、これをクリアする。
35分、ハーフライン付近でL.ドミンゲスがボールを奪われカウンターを仕掛けられるが、名古屋ペナルティエリア右へ開いてボールを受けた横浜・齋藤はオフサイドの判定。
36分、横浜陣内右でボールを受けた矢野が大きく切り替えし中へとドリブル、エリア内の矢田の前を狙うがこのボールは直接ゴールラインを割る。
37分、自陣左で本多が横浜・小林のドリブルと交錯しフリーキックを与える。
38分、名古屋ペナルティエリア手前右から横浜ボールのフリーキック、名古屋ゴール前へのボールハ楢崎が抑える。
39分、名古屋ペナルティエリア左でボールを受けた横浜・伊藤から中へのボールが牟田に当たり横浜・齋藤が詰めるが、ここは前へ出た楢崎が抑える。
41分、横浜陣内右で矢野からのボールを受けた矢田の前へのドリブルを倒されフリーキックを得る。
42分、横浜ペナルティエリア右、タッチライン際から名古屋ボールのフリーキック。L.ドミンゲスからのボールに小川が飛び込むが、胸に当たったボールはゴールラインを割る。
43分、名古屋ペナルティエリア左でボールを受けた横浜・伊藤の大きな切り返しから左足でのシュートは楢崎が横へ反応、左手でゴールラインへとクリアする。横浜・右からのコーナーキック、名古屋ゴール前へ鋭く曲がるボールはニアサイドの矢田がヘディングでクリアする。
44分、センターサークル内で田口が相手パスをインターセプト、近くのL.ドミンゲスへと渡すが相手ディフェンスに囲まれボールはクリアされる。
(アディショナルタイム表示:1分)
アディショナルタイム1、横浜陣内中央の牟田から右の矢野へ、縦へと仕掛け中へグラウンンダーのボールは相手ディフェンスにクリアされる。
アディショナルタイム2、横浜ペナルティエリア手前右でボールを拾った田口のシュート気味のボールは左へと外れ、このリスタートで前半終了。
試合開始からボールを支配されシュートチャンスはもちろん、ほとんど効果的な攻撃を仕掛けられなかった名古屋。横浜に先制ゴールを許すとその後も2度3度、相手に好機を作られるが、楢崎のビッグセーブもあり、なんとか1失点で乗り切った印象の前半だった。後半、チーム全体の距離感を見直しボールポゼッションを回復させ同点、そして逆転を狙いたい。
後半
エンドを替えた後半、名古屋ボールでキックオフ。
名古屋1、2人目交代:小川、矢田→松田、永井
1分、センターサークル内で田口のドリブルを横浜・中村にスライディングで止められフリーキックを得る。
2分、横浜ペナルティエリア右で松田から中のL.ドミンゲスへ、そのまま中へと走り込む松田へヒールでの戻しを狙うが、ここは相手ディフェンスにクリアされる。
3分、横浜陣内中央で右の玉田からのボールを受けたダニルソンが左足で狙うが、このミドルシュートは抑えが効かずクロスバーを越える。
4分、名古屋陣内左で横浜・小林がボールを受けるが本多、永井で囲みボールは本多に当たりタッチラインを割る。
5分、横浜陣内左で田口が横浜・中村に後ろから引っかけられフリーキックを得る。
6分、横浜陣内左から名古屋ボールのフリーキック。L.ドミンゲスの右足でのボールは中央を抜けゴールラインを割る。
7分、名古屋ペナルティエリア手前右でボールを受けた横浜・中村の左足でのミドルシュートはクロスバーを越える。
8分、横浜・小林の右へと流れるドリブルは自陣まで戻った永井がマーク、体ごとタッチラインを割らせる。
9分、横浜・齋藤から中へのボールは牟田がカット、ここから名古屋がカウンターを仕掛けるが横浜ペナルティエリア手前で松田が相手選手と交錯、ここは松田のファールを取られる。
10分、横浜陣内中央でダニルソンからのボールを受けた玉田が後ろから引っかけられ倒れたため矢野が一旦ボールを外へと出すが、その場で立ち上がりプレーは続けられるようだ。
13分、名古屋ペナルティエリア手前左から横浜・伊藤のシュートは枠の左へと外れる。
14分、横浜陣内中央左寄りでボールを受けたL.ドミンゲスの縦へのドリブルから左足でのシュートは、僅かに枠の左へと外れる。
15分、名古屋陣内右でフリーキックのリスタートからサイドを上がった横浜・中村の右足のクロスは楢崎が直接抑える。
17分、ハーフライン付近でボールを奪った横浜・伊藤の縦へのドリブルは牟田がスライディングで止める。
19分、横浜陣内右を上がった矢野のゴールラインと平行のクロスは逆サイドで横浜・小林にクリアされる。
20分、名古屋陣内右で横浜・小林がボールを受けるが戻ったL.ドミンゲスがチェック、ボールは小林に当たりタッチラインを割る。
21分、玉田からのボールに右サイドを上がった矢野のクロスに横浜ゴール前中央へ走り込んだ玉田が頭で飛び込むが、このボールは手前に入った横浜・榎本に先にキャッチされてしまう。
22分、名古屋陣内右から横浜ボールのスローイン、これを横浜・榎本が2度、3度と送り先を迷うと、このプレーが遅延行為と見なされイエローカードが提示される。
23分、横浜・齋藤の左からのドリブルはディフェンスがゴールラインへとクリア。横浜・左からのコーナーキック、中央へのボールに飛び込んだ横浜・中澤に当たり浮いたボールは楢崎が抑える。
24分、名古屋ペナルティエリア内左へ開きボールを受けた横浜・齋藤のクロスは牟田が体に当てゴールラインを割る。
25分、横浜・左からのコーナーキック、ニアサイドで方向が変わりこぼれたボールは本多が触り矢野がゴールラインへとクリア。横浜・左からのコーナーキック、ニアサイド複数の選手が重なり浮いたボールは牟田がゴールラインへとクリア。横浜・左からのコーナーキックはニアサイドの矢野がヘディングでクリアする。
27分、横浜陣内中央で本多からのボールを受けたL.ドミンゲスからペナルティエリアへの浮き球、オフサイドぎりぎりで永井が抜け出すが、後ろ向きから頭でコントロールしようと狙ったボールは横浜・榎本にキャッチされてしまう。
28分、中央をドリブルで上がるL.ドミンゲスが後ろからのスライディングで倒され、このプレーで横浜・小椋にイエローカードが提示される。
29分、フリーキックからのリスタート、横浜ペナルティエリア左でゴールライン際を突破した本多からの戻しを受けた玉田が角度の厳しい位置から左足で狙うが、このシュートは枠の左へと外れる。
30分、横浜・中村からのパスにディンフェスの間を抜けかけた横浜・伊藤のシュートは楢崎が一旦弾きながら正面で抑える。
31分、左サイドを上がった横浜・ドゥトラからのクロスを右の横浜・伊藤に胸でコントロールされるが、ここは本多が足を伸ばしボールをクリアする。
横浜1人目交代:伊藤→ラフィーニャ
32分、名古屋2人目交代:玉田→田鍋
33分、自陣からの縦パスに横浜・ラフィーニャが抜け出そうとするが、ここはオフサイドの判定。
34分、横浜陣内中央左寄りの田口から縦へのボールを本多が追うが、スライディングで飛び込みながらの折り返しは、その前にゴールラインを割ってしまう。
35分、自陣でL.ドミンゲスに当たりこぼれたボール、これを受けた松田から左の永井へと展開し横浜ゴール前へと折り返すが、このボールはファーサイドへと流れてしまう。
36分、横浜ペナルティエリア手前でボールを受けた田口と横浜・中町が交錯、ここは田口のファールを取られてしまう。
【得点】
37分、横浜・小椋から縦へのパスは大武がカット、これを受けた松田が縦へのドリブルから右をトップスピードで上がる田鍋の前へと狙うが、ここは相手ディフェンスに先にゴールラインへとクリアされる。名古屋・右からのコーナーキック。L.ドミンゲスからのボールをペナルティエリア内の右の矢野が頭に当てゴール方向へ、これを永井が体をひねりながら頭で合わせ、ついに同点に成功した。
40分、自陣左でダニルソンがカットしたボール、これをL.ドミンゲスがタッチライン際で前へと運び右足アウトサイドで横浜ゴール前へ、このボールを松田が追うが、ここは横浜・榎本と中澤が交錯しながらタッチラインへとクリアされる。
41分、右サイドをスピードで突破した田鍋のクロスは相手ディフェンスに当たりゴールラインを割る。名古屋・右からのコーナーキック。L.ドミンゲスからのボールは中央でクリアされる。
42分、左サイドを上がった横浜・ラフィーニャからのクロスは楢崎が前へと倒れながら直接抑える。
43分、センターサークル付近で松田のカットを拾ったL.ドミンゲスから縦へ、これを相手ディフェンスの外から永井が抜け出そうとするが、ペナルティエリア内で相手キーパーに詰められシュートへは持ち込めずゴールラインを割ってしまう。
横浜2、3人目交代:兵藤、中町→ファビオ、藤田
44分、自陣センターサークル付近で永井が横浜・栗原に倒されると、このプレーで横浜・栗原にイエローカードが提示される。
(アディショナルタイム表示:4分)
アディショナルタイム1、横浜陣内左の本多からのアーリークロスは逆サイドゴールラインを割る。
アディショナルタイム2、名古屋陣内中央でボールを受けた横浜・中村からゴール方向へ浮かせたボールは牟田が背面のヘディングでゴールラインへとクリアする。
アディショナルタイム3、横浜・右からのコーナーキックは中央の永井がヘディングでクリア。
アディショナルタイム4、横浜陣内中央で横浜・ファビオのドリブルは永井が後ろからノーファールでカットする。
アディショナルタイム5、横浜ペナルティエリア手前で右のダニルソンからのボールを受けた田口が1度相手ディフェンスに当てながら左足でシュート。しかしこのボールは横浜・榎本の正面を突き1度弾かれながらキャッチされてしまう。
このリスタートで試合終了。
後半に入りシステムはそのまま、メンバーを2人を入れ替え徐々にペースを掴んだ名古屋がセットプレーから同点に成功。その後も何度か横浜のカウンターを受けながらも攻撃を仕掛けチャンスもあったがゴールネットは揺らせず1-1のドローで試合終了。シュートわずか1本に終わった前半の内容を考えれば盛り返した後半だが、それでもまたしてもホームのサポーターの前で勝利を飾れず、これで3試合連続の引き分けとなってしまった。
試合終了後記者会見
厳しいコンディションの下での試合が続いています。今日はマリノスにとっては1試合多い状態でのゲームということで、後半から彼らのチームパフォーマンスが落ちてくる部分を戦略的に考えていました。そのため、今日は自分たちから仕掛けて行くよりも、バランスを持って戦うことに重点を置いて試合に臨みましたし、そのためのシステムの変更、サイドアタックに対するケア、選手のキャスティングをしていきました。
後半に勝負を掛けていきたかったため、後半になってからスイッチを入れ直して正解でした。パフォーマンスは悪くはなかったと思います。ただ、前半の内容があまりにもリアクション気味でした。もっと相手のエネルギーを落としていくようなアグレッシブさが欲しかったです。そういう部分を発揮できない中で、ボールのテンポが全く上がらない前半となりました。
ハーフタイムになって、1対1での厳しさだとかアプローチといったベースが取れた中で、少しずつ活性化していきましたし、途中から入ったメンバーも推進力を出しながら戦ってくれました。今日は、後半だけを見れば狙い通りの内容だったと思いますが、前半の内容があまりにも良くなかったために、もったいない気持ちです。そこだけが残念に思います。
ハーフタイムにはMFの小川選手・矢田選手の2人を変えていきましたが、前半の内容の要因はその2人にあったのでしょうか?
とにかく、ボールの引き出し方がスムーズではありませんでした。なかなかボールが入りませんでしたし、入ったとしてもすぐに囲まれてプレスを受けていました。そこはサイドバックとの兼ね合いもありますが、あまりにもボールの配球がスムーズではありませんでした。前に出ていくのもほとんどない状況の中で、もっとそういう動きの連続性を作らないと今日のゲームには入っていけないと判断しました。
玉田との距離も非常に遠かったですし、簡単にボールが入ってくるポジションではありませんので、前に入ってサポートしていく状況もなかなかありませんでした。そういう中でフリーランして中に入っていく動きを増やしていこうと思いました。そうすれば、今日は玉田とレアンドロがセンターの位置だったので、あの2人にもう少しドゥトラの背後を狙うことが出来たと思います。もちろん、小川と(矢田)旭の関係だけが問題ではないのですが、あまりにも狙い通りボールがスムーズに動いていかなかったため、1点のビハインドの状況でしたし、チームを活性化するために、推進力を出すための2人を入れていきました。
それでも後半には"決定機"といえるものがあまり見られませんでしたが、その原因として、やはり前半に圧力を掛けられなかったために相手に余力を残してしまったことが挙がるのでしょうか?
横浜相手にそう簡単にペースを取ることは出来ません。工夫としては、田鍋を入れてサイドを破ったり、クロスボール入れたりとなどはありましたが、マリノスは基本的に守備をしっかり固めてきます。
横浜はリトリートしながら、中村俊・齋藤・ファビオで真ん中をしっかり固めていました。そこをどうやって崩すかという中で、田鍋や本多のサイドアタックを試みました。特に前半は全体的にリトリートしていることもあり、マリノスのディフェンスを崩しきれず、細かいパス回しがなければ難しい状況でした。それでもレアンドロ・田口辺りでなんとかそういう瞬間を見つけようという意欲は見られました。決定機が少なかったと言えども、そういうことはトータルでの問題だと思いますし、圧力自体は掛けられていたと思います。結果的には、その中で、得点へと繋がるコーナーキックを得られた訳ですしね。
これで前半戦の17試合が終わり、勝ち点は『19』ということになりましたが、後半戦の目標はどうなっていくのでしょうか?
ポイントやランクについて聞かれますが、いくら考えたところでランクもポイントも変わりません。今、考えるべき事は、次のゲームや後半戦の入り方、チームのサッカーをどうしていくのかといった点だと思っています。今は自分の中にそのことを考えるつもりはありません。
ここまで選手達はよくやってくれています。ただ、不足していることはまだまだたくさんあります。それは決定力だったり、ディフェンスの1人1人の力だったり、そういう個々の不足は間違いなくあります。そういうところをチームとして、これから全員がサポートして構築しながら、パフォーマンスを上げていくしかないと思っています。
そういう目標設定をどう考えているかということよりも、チーム力を上げていくことが一番大事ですので、まずはそこに焦点を置いて、後半戦に入っていきたいと思います。