2014シーズン試合結果

2014Jリーグヤマザキナビスコカップ第4節:大宮アルディージャvs名古屋グランパス

最終更新日時 2014/05/22 10:06

AWAY GAME

NACK5スタジアム大宮 5/21(水) 19:02キックオフ

試合前

心配された雨もあがり、日没間際の西日も見えるNACK5スタジアム大宮。2014Jリーグヤマザキナビスコカップ第4節はアウェイで大宮アルディージャとの対戦となる。

4月に開催された同大会第2節、アウェイでのアルビレックス新潟戦に引き分けた名古屋。2試合を終え現在勝ち点1の5位だが首位の上位チームより1試合少ない状況で、リーグ戦が中断されたここから2週間での4試合に、グループステージ突破をかけて戦う。

土曜日に行なわれたリーグ新潟戦は1-1の引き分け、そこから移動を繰り返し中3日での過密日程となる今日の試合だが、同大会第2節の新潟戦でイエローカード2枚を受け今節出場停止となる小川を除き、リーグ戦同様のベストメンバーで今日の試合を迎える事となった。同じく1分1敗で勝ち点1の大宮アルディージャとの今日の対戦はグループステージ突破のため上位に食い込む両チームの生き残りをかけた一戦となりそうだ。

平日水曜日のアウェイゲームという事もあり多数とは言えないが、それでも大宮まで駆けつけたグランパスサポーターの拍手に向かえられ午後6時30分、フィールドプレイヤーがウォーミングアップのためピッチへと姿を現した。そのサポーターに一礼を入れると素早くハーフコートに散らばりボール回しなどの軽い運動で連戦で疲労の溜まる体をほぐす選手達。夕方までしっかりと降った雨でピッチは多量の水を含んでいるようだが、それでも見た目には美しく、選手達も3月のリーグ戦に続き今年2度目となるNACK5スタジアムのピッチの感触を確かめているようだ。

前半

今日の名古屋、ゴールキーパーは楢崎。ディフェンスは右から矢野、牟田、闘莉王、本多の4人。枝村、田口、中村、矢田の2人が中盤を構成し玉田、永井の2トップによる4-4-2のシステムでのスタートが予想される。

前半、メインスタンドから向かって右にエンドを取った白のユニフォーム名古屋ボールでキックオフ。

1分、大宮陣内中央右寄りでボールを受けた永井が右足でのミドルシュートを狙うが、このボールは枠の左へと外れる。

2分、自陣中央で田口と大宮・長谷川が交錯、ここは名古屋ボールのフリーキックとなる。

3分、自陣右で枝村が大宮・富山を倒しこのプレーでイエローカードが提示される。

4分、大宮ディフェンスラインから縦へのボールは牟田がヘディングで楢崎へと戻し前線へと繋ぐ。これを枝村から大宮ペナルティエリア左で受けた永井が中への折り返しを狙うが、このボールは相手ディフェンスに当たり大宮・江角にキャッチされる。

5分、大宮ペナルティエリア手前でボールを受けた中村の右足のミドルシュートはクロスバーを越える。

6分、右サイド高い位置でドリブルを仕掛けた矢田がゴールライン付近からマイナス方向への折り返しを狙うが、このボールは相手ディフェンスにカットされてしまう。

7分、大宮陣内左ハーフライン付近で闘莉王からの楔を受けた矢田が前へと持ち替えペナルティエリア付近へ走る永井の前を狙うが、このボールは大宮・菊地にカットされてしまう。

8分、中村からの縦パスに永井が相手ディフェンスと体を入れ替え裏を狙うが、ここはオフサイドの判定。

10分、田口からのボールに左コーナーフラッグ付近で追いついた本多が中への切り返しを狙うが、ボールが相手ディフェンスに当たりタッチラインを割る。

11分、大宮陣内中央でボールを受けた中村の右足のシュートは相手ディフェンスに当たり枠を外れる。

12分、名古屋・右からのコーナーキック。田口が右足で上げたボールを中央で複数の選手が競り合うが、ボールは逆サイドへと流れてしまう。

13分、大宮・今井から縦へのボールは本多がヘディングで戻し闘莉王がクリアする。

15分、自陣左でルーズボールに飛び込んだ牟田と大宮・増田が激突、牟田のファールを取られる。

16分、ここから大宮ボールのフリーキック、名古屋ゴール前へのボールを大宮・長谷川に頭で触られるが、このボールは枠の左へと外れる。

17分、大宮・家長の左サイドのドリブルは矢野がノーファールでボールを奪う。

18分、闘莉王からの縦へのフィードを大宮ペナルティエリア付近中央右寄りの玉田がヘディングで落とし永井がペナルティエリア内へと走るが、ボールは先に大宮・江角にキャッチされてしまう。

19分、大宮陣内中央右タッチライン際で枝村が倒されフリーキックを得る。

20分、ここからのフリーキック、田口が右足で大宮ゴール前へ上げたボールは中央で相手ディフェンスにクリアされる。

21分、牟田からの楔のボールを矢田が体を入れ替え前へと流すが、相手ディフェンスに触られたボールを奪おうと体を入れてしまいファールの判定となる。

22分、左サイド高い位置で縦へと仕掛けた大宮・中村の中への折り返しは本多がゴールラインへとクリア。

23分、大宮・右からのコーナーキック、名古屋ゴール前へと速いボールは中央の闘莉王がヘディングでゴールラインへとクリア。大宮・右からのコーナーキック、永井のクリアしたこぼれ球を大宮・増田に狙われるが、このシュートは枠の右へと外れる。

25分、矢田とのパス交換で左サイドを上がった闘莉王のクロスは相手ディフェンスにクリアされる。

27分、名古屋陣内中央で大宮・家長のドリブルを矢田が止めファールの判定、素早いリスタートで名古屋ペナルティエリア内へのボールを狙われるが、このボールは楢崎が抑える。

28分、左サイドへ開いた大宮・家長からのクロスは田口が足を伸ばしクリアする。

29分、名古屋ペナルティエリア内左から右への折り返しに大宮・渡邉が抜け出すが、ここはオフサイドの判定。

30分、左サイド高い位置の大宮・中村からの折り返しは矢野がゴールラインへとクリア。

31分、大宮・左からのコーナーキック、名古屋ゴール前へ高いボールは中央外の矢野がヘディングでクリアする。

32分、名古屋ペナルティエリア内へ浮き球を大宮・長谷川が頭で前へと流すが、ここは牟田が倒れながらクリアする。

33分、右サイドを上がった大宮・今井からのクロスは闘莉王がクリア。

34分、中央でのワンツーから右を抜けようとした大宮・家長の前へのリターンボールは闘莉王が足を伸ばしクリアする。

35分、名古屋ペナルティエリア右の大宮・家長から中央右の大宮・長谷川の前へのボールは闘莉王が密着マークしゴールラインを割る。

36分、自陣ペナルティエリア前で中村からカットされペナルティエリア方向へこぼれたボールは牟田が素早くクリアする。

37分、自陣右で矢野がボールクリアに上げた右足に大宮・富山の頭が当たり大宮ボールのフリーキックとなる。

38分、名古屋ゴール左45度の位置から大宮ボールのフリーキック、名古屋ゴール前へのボールは楢崎が直接抑える。

39分、左サイド高い位置で縦へと仕掛けた大宮・家長の中への折り返しは楢崎が直接抑える。

40分、大宮陣内左ハーフライン際で矢田が倒され得たフリーキック。田口が大宮ゴール前へ上げたボールは中央でクリアされこれを拾った枝村が左足でのシュートを狙うが、このボールは枠の右へと外れる。

42分、右サイドへ開いた大宮・渡邉からのクロスはスライディングで飛び込んだ矢田がゴールラインへとクリア。大宮・右からのコーナーキックは中央の闘莉王がヘディングでクリア。

43分、大宮・ペナルティエリア手前で田口のドリブルを大宮・菊地に倒しフリーキックを得る。このプレーで大宮・増田に対しイエローカードが提示される。

44分、大宮ゴール正面、20m弱の位置から名古屋ボールのフリーキック。玉田が左足で狙ったシュートが弧を描きゴール右隅の枠を捉えるが、このボールは左へ飛んだ大宮・江角がパンチング、ポストに当たり枠を外れる。

45分、名古屋・右からのコーナーキック。ここで中央でのポジション争いでエキサイトした闘莉王に対しイエローカードが提示される。
(アディショナルタイム表示:1分)

アディショナルタイム1、名古屋・右からのコーナーキック。田口から中へのボールはニアサイドで相手ディフェンスにクリアされる。

アディショナルタイム2、大宮陣内右の田口からゴール前へのボール。これを先のセットプレーから前線に残る闘莉王が頭で合わせるが、このシュートは大宮・江角にキャッチされてしまう。

ここで前半終了。

前半20分程度までは若干名古屋のペース、そこからは大宮のペースと主導権が移る展開ながらお互い無得点での折り返し。水を含み滑りやすいピッチ、中3日の過密日程と難しいコンディションでの試合だが、アウェイの名古屋としては後半、セットプレーのチャンスも活かしなんとかゴールを奪いたい。

後半

エンドを替えた後半、大宮ボールでキックオフ。

名古屋1、2人目交代:中村、枝村→松田、ダニルソン

1分、自陣左の矢田が背面前方へと蹴りだしたボール、これを玉田が受けさらに外を上がる矢田へと狙うが、このボールは相手ディフェンスにタッチラインへとクリアされる。

2分、大宮陣内左で永井が頭で前へと落としコントロールしたボールを右足つま先で狙うが、このシュートは枠の右へと外れる。

3分、名古屋ペナルティエリア左で本多が大宮・家長の切り返しで振り切られるが、素早くカバーに入ったダニルソンが体を入れボールを奪う。

4分、大宮ペナルティエリア手前で永井が飛び込みこぼれたボール、これを田口が左足で狙うが、このシュートは大宮・江角の正面を突きキャッチされてしまう。

5分、大宮ペナルティエリア手前右から松田が右足でミドルシュートを狙うが、このボールは枠の右へと外れる。

6分、大宮・今井が右サイドから縦へのドリブルを仕掛けるが本多がマーク、そのままタッチラインを割らせる。

7分、大宮ペナルティエリア右で粘った永井からペナルティエリア手前の田口へ、ここから右足のシュートは相手ディフェンスに当たり右タッチラインを割る。

9分、カウンターから右を上がった大宮・今井のアーリークロスに走り込んだ大宮・長谷川に足先で触られるが、このボールはクロスバーを越える。

11分、牟田から楢崎へ戻したボールに対し大宮・渡邉にプレスをかけられるが、ここは右前方へとクリアする。

12分、左サイドで矢野と1対1となった大宮・中村が前へと大きく蹴りだし矢野を振り切るが、このボールは直接ゴールラインを割る。

13分、矢野からのボールを大宮ペナルティエリア右で受けた矢田が左、右と切り返し中へと仕掛けるが、ここは相手ディフェンスにコースを抑えられボールはゴールラインを割る。

15分、名古屋・左からのコーナーキック。田口から玉田へのショートコーナーがカットされるが、これを拾った矢田からクロス。これをペナルティエリア内右の矢野が頭で折り返すが、ボールは相手ディフェンスにゴールラインへとクリアされる。

【得点】
16分、名古屋・右からのコーナーキック。矢田から玉田、矢田と戻したショートコーナーから矢田が粘り左足でのクロス。これをペナルティエリア内左の牟田が頭で折り返し、そのボールを中央の闘莉王が頭で合わせる。弧を描いたボールが名古屋サポーター目の前のゴールネットを揺らしアウェイの名古屋が先制ゴールを奪った。

19分、大宮陣内右で松田が相手パスをカット、中へのドリブルから落としたボールを受けた玉田が左足で狙うが、このシュートは枠の左へと外れる。

20分、センターサークル付近で闘莉王と大宮・長谷川が交錯、ここは名古屋ボールのフリーキックとなる。

21分、大宮1人得交代:増田→橋本

22分、左サイドでボールを受けたダニルソンが縦へとドリブルを仕掛けるが相手ディフェンス2人に囲まれボールはクリアされてしまう。

24分、センターサークルで田口がカットし永井が受けたボール。縦へとドリブル、右を上がる松田へと繋ぐが、少しタイミングを外した松田のシュートは枠の右へと外れてしまう。

25分、大宮2人目交代:富山→ラドンチッチ
大宮ペナルティエリア右でドリブルを仕掛けた松田が大宮・渡邉にスライディングで倒される。こぼれたボールを拾った玉田のシュートは枠の左へと外れる。ここで先の大宮・渡邉のファールに対しイエローカードが提示される。

27分、大宮陣内中央左タッチライン際でダニルソンが引っかけられフリーキックを得る。ここからのフリーキック、田口が右足でゴール前へ入れたボールにファーサイドの松田、矢野が追うが僅かに届かずボールは直接ゴールラインを割る。

28分、センターサークル付近でダニルソンが縦へとカットしたボールを右で拾った玉田が足先でコントロールしながら中央へ、ペナルティエリア手前から腰をひねり左足でのシュートは大宮・江角の正面を突きキャッチされてしまう。

30分、大宮陣内右寄りで永井に当てたリターンを受けた田口がそのまま縦を狙うが、ボールは相手ディフェンスにカットされクリアされる。

32分、自陣右ハーフライン付近でボールを受けた永井が後ろから倒されフリーキックを得る。

33分、大宮陣内左で本多が頭でダイレクトで前へと落としたボール。これに反応し左を上がった矢田からのクロスをファーサイドから走り込んだ永井がヘディングで叩き付けるが、このシュートは僅かに枠の左へと外れる。

34分、大宮・中村の前へのボールは松田がスライディングでタッチラインへとクリア。

35分、大宮3人目交代:片岡→泉澤

36分、大宮陣内左ハーフライン付近で矢田が相手パスをカット、左へ流れる永井の前を狙うがここは相手ディフェンスにクリアされる。

37分、大宮ペナルティエリア左で永井が倒されフリーキックを得る。

【得点】
38分、ここからのフリーキック、田口が右足で強く低く蹴ったボールにニアサイドへ走った矢野が合わせ、このシュートがクロスバーを叩きながらゴールの中へ。この時間に名古屋が大きな2点目を奪った。

39分、大宮ペナルティエリア内右でドリブルを仕掛けた松田がコーナーキックを得る。

40分、名古屋・右からのコーナーキック。田口が右足で上げたボールは中央で大宮・ラドンチッチにクリアされる。
名古屋3人目交代:玉田→田鍋

42分、矢野からのパスを大宮ペナルティエリア内右で受けた松田が体を入れ替え抜け出すと、ゴールライン付近からマイナス方向への折り返しに田鍋が飛び込むが、このシュートは枠の左へと外れてしまう。

43分、左へ開いた大宮・泉澤がボールを受けるがダニルソンがチェック、ボールは相手に当たりタッチラインを割る。

44分、田口からのボールを大宮陣内左で受けた田鍋が中へとドリブル、右足で強烈なシュートを放つが、このボールは大宮・江角に弾かれ枠を外れる。

45分、名古屋・右からのコーナーキック。田口からのボールをファーサイドの矢野が頭で触り、さらにこぼれ球を矢野がオーバーヘッドで狙うが、このシュートは枠の左へと外れる。
(アディショナルタイム表示:3分)

アディショナルタイム1、左サイドへ開いた大宮・泉澤がボールを受けるが、ここは先にタッチラインを割る。

アディショナルタイム2、名古屋ペナルティエリア前で牟田と大宮・ラドンチッチが激突、ここはラドンチッチのファールとなる。

アディショナルタイム3、名古屋ペナルティエリア手前右で大宮・ラドンチッチが落としたボールは矢野が迷わず左タッチラインへとクリアする。

アディショナルタイム4、名古屋陣内右高い位置から大宮ボールのスローイン、名古屋ペナルティエリア内へのボールを大宮・橋本が受けるがシュートへは持ち込ませずディフェンスがクリア。

そしてここで試合終了。

後半開始から2人を同時に代え勝負を仕掛けた西野監督。するとダニルソンの強さ、松田の左右からの仕掛けで相手にプレッシャーをかけるとセットプレーの流れからだが闘莉王、矢野が得点。その後も守りに入ること無く、代って入った田鍋や松田の積極的なシュートで攻勢を続け終わってみれば2-0での完勝。ナビスコカップ3試合目で初勝利、勝ち点を4へ伸ばし今週末からのホーム2連戦へ臨む事となった。


試合終了後記者会見

140521-nis.jpg今日は立ち上がりは悪くありませんでしたが徐々に自分達のポゼッション、ボールを動かすゾーンが低くなり、大宮にペースを握られた前半でした。後半は全体のテンポを上げ自分達でボールポゼッションを高めようとする状況で、投入した2人がチームを活性化させてくれ、徐々に敵陣の中でボールを扱う時間が増えました。得点こそセットプレーのリスタートからでしたが、後半はカウンターを含め、ある程度形は作れていました。流れの中で追加ゴールを奪えられればさらに良かったのですが、結果を出し次に繋げられた事は良かったと思います。

Q.セットプレーからの2得点は練習の成果が出た形だったのでしょうか?

セットプレーのリスタートには意識をして取り組んでいます。中3日の短期間にも、セットプレーには時間を割き、少し変化させた形やショートコーナーなど、単純なセットからだけではなく、相手のポジションを動かさせるための準備をしていました。その意識があり、間違いなくそれが得点に繋がりました。

グランパスには高さのイメージがあるようですが、実際に今はケネディもいませんし、ダニルソンが出ていない時間帯もそれほど高さはありません。その状況で多少変化を付け、戦う必要がありました。

Q.後半、チームを活性化させたダニルソン選手、松田選手を投入した意図をお聞かせください。

直志(中村選手)に疲労がありました。枝村もそうですが、中盤での運動量、切り替えの部分で前半の終盤には疲れが見えました。ダニルソンは少し間隔が空きましたが、ディフェンスの前、アンカーのような位置から全体をサポートさせようと考えていましたが、これまでで最も良かったのでは無いでしょうか。ミスも少なく、ディフェンス面でも中盤でクッションとなって相手を押さえていました。松田に関してはまだ荒削りですが、精神力を表へ出す意味で良いプレーをしてくれました。

Q.田口選手が後半は特に良いパフォーマンスを見せましたが?

ダニルソンがアンカーとして後ろに控えるので、ボールの繋ぎ、思い切った攻撃への参加、高い位置でのプレーを躊躇無く出せていました。ボールを動かすためのポジション、味方との距離感が良く、パスも出せていました。判断の早さ、ポジショニングの正確さという面で彼の良い部分が出せていたのではないでしょうか。