2014シーズン試合結果

2014J1リーグ第12節:鹿島アントラーズvs名古屋グランパス

最終更新日時 2014/05/07 10:26

AWAY GAME

県立カシマサッカースタジアム 5/6(火・祝) 15:04キックオフ

試合前

午前中の雨は上がり、冬のように肌寒い県立カシマサッカースタジアム。2014J1第12節はアウェイで鹿島アントラーズとの対戦となる。

前節、ホームでのセレッソ大阪戦に敗れた名古屋。クラブ最多入場者数を記録したホームでの試合、先制されながらも後半追いつくと、退場者を出し1人少ない相手にチャンスを作りながら決められず、最警戒していたフォワードのフォルランに決められるという、気持ちの面でも大きなダメージを負う結果となった。その試合から中2日でのぞむ今日の試合、フィジカルコンディションはもちろん、メンタル面でもどれだけ立ち直っているかが課題となりそうだ。

かつてグランパスにとって「鬼門」とまで言われたカシマサッカースタジアムだが、2008年の初勝利後は何度か勝利しており、以前程の苦手意識があるスタジアムではない。ゴールデンウィーク最終日、遠く鹿島まで駆けつけたサポーターの声援に迎え入れられゴールキーパー陣、フィールドプレイヤーがピッチへと姿を現しウォーミングアップを行なっている。午前中の雨でピッチは水を多く含み重たそうにも見えるが、それでも日本有数の質の高いピッチで、長短のパスを交えながら選手達は感触を確認しているようだ。

前半

今日の名古屋、ゴールキーパーは楢崎。ディフェンスラインは右から矢野、牟田、闘莉王、本多の4人。枝村、田口、中村、小川の4人が中盤を構成し玉田、松田の2トップによる4-4-2のシステムでのスタートが予想される。

前半、メインスタンドから向かって右にエンドを取った白のユニフォーム・名古屋ボールでキックオフ。

1分、左サイドを上がった鹿島・山本のクロスは楢崎が抑える。

2分、鹿島陣内右の田口からペナルティエリア方向への浮き球、ここへ走り込んだ小川が背面のヘディングでボールを流すが、ここは鹿島・曽ヶ端にキャッチされてしまう。

3分、名古屋ペナルティエリア内右へ走り込んだ鹿島・カイオの折り返しは中村がスライディング、ボールはカイオに当たりゴールラインを割る。

4分、左を上がった鹿島・ジャイールからのクロスは牟田がヘディング、中村から楢崎へ一旦戻し前線へとクリア。

5分、田口から鹿島ペナルティエリア手前の松田へ楔のボール、その落としを受けた小川が左へ切り返しミドルシュートを狙うが、このボールは枠を外れる。

6分、鹿島・柴崎から右を上がる鹿島・カイオの前へのスルーパスは戻った本多がゴールラインへとクリア。鹿島・右からのコーナーキックは中央の闘莉王がヘディングでクリア。

8分、本多からのボールを玉田の裏、前線の松田が受けるが、ここはオフサイドの判定を取られてしまう。

10分、鹿島陣内左の中村からハーフラインを越えた牟田へ、ここから縦へのボールを松田がペナルティエリア付近で胸トラップ、そのままオーバーヘッドでのシュートを狙うが、このボールはクロスバーを越える。

11分、センターサークル付近の田口のパスカットから小川、ペナルティエリア右へ走る玉田と繋ぎ右足でのシュートを狙うが、このボールは鹿島・曽ヶ端に倒れながらキャッチされてしまう。

12分、鹿島・ジャイールが左からペナルティエリアへドリブルを仕掛けるが、ここは矢野がマーク、こぼれ球を牟田が前線へとクリアする。

14分、本多からのアーリークロスをニアサイドへ走り込んだ松田が胸トラップ、左足でのシュートを放つが、このボールは鹿島・曽ヶ端に当たりゴールラインを割る。名古屋・左からのコーナーキック、小川が右足で上げたボールは中央で鹿島・曽ヶ端にキャッチされる。

16分、ハーフライン付近の闘莉王から左へ流れる枝村の前へのボールを狙うが、ここは鹿島・植田にコースを遮られボールは直接ゴールラインを割る。

18分、自陣センターサークル付近で田口が相手パスをカット、素早く前の小川へと繋ぎ縦へのドリブルを仕掛けるが、右への切り返しは相手ディフェンスにクリアされてしまう。

19分、ハーフライン付近でボールを繋ぐ名古屋。右寄りの牟田から左へ流れる小川の前を狙うが、このボールは直接ゴールラインを割る。

20分、鹿島ペナルティエリア右へ流れた松田がドリブルで中へと仕掛けるが相手ディフェンスと交錯、こぼれ球はクリアされる。

23分、名古屋陣内中央の鹿島・柴崎から名古屋ペナルティエリア右への速いボールは前へ出た楢崎が抑える。

24分、鹿島・ダヴィの前を狙ったカウンターはペナルティエリアを出た楢崎がクリア、これを田口、松田と繋ぎ一気に鹿島ペナルティエリア手前まで運ぶと松田が右足で低く速いシュートを狙うが、このボールは鹿島・曽ヶ端の正面を突きキャッチされてしまう。

26分、右サイドを上がった鹿島・カイオのクロスは闘莉王がゴールラインへとヘディングでクリア。鹿島・右からのコーナーキックを中央の鹿島・昌子に頭で触られるが、このシュートはクロスバーを越える。

28分、センターサークルの田口から前の枝村、右の玉田と繋ぎ中へのドリブルを仕掛けるが、ここは鹿島・山本にカットされてしまう。

29分、名古屋ペナルティエリア手前右寄りでボールを受けた鹿島・梅鉢の左足のシュートはクロスバーを越える。

30分、松田とのワンツーを中央で受けた玉田のドリブルから左よりの小川、ペナルティエリアへ入った辺りから右足のシュートは鹿島・曽ヶ端に左手で弾かれてしまう。

31分、名古屋ペナルティエリア手前左からエリア内右への浮き球を鹿島・カイオが右足アウトサイドで合わせるが、このシュートは枠の右へと外れる。

32分、自陣の田口から右前方へ流れる松田の前へのロングボール、これを狙う松田が鹿島・昌子を押したとしてファールの判定を取られる。

34分、名古屋ペナルティエリア手前右寄りでボールを受けた鹿島・西のミドルシュートはクロスバーを越える。

【得点】
35分、自陣右の矢野のパスカット、ドリブルから外の玉田へ。ここからフェイントを入れたドリブルで縦へと仕掛け右足でのクロス。鹿島・曽ヶ端が前へと弾くがペナルティエリア内左の小川が曽ヶ端、相手ディフェンスの頭上を浮かすヘディングでのシュートを決め、名古屋がアウェイで先制ゴールを奪った。

37分、鹿島・山本からのクロスは闘莉王に当たりゴール方向へと向きを変えるが、枠は外れゴールラインを割る。鹿島・右からのコーナーキックはニアサイドでクリア。

38分、自陣中央左寄りで闘莉王がダヴィと交錯、フリーキックを与える。

39分、この位置からのフリーキック、名古屋ゴール前へのボールは矢野がタッチラインへとクリア。

40分、鹿島ペナルティエリア右へとドリブルを仕掛けた松田が左へ切り替え中を狙うが、ディフェンスに当たったボールが自身に当たりゴールラインを割ってしまう。

41分、鹿島1人目交代:梅鉢→土居

42分、鹿島・西からのアーリークロスを狙う鹿島・ダヴィと矢野がペナルティエリア内で交錯、これでPKを取られてしまう。このプレーで矢野に対しイエローカードが提示される。

【失点】
43分、このPKを鹿島・ダヴィにゴール左下隅に決められ同点とされてしまう。

45分、自陣右ハーフライン付近で小川の胸での落としを松田がダイレクトで蹴りだし前を狙うが、ここはタッチラインを割ってしまう。
(アディショナルタイム表示:2分)

アディショナルタイム1、名古屋陣内右の鹿島・西から縦へのボールは直接ゴールラインを割る。

アディショナルタイム2、ハーフライン付近右の矢野から縦の枝村の前を狙った浮き球は相手ディフェンスにクリアされる。

ここで前半終了。

試合開始からボールポゼッションでは相手を上回り玉田、田口の配球から松田、小川、枝村らが相手ディフェンスの裏を狙い何度かチャンスを作った名古屋。玉田の仕掛けたドリブルから相手のクリアしきれないボールを押し込む、少しラッキーな形で先制に成功したが、不運なPKで追いつかれての折り返し。それでも、中盤でのボール奪取や、そこからの速い攻撃など内容を悪くはなく、後半に期待したい。

後半

エンドを替えた後半、鹿島ボールでキックオフ。

1分、枝村のパスカットから中の玉田、縦へと抜ける松田へ通り倒れながら右足のシュートは相手ディフェンスに当たりクリアされる。

3分、鹿島ペナルティエリア手前左の枝村から松田の足下へのパス。これを松田が前へと受け流し右足で狙うが、このシュートは鹿島・曽ヶ端にキャッチされてしまう。

4分、ハーフライン付近の闘莉王から縦へのボールを松田が追うが、ここは植田にコースを遮られ直接ゴールラインを割る。

5分、鹿島陣内中央の玉田から左寄りの田口、ここから縦を狙うがこのパスは相手ディフェンスにカットされてしまう。

6分、鹿島・山本が左サイド高い位置でのドリブルを仕掛けるが、矢野がゴールラインへとボールをクリア。鹿島・左からのコーナーキックは中央でディフェンスがクリアする。

8分、鹿島・ジャイールから左外を上がる鹿島・山本へのパスは矢野がスライディングでゴールラインへとクリア。鹿島・左からのコーナーキックは前へ出た楢崎がパンチングでクリアする。

【得点】
9分、小川からのパスを受け左サイド高い位置へ開いた松田のクロスをペナルティエリア内中央の玉田がヘディング。このシュートがグランパスサポーターの目の前のゴールネットを揺らし再び勝ち越しに成功する。

10分、名古屋ペナルティエリア内右へと入って鹿島・ダヴィからグラウンダーのクロスは名古屋ゴール前を抜け、逆サイドで田口がクリアする。

11分、田口の縦パスから小川、ペナルティエリア内へ斜めに入る松田の前を狙うが、ここはオフサイドの判定。鹿島ボールのリスタートは田口が遅らせ、そのボールを受けた鹿島・小笠原を小川が倒してしまい、このプレーでイエローカードが提示される。

12分、鹿島2人目交代:ジャイール→野沢

13分、鹿島陣内右で矢野が倒され得たフリーキック。闘莉王から近くの玉田、矢野と戻し縦を突く枝村の前を狙うが、このボールはゴールラインを割る。

14分、名古屋ペナルティエリア右へ走った鹿島・野沢のクロスは闘莉王がゴールラインへとクリア。鹿島・右からのコーナーキック、中央のこぼれ球を押し込まれるがこれはオフサイド、ノーゴールの判定となる。

16分、鹿島・山本から前へのボールは直接ゴールラインを割る。

17分、鹿島陣内中央を小刻みなドリブルで上がった玉田から左をオーバーラップの本多へ、ここから中へ強いボールは逆サイドへと流れてしまう。

18分、名古屋ペナルティエリア手前で粘った鹿島・ダヴィの強引なシュートは枠の右へと外れる。

20分、ハーフライン付近左から名古屋ボールのフリーキック、闘莉王から左へ開く玉田を狙ったボールは相手ディフェンスに遮られ直接ゴールラインを割る。

21分、鹿島陣内左高い位置でスローインのボールを受けた松田が粘りフォローの田口へ、再び松田へと戻し右足でのクロスを狙うが、このボールは逆サイドへと流れてしまう。

22分、名古屋ペナルティエリア手前で鹿島・柴崎と闘莉王が浮いたボールを競り合うが、ここは鹿島・柴崎のオフサイドとなる。

23分、鹿島・カイオが左高い位置で粘り中央の鹿島・ダヴィへ。ここで鹿島・ダヴィが倒れながら反転して右足のシュートを放たれるが、このボールは枠の左へと外れる。

24分、自陣右で鹿島・カイオを矢野、松田で挟み倒しファールの判定。しかしここから名古屋ゴール前へのフリーキックはディフェンスがクリアする。

26分、田口からのボールを左サイド高い位置で受けた小川が中の枝村とワンツーを狙うが、ここは相手ディフェンスにボールを奪われクリアされる。素早く闘莉王が奪い返し右の松田を狙うが、相手ディフェンスのマークにあいボールはクリアされる。

27分、左へ開いた鹿島・野沢からのクロスは楢崎がニアサイドへ飛び込んでキャッチ。このボールに飛び込んだ鹿島・柴崎と交錯しピッチに倒れたため一旦プレーが止められる。

29分、鹿島ペナルティエリア右で矢野、小川、玉田、枝村と繋ぎ中へのクロスに小川が飛び込むがボールには届かず、鹿島・曽ヶ端にキャッチされてしまう。

31分、名古屋1人目交代:小川→ダニルソン
名古屋陣内右から鹿島ボールのスローイン。右へ流れ受けた鹿島・ダヴィが闘莉王と競りながら粘り中へのクロスを上げるが、このボールは楢崎が直接抑える。

32分、左サイド高い位置の鹿島・山本からのクロスは闘莉王がヘディングでクリア。
鹿島3人目交代:カイオ→豊川

33分、名古屋2人目交代:枝村→田鍋
右サイドハーフライン付近の矢野から縦へのボールを松田が追うが、ここは鹿島・曽ヶ端が直接キャッチ。

34分、名古屋ペナルティエリア内右への際どいタイミングのボールは牟田がゴールラインへとクリア。鹿島・右からのコーナーキックは中央でディフェンスがクリアする。

36分、名古屋ペナルティエリア内右での鹿島・西のドリブルは本多、ダニルソンで囲み相手のファールを誘う。

38分、左からのクロスを名古屋ペナルティエリア内右の鹿島・ダヴィが頭で中へと折り返すが、ここは牟田がヘディングでクリアする。

39分、ハーフライン付近でダニルソンのパスカットから玉田、松田、右の田鍋を狙うがここは相手ディフェンスにクリアされる。

40分、右サイドで田口からのボールを受けた田鍋が縦のドリブルを狙うが、前へと蹴りだしたボールは球足が速く直接ゴールラインを割ってしまう。

42分、鹿島ペナルティエリア手前右寄りで松田が粘り強いドリブルで相手のファールを誘いフリーキックを得る。

43分、鹿島ゴール中央右30m程度の位置から名古屋ボールのフリーキック。ここで動いたボールを直した玉田の行為が遅延としてイエローカードが提示される。

44分、仕切り直しのフリーキック。玉田の左足からのボールにファーサイドから走り込んだ闘莉王が頭で合わせるが、このシュートは鹿島・曽ヶ端の正面を突きキャッチされてしまう。

45分、名古屋陣内左で本多と鹿島・西が激しく交錯。その場に2人とも倒れたため一旦プレーが止められ、2人とも外へと出される。
(アディショナルタイム表示:5分)

アディショナルタイム1、自陣右で鹿島・山本のドリブルを松田が倒しフリーキックを与える。このフリーキックの壁の松田が近い位置でプレーしたとされイエローカードが提示される。

アディショナルタイム2、名古屋ペナルティエリア内左でボールを受けた鹿島・豊川の枠を捉えたシュートは楢崎膝を閉じてこれに当てクリアする。

アディショナルタイム3、鹿島・山本が左からドリブルを仕掛けるが矢野がマーク、タグがボールをタッチラインへとクリア。

アディショナルタイム4:名古屋3人目交代:松田→ヘジス

アディショナルタイム5、右からクロスのこぼれ球を鹿島・小笠原に狙われるが、このシュートはディフェンスが体でブロック。

アディショナルタイム6、名古屋陣内右の鹿島・小笠原からのクロスは闘莉王がゴールラインへとクリア。鹿島・右からのコーナーキック、鹿島・曽ヶ端も前線へと上がるがディフェンスがカット、玉田がこれを左へとくクリアしたところで試合終了。

前半から運動量のあるプレーでチャンスの多かった今日の試合。PKで1度追いつかれたが後半、松田のクロスから玉田の完璧なヘディングで勝ち越し。終盤はダニルソンらを入れ守備を強化すると、最後は鹿島のパワープレーにも耐え現在リーグ戦2位の鹿島にアウェイで内容でも劣らない勝利。次節ホームでのガンバ大阪戦、今シーズンここまで1度も勝てていない豊田スタジアムでのゲームだが、次こそはホームのサポーターに勝利を届けたい。


試合終了後記者会見

140506-nis1.jpg選手が90分+アディショナルタイムをある程度コントロールし優位にゲームを進めたことが、今日の結果となりました。非常にアグレッシブに、タフなゲームを戦い抜いてくれました。

前節は良い形で試合を終われなかったのですが、短い時間で修正し、充実した気持ちで試合に入りました。本当に今日は全員のハードワークで勝ち取ったゲームでした。内容としても自分達が主導権を握る時間が長くなってきました。少しずつ改善された内容で戦えていると思います。

Q.攻撃面でも縦パスやサイドを使うなど、有機的な動きが見られました。この短い時間で、どのような修正をしたのでしょうか?

ここ数試合、内容は悪くありません。攻撃面でも中盤で仕掛けるためのボールポゼッションが出来るようになってきました。今は右サイドに矢野、左サイドに本多を置いていますが、その両サイドの前へのプレッシャー、攻撃の中でのポジショニングをもっと攻撃的に仕掛けて良いと感じていましたし、今日はそこを意識し、両サイドのポジションを高く設定することを要求していました。その結果、縦への推進力、前半は特に本多が高い位置を取ることで最終ラインも高くなり、ビルドアップもしやすくなりました。全体的に前に積極的に動こうという意識の中でボールの動き、人の動きがプラスに働いていました。

Q.脚の不安のあった玉田選手の起用と、今日の評価をお聞かせください。

前節の試合が終わった翌日にはメンバーから外す事を考えていましたが、試合前日に本人から「できる」という直訴がありました。メディカルスタッフの判断と彼自身の判断に差があったのですが、玉田は後半から出るタイプの選手ではありませんし、試合開始から出られる場合の起用ならと考えていました。そこで本人は「やる」と言いましたし、その言葉を尊重して起用しました。賭けではありませんが、私の中では60分くらいまでのプレーを想定していました。実際に前半のプレーを見ても影響を引きずっている感じはしませんでした。やはり彼は前線でのアクセントをチームにもたらしてくれます。今日の出場でのリバウンドが無ければ良いと思っていますが、とにかく今日は良く戦ってくれたと思っています。

Q.サイドからのクロスも今日は多かったように感じますが?

先ほども話しましたが、どうしても今のグランパスは、サイドからの圧力が足りません。本多はアタッキング、相手ゴールに近い最後の位置でのプレーがまだまだだと思っていますし、矢野にしても突破力があるわけではありません。個々のドリブルで突破をするわけでは無く、走りでの突破を意識させていました。矢野も前半からボランチの位置にボールを預け自分で走るというプレーをしていました。
鹿島アントラーズの最終ラインは両サイドとセンターバックのギャップを作りやすいため、積極的に狙っていました。それを全員が理解し戦ってくれました。

Q.牟田選手がプロとして初勝利を味わいましたが?

彼の過去のキャリア、成績は気にしていません。今シーズン、闘莉王と牟田の2人でコンビを組んだことはありませんでした。彼自身もセンターバックでは起用されていないなどとプレッシャーがあり、センターバックとして最初のゲームでした。闘莉王のパートナーを入れ替える事が今のグランパスの現状です。僕自身にとっても賭けな部分はありましたが、彼もこの重圧、チームの状況を踏まえたうえで100点以上の仕事をしてくれました。今まで外から見てイメージを膨らませている部分もありましたし、最初のプレーで強く入れば大丈夫だと話をしていました。