2014シーズン試合結果
試合前
夕方になり雨の降り始めた山梨中銀スタジアム。2014J1第8節はアウェイでヴァンフォーレ甲府との対戦となる。
前節、ホームでの浦和レッズ戦に敗れリーグ戦3連敗となったグランパス。さらにディフェンス陣を中心に怪我人が続出、前線でも玉田が浦和戦で負傷、永井が退場による出場停止と苦しい状況に立たされている。
今日の対戦相手は3月にホーム瑞穂でも対戦したヴァンフォーレ甲府。若手選手中心で戦った同ゲームでは随所に可能性を見せながらも0-1で惜敗となった相手だが、メンバーが変わった今日はここアウェイの地でリベンジを果たしたい。
午後6時30分、フィールドプレイヤーがウォーミングアップのためピッチへと姿を現すと、甲府まで駆けつけたグランパスサポーターから歓声が沸き起こった。苦しい状況の現在のグランパスだが、常に支え続けてくれるサポーターの存在が、こういう時にこそより強く感じられる。
ハーフコートに散らばりパス回しやフィジカルトレーニングでアップを行なう選手達。怪我人続出の状況で先発出場のチャンスがめぐったニッキも、雨で濡れたピッチの状態を確認しているようだ。さらには、リーグ戦初先発となる松田。今シーズンここまで仕合途中からの出場で決勝ゴールなど大きな仕事を見せているが、キックオフからゴールに向かうスタイルを見られる事は、サポーターにとっても頼もしいのではないだろうか。
前半
今日の名古屋、ゴールキーパーは楢崎。ディフェンスラインは右から矢野、ニッキ、闘莉王、本多の4人。小川、磯村、ダニルソン、矢田の4人が中盤を構成し松田、ケネディの2トップによる4-4-2のシステムでのスタートが予想される。
前半、メインスタンドから向かって右にエンドを取った白のユニフォーム・名古屋ボールでキックオフ。
1分、甲府陣内左のダニルソンから縦を狙ったボールは甲府・青山にカットされてしまう。
2分、自陣右で矢野からニッキへ戻すボールをカットされるが、素早く磯村がタッチラインへとボールをクリアする。
3分、甲府陣内左で本多から前線の松田を狙った楔のボールは相手ディフェンスにクリアされてしまう。
4分、自陣左でダニルソンが甲府・河本を倒してしまいファールの判定を取られる。
5分、甲府ボールのフリーキック、名古屋ゴール前へのボールを甲府・佐々木に頭で触られるが、このボールは枠の左へと外れる。
7分、自陣左でルーズボールを追った闘莉王と甲府・河本が交錯、ここは名古屋ボールのフリーキックとなる。
8分、自陣左でダニルソンが相手パスをカット、すばやく中を走る矢田を狙うが、ここは甲府・新井にカットされてしまう。
9分、闘莉王からの縦パスを松田が落としケネディがキープ、ペナルティエリア内へ走る松田の前へと通すが、逆方向から体をひねるシュートは上手く打てず相手ディフェンスにクリアされる。
11分、右サイドの矢野からのアーリークロスは甲府ペナルティエリア内ファーサイドでクリアされる。
12分、センターサークル付近の小川からペナルティエリアへ走るケネディを狙うが、ここは相手ディフェンスに囲まれボールはクリアされる。
13分、右サイド高い位置でゴールライン付近まで仕掛けた矢野の折り返しは、中央ケネディの手前に入った相手ディフェンスにクリアされてしまう。
14分、甲府・クリスティアーノがペナルティエリア内左で縦を狙うが、ニッキが体を入れてコースを塞ぎボールは直接ゴールラインを割る。
15分、ハーフライン付近左の本多から縦へと走る矢田の前を狙ったボールは甲府・青山にクリアされる。
16分、左サイドを上がった矢田からのクロスを甲府ペナルティエリア内右のケネディが相手ディフェンスと交錯しながら強引に頭で合わせるが、このシュートは甲府・岡に正面でキャッチされてしまう。
17分、甲府ペナルティエリア手前でダニルソンからの楔のボールを受けたケネディが倒されフリーキックをえる。
19分、甲府ゴール正面20m弱の位置から名古屋ボールのフリーキック。これを小川が右足で直接狙うが、このシュートは壁に当たりクロスバーを越える。名古屋・左からのコーナーキック。小川が右足で中央へ上げたボールは甲府・岡にパンチングでクリアされる。
21分、甲府陣内ハーフライン付近で小川とのパス交換を行なった磯村が前線のケネディの前へと浮かせるが、このボールは先に甲府・岡にキャッチされてしまう。
22分、甲府・阿部からのアーリークロスは楢崎が直接抑える。
24分、本多が左サイドから縦へのドリブルを仕掛けるが、甲府・福田にコースを遮られボールは直接タッチラインを割る。
25分、右サイドを上がった甲府・福田から中へのボールは闘莉王がカット、ペナルティエリア外へこぼれたボールを甲府・河本に右足で狙われるが、このシュートはクロスバーを越える。
26分、名古屋ゴール前で右からのグラウンダーのクロスが流れ走り込んだ阿部に右足で狙われるが、このシュートは矢野に当たり枠を外れる。甲府・左からのコーナキック、ショートで繋ぎ名古屋ゴール前へのボールは闘莉王がゴールラインへとクリア。
【失点】
27分、甲府・右からのコーナーキックを中央の甲府・佐々木に頭で合わせられ先制ゴールを許してしまう。
29分、右の小川からペナルティエリアへのボールを矢田が頭で逸らすが、このボールは相手ディフェンスにクリアされる。
31分、自陣左で甲府・クリスティアーノからボールを奪った本多が縦を狙うが、体を合わせられボールはタッチラインを割る。
32分、左サイドから中へとドリブルを仕掛けた甲府・阿部のペナルティエリアを狙った縦パスは直接ゴールラインを割る。
33分、甲府ペナルティエリア手前左で本多からの楔を松田が倒れながら小さく落とすと、それを拾った矢田のドリブルからコーナーキックを得る。
34分、名古屋・左からのコーナーキック。小川が右足で上げたボールはニアサイドで相手ディフェンスにクリアされる。
36分、甲府陣内中央でボールを拾った磯村がパスコースが無い状況で左足へ切り替えミドルシュートを狙うが、このボールはクロスバーを越える。
37分、甲府ペナルティエリア手前で小川と松田が入れ替わり立てを狙ったボールは甲府・岡に当たりゴールラインを割る。
38分、名古屋・右からのコーナーキック。小川が右足で上げたボールは中央で甲府・岡にキャッチされてしまう。
40分、甲府陣内左でスローインからのボールを受けた本多が縦へと仕掛けコーナーキックを得る。名古屋・左からのコーナーキック。小川が右足で上げたボールは中央でクリアされる。
41分、磯村からのボールを右で受けた矢野が縦へとドリブルを仕掛けるが、ここは相手ディフェンスにコースを遮られボールはクリアされる。
43分、名古屋陣内中央の甲府・新井から右を狙ったボールは本多が見送りタッチラインを割る。
44分、甲府陣内中央でダニルソンが短いドリブルからミドルシュートを狙うが、雨で軸足が滑り打てず、ボールはクリアされる。
(ロスタイム表示:1分)
ロスタイム1、甲府・盛田の左サイドから縦へのドリブルは矢野がコースをカット、前へのボールは楢崎がクリアする。ここで前半終了。
ボールポゼッションでは若干上回りながら決定機をあまり作れなかった前半のグランパス。さらにはセットプレーから失点し1点を追う状況での折り返しとなったが、それでも後半、しっかりと形のある攻撃から早い段階で同点、さらに追加点を狙いたい。
後半
エンドを替えた後半、甲府ボールでキックオフ。
名古屋1人目交代:ニッキ→望月
1分、甲府ペナルティエリア手前で小川からのボールを受けた松田が中へと浮かせるが、ここは相手ディフェンスにクリアされる。
2分、甲府・新井から名古屋ペナルティエリア内への浮き球は楢崎が見送り直接ゴールラインを割る。
3分、甲府・クリスティアーノがカウンターから左サイド突破を狙うが、素早く戻った矢野がボールを奪い返す。
4分、望月とのパス交換で中央を上がった闘莉王がペナルティエリア付近の松田の前を狙うが、このボールは相手ディフェンスにクリアされてしまう。
5分、名古屋ペナルティエリア手前左でボールを受けた甲府・クリスティアーノの反転してのシュートは枠の右へと外れる。
6分、甲府陣内右で望月から矢野、松田、ケネディと繋ぎペナルティエリア内で倒されるがノーファールの判定、ボールはクリアされる。
8分、本多からの楔を左で受けたケネディが反転して前を狙うが、ここは相手ディフェンスにボールをクリアされる。
9分、甲府陣内中央でケネディが落としたボールを拾った小川のドリブルからのミドルシュートは甲府・岡に枠の外へとクリアされてしまう。名古屋・左からのコーナーキック、小川からボールはニアサイドで相手ディフェンスにゴールラインへとクリアされる。
10分、名古屋・左からのコーナーキック。小川が右足で上げたボールは中央でクリアされる。これを左で拾った小川が再び甲府ゴール前へ、ここへファーサイドから矢野が走り込むがボールは先に甲府・岡にクリアされてしまう。
12分、甲府ペナルティエリア手前右でボールを拾った望月からゴール前へのボール、相手ディフェンス裏のケネディが足先で触るが、このボールは甲府・岡にキャッチされてしまう。ここから名古屋陣内左へのボールは闘莉王がゴールラインへとクリア。
13分、甲府・左からのコーナーキック、ショートで繋ぎ名古屋ゴール前へのボールは中央でディフェンスがクリアする。
15分、自陣右から矢野が縦へと持ち上がるが、ハーフライン付近で甲府・クリスティアーノにファールで止められてしまう。
16分、甲府ペナルティエリア手前で松田が落としたボールを受けた小川のドリブルを倒されフリーキックを得る。
17分、甲府ゴール正面20m弱の位置から名古屋ボールのフリーキック。これを闘莉王が右足で直接狙うが、このシュートは壁に当たり枠を外れる。名古屋・左からのコーナーキック。小川からのボールに中央で複数の選手がポジションを競るが、ここは名古屋側のファールを取られてしまう。
18分、カウンターから甲府・河本に左サイドを突破されそうになるが、ダニルソン、闘莉王で挟みボールをゴールラインへとクリアする。
19分、甲府・右からのコーナーキックは中央の闘莉王がヘディングでクリア。
20分、名古屋2人目交代:松田→枝村
甲府1人目交代:河本→石原
21分、左サイドを上がった甲府・阿部からのクロスはダニルソンがヘディングでタッチラインへとクリア。
22分、右サイド高い位置でボールを追う甲府・石原をダニルソンがコーナーフラッグ付近で倒しフリーキックを与える。
23分、ここからのフリーキック、名古屋ゴールル前へのボールは中央でこぼれ、それを左の甲府・阿部から名古屋ゴール前へ、磯村のクリアを甲府・福田に狙われるが、このシュートは楢崎が正面で抑える。
25分、甲府陣内左で甲府・石原へのパスカットを狙った磯村がそのまま交錯、このプレーで磯村に対しイエローカードが提示される。
26分、望月からのパスに抜け出そうとした小川が甲府・福田に倒され、このプレーで福田に対しイエローカードが提示される。
27分、甲府ゴール左寄り35m強の位置から名古屋ボールのフリーキック。ダニルソンが左足で直接狙ったシュートはクロスバーを越える。
29分、自陣右でハイボールを狙った矢野の裏へこぼれたボールにを拾った甲府・石原に左足でのシュートを狙われるが、このボールはクロスバーを大きく越える。
30分、闘莉王からの楔をケネディが頭で前へと落とすが、ここはオフサイドの判定となってしまう。
名古屋3人目交代:磯村→青木
31分、甲府陣内右寄りでボールを受けた青木が素早い反転から縦をねらうが、ボールは相手ディフェンスにクリアされる。
【失点】
32分、名古屋ペナルティエリアエリア内左へ入った甲府・クリスティアーノからの折り返しを楢崎がキャッチしようとするが、抑え切れずこぼしたところを甲府・石原に押し込まれ2点差とされてしまう。
33分、甲府2人目交代:クリスティアーノ→ジウシーニョ
34分、自陣右で矢野がジウシーニョに倒されフリーキックとなる。
35分、甲府・ジウシーニョが左から闘莉王の股下を抜きペナルティエリア内を狙うが、ここはカバーに戻った矢野がボールをクリアする。
36分、ハーフライン付近左でダニルソンと甲府・盛田がハイボールを競り合いそのまま倒れるが、ここはダニルソンのファールを取られてしまう。
39分、センタサークル付近でダニルソンへのボールを甲府・ジウシーニョにカットされそうになるが、前へのボールは楢崎が抑える。
40分、甲府陣内中央の青木から縦への鋭いパスに抜け出したケネディが甲府・青山に後ろから倒されPKを得る。
42分、このPKをケネディが右へと狙うが、シュートは枠を大きく外れてしまう。
44分、甲府3人目交代:福田→松橋
45分、左サイド高い位置でボールを拾った本多からのクロスは甲府・岡にキャッチされてしまう。
(ロスタイム表示:3分)
ロスタイム1、甲府・盛田への楔のボールはダニルソンがクリアする。
ロスタイム2、青木が左からペナルティエリアを縦へと突破、角度の無い所から左足でシュート気味のボールを狙うが、これは逆サイドへと流れてしまう。
ロスタイム4、甲府ペナルティエリア手前でのボールを相手キーパーへと戻されたところで試合終了。
後半開始からダニルソンをセンターバックの位置へと下げ展開力、推進力のある望月を中盤へ配した名古屋。その後もケネディのワントップで中盤の選手を増やすなど攻撃の組み立て、打開を狙ったが多くの決定機までは作り出せず。すると楢崎のキャッチミスからの失点、さらにケネディがPKを枠外へ失敗するなど負の連鎖は止められずアウェイで0-2の完敗。リーグ戦4連敗を喫してしまった。
試合終了後記者会見
今日は力不足を強く感じさせられました。多少メンバーが変わってもある程度コンスタントに戦い続けなければけないのですが、相手の守備ブロックを崩し切れない、自分達の攻撃力を発揮できない試合が続いています。ただただ力不足を感じています。
今日は多くのコーナーキックを得ながら、シュートまでいく事が出来ていませんでした。その要因はどこのあったとお考えでしょうか?
今日に限った事ではありません。我々はセットプレーには勝たなければいけないのですし、もっとチャンスを膨らませなければいけません。セットプレーの数が少ないわけではないのですが、今日はグランパスがやりたい事を相手にやられてしまいました。セットプレーのトレーニングを繰り返し行っているのですが、ゲームになると決まりません。
打てる手は打って臨んだ今日の試合だったかと思いますが、それでも結果が出ませんでした。これは技術的な問題なのか、あるいは精神的に問題を抱えてしまっているのでしょうか?
気持ちが足らない部分もあるとは思います。技術的な部分でも足りない面は沢山あります。そこをグループとしてどう補うか考える必要はあります。コンバートしたメンバーも、そのポジションでの役割を果たすためチャレンジを続けなければいけません。1人動かし2人動かし、という状況でチーム力がダウンするのは、総合力が足らないためです。バックアップのメンバーがサポートしなければいけない、こういう時期だからこそ、力を発揮しなければいけません。
ただ、選手はハードワークしてくれていますし、チャレンジもしています。その上で、まだいろんな変化が足らないのかもしれません。
ハーフタイムでニッキ選手を下げた意図をお聞かせください。
もちろん、ニッキ自身のパフォーマンスが悪かったからではありません。望月の持っているプレイスタイルで中盤に厚みを持たせ、変化させたいという期待を込めて投入しました。ある程度押し込める事を想定していたのですが、今日は中盤と前線の感覚にズレがあったのかもしれません。