2014シーズン試合結果

2014J1リーグ第6節:名古屋グランパスvsサンフレッチェ広島

最終更新日時 2014/04/07 15:04

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豊田スタジアム 4/6(日) 13:04キックオフ

試合前

寒の戻りのため、肌寒い豊田スタジアム。2014J1第6節はホームでサンフレッチェ広島との対戦となる。

前節、アウェイでの川崎フロンターレ戦に敗れリーグ戦連勝が3で止まった名古屋。0-1というスコア以上に、現時点でのチームとしての完成度の差を見せつけられた。そして水曜日に同じくアウェイ新潟で行われたナビスコカップでは、フィールドプレイヤーを大幅に入れ替え戦った今週のグランパス。そのアルビレックス新潟戦で1ゴール、1アシストと活躍したルーキーの矢田が、今日の試合ではリーグ戦デビューを果たす事となった。

敗れた川崎戦で、改めてポゼッションサッカーの有効性を感じたという西野監督だが、今日は守備力に定評のあるダニルソンをベンチへと下げ中盤底に磯村、田口の2人を並べ、展開力を重視した布陣でJリーグ2連覇中の王者・広島に挑む事となりそうだ。

午後12時30分、ウォーミングアップのためフィールドプレイヤーがピッチへと姿を現すと、すでにグランパスレッドに染まったホームサポーターズシート1F席を中心、拍手と観戦で迎え入れらた。そのサポーターに一礼をすると、素早くハーフコートに散らばりストレッチやボール回しでスタジアムの感触を確認する選手達。

開幕戦以来となる豊田スタジアムでの試合だが、まだ今シーズン勝利の無いこのスタジアムで、今日こそはサポーターと歓喜の瞬間を共有したい。

前半

今日の名古屋、ゴールキーパーは楢崎。ディフェンスラインは右から刀根、大武、闘莉王、本多の4人。矢田、磯村、田口、小川の4人が中盤を構成しケネディ、玉田の2トップによる4-4-2のシステムでのスタートが予想される。

前半、メインスタンドから向かって左にエンドを取った赤のユニフォーム・名古屋ボールでキックオフ。

1分、右ハーフライン上の刀根から前線のケネディへのボールは、そのケネディに当たりタッチラインを割る。

2分、右サイドを上がった広島・ミキッチからのクロスは直接ゴールラインを割る。

3分、田口からのパスをカットされカウンターを仕掛けられるが、名古屋ペナルティエリア手前から広島・石原のシュートは力が無く楢崎が抑える。

4分、広島・ペナルティエリア内で矢田が小さく戻したボールから小川のクロスが相手ディフェンスに当たりゴールラインを割る。

5分、名古屋・右からのコーナーキック。小川が右足で上げたボールは中央の広島・林がキャッチ。

【得点】
6分、広島ゴールキーパー・林へ戻したボールにケネディがプレスを仕掛けると、切り返したボールにスライディング、これがそのままゴールに転がりラッキーな形で先制ゴールを奪った。

7分、広島・ミキッチが右サイドで縦へのドリブルを仕掛けるが、本多が体を合わせてマーク、ミキッチの蹴りだしたボールは直接ゴールラインを割る。

8分、名古屋陣内真ん中で浮いたボールを拾った広島・森崎ミドルシュートは楢崎が正面で抑える。

9分、左ハーフライン付近で広島・高萩がボールをキープするが、刀根、磯村の2人で囲み戻したボールはタッチラインを割る。

10分、広島ペナルティエリア手前左で小川が広島・塩谷に倒されフリーキックを得る。

11分、このフリーキックを小川が右足で直接狙うが、このシュートはクロスバーを越える。

12分、左サイドを上がった広島・柏の右足へ持ち替えてのクロスは刀根がクリアする。

13分、センターサークル付近の闘莉王から右へ開くケネディを狙ったボールは広島・水本にクリアされる。

14分、左サイド高い位置から戻したボールを広島・森崎に狙われるが、このシュートは闘莉王がクリア。

15分、左サイド高い位置を取る広島・柏への縦のロングボールは直接タッチラインを割る。

16分、左サイドに開いたケネディのキープから中央へ戻したボールを田口が狙うが、このシュートは枠の左へと外れる。

17分、名古屋ペナルティエリア前で楢崎からのボールを受けドリブルを狙った田口が広島・高萩にスライディングで倒される。このプレーで広島・高萩に対しイエローカードが提示される。

18分、広島・ミキッチが右から中へとドリブルを仕掛けるが、ここは田口がカット、こぼれたボールは磯村がクリアする。

【失点】
19分、名古屋陣内右寄りからペナルティエリア左の広島・佐藤へのパス、これを佐藤が胸トラップで完全にコントロールすると、前へ出る楢崎の位置を見極めたような流し込むシュートを許し、同点とされてしまう。

20分、広島・林へ戻したボールにまたケネディが猛烈なプレスを仕掛けるが、ここは左へ切り返しクリアされる。

21分、田口のパスカットから玉田を経由し右サイドの矢田からのクロス、中央のケネディが競り合いこぼれたボールに飛び込んだ田口がペナルティエリアぎりぎり手前で倒されフリーキックを得る。

23分、このフリーキックを玉田が左足で壁の間から狙うが、このシュートは枠の左へと外れる。

24分、広島・高萩のポストから落としたボールに走り込んだ広島・石原のシュートは枠の右へと外れる。

25分、名古屋ペナルティエリア内左の広島・高萩の前へのボールは大武がコースを塞ぎ直接ゴールラインを割る。

26分、広島陣内中央で磯村が倒され得たフリーキック、これを小川が広島ペナルティエリア左の闘莉王へと狙うが、ここは相手ディフェンスに抑え込まれ飛び込めず、ボールは直接ゴールラインを割る。

27分、磯村からのパスに右サイドを矢田が上がるが、相手ディフェンスの振り切ろうと蹴りだしたボールは広島・林に抑えられてしまう。

29分、左サイドを上がる広島・柏へのボールは足を伸ばしてのトラップがタッチラインを割る。

30分、左サイドハーフライン付近で本多からボールを奪った広島・ミキッチが一気にペナルティエリアへ走る広島・佐藤を狙うが、ここは前へと出た楢崎が直接ボールを抑える。

31分、広島陣内右の磯村からペナルティエリア付近のケネディへ浮かせたパスを通すが、ここはオフサイドの判定となってしまう。

33分、左サイド高い位置にポジションを取る広島・ミキッチの前へのボールは戻った本多が先にクリアする。

34分、広島・ミキッチが右サイドからクロスを狙うが、ここは本多がゴールラインへとクリア。

35分、広島・右からのコーナーキックは、ニアサイドの田口がクリア。

36分、広島ペナルティエリア手前で矢田からのボールを受けた小川の左足のシュートは枠の右へと外れる。

38分、闘莉王と体を入れ替えペナルティエリア右へと抜けた広島・佐藤の強引な体勢でのシュートは楢崎が抑える。

39分、名古屋ペナルティエリア手前で広島・佐藤を大武が倒し、このプレーで大武に対しイエローカードが提示される。

41分、名古屋ペナルティエリア手前左よりから広島ボールのフリーキック、右へ小さくそらし広島・塩谷が狙ったシュートはクロスバーを越える。

42分、右サイドでボールを受けた広島・ミキッチのクロスは本多が体でブロック、クリアする。

43分、広島ペナルティエリア内左の玉田が相手ディフェンスの裏へ抜け出しボールを運ぶが、ここで相手を抑えたとしてファールの判定となってしまう。

45分、広島陣内中央右の闘莉王からペナルティエリアのケネディを狙うが、ここは相手ディフェンスに抑えられ飛び込めず、ボールは広島・林が直接キャッチ。
(ロスタイム表示:2分)

ロスタイム1、縦へのワンツーで名古屋ペナルティエリア左へ入った広島・柏からの折り返しは田口がゴールラインへとクリア。

ロスタイム2、広島・左からのコーナーキック、ショートで繋ぎ中へのボールは大武がクリアする。

ロスタイム3、自陣でボールを繋ぐ広島。センタサークル内の広島・森崎から再度ディフェンスラインへボールを戻したところで前半終了。

開始早々ラッキーな形で先制しながら、警戒していた広島・佐藤にゴールを許し1-1での折り返し。ここまでの前半、ボールポゼッションでは若干広島が上回る印象だ。
名古屋としてはセットプレーとミドルシュート以外にペナルティエリア内での決定的なシーンが少なく、後半はよりゴールに近い位置での勝負を期待したい。

後半

エンドを替えた後半、広島ボールでキックオフ。

1分、田口とのワンツーで左サイドを上がった矢田から中央のケネディを狙ったクロスは、手前に入った広島・林にキャッチされてしまう。

2分、名古屋陣内左で広島・柏の前へのワンツーパスは直接ゴールラインを割る。

4分、名古屋ペナルティエリア付近で相手選手と交錯した刀根が足を痛めたため一旦プレーが止められるが、プレーは続けられるようだ。

5分、左サイドを上がった広島・柏からのクロスを逆サイドから飛び込んだミキッチにヘディングで合わせられるが、このシュートは枠の右へと外れる。

6分、左サイドの矢田からのクロスをペナルティエリアぎりぎり入ったあたりのケネディが背面でのヘディングで強引に狙うが、このシュートは枠の右へと外れる。

8分、広島ペナルティエリア手前の磯村から玉田へ楔のボールを右の小川へと狙うが、これは先に相手ディフェンスにクリアされる。

10分、広島陣内右で玉田、小川、玉田と繋ぎペナルティエリアへ走る小川へ再度リターンを狙うが、ここは相手ディフェンスにカットされてしまう。

【失点】
11分、名古屋ペナルティエリア内中央で右からのボールを受けた広島・塩谷にディフェンスが飛び込むが、左へ切り返し交わされると、楢崎が指先で触るがそのまま枠の中へと転がるシュートを決められ逆転を許してしまう。

13分、広島陣内右寄りの磯村から縦へのボールは広島・青山にカットされタッチラインを割る。

14分、名古屋陣内右の広島・青山のミドルシュートは枠の左へと外れる。

15分、前線の広島・佐藤を狙った縦への浮き球は闘莉王が頭で後ろへ流し楢崎が抑える。

16分、左サイド高い位置で本多が激しいディフェンスでボール奪取を狙うが、ここで相手を倒してしまいファールの判定。

17分、名古屋ペナルティエリア手前へ戻したボール、広島・石原のシュートがディフェンスの手に当たったとしてPKを与えてしまう。

【失点】
18分、このPKを広島・佐藤にゴール右下隅に決められ2点差とされてしまう。

【失点】
20分、名古屋ペナルティエリア内左でゴールラインぎりぎりでの広島・柏からのマイナス方向への折り返しを広島・石原にダイレクトで合わせられさらに失点を重ねてしまう。

21分、左サイドを上がった広島・柏のクロスは楢崎が抑える。

22分、名古屋ペナルティエリア内で左からの戻しを広島・高萩が前へと浮かせるが、これは楢崎が抑える。

23分、右サイドをドリブル突破したケネディがペナルティエリア手前で広島・水本に後ろから倒されフリーキッックを得る。

24分、広島1人目交代:佐藤→野津田

25分、広島ペナルティエリア手前右から名古屋ボールのフリーキック。小さくそらし玉田が左足で狙うが、このシュートは僅かに枠の右へと外れる。

26分、広島陣内中央でボールを受けた磯村が前へと持ち替え中央を走る矢田の前へと狙うが、このボールは広島・林に直接キャッチされてしまう。

27分、玉田からのスルーパスに広島ペナルティエリア右へ抜け出したケネディの角度の無いシュートは広島・林に当たりゴールラインを割る。名古屋・右からのコーナーキック。小川が右足で上げたボールは中央で数人が競り合うがそのまま抜け、逆サイドでクリアされる。

28分、名古屋1、2人目交代:小川、玉田→松田、小屋松
代って入ったばかりの松田が右でボールを受けるとそのまま縦へとドリブル、ゴールライン付近まで持ち上がり中へのクロスを狙うが、これは中央を通り抜けクリアされてしまう。

29分、闘莉王とのワンツーで左サイドを上がった矢田からのクロスは中央でクリアされる。

30分、中央を上がった闘莉王が広島ペナルティエリアへ飛び込み相手ディフェンスと接触、倒れるが、このプレーは逆に闘莉王のシミュレーションを取られイエローカードが提示される。

32分、名古屋ペナルティエリア手前中央の広島・高萩から左へのボールは楢崎が見送り直接ゴールラインを割る。

33分、広島2人目交代:高萩→浅野

34分、広島陣内ハーフライン付近から名古屋ボールのフリーキック。田口が広島ゴール前へと上げたボールは前へ出た広島・林にキャッチされてしまう。

35分、矢田からのパスに左サイド突破を狙った小屋松が広島・塩谷と交錯、ここで足を押さえ倒れたためボールはピッチの外へと出される。

36分、先のプレーで倒された小屋松が立ち上がれず、そのまま担架でピッチの外へと出される。

37分、名古屋3人目交代:小屋松→枝村

38分、自陣で田口のパスカットから右の松田へ。ここからドリブルで広島ペナルティエリア右まで持ち上がり切り返し中へのドリブルを倒されPKを得る。

40分、広島3人目交代:ミキッチ→ファン

【得点】
40分、このPKをケネディがゴール左へと蹴り込み1点を返した。

41分、左サイド高い位置の広島・ファンからマイナス方向へのボールに走り込んだ広島・青山のシュートはクロスバーを越える。

42分、広島陣内右高い位置で名古屋ボールのスローイン。刀根からペナルティエリア内へのロングスローは中央で相手ディフェンスにクリアされる。

【失点】
43分、センターサークル付近で大武からの縦パスをカットされるとそのまま名古屋ゴール前へ。左から右への切り返しに走り込んだ広島・野津田に決められ5点目を許してしまう。

45分、松田が左ペナルティエリア内で粘り得たスローイン。田口から中央へのボールをヘディングで何度か繋ぎ最後はケネディが狙うが、このシュートは枠の左へと外れてしまう。
(ロスタイム表示:4分)

ロスタイム1、広島ペナルティエリア手前で田口のドリブルを倒されフリーキックを得る。

ロスタイム2、広島ゴール手前25m程度の位置から名古屋ボールのフリーキック。これを闘莉王が右足で直接狙うが、壁を巻いたシュートも広島・林の正面を突きキャッチされてしまう。

ロスタイム3、左からペナルティエリア内へ侵入した広島・浅野のシュートは楢崎が弾きクリア。

ロスタイム4、右サイドで田口からのボールを受けた松田が中へとドリブルを仕掛けるが、ペナルティエリア付近で広島・水本にボールをクリアされる。

ロスタイム5、名古屋ペナルティエア内への浮き球は楢崎がキャッチ、ここからのリスタートを田口へ送ったところで試合終了。

1-1で折り返しながら、後半、逆転を許すと、相手PKも含めホームで5失点。Jリーグ2連覇中のチャンピオンチームに対し失点に直結するような安易なミスが続いた事も問題だが、攻撃面でもセットプレーやミドルシュート以外には決定的なチャンスをほとんど作り出せないなど、これからの課題が浮き彫りとなる大敗を喫してしまった。


試合終了後記者会見

140406-nis.jpg今シーズンはナビスコカップも含め、勝敗は別として、選手達が粘り強くタフに戦えていましたし、それがチームの良いところだと思っていたのですが、今日の試合に限ってはそういう戦い方が出来ていませんでした。後半、ミスの連鎖からわずかな時間の中で3失点して、我々のチームコンセプトには全く反したゲームとなってしまいました。

このことはすぐに修正しなければならないですし、多少メンバーが変わったからこういう結果になるということは、あってはならないことだと思います。もう一度自分たちで今やれることを考え、整理しながら、次に臨んでいきたいと思います。

Q.後半、1-4という状況であっても陣形を変えていきませんでしたが、それについて何か特別な理由はあるのでしょうか?

変えるポジションやシステムというのはたくさんありましたが、このメンバーでどう修正するのか、どういうスピリットを持って戦うのかを見ようと思いました。修正する部分はたくさんありましたので、その僅かな時間帯の中で、彼らが自分たちで修正する力に期待しました。

Q.それは今後を見据えての判断と言うことでしょうか?

メンバーが変わったからこそ、やり切らなければいけないと思います。新潟戦でもメンバーが大きく変わる中、粘り強く戦えていたわけですから。選手には変化した布陣の中で、力を発揮して欲しいと思いました。

Q.ダニルソン選手に代わって、田口選手を先発メンバーに選んだ意図を教えて下さい。

今日の試合は、ポゼッションをとれると予測していましたので、ディフェンシブな選手よりもチームを攻勢にする力を持っている選手を選びました。

Q.広島はサイドから攻撃してくるイメージが強いですが、今日のディフェンスの評価と修正点をお願いします。

両サイドからのポジショニングや攻撃はある程度予測していました。サイドアタックはもちろんですが、両サイドがワイドに開いた中で、そこから1対1を仕掛けられれば、相当なプレッシングが必要になります。例えば、青山選手を抑えたとしても、最終ラインからまたチェンジボールが入って、また1対1の状況になってしまいます。

ディフェンスに関しては、サポートを入れながら抑えていたのですが、少しボールへの距離感が中途半端にも感じました。そういうこともあって、相手のボールを取り切れなかったという部分もあります。その点、本多あたりはミキッチ選手にしっかりと対応が出来ていたと思いますよ。ただ、右サイドからの失点の場面もありますが、1対1になると少し対応が遅れていると感じました。