2013シーズン試合結果

2013J1リーグ第33節:名古屋グランパスvsヴァンフォーレ甲府

最終更新日時 2014/02/07 16:41

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豊田スタジアム 11/30(土) 17:04キックオフ

試合前

青空が広がり肌寒い豊田スタジアム。2013J1第33節はホームでヴァンフォーレ甲府との対戦となる。

3月に開幕した2013年Jリーグも残り2節、今日の甲府戦はグランパスにとって今シーズンのホーム最終節となる。今シーズン限りで退団するストイコビッチ監督、さらに田中隼磨、阿部の2人にとって長年親しんだこのスタジアム、ホームのサポーターの前で戦う最後のゲームとなる。試合前からスタジアム内には感傷的な雰囲気も漂うが、それでも2010年のリーグ優勝を筆頭に、数多くの名勝負を刻んだファミリーとして、最後まで全力での戦いに期待したい。

午後4時30分、ゴールキーパー陣に続きフィールドプレイヤーがウォーミングアップのためピッチへと姿を現すと、すでに3階席までぎっしりと埋まったサポーターズシートから歓声が沸き起こった。

リーグ戦終盤に3連勝と再び調子を戻している現在のグランパスだが、選手達は残り2試合、全てに勝利しか考えていないようだ。スタジアムビジョンではPick Up Playerとして楢崎の紹介が行われているが、チームキャプテンももちろん、これから始まる試合に勝利する事だけに集中している。選手もサポーターも決して満足のできない今シーズンだったが、それでも最後のホームゲーム、強いグランパスの快勝に期待したい。

前半

両チームメンバー紹介が終わり、グランパスサポーターのアンセムで一気にヴォルテージの上がったスタジアムに22人の選手が姿を現す。

今日の名古屋、ゴールキーパーは楢崎。ディフェンスは右から田中(隼)、闘莉王、増川、阿部の4人。中村、藤本、小川、ダニルソンの4人が中盤を構成し、ケネディ、永井の2トップによる4-4-2のシステムでのスタートが予想される。

前半、メインスタンドから向かって左にエンドを取った名古屋に対し、甲府ボールでキックオフ。

1分、開始早々、甲府・河本のドリブルを藤本が倒し、フリーキックを与える。名古屋ゴール右35m程度の位置から甲府ボールのフリーキック。名古屋ゴール前へのボールはファーサイドの甲府・佐々木に当たり、ゴールラインを割る。
2分、ハーフラインを超えた闘莉王から縦へのボールは甲府・岡が前へ出て直接抑える。
3分、小川とのワンツーで右サイドを突破した田中(隼)からグラウンダーのクロス。永井が右足で合わせるが、このシュートはクロスバーを超える。
4分、名古屋陣内左で中村が甲府・河本を倒し、フリーキックを与えるが、名古屋ゴール前へのボールはディフェンスがクリア。
6分、自陣中央の闘莉王から右サイド高い位置を取る小川の前を狙うが、このボールは甲府・岡が直接抑える。
7分、甲府・柏からのアーリークロスは増川がクリア。
8分、左サイドを上がった甲府・マルキーニョスからのクロスは、中央の増川がヘディングでクリア。これを右で拾った甲府・柏からのクロスはディフェンスに当たり、ゴールラインを割る。甲府・右からのコーナーキック。変則にペナルティエリア手前へ強く転がしたボールを甲府・福田が右足で狙うが、このシュートは枠の右へと外れる。
9分、甲府ペナルティエリア左でケネディが甲府・柏に倒され、フリーキックを得る。
10分、名古屋ボールのフリーキック。小川が右足で甲府ゴール前へ上げたボールは甲府・岡にパンチングでクリアされる。
11分、甲府・ジウシーニョがペナルティエリア付近からドリブルを仕掛けるが、ダニルソンがカット、田中(隼)が前線へとクリア。
12分、甲府・柏が右サイド高い位置でドリブルを仕掛けるが、小川が対応、ボールをタッチラインへとクリア。
13分、甲府・河本のダイレクトプレーで甲府・パトリックがペナルティエリア内へ飛び込むが、ここは楢崎が倒れながら先にボールを抑える。
15分、闘莉王から小川へのパスがカットされ、左の甲府・パトリックからカウンターのドリブル。これを倒した中村にイエローカードが提示される。

試合開始からここまでボールポゼッションでは名古屋が上回るが、両チームともまだ大きなチャンスは少なく、慎重な戦いが続く。

16分、名古屋陣内左タッチライン際から甲府ボールのフリーキック。名古屋ゴール前へのボールが競り合い、浮いたところで楢崎と甲府・パトリックが接触、名古屋ボールのフリーキックとなる。
18分、阿部からのパスを前線で受けた永井。さらに左サイドを上がった小川へと通し、折り返しを中央のケネディが体をひねりながら頭で合わせるが、このシュートはクロスバーを超える。
19分、左サイドを突破した永井からのクロス。藤本が相手ディフェンス2人に囲まれながらヘディングで飛び込むが、ボールは相手ディフェンスに当たりゴールラインを割る。
20分、名古屋・右からのコーナーキック。藤本が左足で上げたボールをニアサイドのケネディが頭で合わせるが、少し浮いたシュートは甲府・岡にキャッチされる。
21分、自陣からのカウンターで右を上がった甲府・柏から名古屋ゴール前逆サイドの甲府・パトリックを狙ったボールは戻ったダニルソンがスライディングでクリア。
22分、甲府・山本(脩)から前線へのロングボールは田中(隼)が見送り、タッチラインを割る。
23分、右サイド高い位置でボールを受けた藤本からのパスに永井がペナルティエリア内へフリーで抜け出すが、これは僅かにオフサイドの判定となってしまう。
24分、右サイドハーフライン付近の藤本から右サイドを上がる小川へ展開。これを小川がペナルティエリア手前で切り返し右足で狙うが、このシュートは甲府・岡の正面を突きキャッチされてしまう。
25分、自陣右の闘莉王から前線のケネディの前を狙った鋭いフィードは甲府・岡が直接抑える。
27分、甲府・パトリックが左からディフェンスライン裏へのパスを狙うが、ここはオフサイドの安定となる。
29分、甲府ペナルティエリア手前でボールを繋ぐ名古屋。中央のダニルソンから左の阿部を狙ったボールがカットされ、カウンターを仕掛けられるが、ロングボールにペナルティエリアへ走り込む甲府・パトリックへは楢崎が前へ出て先にボールを抑える。
30分、名古屋陣内右寄りでボールを奪った甲府・河本のロングシュートはクロスバーを超える。

15分過ぎから何度かチャンスを作りながら、未だゴールの無い名古屋。ホームでの最終戦、前半のうちに先制し、試合を優位に進めたい。

31分、田中(隼)からのクロスが甲府ゴール前を抜け、逆サイドで拾いドリブルを仕掛けた阿部が倒される。このプレーで甲府・河本にイエローカードが提示される。
32分、甲府ペナルティエリア左から名古屋ボールのフリーキック。藤本が左足で上げたボールは中央でクリアされ、これを左で拾った阿部が再び甲府ゴール前へ上げるが、このボールは甲府・岡が直接抑える。
33分、名古屋陣内中央でボールを持った甲府・新井のシュートはクロスバーを超える。
34分、甲府陣内中央右で藤本がドリブルを止められ、フリーキックを得る。この位置から藤本が甲府ゴール前へ上げたボールは、増川の手前に入った相手ディフェンスにクリアされる。
35分、甲府陣内右コーナーフラッグ付近で相手選手と接触し、すねの辺りを押さえた藤本が倒れ込むが、その場で立ち上がりプレーは続けられるようだ。
36分、名古屋ペナルティエリア手前中央でボールを受けた甲府・ジウシーニョのミドルシュートはクロスバーを超える。
37分、ハーフライン付近の闘莉王から右サイドを上がる田中(隼)の前へのボールは、直接ゴールラインを割ってしまう。
39分、甲府陣内右でボールを奪った田中(隼)から前線のケネディを狙ったボールが甲府・青山に当たり、ゴール方向へ転がるが、これは甲府・岡が抑える。
40分、右サイドを上がった田中(隼)からグラウンダーのクロス。永井が触り、ケネディの方向へ浮かせるが、このボールは相手ディフェンスにクリアされる。
42分、センタサークル付近でボールを受ける甲府・パトリックを増川が倒し、ファールの判定。
43分、田中(隼)からのクロスを前線へ上がった闘莉王が永井へとヘディングで落とすが、これはオフサイドの判定となってしまう。
44分、右サイドを上がった甲府・柏からグラウンダーで強いボールは名古屋ゴール前を抜け、逆サイドゴールラインを割る。
(ロスタイム表示:1分)

ロスタイム1、甲府陣内中央でボールを奪った中村のミドルシュートは甲府・岡の正面を突き、一旦弾きながらキャッチされる。
ロスタイム2、甲府ペナルティエリア付近でケネディが落としたボールを永井が右足で狙うが、このシュートは枠を外れる。

ここで前半終了。

しっかり守ってカウンター、あるいはミドルシュートを狙う甲府に対し、名古屋ペースで試合は進んだが、無得点での折り返し。後半、さらに相手ゴールへの圧力を強め、そして歓喜のゴールを決めたい。

後半

エンドを替えた後半、名古屋ボールでキックオフ。

1分、右サイドを強引に上がった田中(隼)からのクロスは甲府・岡が直接キャッチ。
2分、自陣左で阿部がパスカット。左のケネディへ預け、ペナルティエリア方向までドリブルで進むが、相手ディフェンスと交錯、ここはケネディのファールを取られてしまう。
3分、左サイド高い位置の甲府・福田からのクロスは闘莉王がクリア。
5分、甲府・河本が右サイドからドリブルを仕掛けるが、阿部がカット、藤本がクリア。
6分、名古屋ゴール正面30m強の位置で小川が甲府・ジウシーニョを倒し、フリーキックを与える。これを甲府・福田が右足で直接狙うが、このシュートはクロスバーを超える。
7分、左サイド高い位置でボールを受けた甲府・パトリックがボールを戻すと、これに走り込んだ甲府・新井のミドルシュートは枠の右へと外れる。
8分、自陣右で永井のパスカットからドリブル。さらに右の小川へと繋ぐが、中央の上がりを待つところでボールはタッチラインへとクリアされる。素早いスローインで田中(隼)からのクロス。中央のケネディが相手ディフェンスに付かれながらヘディングで合わせるが、このシュートはクロスバーを超える。
10分、自陣中央左で阿部と甲府・河本が交錯、ここは阿部のファールを取られてしまう。
11分、自陣ハーフライン付近でボールを受けるケネディが倒され、フリーキックを得る。
13分、ここで倒れたケネディが治療のため、ピッチの外へと出される。
14分、センターサークル付近の阿部から相手ディフェンス右の裏を狙ったボールを小川が追うが、ここはタッチラインへとクリアされる。
15分、センターサークル付近でケネディが相手パスをカット。素早く前線へ上がる永井を狙うが、ボールは背面へ入りクリアされてしまう。

後半に入っても大きな動きの無いグランパス。2万人を超えるサポーターに、何としてもゴールを、そして勝利を届けたい。

16分、名古屋1・2人目交代:中村、ダニルソン→田口、ダニエル

18分、田中(隼)からのアーリークロスを受けるケネディがペナルティエリア付近で後ろから引っぱり倒されるが、ノーファールの判定。そのまま甲府がカウンターを仕掛けるが、左へ開いた甲府・パトリックへのボールはオフサイドの判定となる。
19分、甲府ペナルティエリア付近で闘莉王とのワンツーに永井がペナルティエリア内へ進入するが、このボールは甲府・岡に先にキャッチされる。
20分、自陣左でボールを奪った阿部がライン際で左前線の闘莉王へ狙うが、アウトサイドでのコントロールを狙ったボールはタッチラインを割る。
21分、甲府・新井が右からペナルティエリア内へ突破を狙うが、増川に当たったボールは楢崎が抑える。
22分、センターサークル付近の藤本から左へ開く小川へ精度の高いパスが通るが、中への仕掛けで相手を倒してしまい、ファールの判定となる。
23分、右サイド高い位置の甲府・パトリックから中へのクロスは、藤本がゴールラインへとクリア。

甲府1人目交代:河本→橋爪

24分、甲府・右からのコーナーキックは中央で楢崎が抑える。
25分、カウンターから名古屋ペナルティエリア内右の甲府・柏にパスを通されるが、切り返してのシュートはダニエルがスライディングでクリア。甲府・右からのコーナーキック。中央への低いボールにワンバウンドで甲府・パトリックが飛び込むが、このシュートはクロスバーを超える。
27分、甲府陣内右でボールを受けた永井が一気に加速してドリブル。さらに大きく蹴り出し甲府・佐々木の裏を狙うが、コースが重なり相手を倒してしまい、ファールの判定を取られてしまう。

28分、名古屋3人目交代:田中(隼)→矢野

29分、右サイドバックに移った小川が矢野とのワンツーで突破を狙うが、ここはタッチラインへボールをクリアされる。
30分、甲府ペナルティエリア内左へのこぼれ球を阿部が左足ダイレクトで狙うが、アウトサイドにかけた強いシュートはクロスバーを超えてしまう。

依然としてスコアレスの両チーム。気持ちのこもったプレーが続くだけに、グランパスとしては何としてもゴールをこじ開けたい。

32分、センターサークル内で藤本が相手を倒してしまい、このプレーで藤本にイエローカードが提示される。
33分、甲府・橋爪の右からの突破は阿部が体に当て、ゴールラインを割る。甲府・右からのコーナーキック。ニアサイドで逸らされたボールはダニエルがゴールラインへとクリア。
34分、甲府・右からのコーナーキックはニアサイドのケネディがクリア。ここから田口、永井、闘莉王、永井と繋ぎ、甲府ゴール前へと迫るが、再び奪われ、カウンターを仕掛けられる。しかし、名古屋ペナルティエリア内で甲府・パトリックへ繋がったボールは阿部がクリア。
35分、甲府・右からのコーナーキック。ショートで繋ぎ、ペナルティエリア右でのボールを奪おうと飛び込んだ永井が相手を倒し、このプレーで永井にイエローカードが提示される。
36分、右サイド高い位置で矢野が倒され、フリーキックを得る。

甲府2人目交代:福田→崔

37分、甲府ペナルティエリア右から名古屋ボールのフリーキック。藤本が左足で甲府ゴール前へ上げたボールはニアサイドで相手ディフェンスにタッチラインへとクリアされる。
39分、甲府・橋爪からのスルーパスに名古屋ペナルティエリア内右へ走り込んだ甲府・パトリックのシュートは枠の右へと外れる。
40分、右サイドを上がった小川からのクロスは中央で相手ディフェンスにクリアされる。
41分、自陣左で甲府・パトリックのドリブルを増川が倒し、このプレーで増川にイエローカードが提示される。
42分、甲府・橋爪からのクロスは楢崎が直接抑える。
43分、センターサークル内で闘莉王が甲府・柏を後ろからのスライディングで倒し、通算4枚目となるイエローカードが提示される。

44分、甲府3人目交代:柏→石原
甲府ペナルティエリア内での浮き球をケネディがヘディングで狙うが、これが相手ディフェンスに当たりゴールラインを割る。名古屋右からのコーナーキック。藤本が左足で上げたボールは中央で甲府・岡にクリアされる。

(ロスタイム表示:4分)

ロスタイム1、甲府陣内右で矢野が倒され得たフリーキック。小川から甲府ゴール前へのボールは相手ディフェンスにクリアされる。
ロスタイム3、左サイド高い位置で阿部が闘莉王と縦へのワンツーで突破を狙うが、ここは相手ディフェンスにクリアされる。
ロスタイム4、右サイドを上がった甲府・橋爪のクロスは阿部がゴールラインへとクリア。
ロスタイム5、甲府・右からのコーナーキックを中央で合わせられるが、ゴールライン付近でケネディが楢崎と交錯しながらクリア。

そして、ここで試合終了。

ホームの声援を背に攻め続けた名古屋だが、最後までゴールネットを揺らす事が出来ず。何としても勝ちたかったホーム最終節だが、悔しい結果となってしまった。


試合終了後記者会見

131130-mr.jpgこの試合は最後のホームゲームということでしたが、結果は残念ながら引き分けでした。やはり勝ちたかったですね。今日は得点する方法が見つかりませんでした。

Q.後半、早い時間帯から闘莉王選手を前線に上げていきましたが、あれは選手達に向けた「今日は絶対に勝つ」というメッセージだったのでしょうか?

前半の内容を見て、小川が良い形でプレーしてくれていましたが、それでも得点まで結びつけることは難しいと判断しました。

そのため、後半に選手を2人代えることで、少しずつ良くなり、徐々にゲームをコントロールしつつありましたが、どうやら今日はゴール前での得点力とアイデアが欠けていたようです。そういう部分から、今日の結果は妥当なものだと受け取っています。

Q.試合後のセレモニーでは、日本語でスピーチをされていましたが、どういう気持ちの表れなのでしょうか?

より良い理解のために、ですね(笑)。スタジアムに来られている方々が私の話す日本語を理解してくれるのかを試しました(笑)。

在任中、私はたくさんのことをこの名古屋で学びました。だからこそ、日本語で気持ちを伝えることは、長年名古屋で過ごした私にとっての"義務"だと考えました。

Q.これまでたくさんのサポーターと深い関係を築かれてきましたが、その中でサポーターからどんなものを受け取ったと感じていますか?

世界中のどのクラブにも、声援を送ってくれる"サポーター"が存在しています。

その中でもグランパスのサポーターは、情熱的に鼓舞し、我々チームの支えとなってくれました。私自身も彼らと良い時間を過ごせたと思っていますし、その中でタイトルをとり、心の底から喜びを分かち合えたことは、私にとって、とても大切な思い出です。ただ一つ心残りなのは、2度目の優勝を逃したことですね。勝ち点71をとりながら、優勝することができませんでした。

現役の頃から今にかけて、本当にたくさんのサポーターと素晴らしい関係を築いて来られたと思います。彼らは毎年、毎週、毎日のように応援してくれました。彼らと過ごした日々は本当に忘れられない思い出です。彼らと過ごした思い出は、今後も私の心の中で生き続けると思います。そして、名古屋を離れてからも、私は彼らのことを想い続けるでしょう。

Thank you!