2013シーズン試合結果

2013Jリーグヤマザキナビスコカップ第3節:FC東京vs名古屋グランパス

最終更新日時 2013/06/03 20:19

AWAY GAME

味の素スタジアム 4/3(水) 19:04キックオフ

試合前

午前中からの荒れ模様も峠を越え、曇り空の広がる味の素スタジアム。2013Jリーグヤマザキナビスコカップ第3節はアウェイでFC東京との対戦となる。

前節、鳥栖でのアウェイゲームに勝利し、勝ち点4でグループステージ2位タイに浮上したグランパス。上位2チームがノックアウトステージ(決勝トーナメント)へと進める同大会だが、グループステージ折り返しとなる3試合目のこの試合で、同勝ち点ながら得失点差で首位に立つFC東京との対戦は重要な一戦となりそうだ。

午後6時25分過ぎ、ウォーミングアップのため選手が姿を現すと、味の素スタジアムのアウェイ側ゴール裏の一角に集まるグランパスサポーターから歓声が沸き起こった。アウェイでの平日ナイターということもあり、名古屋から遠征されているサポーター数は限られるようだが、それでも選手を勇気づける力強い応援が繰り広げられている。

今日の名古屋、ベンチ入りメンバーを含めリーグ戦とほぼ変わらない陣容で挑む戦いとなる。先日、A契約を獲得したばかりの田中(輝)は今日もスターティングメンバーに名を連ね、試合前からリラックスした表情を見せている。同カップ開幕ゲームとなるホームでのセレッソ大阪戦に先発し、そのまま今のチームに定着した田中(輝)だが、そろそろ本人もゴールという結果を示したいのではないだろうか。

今日の試合を終え残り3試合中2試合をホームで戦える状況だが、いまのチームにとってはリーグ戦を含め上向きなチーム状況を継続するために、内容、結果を伴った試合を期待したい。

両チームの選手紹介とFC東京サポーターによる「You'll Never Walk Alone」の合唱も終わり、緊張感の高まるスタジアムに22人の選手が姿を現す。

今日の名古屋、ゴールキーパーは楢崎。ディフェンスラインは右から田中(隼)、闘莉王、増川、阿部の4人。小川、ダニルソン、ヤキモフスキーの3人が中盤を構成し、矢野、玉田、田中(輝)の3トップによる4-3-3のシステムでのスタートが予想される。

前半、メインスタンドから向かって右にエンドを取った白のユニフォーム・名古屋ボールでキックオフ。

1分、田中(隼)から縦へ走る小川を狙ったボールはFC東京・太田にタッチラインへとクリアされる。
2分、中盤から縦へのボールにFC東京・ネマニャが抜けるが、ここはオフサイドの判定。
3分、右サイドを上がったFC東京・河野からのクロスは、ファーサイドの田中(隼)がヘディングでクリア。こぼれ球をFC東京・ネマニャが狙うが、このシュートは闘莉王が体でブロックする。
4分、中盤へ下がった玉田からのボールを受けたダニルソンがFC東京・ネマニャにボールを奪われると、奪い返そうと相手を倒してしまい、ファールの判定となる。
6分、闘莉王から左へのボール、高い位置へと上がった阿部がヘディングで競り勝つが、前へのボールはFC東京・塩田が直接抑える。
7分、右サイドから仕掛けたFC東京・河野のクロスはヤキモフスキーがクリア。こぼれ球をFC東京・米本が狙うが、このミドルシュートは楢崎が抑える。
8分、増川から楔のボールを受けたヤキモフスキー。前へと持ち替え突破を狙うが、相手ディフェンス2人に囲まれ、ボールはクリアされる。
9分、名古屋ペナルティエリア手前で短いパスを繋ぐFC東京。FC東京・平山からエリア内へのリターンボールは増川がスライディングでクリア。
10分、自陣でダニルソンからのボールを受けた田中(輝)が左へ流れながら、ハーフライン付近のヤキモフスキーへ。さらに斜めに前線へ入る小川の足下へ楔のボールを狙うが、ここは相手ディフェンスにクリアされる。
11分、中盤から持ち上がった玉田。左の田中(輝)を狙ったパスは相手ディフェンスにカットされ、奪おうとしたヤキモフスキーが倒してしまい、ファールの判定となる。
13分、右から中へと持ち込んだ玉田。中央のダニルソンへ預け、縦の田中(輝)を狙った低いボールを入れるが、ここは相手ディフェンスにクリアされる。
14分、ヤキモフスキーが左サイドから突破を狙うが、1人かわしたところでFC東京・米本にスライディングでボールを奪われてしまう。
15分、左からのクロスをペナルティエリア内のFC東京・平山が頭で触るが、方向が変わったボールは楢崎がしっかりと抑える。

16分、ペナルティエリア手前からのドリブルでFC東京・平山が強引に中央を突破。チップショットを狙われるが、このボールも楢崎が抑える。
17分、FC東京陣内でボールを繋ぐ名古屋。左サイドの阿部から前へと入るヤキモフスキーへ繋ぎ、ここからのクロスでコーナーキックを得る。
18分、名古屋・左からのコーナーキック。ヤキモフスキーが左足で上げた速いボールは逆サイドへと流れるが、右で拾った小川が倒され、フリーキックを得る。
19分、FC東京ペナルティエリア右から名古屋ボールのフリーキック。玉田が左足で上げたボールはFC東京・塩田が直接抑える。
20分、中央から左へのボールをFC東京・徳永がヘディングで流し、裏へと狙うが、ここは阿部が落ち着いて対応、ボールをクリア。
21分、FC東京・米本の右からのクロスは楢崎が抑える。
22分、FC東京・ネマニャが左サイドからドリブルを狙うが、戻った矢野がボールをカット。ボールは相手に当たり、ゴールラインを割る。
23分、ハーフラインを超えた阿部から前線中央の玉田へ楔のボールを入れるが、ここで玉田の足が滑ってしまいボールはクリアされる。
24分、名古屋ペナルティエリア手前でFC東京・ネマニャからの強いボールは闘莉王に当たり、ゴールラインを割る。
25分、FC東京・右からのコーナーキック。名古屋ゴール前へのボールは密集の中でのファールがあり、名古屋ボールのフリーキックとなる。
26分、前線での玉田のディフェンスからこぼれ球を拾った田中(輝)。ドリブルを仕掛けるが、ミドルシュートを狙い蹴り出したボールは大きくなり、相手ディフェンスにクリアされてしまう。
27分、闘莉王から縦へのボールに矢野が駆け上がるが、ボールはFC東京・塩田にクリアされる。
28分、ハーフラインでボールを奪った名古屋。中央の小川のドリブルから右を上がる矢野へ。しかし、ここからのクロスは相手ディフェンスに当たりゴールラインを割る。
29分、名古屋・右からのコーナーキック。ヤキモフスキーが入れたボールを中央の増川が競り合うが、こぼれ球は左タッチラインへとクリアされる。
30分、FC東京陣内中央の闘莉王からのボール、これを左サイド高い位置の阿部が前へコントロールしクロスを入れるが、ボールは相手ディフェンスにタッチラインへとクリアされる。

31分、カウンターから右サイドを上がったFC東京・河野のクロスは、増川がクリア。
33分、自陣左で阿部からのボールを受けた田中(輝)。縦へと蹴り出し、ドリブルを突破を狙うが、ここはカバーに入ったFC東京・加賀にボールをクリアされる。
34分、自陣ハーフライン近く右で浮いたボールを狙った小川が倒され、フリーキックとなる。
35分、FC東京・塩田へのボールへ矢野がプレスを仕掛け、クリアミスを阿部が拾うが、シュートへは持ち込めずボールはクリアされる。
36分、FC東京陣内へ入った闘莉王が右の田中(隼)へ預け、一気にペナルティエリア内へ。田中(隼)が左足へ持ち替えたクロスをその闘莉王がヘディングで落とすが、玉田へのコースが合わず、ボールはクリアされる。
38分、FC東京陣内でボールを回す名古屋。阿部からのボールを受けたダニルソンがドリブルから縦の玉田を狙うが、ボールは相手ディフェンスにクリアされる。
39分、FC東京・河野のドリブルからこぼれ球を拾ったFC東京・田邉のミドルシュートは楢崎が抑える。
40分、名古屋陣内中央でFC東京の短いパス繋ぎを闘莉王がカット、ここは一旦楢崎へと戻し、前線へとクリア。
41分、自陣中央右で田中(隼)がFC東京・平山と交錯、ここはFC東京ボールのフリーキックとなる。
42分、FC東京・加賀から左を上がるFC東京・ネマニャの前を狙ったロングボールは田中(隼)がコースを塞ぎ、直接ゴールラインを割る。
43分、ディフェンスラインから縦へのボールをペナルティエリア付近のFC東京・田邉が触るが、闘莉王と挟み込んだ増川がボールを奪いクリア。
44分、増川からヤキモフスキーへのボール。ここから落としたボールを受けた田中(輝)がFC東京・平山と交錯、名古屋ボールのフリーキックとなる。
45分、FC東京陣内右から中へドリブルを仕掛けた矢野。シュートフェイントでディフェンスを交わし、右足でのシュートは味方に当り跳ね返ってしまう。
(ロスタイム表示:1分)

ロスタイム1、楢崎からボールをFC東京ディフェンスが跳ね返すが、FC東京・ネマニャへのボールは闘莉王がクリア。
ロスタイム2、その闘莉王から左の小川へと繋ぎ、カウンターを狙うが、ここはボールを奪われる。

ここで前半終了。

開始早々からFC東京の時間が続いたが、それでも15分過ぎから徐々にペースを掴み、スコアレスで前半を終えた名古屋。アウェイでの難しいFC東京戦としては、まずまずの内容で試合を折り返すこととなった。

後半

エンドを替えた後半、FC東京ボールでキックオフ。

名古屋1人目交代:ヤキモフスキー→田口

1分、FC東京・太田から前を狙ったボールは闘莉王がゴールラインへとクリア。FC東京・左からのコーナーキック。ショートで繋ぎ、FC東京・ネマニャが中へのドリブルを狙うが、ここは小川がボールをクリア。
2分、自陣ペナルティエリア前で闘莉王とFC東京・田邉が交錯。闘莉王がピッチへと倒れ込むが、その場で立ち上がりプレーは続けられるようだ。
3分、右サイドの田中(隼)から前の矢野を狙った浮き球は相手ディフェンスにクリアされる。
4分、右サイドハーフライン近くの闘莉王から田中(輝)を狙ったフィードは、相手ディフェンスにクリアされる。
5分、楢崎からのボールを受ける矢野がハーフライン近くでFC東京・ネマニャと交錯、ここは名古屋ボールのフリーキックとなる。
7分、左へ開いてボールを受けたFC東京・平山からのクロスは中央の闘莉王がクリア。
8分、右サイドを上がった田中(隼)からのクロス。深い位置に入る難しいボールを玉田が左足ダイレクトで合わせるが、このシュートは枠の左へと外れる。
10分、FC東京陣内左高い位置の小川がボールを戻すと、これを受けた阿部から右足でのクロス。これがFC東京ゴール前を超え、逆サイドで受けた田中(隼)が中へのクロス。中央の田中(輝)がヘディングで合わせるが、このシュートは僅かに枠の左へと外れる。
11分、センターサークル内のダニルソンから右前方へ上がる矢野の前を狙うが、このボールはFC東京・塩田が直接抑える。
12分、右サイドを上がった田中(隼)からマイナス方向へグラウンダーのクロス。走り込んだ田口が左足で抑えの効いたミドルシュートを狙うが、ボールは相手ディフェンスに当たりクリアされてしまう。
13分、FC東京ペナルティエリア手前右で闘莉王からの楔のボールを受けた田中(輝)が倒され、フリーキックを得る。
14分、FC東京ゴール右45度、35m程度の位置から名古屋ボールのフリーキック。玉田が左足で上げたボールは直接ゴールラインを割る。

15分、FC東京1、2人目交代:河野、ネマニャ→長谷川、東

16分、阿部が高い位置でディフェンスからボールをカット。ここからのボールを受けた玉田がゴールライン付近から折り返し、田中(輝)が走り込むが、相手ディフェンスと交錯しボールはクリアされる。
17分、FC東京・右からのコーナーキックは中央でダニルソンが拾い、ドリブルを仕掛けるが、ハーフライン付近で奪われてしまう。ショートカウンターで抜け出したFC東京・平山にエリア内左からシュートを放たれるが、ここは楢崎が好セーブでクリア。
18分、FC東京・左からのコーナーキック。中央へのボールをFC東京・森重が頭で合わせるが、このシュートはクロスバーを超える。
19分、FC東京陣内右から玉田、ダニルソン、左の阿部へと繋ぎ、アーリークロスを狙うが、ボールは相手ディフェンスに当たりタッチラインを割る。
20分、FC東京・加賀へ玉田がプレスを仕掛け、FC東京・塩田へ戻したボールクリアに田中(輝)が飛び込み体に当てるが、ゴール方向へのボールは枠を外れる。

21分、名古屋2人目交代:ダニルソン→中村

22分、FC東京・右からのクロスが闘莉王の背中に当たりこぼれるが、中村が左タッチラインへとクリア。
23分、センターサークルの闘莉王から右の中村へ。ダイレクトで落としたボールを田中(隼)が中へと入れるが、このボールは相手ディフェンスにクリアされる。
24分、名古屋ペナルティエリア手前のFC東京・東から中へのボールは、闘莉王がヘディングでクリア。
26分、左サイドの阿部から縦へと走る小川の前を狙うが、このボールはFC東京・徳永にクリアされる。
27分、FC東京陣内左ハーフライン付近で田口が倒され、フリーキックを得る。
28分、自陣でパスカットからカウンターを仕掛けるFC東京。FC東京・平山から左に開くFC東京・東へと繋ぐが、名古屋ゴール前へのクロスは逆サイドへと流れる。
29分、FC東京・平山と増川が自陣で交錯、こぼれ球を素早く闘莉王が縦の田中(輝)へと繋ぐが、シュートへは持ち込めずボールはクリアされる。

31分、自陣右で田中(隼)からのボールを受ける玉田が後ろから倒され、フリーキックを得る。
名古屋3人目交代:矢野→田鍋

32分、左サイドでのスローインからのリターンボールを受けた阿部。アーリークロスを入れるが、FC東京・塩田が直接抑える。
34分、自陣右で田中(隼)からのボールを受けた田鍋。縦へのボールを仕掛けるが、ボールはタッチラインへとクリアされる。
35分、左からのボールを名古屋ペナルティエリア手前でFC東京・平山が胸トラップを狙うが、ここはハンドの判定。

36分、FC東京3人目交代:平山→李

37分、右サイドを上がったFC東京・徳永からのクロス。これを逆サイドを上がったFC東京・太田に合わせられるが、ボールはクロスバーに当たり枠を外れる。
38分、FC東京陣内中央で田口、玉田と浮かせ繋いだボールを中村が右足ダイレクトで狙うが、このシュートは枠の左へと外れる。
39分、左サイドハーフライン上で田口が倒され得たフリーキック。素早いリスタートで増川から闘莉王へ繋ぎ、右サイドを持ち上がるが、ここはボールを奪われクリアされてしまう。
41分、FC東京陣内中央で玉田が交錯しボールがこぼれると、一気に名古屋ゴール前へ運ばれ、フリーのFC東京・李にネットを揺らされるが、ここはオフサイドの判定でノーゴールとなる。
42分、名古屋ペナルティエリア手前右でボールを受けたFC東京・田邉。左へ流れながらミドルシュートを狙うが、ボールはクロスバーを超える。
43分、自陣でのパスカットからドリブルを仕掛けた小川がハーフライン付近で倒される。素早いリスタートで玉田が右サイドへと繋ぐが、ボールの位置が違ったとしてプレーは止められてしまう。
45分、ハーフライン付近から右サイドを上がったFC東京・徳永からのボールは楢崎が抑える。
(ロスタイム表示:4分)

ロスタイム1、右サイドを上がるFC東京・田邉の前へのボールは、阿部がスライディングでクリア。
ロスタイム2、自陣でのパスカットから小川が前の田中(輝)を狙うが、相手選手と交錯、フリーキックとなる。
ロスタイム3、FC東京・中央でボールを受けた玉田。小さなステップからペナルティエリア内右の田中(輝)へとボールを通すが、シュートへは持ち込めず、ボールはクリアされる。
ロスタイム4、名古屋ペナルティエリア手前でボールを繋ぐFC東京。ここからエリア内へのボールをクリアしようとした田中(隼)の手にボールが当たり、PKを与えてしまう。
ロスタイム5、FC東京・東のPK。右上へのボールはクロスバーに当たり跳ね返ると、こぼれ球を増川がクリアしたところで試合終了。

シュート数、決定機数でも若干、FC東京に上回られた名古屋。終盤にはチャンスもピンチもあり終了間際には相手のPKもあったが、最後は運もあり、0-0のスコアレスドロー。攻撃面での課題はまだ見られるが、それでもナビスコカップ・グループステージ残り3試合中、2試合をホームで戦う名古屋にとっては、アウェイで意味のある勝ち点1を得た。


試合終了後記者会見

今日はゴールが生まれませんでしたが、クオリティの高いサッカーは見られたのではないでしょうか。グランパスには前半と後半で2つの顔が見られました。前半は自分達で混乱していて、FC東京にスペースを与え、攻撃を受けてしまう場面が多く見られました。
後半は逆に、我々の望むサッカーがある程度は出来ました。もう少しで勝利するチャンスもあったのですが、決定力の面で足らず、ゴールネットを揺らすことが出来ませんでした。それでも0-0の引き分けは我々にとって妥当の結果だと思っています。

Q.後半開始から田口選手を投入しましたが、その意図をお聞かせください。

前半を見ていて中盤で試合が作れていませんでした。その位置から安定したパスの供給を考え、前半終了時から田口の投入を考えていました。ダニルソンと田口の2人でボランチを組ませ、安定したプレーが見られたと思います。

Q.最後のPKのシーンは幸運だったと思いますが、今年のグランパスはここまで、運も持っているのではないでしょうか?

あのPKはある程度アクシデントのようなものでした。田中隼磨の手に当たってしまったのですが、それでもサッカーでは起こりうることですので気をつけるべき点でもあります。自分達に運はあったと思いますが、それでも引き分けは両チームにとって納得のいく結果だったのではないかとも思います。PKでどちらかに転ぶ試合ではなかったと思います。残り10秒くらいでPKを受ければ、どのような監督でもフラストレーションを感じますが、相手がミスをしたことに助けられました。