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J1リーグ戦・第24節でガンバ大阪を下し、首位をキープした名古屋はサテライトリーグの試合でもしっかりと勝利を収めてチームの良い流れをさらに加速させようと意気込み、会場の多治見運動公園星ヶ台競技場(岐阜県)に乗り込んだ。連日晴天が続いていたが、この日はあいにくの曇天。午後2時からの試合にはちょうど良いと思われる天候のなか、選手たちは会場を訪れたたくさんのサポーターからの声援を背中に受け、試合前のウォームアップを始めた。

名古屋先発メンバーはGK広野、右からDFは大森・三木・吉田・佐藤、MFは井上・福島・花井・片山、FWは巻・津田、4-4-2の布陣で試合に臨む。左にエンドを取った名古屋のキックオフで試合開始。

ゲームは立ち上がりから両者が相手陣内深くまで攻め入る展開となる。開始早々、甲府は右CKのチャンスとなり、甲府FW・宇留野と國吉にゴール前でパスを繋がれるが、クロスを広野が弾き、井上と片山がクリア。すると3分、今度は名古屋のチャンスとなり、井上が左からファーサイドを狙ったクロスを上げる。競り合いながらも甲府DF・池端より高くジャンプした津田が合わせようとするが、クロスはやや大きく頭上を越えてそのまま流れてしまう。

6分、左サイドから佐藤が長い距離をドリブルで上がり中へ送るが、中の選手が追いつけず、ルーズになったボールを甲府・國吉に奪われる。そのままカウンターを仕掛けられシュートを放たれるが広野がセーブ。その後の甲府・右CKも名古屋が難なくクリア。名古屋は甲府に速く細かいパスでボールをキープされ、プレッシャーをかけるもボールを奪えない時間が続く。そして中盤をコンパクトに保った甲府にじわりじわりとラインを押し上げられてしまう。

18分、左サイドの片山が中央を走り込んだ津田の足下へパスを入れると、左サイドへ抜けてゴール前に詰めてきた井上へパス。井上はグラウンダーのシュートでゴール左隅を狙うが、甲府DF選手に遮られゴールマウスを割ることが出来ない。

31分、左右のサイドで片山と福島がサイドチェンジを繰り返し、最後はゴール前を右から走り込んできた津田が右足を振り抜くが、甲府・池端にクリアされてしまう。32分、甲府FW・羽地から縦のパスが通され甲府MF・美尾がゴール前で足を振り抜くが、グラウンダーのシュートはGK広野がしっかりとキャッチ。直後にも左サイドから甲府FW選手にシュートを狙われるが、これも広野が落ち着いて対応する。さらに35分には甲府・國吉の左サイドからゴール前へ出そうとしたラストパスを三木が阻んで広野がボールをしっかりと抱え込み、甲府の再三に渡るシュートを堅守で阻む。

40分、右サイドから甲府・國吉に中へ切り込まれるが大森と井上が連携で阻止。スローインでボールを受けた甲府・美尾には花井がタイトにプレッシャーをかけてクリア。自陣深くで再び相手スローインとなり、左サイドから甲府・國吉にミドルを打たれると、ボールはセービングを試み倒れ込む広野の指先をかすめて右ポスト前を通過し、名古屋は難を逃れる。

43分、相手ゴール前で巻から井上へのパスが通るが甲府・美尾にクリアされ、左へ流れたボールを再び井上がキープし、中央に飛び込んできた花井へ送る。花井はゴール右隅を狙うが枠を捕らえられず、両者一歩も譲らないまま前半戦を0-0で折り返す。

雨粒が落ち始めた後半は左にエンドを取った甲府のキックオフで試合再開。47分、花井がゴール前から左サイドへクロスを上げて相手のクリアでエンドラインを割ると、名古屋は右CKのチャンスを得る。井上のCKは甲府・羽地のヘディングでクリアされてしまうが再び右CKのチャンスとなり、井上がもう一度狙いを定めて右足を振り抜くと、ゴール前に詰めていた三木がボールを頭で折り返し、これを甲府DF選手に競り勝った津田がヘディングでゴールに沈める。名古屋は後半早々の得点で一気にゲームの主導権を掴もうとする。

しかし54分、甲府・美尾に左サイドをえぐられると中の甲府・保坂へ繋げられ、ピッチを広く使われて逆サイドを上がってきた甲府・田森からゴール前へクロスを上げられてしまう。しかしボールの落下点に素早く三木が入り込み頭でクリア。59分、名古屋交代:大森→筑城。

67分、名古屋陣内深くでの甲府・左スローインから、ボールを受けた甲府・美尾が広野の出方を見て足を振り抜く。ミドルシュートは広野の脇を抜けるが、ゴール前へカバーに入った吉田が右足を振り上げボレーで切り返してナイスクリア。あわや同点という場面に名古屋は肝を冷やす。74分、名古屋交代:片山→新川。

84分、左サイドをドリブルで仕掛けた新川が中央を上がってきた花井の足下へボールを入れると、花井はゴール正面からミドルを狙う。しかし相手GKにクリアされ、セカンドボールに津田が右足を振り抜くが、GKの飛び出しに足下が狂いボールはクロスバーを越えてしまう。すると41分、今度は甲府・美尾にカウンターを仕掛けられ、ゴール前で甲府・保坂にグラウンダーのシュートを放たれる。これはGK広野が早い反応でしっかりとボールを抑える。

そして89分、GK広野の早いリスタートから津田がカウンターを仕掛け、力を振り絞るように右サイドを駆け上がると一気に甲府陣内へ。津田の激走は甲府・寄井と前田のマークを振り切るが、ペナルティエリアに差しかかったところで甲府・寄井に倒され、名古屋はPKのチャンスを得る。これを巻がゴール右に確実に沈めて名古屋の追加点とし、終了間際で猛攻を仕掛けてくる甲府に止めを刺す。名古屋交代:井上→奥村(U-18)。

ロスタイム、津田がもう一度右サイドをドリブルで上がりゴールを狙うが、残念ながら枠を捕らえられず、ここで試合終了のホイッスル。名古屋は2-0で甲府に勝利し、チームの良い流れをさらに加速させた。