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この日は全国的に朝から大雨の天候となり、午後2時からサテライトリーグ清水戦が行われる岐阜県関市中池公園内グリーンフィールド中池は、キックオフ直前に運営スタッフが総出でピッチ内の水を処理する程のピッチ状態になってしまった。しかし、この悪天候にもかかわらず集まったサポーターの声援にしっかりと応えようと、選手達は気合い充分の様子をアップ中から見せていた。前半は、左にエンドを取ったホーム・名古屋のキックオフで開始。

この日の先発メンバーは、GK西村、DFは右から筑城・竹内・三木・佐藤の4バック。中盤は、右に新川、左に片山、中は花井と福島が並び、FWは巻と津田の2人、いつも通り4-4-2の布陣だ。

試合序盤に先手を取ったのは清水だった。清水は、早めにFWの原と矢島にボールを集めると、こぼれ球を拾った中盤の清水・本田等がボールを両サイドに展開して、大前や永畑がスピードを生かした攻撃を見せて名古屋を押し込んでくる。しかし、ここはベテランの三木、怪我から復帰した竹内が落ち着いた対応で相手の攻撃を早めに押さえて、試合を危なげなく進めてゆく。

8分、花井からのパスを受けて清水陣内右深くへとボールを持ち上がった新川が、切り返してマイナス気味に福島へパスを送る。福島は、これをワンタッチで清水DFの裏へと叩き、津田を走らせようとしたがタイミングが合わない。

15、16分と清水にCKを与えてしまうが、ここは全員が高い集中力を見せて凌ぐ。19分、花井から出された裏へのパスに津田が快足を飛ばして追い付くが、スリッピーなピッチに体勢を崩してしまい、シュートはゴール右に流れてしまった。

前半23分、名古屋はエリア内で仕掛けてきた選手を倒してしまい、清水にPKを与えてしまう。チームは失点のピンチを迎えるが、清水・原のゴール右への狙い澄ましたボールを、GK西村が絶妙のタイミングで跳び、ボールをポストの外へと弾き出してゴールマウスを死守する。

26分、清水陣内中程右寄りの位置でのFKのチャンス。片山がゴールに向かうボールを左足で蹴るが、待ちかまえていた津田の前で大きく弾かれてしまう。更にこぼれ球を拾った花井がシュートを放つが、大きく枠を外れてしまった。

37分、中央へと出たロングボールに左から抜け出した片山がボールを頭で上手くコントロールして、清水GKをかわす。片山は、右へと流れながら中へとボールを入れたが、飛び込んできた巻に届く前にDFにクリアされてしまった。

ロスタイム、左からドリブルでボールを持ち出した津田が深い位置からクロスボールを上げると、逆サイドから巻がこれを合わせようと詰める。しかしボールは、目の前を抜けてしまいゴールを決めることが出来なかった。前半は、徐々にペースを掴んで優位に試合を運び始めた名古屋だったが、決め手を欠いて無得点で折り返した。

エンド入れ替わり、後半は右にエンドを代えた名古屋。試合は清水のボールから再開する。名古屋1・2人目メンバー交代:巻・竹内→磯村(U-18)・渡邊。試合前の予報では後半には雨が収まるとのことだったが、後半を迎える頃には雨脚が強まると共に雨粒が大きさを増し、天候は更に悪化。

4分、後半から代わって入った岡崎にシュートを許すが、これはGK西村が正面で押さえる。

9分、左から花井とのワンツーで抜け出した佐藤が左足で丁寧にクロスボールを入れると、中央の津田が頭でファーポストへと落とす。しかし、これには誰も反応できない。11分、左に流れたボールを拾った津田がゴール前に速いボールを蹴ると、後半から入った磯村(U-18)が飛び込むが触れることは出来なかった。

18分、西村からのゴールキックを拾った津田が、寄せてくる片山へとパスを送る。片山は、左45度の位置から狙い澄ましてシュートを放つが、清水GKのパンチングに弾かれてしまう。更に名古屋は、こぼれ球を繋ぐとゴール前へと入り込んだ津田がシュートを狙うが、スリッピーな芝にボールが足下に収まらず強打することが出来なかった。

後半は立ち上がりからペースを掴んだ名古屋だったが、大雨で溜まった水がボールの行方を阻むようになり、名古屋の得意のパスワークが次第に影を潜めるようになってしまう。24分、名古屋3人目メンバー交代:新川→井上。

25分、右から抜け出した井上がゴール前へパスを送り込んでゆくが、誰も反応が出来なかった。30、31分と続けざまにCKのチャンスを得ると、井上が精度の高いボールを蹴るが、清水DF陣も集中したプレーでこれを尽く跳ね返してゴール前を固く閉ざす。

33分、右に抜け出した井上が左に持ち替えてゴール前へとクロスを上げる。すると、詰めていた磯村(U-18)が上手く競り勝ってスペースへボールを落とすが、これには誰も詰めきれない。34分、清水陣内中央やや右寄りでのFKのチャンス。井上が入れたボールが左へとこぼれたところを拾った渡邊が早めにゴール前に放り込む。これを中央で津田が上手く落として、ファーポストに詰めていた花井がゴール左隅にシュートを突き刺すが、これはオフサイドの判定でノーゴールとなってしまう。35分、名古屋4人目メンバー交代:花井→西部(U-18)。

ピッチに溢れる水の影響で、ボールが殆ど転がらなくなってしまう。37分、清水陣内中程左でのFKのチャンス。井上が少し大きめに蹴ったボールをファーポストの佐藤がヘディングシュートにゆくが、ポストの僅かに右へ流れてしまった。40分、清水・長沢がこの日2枚目の入れローを受け退場となり、名古屋は1人多い状況となる。

42分、左にポジションを変えていた井上からの縦パスを受けた津田がボールをしっかりとコントロールし、マイナスに入れたところを井上が拾うと、ゴール前へと絶妙なボールを流し込む。しかし、ピッチに足をとられて磯村(U-18)は詰めることが出来なかった。

ロスタイム、裏へと出たパスにタイミング良く飛び出した津田がペナルティボックス内で清水GKと交錯して倒され、名古屋のPKかと思われたが、これはノーファールの判定。

激しい雨の中、後半は圧倒的な攻勢の中で試合を進めた名古屋。時に後半途中から入った井上が精度の高いボールが繰り出し、清水DFを再三に渡って脅かしたが、清水ゴールを突き崩すまでには至らなかった。試合は互いに決定力を欠く結果となり、0-0のスコアレスドローで試合は終了を迎えた。