試合序盤に先手を取ったのは清水だった。清水は、早めにFWの原と矢島にボールを集めると、こぼれ球を拾った中盤の清水・本田等がボールを両サイドに展開して、大前や永畑がスピードを生かした攻撃を見せて名古屋を押し込んでくる。しかし、ここはベテランの三木、怪我から復帰した竹内が落ち着いた対応で相手の攻撃を早めに押さえて、試合を危なげなく進めてゆく。
8分、花井からのパスを受けて清水陣内右深くへとボールを持ち上がった新川が、切り返してマイナス気味に福島へパスを送る。福島は、これをワンタッチで清水DFの裏へと叩き、津田を走らせようとしたがタイミングが合わない。
15、16分と清水にCKを与えてしまうが、ここは全員が高い集中力を見せて凌ぐ。19分、花井から出された裏へのパスに津田が快足を飛ばして追い付くが、スリッピーなピッチに体勢を崩してしまい、シュートはゴール右に流れてしまった。
前半23分、名古屋はエリア内で仕掛けてきた選手を倒してしまい、清水にPKを与えてしまう。チームは失点のピンチを迎えるが、清水・原のゴール右への狙い澄ましたボールを、GK西村が絶妙のタイミングで跳び、ボールをポストの外へと弾き出してゴールマウスを死守する。
26分、清水陣内中程右寄りの位置でのFKのチャンス。片山がゴールに向かうボールを左足で蹴るが、待ちかまえていた津田の前で大きく弾かれてしまう。更にこぼれ球を拾った花井がシュートを放つが、大きく枠を外れてしまった。
37分、中央へと出たロングボールに左から抜け出した片山がボールを頭で上手くコントロールして、清水GKをかわす。片山は、右へと流れながら中へとボールを入れたが、飛び込んできた巻に届く前にDFにクリアされてしまった。
ロスタイム、左からドリブルでボールを持ち出した津田が深い位置からクロスボールを上げると、逆サイドから巻がこれを合わせようと詰める。しかしボールは、目の前を抜けてしまいゴールを決めることが出来なかった。前半は、徐々にペースを掴んで優位に試合を運び始めた名古屋だったが、決め手を欠いて無得点で折り返した。
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