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 2週間で5試合を消化する強行スケジュールの最後の試合、ナビスコ杯での対戦を含め今期3戦目となるヴィッセル神戸との一戦は、冷たい雨が降る中でのキックオフとなった。前半は、左エンドのホーム・名古屋に対し、右にエンドをとる神戸のキックオフで試合開始。
 この日の先発メンバーは、GK守護神・楢崎、DFは右から竹内・吉田・増川・阿部の4人。MFは中村・吉村のダブルボランチ、その前に杉本・マギヌン小川の3人が並び、FWはヨンセンのワントップ。前節同様、4-2-3-1の布陣だ。
 試合序盤は「前節の反省を踏まえ、まずはしっかりと守備から入った」(神戸・松田監督)神戸に、低めに守備ラインを引く相手を押し込む形で、試合が進む。13分、右に開いていた中村からのクロスを、逆サイドから走り込んだ小川がダイレクトでのシュートを狙うがボールはクロスバーを越えてしまう。

 23分、左から持ち込んだ杉本が小川へパスを繋ぐ。これを受けた小川が左足で裏のスペースへとクロスを上げるが、詰めていたマギヌンの頭上をボールが越えてしまう。更に、こぼれ玉をつないで再びマギヌンにボールが渡ると、マギヌンは神戸DFの裏へと飛び出す杉本へ絶好のボールを入れる。しかし、杉本が振り抜いた足にボールがミートせず、このチャンスを決めることが出来ない。

 その後の名古屋は、雨で濡れたピッチに得意の早いパス回しを生かせず、パスミスが目立つ。36分、左深くへと攻め上がった神戸・レアンドロのボールがゴール前へとこぼれる。そして、これに反応をした神戸・栗原が左足からシュートを放ってくるが、これに抜群の反応を見せた楢崎が、枠の外へとボールを弾き出す好セーブでゴールを守る。

 42分、高い位置で神戸・レアンドロに横パスをカットされる。レアンドロは、そのまま待ち上がって遠目からシュートを打ってくるが、ボールは大きく弧を描いてゴールを越える。
 前半は互いに決め手を欠いたまま、0-0のスコアレスで試合を折り返す。
 前半は、やや消極的だった名古屋だが、後半は立ち上がりから両サイドの竹内・阿部が、積極的な攻め上がりを見せて攻撃にアクセントを付ける。
 4分、竹内の縦パスを受けて上がる杉本にあわせて、中央のヨンセンからスルーパスが出る。杉本は、これを受けてドリブルで一気に持ち込むが、ペナルティボックスへと入り込んだところで神戸DFの厳しいタックルで倒されてしまう。5分、右CKでマギヌンが早いボールをニアサイドに蹴って詰めていた増川に合わせようとするが、これは神戸DFがクリアしてしまう。

 10分、小川からのクロスが外へと流れたセカンドボールを杉本が拾う。杉本は細かいステップで切り返しを見せながら、神戸DFをかわしてペナルティボックスへと入り込む。そして、左足からシュートを放つが、抑えを効かすことが出来ずクロスバーを越えてしまった。

 15分、中央をドリブルで仕掛けた中村がそのまま持ち上がってミドルシュートを狙うが、このシュートは左に流れてしまう。なんとしても先制点を奪いたい名古屋・ストイコビッチ監督は、吉村を下げて玉田を投入。攻撃の人数を増やして勝負に出る。

 16分、右から神戸のCK。神戸・鈴木のキックは、前へと出た楢崎がパンチングで叩き出す。17分、左CKのチャンス。今季ここまでセットプレーでの得点が少ないこともあって、昨日の練習後も入念な調整を行った名古屋。小川のキックにあわせて走り込んだヨンセン、増川、吉田の3人だったが、誰もこれをあわせることは出来ず神戸ゴールを割ることが出来ない。

 22分、神戸サイド左中程でのFKのチャンス。小川の相手ゴールへと向かうボールに怒濤のように名古屋の選手が押し寄せていったが、先に追い付いた神戸DFにクリアされてしまう。名古屋は、またしてもセットプレーでのチャンスを逃してしまう。

 後半に入って見違えるほどパスが繋がるようになった名古屋だったが、試合後の記者会見で「攻撃面でインスピレーションが足らず、決定力も足りなかった」と監督が語ったように、ゴール前での詰めに甘さが目立ち、決定的な場面を作れずに時間ばかりが経過する。

 31分、神戸陣内深く左でボールをキープしていた玉田がファウルを受けて倒されると、好位置でFKを得る。ここでは小川が蹴ったボールをマギヌンが頭でコースを変えてシュートするが、僅かに左へそれてしまう。
 37分、名古屋は2人目の交代で杉本に代えて米山を入れる。

 終盤は、名古屋が積極的な姿勢を見せて神戸を押し込む。しかし、前節の3失点の反省を踏まえて、なんとしても無失点で試合を終えようと固い守備を見せる神戸DFをなかなか崩すことが出来ない。43分、神戸がカウンターで、右に上がる金からの縦のパスに合わせた大久保がヘディングシュートを放ってくるが、これは楢崎が正面でガッチリ押さえる。

 約5分のロスタイム。名古屋は、2試合勝ちの無いホームでなんとしても勝利を得ようと積極さを見せるが、なかなか決定機を作ることが出来ないまま、時間が進む。そして、互いに決め手を欠いたまま試合は0-0のスコアレスで終了。FC東京戦に続いての連勝を狙った第12節だったが、勝ち点1を分け合う結果となった。