後半に入ると、フェルフォーセン監督は小川に代えて、開幕戦以来の公式戦出場となるスピラールを投入する。試合後にスピラールが、「フィジカルも問題なく、コンディションも非常に良かった。良い形で試合に臨むことが出来ると証明になった。」と力強く語った通り、持ち前の判断の良さとアグレッシブなプレイを見せる。
名古屋はスピラールを中心に、MF梅田に代えてFW前田を投入してリスクを背負って攻撃的な布陣で仕掛けてくる大分の攻撃をことごとく跳ね返す。
後半9、分名古屋2人目メンバー交代:大森→竹内
後半11分、名古屋はCKのこぼれ球を拾われて大分に打たれたシュートを一度は楢崎がセーブするが、こぼれ球をゴール正面に詰めていた大分・高松に決められて同点に追い付かれてしまう。すると、ヨンセンの1点を守ろうと大分の攻撃を耐えていた名古屋の選手達に動揺が見え、嫌な雰囲気が漂い始めてしまう。更に、その後もサポーターの大声援を受けた大分が逆転を狙ってぶ厚い攻撃を仕掛けてくる。それでも名古屋の選手は、高い集中力で大分の波状攻撃をしっかりとはね返し、自分達のリズムを再び取り戻しはじめる。
そして22分、吉村のCKのボールをヨンセンが難しい体勢ながらもヘディングで技ありのシュートを決めて、嫌なムードを払拭する勝ち越しゴールを名古屋にもたらす。
さらに37分、何としてでも同点にしようと前掛かった攻撃を見せる大分に、名古屋がカウンター攻撃を仕掛ける。右サイドでボールを受けた津田を起点として、中村、藤田と繋がれたパスを、最後はフリーで受けたヨンセンが、Jリーグで自身初となるハットトリックとなるこの日3点目のゴールを決めて点差を2とする。この瞬間に大分のホームスタジアム・九州石油ドームは、サポーターの大きなため息で包まれた。
終了間際の43分には、大分・上本の苦し紛れのミドルシュートが楢崎の正面を衝く場面も見られたが、久し振りの快勝目指してテンポ良くピッチ全面を使ってボールを動かす名古屋が終始ペースを握り続ける。そして、チームは大分に最後まで決定機を作らせず試合終了のホイッスルを迎える。名古屋は、5試合ぶりの得点と共に、ヨンセンの復帰後初ゴールがハットトリックという大活躍によって、9月29日柏戦以来の実に久し振りの勝ち点3をガッチリと手中に収める快勝で第32節を終えた。
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