6月21日(火):2日目・午後練習の模様
 15時半過ぎ、午後練習に向けて選手達がピッチに集まり始める。午後からはうっすらと雲が広がり、思ったほどの気温の上昇は無かったようで、トレーニングに集中できる環境になってきた。
 また、午前練習では別の施設を利用してリハビリを行っていた大森、安、山口、鴨川、中島もスタジアムでのトレーニングに加わり、ピッチの外周スペースを使ってランニングやフィジカルトレーニング、ボールを使ったトレーニング等、復帰間近を感じさせていた。
16時〜16時20分
 軽いジョギングから始まり、ボールを使ってのリフティングやドリブルなど、技術系のトレーニングが続く。午前中の暑さのためか選手達にも少し疲れが見えたが、クライトンの笑い声が響くと、急に全体が明るく、足取りも軽くなったようだ。
16時25〜55分
 コートを半面に区切り、それぞれのチームを2つに分け、攻守のトレーニングを行う。
[コートA]
ビブス組:中谷・井川、クライトン・吉村・中村・藤田、平林・中山
練習着組:川島、練習生1・諸江・練習生2、須藤・セバスティアン・渡邊・角田
 コートAでは3バックの相手に2人のオフェンシブハーフと両サイドバックが絡んだサイドからの攻撃をメインに行う。藤田、中村を中心としたダイレクトプレーからチャンスを作る場面も見られたが、動きだしやパスを貰う位置など、まだチーム全体での連携に欠けているようだ。
[コートB]
ビブス組:広野、古賀・増川
練習着組:エドアルド・津田、豊田・杉本
 コートBでは古賀、増川が相手の4人の攻撃陣を相手にオフサイドを狙ったラインの上げ下げやマークの受け渡しなどを確認。また、攻撃側では2人ごとに分かれ、ワンツーパスを利用して長身で強固なディフェンダー2人を崩すパターンを確認していた。
17時〜17時30分
 両ゴール間を約70mに縮め、ミニコートを使用して試合形式のトレーニングを行う。
ビブス組:川島、中谷・増川・古賀・井川、クライトン・吉村・中村・藤田、平林・中山
練習着組:広野、渡邊・練習生1・諸江・練習生2、須藤・エドアルド・セバスティアン・角田、豊田・杉本
 4人のミッドフィルダー間でのポジションチェンジやダイレクトパスからサイドを崩す攻撃を多様。また、1TOP気味に前線へ張る中山のシュートへの動きや、2列目からのパスに抜け出し、エリア内でシュートを放つ平林など、前線の活性化が目立っていた。練習着組では渡邊が攻守に絡み、インターセプトからサイドを上がっての攻撃参加を見せるなど、調子は良いようだ。
 開始から20分を過ぎたあたりで中村が外へ抜け、代わりにビブスを受け取る。このあたりからパスが繋がりにくくない時間帯が続くが、藤田が中盤へ移動してパスを捌き始めるとビブス組もテンポを取り戻し、決定多岐な場面を何度か作っていた。
 そして17時30分、腕時計で時間を確認したネルシーニョ監督のホイッスルで午後練習は終了。各自ストレッチやクールダウンのためのジョギングを行い、ピッチをあとにした。

ネルシーニョ監督:
Q:戦術トレーニングに初めて藤田選手が加わりましたが、印象は?
A:とてもクレバーな選手です。ボールさばきがうまく、相手スペースにもうまく入っていき、期待通りの選手です。彼のクリエイティビティを生かすためのベストポジションはどこなのか探っている段階ですので明日はまた違うポジションでやってもらって、キャンプの中で彼が何処のポジションで最も力を発揮するのかを見つけ出したいです。
Q:今日のトレーニング、終了間際に藤田選手はボランチに近い位置でプレーしていたようですが?
A:あの場面では、チームは攻撃でミスパスが多く、カウンターを受ける場面が目立っていたのでみんなが守備的になっていた。試合でも同じで90分間攻め続ける事はできませんし、守らなければならない時間もあります。そう言う意味では、良かったのではないでしょうか。
Q:藤田選手が加わった事で攻撃に新しいバリエーションが加わるのでは?
A:彼はすごくクリエイティブで経験も豊富な選手です。彼が攻撃に加わる事で彼自身がゲームメイク、いろいろなパターンを作ってくれるのではないかと思っています。

安選手:
Q:怪我の状態は?
A:もうだいぶ良いですよ。ただ、いきなりは走らせてもらえないんで(笑)、徐々に走り始めました。
Q:7月2日の大宮戦には間に合いそうでしょうか?
A:なかなか厳しいかもしれないですね。でも、7月中には戻りれるかと思います。
Q:復帰へのプランは?
A:来週あたりまではランニングを続け、その後、ダッシュ走をできるようになれば戻れると思います。
Q:今日1日、練習を外から見ていて?
A:早く戻りたいですね。

中山選手:
Q:ナビスコカップでの連続ゴールで手応えがあるのでは?
A:そうですね。でもそれはもう終わった事ですので、次の試合でまたゴールが決められるよう頑張るだけです。
Q:藤田選手が新しく加わりましたが?
A:素晴らしい選手なのでどんどんコンビネーションを磨いていきたいです。
Q:その藤田選手と一緒にやって見て感想は?
A:すごく動いてくれるし、チャンスも作ってくれるし、飛び出して得点も決められます。本当に攻撃において必要な要素すべてを持っている選手だと思っています。
Q:見ていて今日は、ダイレクトプレイがすごく印象に残りましたが?
A:ボールをぽんぽん繋いで相手ディフェンスを揺さぶるとか、そう言う意識でやっていました。
Q:今日のフォーメーションはこれまでと少し違っていたようですが?
A:そうですね。でも、違いはしてもやるべき事はそれほど変わりません。ゴールを狙うという事にかわりはありませんし、あとは与えられたポジションでコンビネーションを磨いていければ良いと思っています。
Q:このキャンプは中山選手にとって、コミュニケーションを図るという意味でも重要かと思いますが?
A:1つの宿舎で共に生活するという事でサッカー以外でも良い話ができますし、コミュニケーションを図る事で変わってくるかと思います。
Q:見ていて、どう言う形からでもシュートに持ち込もうという意識がすごく高いようですが?
A:打たないと入りませんし、その中で打てる、打てないという場面を判断しながらやっていきたいです。

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