連日熱戦が繰り広げられている日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会も、残すところあと2日となり、この日は、準決勝が行われた。準決勝の勝者の中で、2チームだけが翌日に行われる決勝戦へと勝ち上がることが出来る。名古屋グランパスU-15は、浦和レッズとの戦いに臨んだ。
準決勝の舞台は、今にも雨が落ちてきそうなほど重く厚い雲が上空に垂れ込めたJヴィレッジスタジアム。試合は、左にエンドをとった浦和のキックオフから前半がスタートする。この日の先発メンバーは、GK石井、フィールドプレーヤーは、三鬼・奥山・佐藤・川本・都竹・川村・水野・加藤(翼)・高原・樋江井の11人。
立ち上がりから名古屋は、しっかりとボールを繋いで浦和の守備の綻びを見つけると、積極的に楔のパスを入れて相手DFを崩そうとする。しかし、浦和も名古屋の戦術は心得ているようで、DF陣が集中した守備を見せて名古屋のパスを寸断し、素早く名古屋のDFの裏を狙ったロングボールを使った攻撃を見せてくる。
3分、味方からのパスを貰った高原が左からドリブルを仕掛ける。高原は、厳しいDFの守備に潰されてしまうものの、ファールの判定で、好位置でFKを得る。水野が中央の都竹にボールを送るが、足下にボールが落ち着かずチャンスを活かすことが出来ない。
8分、中央で相手の横パスを奪った樋江井がそのまま前を向くと、遠目からシュートを放う。しかし、ボールに抑えが効かずに、クロスバーの上を抜けてしまった。そして11分。高原、加藤(翼)と繋いだボールを川村が中央でシュートにゆくが、浦和GKに弾かれてしまう。しかし、これがルーズボールとなったところをゴール前に詰めていた樋江井が見逃さない。樋江井は、このボールを頭でゴールにねじ込んで、名古屋に先制点をもたらす。
15分、中央をドリブルで仕掛けた都竹が左に展開し、を高原が勝負を仕掛ける。しかし高原は、浦和DFに挟まれて、エリア内へと持ち込む前に潰されてしまった。18分、自陣で相手ボールを奪った水野が縦に長いボールを蹴ると、高原はワンタッチで右サイドを上がってゆく三鬼へと繋ごうとしたが、浦和DFにカットされてしまった。
22分、右サイドを上がる三鬼から出された早めのクロスに反応した高原がシュートを狙うが、DFの体に弾かれてしまう。24分、左CK。川村の入れたボールに高原がヘディングシュートを放つが、ボールはポストの右へ。25分、中央を上がる川村が左に展開すると、これを貰った加藤(翼)が持ち上がって深い位置からマイナスに絶妙のパスを入れる。中央に川村、そして逆サイドから高原が詰めていくが、どちらもボールに触れることは出来なかった。
32分、中央の水野が右サイドに展開したボールを三鬼が鋭くゴール前へと入れるが、抜け出そうとした樋江井の前に走り込んだDFにカットされる。38分、浦和陣内中程でのFKのチャンス。短く繋いだボールを加藤(翼)が左から持ち込んでシュートにいくが、浦和GKの右手にポストの外へと弾かれてしまい、追加点を挙げることが出来ない。
試合序盤こそ先制を許して主導権を掴めなかった浦和だったが、前半途中からは自分達がボールを持つと、積極的に前線へロングボールを蹴ることで、名古屋のDFラインを下げながら、同点のチャンスを伺ってくる。しかし名古屋DF陣は、落ち着いたプレーを見せてきっちりと対処し、浦和の攻撃の芽を早めに潰す。そして名古屋は、前半を殆ど危なげない状況で終える。
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