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今シーズン最後のサテライトリーグ・ヴィッセル神戸戦の行われるトヨタスポーツセンターには、多くのサポーターがゲームを一目見ようと午前の練習から観戦に訪れた。

この日の先発メンバーは、GK広野、DFは右から竹内・米山・増川・筑城の4人。中盤は、吉村を中央下がり目の位置に据え、右サイドは福島、左サイドは片山、センターに藤田と須藤が入り、FWは巻の1トップという4-1-4-1の布陣で臨んだ。
前半は、右にエンドを取るホーム・名古屋のキックオフで試合が開始。ここまでのサテライトリーグで負け無しの神戸は、平均年齢20.64歳という若い選手中心のメンバーで試合に臨んできた。

名古屋は、序盤から試合の主導権を握り最終ラインでゆっくりとボールを回しながら相手のバランスが崩れるのを待ち、そのタイミングに乗じて両サイドを使って縦の突破を図る攻撃を見せる。特にこの日は、右サイドバックの竹内が積極的なプレイを見せ、福島との連携から渡り深い位置までボールを持ち上がり、FWの巻や藤田にボールを供給するシーンが目立つ。14分、その竹内からパスを貰った福島が、深い位置から上げたクロスに中央で巻がヘディングシュートを狙う。しかし、これは惜しくもポストの左へ外れてしまう。

17分、右サイドから勝負を仕掛けた竹内が、エリアの手前で倒されて絶好の位置からFKを得る。福島の蹴ったゴールから遠ざかるボールに、一番奥から入り込んだ巻が頭で合わせたシュートはポストの左へ。20分には、竹内の右からのクロスに、逆サイドから走り込んだ片山がダイレクトボレー。しかし、このシュートも僅かに左に逸れてサイドネットを揺らしてしまう。

23分、神戸の左CK。神戸・曽我部(41)が、自ら蹴ったショートコーナーを再度受けて、鋭いクロスをゴール前に入れてくるが、増川が反応良くこのボールをクリアして大きく外へ弾き出す。

前半は、殆どの時間帯でしっかりとパスを繋いで神戸陣内への攻め上がりを見せた名古屋だったが、決定的チャンスをものにすることが出来ず、前半は無得点に終わってしまう。

エンド入れ替わり、後半は右エンド神戸のボールから試合が再開する。名古屋メンバー交代:片山→青山。

1分、右からのCKのチャンス。福島の入れたボールを遠いサイドの須藤が落とす。これを増川が、縦に出してニアサイドから詰めた竹内へ。竹内は、ワンタッチでゴールに流し込もうとしたが神戸GKに押さえられてしまい、先制点を挙げることが出来ない。2分、右サイドを持ち上がった竹内からの速いクロスに、巻が中央へ走り込む。巻は、スライディングボレーでゴールを狙うがクロスバーを越えてしまう。4分、米山からDF裏へのパスに青山が果敢に飛び出すが、これは先に飛び出した神戸GKに押さえられてしまう。

後半も立ち上がりからチャンスを作る名古屋だが、自陣に引いてカウンター狙いに徹する神戸の固い守りもあり、ゴールネットをなかなか揺らすことが出来ない。12分、左を持ち上がった青山のフォローに入った筑城が、右足でDFの間を抜いたクロスを上げるが、これには誰も詰めることが出来ない。

そして15分、左に抜け出した青山のマイナスのパスをニアサイドの巻が受けると、これをキープして中へと切り込む藤田へと送る。藤田は、これを奪おうとチェックに来たDFを引き付けて、出来たスペースに走り込んだ福島へとラストパス。これを福島が、右から難なくゴールに沈める。名古屋に待望の先制点が、流れるようなパスワークから生まれる。

後半も試合の主導権を握った名古屋が果敢に神戸を攻め立てるがなかなかゴールを奪うことができない。しかしこの鮮やかな連携から生まれた得点に、サポーターは大喜びとなりスポーツセンターは賑やなムードに包まれた。

26分、須藤からのクロスを福島がダイレクトで中へと折り返したボールを、巻が直接押し込もうとしたが、ミートが弱く神戸GKに止められてしまう。32分、左から勝負を見せた須藤がゴール前へと入り込んでDFとGKを引き付けたところで中央へ送ったパスを巻が沈め、待望の追加点となるゴールで2-0と神戸を突き放した。

名古屋は、完封で逃げ切りを図るが、神戸も何とか1点を返そうとDFを前線に上げてパワープレイを仕掛けてくる。終盤の40分、名古屋は、右に上がってきた神戸・増田(31)からのクロスを、逆サイドからフリーで走り込んだ神戸・大久保(43)に豪快に決められ1点差とされてしまう。その後も押され気味の展開が続いた名古屋だったが、増川、米山、吉村等を中心に粘り強い守備を見せる。試合は名古屋が、2-1で神戸を相手に逃げ切りを見せてサテライトリーグ最終戦を勝ち星で終えた。